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【発明の名称】 多目的ロースター
【発明者】 【氏名】小嶋 寿夫
【住所又は居所】名古屋市名東区若葉台110番地 シンポ株式会社内

【要約】 【課題】バーナーの熱を効率的に利用する。

【解決手段】バーナー25と五徳14の間隔が大きい多目的ロースターにおいて、バーナー25と五徳14との間に上下方開口状の筒体22を配置することによって、かかる筒体22でバーナー25からの火炎及び熱気を五徳14の中心方向に導き、鍋Wの裏面近傍を経由させた後に鍋Wの側面に沿って上昇させ、裏面と側面の両方から鍋W全体を満偏なく加熱する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バーナーと五徳の間隔が大きい多目的ロースターにおいて、バーナーと五徳との間に上下方開口状の筒体を配置したことを特徴とする多目的ロースター。
【請求項2】 五徳の突片の下部に筒体を固定したことを特徴とする請求項1記載の多目的ロースター。
【請求項3】 筒体の上端部に舌片を一体突設し、該舌片を五徳の突片に固定したことを特徴とする請求項2記載の多目的ロースター。
【請求項4】 バーナーと五徳との間に配置した、上下部に開口部を有する壺体内に筒体を収納したことを特徴とする請求項1記載の多目的ロースター。
【請求項5】 筒体を上端側へ縮径する様に形成したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の多目的ロースター。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼肉と鍋料理の両者兼用が可能な多目的ロースターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロースターは単に焼肉料理に供する目的のみにして、ロースター本体のバーナー上方部に載置支持したロストルは他の調理器具との互換性がなく、従って営業用のものにおいては設置場所が焼肉専門店に限定され、家庭用のものにおいても多面的な活用を図ることが出来なかった。
【0003】そこで、特公平2ー33931号公報に見られる様に、内箱の上端開口部に周設された環状の段部にロストル又は五徳を選択載置して、1台のロースターで焼肉としゃぶしゃぶ鍋の両者兼用を可能とした多目的ロースターが開発された。
【0004】しかし、上記の多目的ロースターは同時に無煙ロースターでもあり、又店内に多数のロースターが配置される換気システムのために、調理時に立ち上がる焼煙をロストル又は五徳上部で吸引する方式であり、焼肉としゃぶしゃぶ鍋の両者兼用の多目的ロースターを使用する時の内、五徳上にしゃぶしゃぶ鍋を載置した場合には、ロースターの構造に起因してバーナーからの熱気がしゃぶしゃぶ鍋に沿って上昇せずに吸気孔に熱気が直接吸引され、従ってしゃぶしゃぶ鍋の加熱用の熱気が不足する欠点を有していた。
【0005】そこで、特開昭62ー221315号公報に見られる様に、ロースターの吸気孔と鍋載置部との間に円形筒状の整流板を使用したり、実開平4ー100509号公報に見られる様に、五徳と整流板を一体化した整流板五徳を使用する様になり、鍋の周囲を整流板で囲うことで、バーナーからの鍋加熱前の熱気は吸引されず、吸引される空気は整流板の外側部となって室内空気を吸引するため前記欠点は解消された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、例えばバーナーの上方にセラミックス炭等を収納する壺体を配置したロースターの様に、バーナーの炎口と五徳との間が大きく空いている場合、バーナーからの熱気は拡散しながら上昇し、熱気の多くが鍋の裏面方向に向かわず側方に逃げ、直接五徳の突片の間を抜けて鍋の側面と整流板との間を通過するため、鍋の裏面からの熱伝達量が著しく減少して、鍋(鍋内の調理物)の加熱に時間がかかってしまう欠点を有していた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術に基づく、鍋の加熱効率が悪い課題に鑑み、バーナーと五徳の間隔が大きい多目的ロースターにおいて、バーナーと五徳との間に上下方開口状の筒体を配置することによって、かかる筒体でバーナーからの火炎及び熱気を五徳の中心方向に導き、鍋の裏面近傍を経由させた後に鍋の側面に沿って上昇させ、裏面と側面の両方から鍋を加熱する様にして、上記課題を解決する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る多目的ロースターの断面図であり、図2は図1の要部拡大平面図、図3は図2のAーA断面図である。図1に示す様に、多目的ロースターは、テーブル1の略中央位置に上部が調理部2に開口し下部が排気部3に開口した外箱4を嵌合支持し、該外箱4の内部に所定間隔の吸引流路5を外箱4との間に有する様にして内箱6を取付けている。内箱6の上方部は外側に屈曲して円形状の平坦部7を設け、該平坦部7を焼肉時に用いるセラミック炭とこれの支承籠(図示せず。)を収納する壺体8上部の載置部と成し、該壺体8はその上下部に開口部9、10を有し、上方開口部9の周縁部を上方に立ち上げている。
【0009】壺体8の上方開口部9の周縁平坦部に載置した整流板五徳11は、図2、3に示す様に、円筒状に形成した整流板12と、該整流板12の内周面より整流板12の中心部方向へ適宜数の突片13、13a …を突設した鍋載置用の五徳14を一体化して形成されている。整流板12は、所定高さの円形薄板筒状の筒状部16の下端で内側にリング状に屈曲して載置部17を形成する一方、筒状部16の上端で外側に膨出したテーパー部18を介して、外側に鍔部19を突出状態に一体形成している。又、整流板12の載置部17に所定高さを有する五徳14の突片13、13a …を固設し、筒状部16の内側に突片13、13a …を延設して所定幅分を内側に突出した間隙形成部20を固設し、更に間隙形成部20に続けてテーパー部18と鍔部19の上部に所定幅分を上方に突出した載設部21を固設している。そして、五徳14の突片13、13a …の先端側下部に上下方開口状の筒体22を固定することで、五徳14の下方(壺体8の内部)に筒体22を配置している。具体的には、筒体22の上端部に一体突設した舌片23、23a …の上端部略中央に切込部24、24a …を形成し、該切込部24、24a …に五徳14の突片13、13a …の先端側下部を嵌着して、五徳14上の鍋Wと筒体22の上端における舌片23、23a …間部位に間隔Dを設けている。
【0010】図1中の25は空気混合ガスを噴出するバーナーであり、該バーナー25は外箱4及び内箱6の一側に形成した連通連結部26を通して内箱6内の壺体8(筒体22)の下方に収納され、バーナー25のリング27の下部に設けた嵌合突起28を、内箱6の下部に設置したドレンパン29の上部近傍に設けた門型のバーナー受け30に嵌入している。
【0011】筒体22は、必ずしも五徳14に一体化されてなくても良く、図4、5に示す様に、筒体22をバーナー25上方の壺体8内に載置、或いは固定して収納し、バーナー25と五徳14の間に配置する様にしても良い。この筒体22の高さは上端と五徳14上の鍋Wの裏面との間に間隙Dが空く様に設定しなければならない。又、筒体22の上下方の開口径は同一であっても良いが、図5に示す様に、上端側へ縮径する様に形成したものが望ましい。尚、図4、5中の31は筒体22を取り扱う際に器具等を挿入する孔であり、又図4中における図1の多目的ロースターと同一の構成についてはその説明を省略した。
【0012】次に本発明に係る火炎案内具の作用について説明する。先ず、バーナー25上方の壺体8の上方開口部9の周縁平坦部に、筒体22を固定した整流板五徳11を載置するか、或いは壺体8内に筒体22を収納した後、壺体8の周縁平坦部に整流板五徳11を載置する。次に、五徳14の突片13、13a …上に鍋を載置し、バーナー25に点火する。すると、バーナー25から噴出する火炎及びその熱気の大部分は、バーナー25の上方に筒体22が配置されているため、直ちに側方に拡散してしまわず、筒体22内を上昇して鍋Wの裏面中央に至り、その後筒体22の上端と鍋Wの裏面との間隙Dを通って側方に流れ、五徳14の突片13、13a …の間を抜け、鍋Wの側面と整流板12との間を通過して大気中に拡散する。従って、五徳14の直下にバーナー25の炎口が位置するロースターの場合と同様に、鍋Wの裏面と側面の両方からバーナー25の熱が伝達される。
【0013】
【発明の効果】要するに本発明は、バーナー25と五徳14の間隔が大きい多目的ロースターにおいて、バーナー25と五徳14との間に上下方開口状の筒体22を配置したので、バーナー25の上方に位置する筒体22で火炎及びその熱気の殆どを上方に導いて、熱気が鍋Wに到達する前に拡散してしまうことを防止でき、熱気の大部分は鍋Wの裏面近傍を経由し鍋Wの側面に沿って上昇するから、効率良く鍋Wに熱を伝達させることが出来るため、鍋W内の調理物の加熱に要する時間を短縮することが出来る。
【0014】五徳14の突片13、13a …の下部に筒体22を固定したので、五徳14上に載置した鍋Wの裏面の中央直下に筒体22の上方開口が位置し、バーナー25からの熱気が鍋Wの裏面中央方向に導かれるため、鍋W裏面における伝熱効率がより向上する。
【0015】筒体22の上端部に舌片23、23a …を一体突設し、該舌片23、23a …を五徳14の突片13、13a …に固定したので、五徳14上の鍋Wの裏面と筒体22の上端部との間に間隙Dが形成されるため、熱気を鍋Wの裏面から側面へ滞らせずにスムーズに流すことができ、鍋W全体への伝熱効率が更に向上する。
【0016】バーナー25と五徳14との間に配置した、上下部に開口部9、10を有する壺体8内に筒体22を収納したので、上記効果と同様なる効果を奏するだけでなく、既存のロースターに対応可能で、而も比較的大型のロースターに装備する場合であっても、筒体22自体は軽量であるから、清掃等の際の取扱いが楽である。
【0017】筒体22を上端側へ縮径する様に形成したので、先端側を絞ることによって、筒体22内を通過する熱気を鍋Wの裏面の中心方向により集中させて鍋Wの裏面における伝熱効率を更に向上させることが出来、又五徳14と別体の筒体22の場合、複数個の筒体22の段積みが可能となることから、高さの異なる筒体22を数種類組み合わせられる様に用意しておけば、バーナー25と五徳14との間隔に応じ、段積みした筒体22全体の高さを調整して、筒体22の上端と五徳14上の鍋Wとの間に間隙Dを確保することが出来る等その実用的効果甚だ大である。
【出願人】 【識別番号】591031902
【氏名又は名称】シンポ株式会社
【住所又は居所】愛知県名古屋市名東区若葉台110番地
【出願日】 平成13年12月28日(2001.12.28)
【代理人】 【識別番号】100073287
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 聞一
【公開番号】 特開2003−190023(P2003−190023A)
【公開日】 平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願番号】 特願2001−398704(P2001−398704)