| 【発明の名称】 |
抽出カートリッジ |
| 【発明者】 |
【氏名】平吹 修一 【住所又は居所】大阪府高槻市辻子3丁目1番4号 ユーシーシー上島珈琲株式会社R&Dセンター内
【氏名】福永 泰司 【住所又は居所】大阪府高槻市辻子3丁目1番4号 ユーシーシー上島珈琲株式会社R&Dセンター内
|
| 【要約】 |
【課題】抽出時の取扱いが容易であり、簡便な構成で短時間に抽出を行うことができる抽出カートリッジを提供する。
【解決手段】環状フレーム1に、封入体2に封入された抽出対象物と、抽出対象物の下部に設けられた下部濾材31と、底板4とを順に配設し、下部濾材31と底板4との間に所定間隔を有する空間5を形成し、底板4に抽出対象物より抽出される抽出液を排出する抽出孔41を複数開口してある抽出カートリッジA。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 環状フレームに、封入体に封入された抽出対象物と、前記抽出対象物の下部に設けられた濾材と、底板とを順に配設し、前記濾材と前記底板との間に所定間隔を有する空間を形成し、前記底板に前記抽出対象物より抽出される抽出液を排出する抽出孔を複数開口してある抽出カートリッジ。 【請求項2】 前記空間を複数の区画室に分割形成する区画壁を設け、前記抽出孔が、前記区画室のそれぞれに少なくとも1つ開口するように形成してある請求項1に記載の抽出カートリッジ。 【請求項3】 前記封入体の上部に抽出原液を貯留する貯留状態と、非貯留状態とに切替え可能な貯留部材を設けてある請求項1又は2に記載の抽出カートリッジ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、抽出カートリッジに関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、レギュラーコーヒー(焙煎コーヒー豆)、茶葉(緑茶、焙じ茶、紅茶、烏龍茶、ハーブティー等)等の抽出対象物に熱湯や水などの抽出原液を加水して濾布やメッシュ等の濾材により濾過抽出することによって抽出液を得ていた。そして、このようにして得られた抽出液はそのまま飲用に供されたり、或いは、レギュラーコーヒーを粉砕したコーヒー材料から得られたコーヒー液の場合には糖類、乳類及び水等と共に所望の濃度に調整されてコーヒー飲料として飲用に供されていた。 【0003】前記抽出対象物から抽出液を得る抽出方法として、レギュラーコーヒーを粉砕したコーヒー材料からコーヒー液を得る抽出方法を例示すると、ドリップ法(ネルドリップ法)、サイフォン法、エスプレッソ法等が知られており、工業的なコーヒーの生産においてもほぼ同様な方法が使用されている。前記ドリップ法は、ペーパーフィルタ、濾布、メッシュ(網)等の立体状の濾材を用いて濾過しつつ常圧でドリップ抽出を行う方法であり、ドリップは自然落下であるため、一般に抽出時間は長い。前記サイフォン法及び前記エスプレッソ法は、金属メッシュ等の平面状の濾材を用い、蒸気圧を利用してコーヒー液を抽出する方法であるため、一般に抽出時間は短い。 【0004】上述した各種方法を行う際に抽出対象物であるコーヒー材料を扱うに当たり、必要量のコーヒー材料を収容容器から取出したり計量したりする最中にコーヒー材料が零れないようにするために注意を払う必要があり、さらに、このような計量の他に、抽出原液の分量を計量したり、濾紙をドリップサーバ等の抽出装置にセットするといった作業の後、抽出原液を注いでコーヒー液の抽出を行っているため、一般に、レギュラーコーヒーからコーヒー液を得るには複数の手間を要していた。 【0005】このような不具合を解消するため、図6(a)〜(c)に示したように、環状の容器の上面と下面とを濾紙等の濾材31〜32で封止し、内部に抽出対象物であるコーヒー材料を収容したカートリッジ本体Aを作製し、このカートリッジ本体Aをドリップサーバ9の下部に嵌め込み、この状態でコーヒーカップ等の容器73の上端に取り付けた上で、前記ドリップサーバ9の上部に設けられている貯湯部9aに熱湯等の抽出原液を注いで抽出液であるコーヒー液を得るものが提案されていた。前記カートリッジ本体Aの構成を詳述すると、図6(b)に示したように、下面の濾材(下部濾材)31を支えるために複数の支持リブ53が底部に設けられている構成となっていた。また、これら支持リブ53により底部の抽出面を区画して形成された開口部42は抽出液をドリップさせるための抽出孔となっていた。 【0006】前記カートリッジ本体Aには予め必要量のコーヒー材料が封入されているため、コーヒー液の抽出の度にコーヒー材料を収容容器から取出したり計量したりする手間を省くことができ、さらに、抽出が終了すれば前記カートリッジ本体Aを取り除き、新たなカートリッジ本体Aを前記抽出装置に嵌め込むことにより新たな抽出を行うことができることから、各抽出毎に前記カートリッジ本体Aを取り替えるだけでよいため、簡便にコーヒー液の抽出を行うことができるものであった。 【0007】このようなカートリッジ本体Aを用いてコーヒー液の抽出を行うものとして、特開平8−84666号公報、実公昭59−40906号公報、特開平6−284972号公報、実用新案登録第2584663号公報等があった。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上述したカートリッジ本体を使用する際には、貯湯部が設けられているドリップサーバ等の抽出装置を使用する必要があるため、貯湯部の分が嵩張る抽出装置を抽出の度に使用するのは面倒であり、さらに、抽出後には抽出装置を洗浄する等の衛生管理を行う必要も伴っていた。また、抽出を行う際にはカートリッジ本体を抽出装置に嵌め込み、抽出後には嵌め込んであるカートリッジ本体を抽出装置から外さなければならないという手間を依然として要していた。以上より、従来のカートリッジ本体を用いた抽出は、取扱いが不便な点が存在するという問題点があった。 【0009】また、上述したように、前記ドリップ法に用いる濾材は通常立体状であり、前記サイフォン法及び前記エスプレッソ法に用いる濾材は通常平面状であるが、限られた空間(例えばコーヒー抽出装置等)で抽出を行う際にはできるだけ嵩張らない平面状の濾材を使用するのが好ましく、さらに、蒸気圧を利用するために加圧抽出装置等を用いるような複雑な構成とせずに抽出時間ができるだけ短縮可能なものであれば、システムの簡略化の観点から望ましい。 【0010】従って、本発明の目的は、抽出時の取扱いが容易であり、簡便な構成で短時間に抽出を行うことができる抽出カートリッジを提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】〔構成1〕この目的を達成するための本発明の抽出カートリッジの特徴構成は、環状フレームに、封入体に封入された抽出対象物と、前記抽出対象物の下部に設けられた濾材と、底板とを順に配設し、前記濾材と前記底板との間に所定間隔を有する空間を形成し、前記底板に前記抽出対象物より抽出される抽出液を排出する抽出孔を複数開口してある点にあり、その作用効果は以下の通りである。 【0012】〔作用効果1〕つまり、環状フレームに、封入体に封入された抽出対象物と、前記抽出対象物の下部に設けられた濾材とを設けることにより、抽出対象物を予め収納し、その下部に設けられた濾材により濾過抽出できる構成とすることができる。 【0013】さらに、底板を前記濾材の下部になるように順に配設し、前記濾材と前記底板との間に所定間隔を有する空間を形成してあると、前記濾材を支えるために前記濾材と前記底板とを密着させる構成とは異なり、濾過抽出を前記濾材全面で行うことができるため、前記抽出対象物からの抽出を略均等に行うことができるようになる。その結果、均質な抽出液の抽出を効率よく行うことができる。 【0014】また、前記底板に前記抽出対象物より抽出される抽出液を排出する抽出孔を複数開口してあると、前記抽出液の排出を各抽出孔に分散させることができるので、短時間抽出が可能となる。そのため、前記抽出カートリッジの上部から加水された抽出原液は、前記抽出カートリッジの外縁から零れる前に抽出液として前記抽出孔から排出されるようになる。従って、従来抽出時に必要であった貯湯部を有するドリップサーバ等の抽出装置を使用しないで抽出を行うことができる。これより、本発明の抽出カートリッジを用いて抽出液を得る場合は、抽出対象物の計量が不要なだけでなく、前記抽出カートリッジを抽出装置に嵌め込んだり抽出後に抽出カートリッジを抽出装置から外したりする手間が不要となるため、取扱いが容易な抽出カートリッジとすることができる。さらに、前記抽出液の排出が分散されることで、各抽出孔が前記抽出対象物の微粉末で目詰まりする虞を減少させることができるため、前記抽出液の確実な抽出が可能となる。 【0015】ここで、前記抽出カートリッジの上部から抽出原液を加水すると、前記抽出原液は直ちに前記封入体内に浸潤して前記抽出対象物と接触し、抽出液が浸出する。この時浸出した抽出液は、前記濾材により濾過抽出されることにより清澄な抽出液として前記空間内に浸出する。この時、浸出した抽出液は、前記抽出孔により排出されるまで、前記空間内に一時的に貯留されることになる。このように前記空間内に前記抽出液が一時貯留されると、前記空間の上部の前記封入体内の前記抽出対象物を蒸らすことになる。その結果、単に迅速な抽出が行われるだけでなく、収率の高い抽出液を得ることが期待される。 【0016】さらに、前記抽出カートリッジは、前記環状フレーム内に前記抽出対象物を収容した前記封入体や前記濾材及び前記底板を収容し、さらに前記空間を形成するに足りるだけであればよいので、非常にコンパクトな所謂平板状の形状に形成することができると共に、上述したように抽出装置が不要であることから、簡便なシステム構成で抽出を行うことができる抽出カートリッジとなる。依って、このような抽出カートリッジは、保管や輸送に非常に有利となり、抽出に際して抽出装置を携行する必要もなくなるため、限られた狭い空間においても容易に抽出を行うことができるようになる。つまり、家庭内に限らず、屋外や車内等場所を問わず、簡便に抽出液を得ることができる。 【0017】また、抽出が終了すれば、前記抽出カートリッジは、そのまま廃棄可能であり、さらに、ドリップサーバ等の抽出装置の洗浄といった衛生管理を行う必要がないため、抽出後の作業をほとんど要しない。 【0018】〔構成2〕この目的を達成するための本発明の抽出カートリッジの特徴構成は、上記構成1に加えて、前記空間を複数の区画室に分割形成する区画壁を設け、前記抽出孔が、前記区画室のそれぞれに少なくとも1つ開口するように形成してある点にあり、その作用効果は以下の通りである。 【0019】〔作用効果2〕つまり、前記空間を複数の区画室に分割形成する区画壁を設け、前記抽出孔が、前記区画室のそれぞれに少なくとも1つ開口するように形成してあると、前記区画室の上部で濾過された抽出液を、当該区画室に開口している抽出孔により排出することができるため、抽出液を確実に分散化して排出することができる。また、前記濾材を滴下しようとする抽出液は前記区画壁を伝って流下し易くなり、その結果、抽出速度が向上する。従って、上記構成1と比べてより抽出時間を短縮化することができ、加圧装置等を用いることなく迅速に抽出液を得る構成とすることができる。 【0020】さらに、このような区画壁を設けることにより、前記濾材を下方から支えて前記濾材が変形するのを防ぐことができる。これは、抽出時に前記抽出対象物が前記抽出原液を含んで重くなると、前記濾材が撓んだりして変形する虞があり、このような前記濾材の一部の変形が高じて前記底板に張り付く状態になると、その張り付いた部位における抽出が困難となって抽出効率の低下を招く。さらに、前記濾材が変形すると、前記抽出原液の滞留位置が前記封入体の内部で不均一となり、均等な抽出を行い難くなって抽出効率の低下を招く。従って、区画壁を設けることにより、このような濾材の変形を予め防止して、均質な抽出液の抽出を維持することができるようになる。 【0021】〔構成3〕この目的を達成するための本発明の抽出カートリッジの特徴構成は、上記構成1又は2に加えて、前記封入体の上部に抽出原液を貯留する貯留状態と、非貯留状態とに切替え可能な貯留部材を設けてある点にあり、その作用効果は以下の通りである。 【0022】〔作用効果3〕つまり、前記封入体の上部に抽出原液を貯留する貯留状態と、非貯留状態とに切替え可能な貯留部材を設けてあると、抽出原液を貯留する貯留状態と、抽出原液を貯留しない非貯留状態との切り替えを状況に応じて行う構成とすることができる。そして、貯留状態にある場合は、前記抽出原液を過剰に前記抽出カートリッジに注いだ場合においても、前記抽出カートリッジの外縁から前記抽出原液が零れるのを防止することができるため、確実にコーヒー液等の抽出液を得ることができる。さらに、非貯留状態にある場合は、嵩張らない形状となるため、保管や輸送に好適な形状となる。 【0023】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は、これらによって限定されるものではない。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は同一又は相当の部分を示している。 【0024】図1(a)〜(b)に示すように、本発明に係る抽出カートリッジAは、上部開口と下部開口とを設けた筒状の環状フレーム1内に、抽出対象物を封入して形成した封入体2を配置し、前記抽出対象物の下部に下部濾材31と、さらに前記下部濾材31の下部に底板4とを順に配設することにより構成される。前記底板4には、前記抽出対象物より抽出される抽出液を排出する抽出孔41を複数開口してある。さらに、図2に示すように、前記下部濾材31と前記底板4との間には、所定間隔を有する空間5を形成してある。 【0025】また、前記封入体2の上部には、抽出の際に注入された熱湯を前記封入体2の上面全体に均等に分散し易くするために上部濾材32を設けることが可能である。 【0026】前記環状フレーム1は、透明・半透明・不透明な合成樹脂、金属板で構成することができ、好ましくは、厚紙等の紙製であれば、廃棄後に可燃処理できるため、環境負荷の少ない構造とすることができる。この時、運搬時の振動や押圧で変形しない程度の剛性を備えていることが好ましい。前記抽出カートリッジAの容積及び形態は、前記環状フレーム1内に前記抽出対象物を収容した前記封入体2や前記上部濾材32、前記下部濾材31及び前記底板4を収容し、さらに前記空間5を形成するに足りるだけであればよいので、非常にコンパクトな形状に形成することができる。つまり、前記抽出カートリッジAの外形を形成する前記環状フレーム1に前記封入体2や前記下部濾材31等を配設した時の形状が、円筒、角柱等の所謂平板状の形状であると、細密充填が容易であるので保管や輸送に便利である。前記環状フレーム1の具体的な寸法としては、円筒形状の場合を例示すると、直径dが約60mm程度、厚さh1が約15mm程度で、この場合、前記空間は高さh2が約3mm程度の所定間隔を有する(図2参照)。 【0027】前記封入体2は、濾紙やメッシュ等の濾材、ガーゼ等の布材等により前記抽出対象物を封入することにより構成される。前記抽出対象物としては、例えば、レギュラーコーヒー、紅茶、緑茶、焙じ茶、烏龍茶(半発酵茶)、ハーブティー、煎じ薬等が該当するが、これらに限定されるものではない。尚、前記下部濾材31は前記抽出対象物の下部に配置される構成であれば、前記封入体2の内外部のいずれに配置することも可能である。 【0028】前記抽出孔41は、前記底板4に複数開口してあると、前記抽出液の抽出を各抽出孔41に分散させることができるので、短時間抽出が可能となる。また、前記抽出孔41が前記底板4に均等に分散した状態で複数開口してあると、前記封入体2に封入される抽出対象物から略均等に抽出液の抽出を行うことができ、さらに、前記抽出孔41から排出される抽出液の分量が略均等になるため、好ましい。また、前記底板4は、上述した環状フレーム1と同様の材料で構成することが可能である。 【0029】このように構成される前記抽出カートリッジAは、金属箔、樹脂フィルム製のバッグや紙製の筐体に、個別に、あるいは複数個収容して流通させることができる。 【0030】以下、前記抽出対象物がレギュラーコーヒーを粉砕したコーヒー材料である場合を例示して、本発明に係る抽出カートリッジAの使用方法や使用形態について説明する。 【0031】 【実施例】上述した構成を有する前記抽出カートリッジAは、図3(a)に示したように、コーヒーカップ等の容器73の上に載置することにより使用される。この時、前記容器73上部の外縁と前記抽出カートリッジAの前記環状フレームの下端部が当接するように前記抽出カートリッジAを前記容器73上に載置すると、抽出液であるコーヒー液を確実に前記容器73内に回収することができる。 【0032】また、前記容器73が前記抽出カートリッジAの大きさ、形状と異なる場合は、図3(b)に示したような支持体8を用いて抽出を行っても良い。前記支持体8は、前記抽出カートリッジAを嵌合可能なフランジ部81と、コーヒー材料から抽出したコーヒー液を受ける容器73の上端に着脱可能に取り付けられる取り付け部82とを有する。 【0033】このような状態で、前記抽出カートリッジAの上部から熱湯や水等の抽出原液を加水すると、前記抽出原液は直ちに前記封入体2内に浸潤してコーヒー材料と接触し、やがて抽出液であるコーヒー液が濾過抽出される。この時、本発明の構成は、前記下部濾材31を支えるために前記下部濾材31と前記底板4とを密着させる構成とは異なり、前記下部濾材31の下部に前記空間5が形成されているため、抽出は前記下部濾材31全面で行うことができ、その結果、均質な抽出液の抽出を効率よく行うことができる。さらにコーヒー液は、前記下部濾材31を経由した後、前記抽出孔41により排出されるまで、前記空間5に一時的に貯留されることになる。このように前記空間5にコーヒー液が一時貯留されると、前記空間5の上部の前記封入体2内の前記コーヒー材料を蒸らすことになり、収率の高いコーヒー液を得ることが期待される。前記空間5内に貯留されたコーヒー液は、やがて前記抽出孔41から滴下して前記容器73内に溜まり、抽出終了後、飲用に供される。 【0034】ここで、前記抽出孔41が前記底板4に複数開口してあれば、コーヒー液の抽出を各抽出孔に分散させることができるので、短時間抽出が可能となる。そのため、前記抽出カートリッジAの上部から加水された抽出原液は、前記抽出カートリッジAの外縁から前記抽出原液が零れることなくコーヒー液を前記抽出孔から前記容器73内に回収することができる。従って、貯湯部を有するドリップサーバ等の抽出装置を使用使用しないで抽出を行うことができる。また抽出が終了すれば、前記抽出カートリッジAは、そのまま廃棄可能であり、さらに、ドリップサーバ等の抽出装置の洗浄といった衛生管理を行う必要がないため、抽出後の作業をほとんど要しない。 【0035】上述した使用形態の他に、レギュラーコーヒー抽出装置7において使用することもできる。例えば、図3(c)に示すように、筐体71内に、前記抽出カートリッジAの前記環状フレームを嵌合可能なフランジ部72を備え、容器73を載置する載置部74を設け、前記抽出カートリッジAが前記フランジ部72に嵌合した状態でその上方から常圧の熱湯を下方に供給可能な熱湯供給機構75を設けたレギュラーコーヒー抽出装置7を使用することができる。コーヒー液の抽出後は、上述したように、前記抽出カートリッジAをそのまま廃棄可能である。 【0036】また、前記抽出カートリッジAは、ドリップサーバ等の抽出装置を携行する必要がなくなるため、家庭内、屋外、車内等場所を問わず、簡便に抽出液を得ることができる。例えば、車内で抽出する場合において、車が走行状態にある時は傾きや振動が発生することが考えられるが、本発明の前記抽出カートリッジAは、貯湯部を設けたドリップサーバ等の抽出装置を用いることなく抽出を行えるので、傾きや振動が発生したとしても貯湯部から熱湯等の抽出原液が零れる虞がなく、安心かつ確実にコーヒー液を得ることができる。 【0037】〔別実施形態1〕以下に別実施形態を説明する。上述した抽出カートリッジAにおいて、図4(a)〜(b)に示したように、前記空間5を複数の区画室51に分割形成する区画壁52を設け、前記抽出孔41が、前記区画室51のそれぞれに少なくとも1つ開口するように形成することも可能である。このように前記区画壁52を設けることにより、前記区画室の上部で濾過された抽出液を、当該区画室52に開口している抽出孔41により排出することができるため、抽出液を確実に分散化して排出することができ、また、前記下部濾材31を滴下しようとするコーヒー液は前記区画壁52を伝って流下し易くなり、その結果、抽出速度が向上する。そのため、上述した実施例と比べて、より抽出時間を短縮化することができる。さらに、前記下部濾材31が抽出原液を含んで重くなったコーヒー材料の重量により撓んで前記下部濾材31が変形するのを防ぐことができる。 【0038】〔別実施形態2〕上述した実施形態において、前記封入体2の上部に、熱湯や水等の抽出原液を貯留する貯留状態と、抽出原液を貯留しない非貯留状態とに切替え可能な貯留部材6を設けることが可能である。具体的には、図5(a)〜(b)に示すように、抽出液を抽出するために前記抽出カートリッジAの上部に抽出原液を加水する際、抽出原液を貯留可能にする貯留部材6を前記環状フレーム1上部に装着して抽出原液の貯留状態とし、抽出終了後にこの貯留部材6を前記環状フレーム1から外すことにより抽出原液の非貯留状態とする。つまり、貯留部材6を前記環状フレーム1に対して着脱自在にすることにより、抽出原液の貯留状態と非貯留状態とを切替え可能な構成とするのである。 【0039】さらに、別の形態では、図5(c)に示すように、抽出液を抽出するために前記抽出カートリッジAの上部に抽出原液を加水する際、前記環状フレーム1から貯留部材6を引き出すことにより抽出原液の貯留状態とし、抽出終了後にこの貯留部材6を前記環状フレーム1に収容することにより抽出原液の非貯留状態とする。つまり、貯留部材6を前記環状フレーム1に対して出退自在にすることにより、抽出原液の貯留状態と非貯留状態とを切替え可能な構成とするのである。尚、前記環状フレーム1の内部から貯留部材6を引き出す構成は、前記貯留部材6を上方に引張って引き出すような構成でもよいし、ねじるように引き出す構成であってもよい。 【0040】このように前記環状フレーム1に対して前記貯留部材6を構成して、抽出原液を貯留状態とすることにより、抽出原液を過剰に前記抽出カートリッジAに注いだ場合においても、前記抽出カートリッジAの外縁から前記抽出原液が零れるのを確実に防止することができるため、確実にコーヒー液等の抽出液を得ることができる。また、抽出原液を非貯留状態とすることにより、保管や輸送に好適な形状とすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390006600 【氏名又は名称】ユーシーシー上島珈琲株式会社 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区多聞通5丁目1番6号
|
| 【出願日】 |
平成13年12月28日(2001.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2003−190019(P2003−190019A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月8日(2003.7.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−399914(P2001−399914) |
|