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【発明の名称】 電気ポット
【発明者】 【氏名】辻永 義仁
【住所又は居所】大阪府門真市速見町三番一号 タイガー魔法瓶株式会社内

【要約】 【課題】魔法瓶保温状態においても湯沸しを行えるようにして、使い勝手を向上させる。

【解決手段】湯沸しおよび魔法瓶保温が可能な断熱構造の内容器と、湯沸し時において上記内容器を加熱する湯沸し加熱手段と、該内容器内の湯の保温温度を設定する保温温度設定手段と、通常保温時において上記内容器を加熱する保温加熱手段と、通常保温時および魔法瓶保温時において上記内容器内の湯温を検出する湯温検出手段と、上記内容器の通常保温状態と魔法瓶保温状態とを任意に選択する保温選択手段とを備えてなる電気ポットにおいて、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている時に、上記湯温検出手段により検出される湯温が所定温度以下になった時には、上記湯沸し加熱手段を制御して湯沸しを行う湯沸し制御手段を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 湯沸しおよび魔法瓶保温が可能な断熱構造の内容器と、湯沸し時において上記内容器を加熱する湯沸し加熱手段と、該内容器内の湯の保温温度を設定する保温温度設定手段と、通常保温時において上記内容器を加熱する保温加熱手段と、通常保温時および魔法瓶保温時において上記内容器内の湯温を検出する湯温検出手段と、上記内容器の通常保温状態と魔法瓶保温状態とを任意に選択する保温選択手段とを備えてなる電気ポットにおいて、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている時に、上記湯温検出手段により検出される湯温が所定温度以下になった時には、上記湯沸し加熱手段を制御して湯沸しを行う湯沸し制御手段を設けたことを特徴とする電気ポット。
【請求項2】 湯沸しおよび魔法瓶保温が可能な断熱構造の内容器と、湯沸し時において上記内容器を加熱する湯沸し加熱手段と、該内容器内の湯の保温温度を設定する保温温度設定手段と、通常保温時において上記内容器を加熱する保温加熱手段と、通常保温時および魔法瓶保温時において上記内容器内の湯温を検出する湯温検出手段と、上記内容器の通常保温状態と魔法瓶保温状態とを任意に選択する保温選択手段とを備えてなる電気ポットにおいて、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている時に、当該魔法瓶保温状態が選択されてから所定時間以上経過した時には、上記湯沸し加熱手段を制御して湯沸しを行う湯沸し制御手段を設けたことを特徴とする電気ポット。
【請求項3】 湯沸しおよび魔法瓶保温が可能な断熱構造の内容器と、湯沸し時において上記内容器を加熱する湯沸し加熱手段と、該内容器内の湯の保温温度を設定する保温温度設定手段と、通常保温時において上記内容器を加熱する保温加熱手段と、通常保温時および魔法瓶保温時において上記内容器内の湯温を検出する湯温検出手段と、上記内容器の通常保温状態と魔法瓶保温状態とを任意に選択する保温選択手段とを備えてなる電気ポットにおいて、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている時に、上記湯温検出手段により検出される湯温の単位時間当りの低下幅が所定の低下幅以上になった時には、上記湯沸し加熱手段を制御して湯沸しを行う湯沸し制御手段を設けたことを特徴とする電気ポット。
【請求項4】 湯沸し制御手段による湯沸しは、沸とう温度までの加熱であることを特徴とする請求項1,2又は3記載の電気ポット。
【請求項5】 湯沸し制御手段による湯沸しは、当該所定温度よりも高く、沸とう温度よりも低い所定の保温設定温度までの加熱であることを特徴とする請求項1記載の電気ポット。
【請求項6】 湯沸し制御手段による湯沸しは、沸とう温度よりも低い所定の保温設定温度までの加熱であることを特徴とする請求項2記載の電気ポット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、魔法瓶保温を可能とした電気ポットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の電気ポットでは、当該電気ポットの内容器を保温性能の高い真空2重壁構造その他の断熱構造のもので構成し、保温時に保温ヒータをOFFにして消費電力をゼロにした場合にも、湯の温度を可及的長時間に亘って高い温度に保持できるようにした魔法瓶タイプのものがある。
【0003】このような魔法瓶タイプの電気ポットでは、例えば用途に応じた所定の保温設定温度、例えばカップ麺等用高温保温温度98℃、コーヒー、紅茶等用低温保温温度90℃等での保温ヒータを制御した通常保温モードに加え、保温ヒータをOFFにして魔法瓶状態で保温する魔法瓶保温モードの2種の保温モードが備えられており、例えば湯沸しを終わると、ブザーによる「沸とう報知」行った後に、湯沸しヒータをOFFにして保温状態に移行し、以後は同保温モードの内のユーザーにより選択設定された所望の保温モードに移行して保温するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の電気ポットの場合、上記魔法瓶保温モードは、あくまでも省エネ効果を中心に考えているために、例え湯温が低下しても、保温ヒータを制御するようになっていないことはもちろん、湯沸しヒータをも制御しない。
【0005】そのため、省エネ効果を重視して魔法瓶保温モードを選択した場合、保温時間の経過レベル如何によっては、ユーザーにとって冷めた湯を使用せざるを得ないということも起り得て、実用上必ずしも好まれる保温モードとなり得ていないのが現状である。
【0006】このような湯温の低下は、上記のような保温時間の経過のみでなく、もちろん上記内容器内に水の注ぎ足しがあったような場合にも生じる。そして、その場合には、所定時間内に急激な湯温の低下を招く。
【0007】本願発明は、このような事情に鑑み、魔法瓶保温モードにおいても、所定値以上の湯温の低下を検知して、湯沸しを行えるようにし、上述のような問題を解決した電気ポットを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記の目的を達成するために、それぞれ次のような課題解決手段を備え構成されている。
【0009】(1) 請求項1の発明この発明の電気ポットは、湯沸しおよび魔法瓶保温が可能な断熱構造の内容器と、湯沸し時において上記内容器を加熱する湯沸し加熱手段と、該内容器内の湯の保温温度を設定する保温温度設定手段と、通常保温時において上記内容器を加熱する保温加熱手段と、通常保温時および魔法瓶保温時において上記内容器内の湯温を検出する湯温検出手段と、上記内容器の通常保温状態と魔法瓶保温状態とを任意に選択する保温選択手段とを備えてなる電気ポットにおいて、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている時に、上記湯温検出手段により検出される湯温が所定温度以下になった時には、上記湯沸し加熱手段を制御して湯沸しを行う湯沸し制御手段を設けて構成されている。
【0010】したがって、該構成では、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている魔法瓶保温モードであっても、上記湯温検出手段によって検出される湯温が所定温度以下に低下した時には、上記湯沸しヒータ等湯沸し加熱手段を制御して自動的に湯沸しを行わせることができるようになる。
【0011】そのため、ユーザーは、仮に相当に長い時間内、魔法瓶保温状態に維持したような時にも、冷めた湯を使わなくて済むようになる。
【0012】(2) 請求項2の発明この発明の電気ポットは、湯沸しおよび魔法瓶保温が可能な断熱構造の内容器と、湯沸し時において上記内容器を加熱する湯沸し加熱手段と、該内容器内の湯の保温温度を設定する保温温度設定手段と、通常保温時において上記内容器を加熱する保温加熱手段と、通常保温時および魔法瓶保温時において上記内容器内の湯温を検出する湯温検出手段と、上記内容器の通常保温状態と魔法瓶保温状態とを任意に選択する保温選択手段とを備えてなる電気ポットにおいて、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている時に、当該魔法瓶保温状態が選択されてから所定時間以上経過した時には、上記湯沸し加熱手段を制御して湯沸しを行う湯沸し制御手段を設けて構成されている。
【0013】したがって、該構成では、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている魔法瓶保温モードであっても、当該魔法瓶保温状態に移行してから所定時間以上経過し、湯温が所定温度以下に低下したと想定される時には、上記湯沸しヒータ等湯沸し加熱手段を制御して自動的に湯沸しを行わせることができるようになる。
【0014】そのため、ユーザーは、仮に相当に長い時間内、魔法瓶保温状態に維持したような時にも、冷めた湯を使わなくて済むようになる。
【0015】(3) 請求項3の発明この発明の電気ポットは、湯沸しおよび魔法瓶保温が可能な断熱構造の内容器と、湯沸し時において上記内容器を加熱する湯沸し加熱手段と、該内容器内の湯の保温温度を設定する保温温度設定手段と、通常保温時において上記内容器を加熱する保温加熱手段と、通常保温時および魔法瓶保温時において上記内容器内の湯温を検出する湯温検出手段と、上記内容器の通常保温状態と魔法瓶保温状態とを任意に選択する保温選択手段とを備えてなる電気ポットにおいて、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている時に、上記湯温検出手段により検出される湯温の単位時間当りの低下幅が所定の低下幅以上になった時には、上記湯沸し加熱手段を制御して湯沸しを行う湯沸し制御手段を設けて構成されている。
【0016】したがって、該構成では、上記保温選択手段により上記魔法瓶保温状態が選択されている魔法瓶保温モードであっても、上記湯温検出手段によって検出される単位時間当りの湯温の低下幅が所定の低下幅以上に大きい時、すなわち当該保温状態において、上記内容器内に注水が行われたと想定されるような時には、上記湯沸しヒータ等湯沸し加熱手段を制御して自動的に湯沸しを行わせることができる。
【0017】そのため、ユーザーは、仮に上記魔法瓶保温状態において、水の注ぎ足しを行ったような時にも、温度が低く、湯沸しを完了していない湯を使わなくて済むようになる。
【0018】(4) 請求項4の発明この発明の電気ポットは、上記請求項1,2又は3記載の発明の構成において、湯沸し制御手段による湯沸しは、沸とう温度までの加熱であることを特徴としている。
【0019】上記魔法瓶保温状態における湯温の低下は、単なる湯温の低下に限らず、水の注ぎ足しによる湯温の低下の場合も考えられる。
【0020】したがって、そのような場合をも想定して、湯沸し加熱時の加熱は、沸とう状態になるまで行うようにする。
【0021】(5) 請求項5の発明この発明の電気ポットは、上記請求項1記載の発明の構成において、湯沸し制御手段による湯沸しは、当該所定温度よりも高く、沸とう温度よりも低い所定の保温設定温度までの加熱であることを特徴としている。
【0022】魔法瓶保温状態の湯温の低下が、水の注ぎ足しによるものでない場合には、必ずしも上記のように沸とう温度まで加熱する必要はない。
【0023】したがって、そのような場合、上記のように湯沸し加熱開始温度よりも高いが、上記沸とう温度よりは低い所定の保温設定温度になるまで加熱するようにする。
【0024】(6) 請求項6の発明この発明の電気ポットは、上記請求項2記載の発明の構成において、湯沸し制御手段による湯沸しは、沸とう温度よりも低い所定の保温設定温度までの加熱であることを特徴としている。
【0025】上記のように、魔法瓶保温状態の湯温の低下が、水の注ぎ足しによるものでない場合には、必ずしも沸とう温度まで加熱する必要はない。
【0026】したがって、そのような場合、上記のように、任意に選択された上記沸とう温度よりも低い所定の保温設定温度になるまで加熱すれば足りる。
【0027】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の電気ポットによると、魔法瓶保温状態においても、必要に応じて湯沸しがなされるようになり、保温時間の経過や注水により一旦所定値以下に湯温が低下しても、所定時間経つと再び所定の温度以上に湯温が高められる。
【0028】そのため、従来に比べて魔法瓶保温モードの使い勝手が良くなり、その本来の省エネ性能自体も有効に活用されることになる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、先ず本願発明の電気ポットの、後に述べる各実施の形態に共通な電気ポット本体部および制御装置部分の構成と作用について説明する。
【0030】(電気ポット本体部の構成)先ず図1ないし図3には、後述する本願発明の各実施の形態に共通な電気ポットの本体および要部の構成が示されている。
【0031】この電気ポットは、先ず図1および図2に示すように、貯湯用の内容器3を備えた容器本体1と、該容器本体1の上部側開口部を開閉する蓋体2と、上記内容器3を湯沸し時において加熱する加熱手段である湯沸しヒータ4Aと、上記内容器3を保温時において加熱する加熱手段である保温ヒータ4Bと、上記内容器3内の湯を外部へ給湯するための給湯通路5と、該給湯通路5の途中に設けられた実流量計測用の流量センサ80と、AC電源が接続されている状態において上記給湯通路5を介して上記内容器3内の湯を外部に送り出す電動給湯ポンプ6と、AC電源が接続されていない状態において上記給湯通路5を介して内容器3内の湯を外部に送り出すエア式の手動給湯ポンプ18とを備えて構成されている。
【0032】上記容器本体1は、外側面部を構成する合成樹脂製の筒状の外ケース7と、内側面部を構成する上記内容器3と、上記外ケース7と内容器3とを上部側で一体に結合固定する合成樹脂製の環状の肩部材8と、底面部を構成する合成樹脂製の皿状の底部材9とからなっている。
【0033】上記内容器3は、例えば、ステンレス製の有底円筒形状の内筒10と、同じくステンレス製の円筒形状の外筒11との間に真空断熱空間を設けた保温性能の高い真空二重壁構造の断熱構造体からなっており、その底部には、外周部を除いて上記内筒10の底面部のみにより構成された1枚板部3aが形成されている。該1枚板部3aは若干上方に高く突出して成形されていて、その下面側には、上記湯沸しヒータ4Aと保温ヒータ4B(例えば雲母板にワット数の異なる2組の発熱体を保持させたマイカヒータよりなる)が取り付けられている。
【0034】上記内容器3の上端部には、上記内筒10側の上端部を中心軸方向に向けて絞り加工したヒートキープ構造の小径の給水口3bが形成されている。また符号12は、上記内容器3の温度(換言すれば、内容器3内の湯の温度)を検出する湯温検出手段として作用する底センサ(湯温センサ)であり、サーミスタよりなっている。さらに、符号13は上記内容器3の満水位WL2を表示する凸状の満水位表示部である。また、WL1は低水位(1/2水位)を示している。
【0035】上記蓋体2は、合成樹脂製の上板14と該上板14に対して外周縁が結合された合成樹脂製の下板15とからなっており、上記肩部材8の後部に設けられたヒンジ受け16に対してヒンジピン17を介して上下方向に開閉自在且つ着脱自在に支持されている。
【0036】この蓋体2には、AC電源が接続されていない状態(マグネットキャッチ型の電源プラグが外された状態)でも上記給湯通路5を介して外部への給湯が可能なように、手動押圧操作により圧縮作動されるエア式の手動給湯ポンプ18が配設されている。該手動給湯ポンプ18は、上記蓋体2の略中央部に形成された円筒部19内に配設されたベローズタイプのものとされており、押圧カバー20Aと押圧板20Bを介して蛇腹構造のベローズ20Cを下方に押圧操作することにより、ベローズ20C内の加圧空気20Dが空気吹込口を介して内容器3内に吹き込まれ、該加圧空気の吹き込み圧力によって内容器3内のお湯が給湯通路5を介して外部へ押し出されるようになっている。また、20Eはベローズ20Cの上方への復元バネ、15Aは下板15側のベローズ支持板である。なお、符号21a〜21dは、下方から上方に向けて相互に連通した蓋体2の蒸気排出通路、22は同蒸気排出通路21a〜21dの蒸気導出部21a側途中に配設された転倒止水弁である。
【0037】上記蓋体2における下板15の下面には、金属製の内カバー部材23が固定されており、該内カバー部材23の外周縁には、上記蓋体2の閉蓋時において上記内容器3の給水口3bの上面に圧接される耐熱ラバー製のシールパッキン24が設けられている。
【0038】上記給湯通路5の上流端側である上記内容器3の下部位置には、内容器3側湯導入筒6a、給湯ポンプ側湯吸入口6bを介して直流型の電動給湯ポンプ6が配設されており、この給湯通路5においては上記湯導入筒6aを介して湯吸入口6bより吸入された湯が当該電動給湯ポンプ6のポンピング作用により、その吐出口6cから吐出され、同給湯通路5の直管部5bを経て、上記流量センサ80内の流量検出通路を通り、転倒止水弁側連結パイプ5cから外部への湯注出口5dに導かれる。
【0039】さらに、符号35は、後述する各種スイッチ類の操作面や液晶表示部の表示面を備えた操作パネル部、51aは、マイコン制御部60や以下に述べる各種スイッチ類38〜41,42,43、液晶表示装置(駆動部)等を備えたマイコン基板、51は、液晶表示部47の支持部材、50は、上記電動給湯ポンプ6の駆動回路や湯沸しヒータ4A、保温ヒータ4Bの加熱制御回路、安定化直流電源回路等を備えた電源基板である。
【0040】上記操作パネル部35には、給湯スイッチ38、給湯ロック解除スイッチ39、再沸騰/保温選択スイッチ40、おやすみタイマースイッチ41、定量給湯モード選択時における給湯量設定用アップダウンスイッチ42,43、再沸騰表示用LED44、保温動作表示用LED45、給湯ロック解除表示用LED46、液晶表示部47等が設けられている。上記各スイッチ38,39,40,41,42・43は、それぞれ操作キータイプのものとなっており、それら各操作キーの操作による各スイッチ部のON,OFF状態は、それぞれ後述するマイコン制御部60に入力されるようになっている。
【0041】上記液晶表示部47には、例えば時刻/時間/湯温/作動状態等兼用表示部47a、保温設定温度表示部47b、まほうびん保温表示部47cが設けられており、各種の便利な情報表示がなされるようになっている。
【0042】この電動給湯型の電気ポットは、上記給湯スイッチ38を押し続ける限り、連続的に上記電動給湯ポンプ6を駆動して湯を注出できる連続給湯モードと、給湯スイッチ38を押し続けても、予めアップダウンスイッチ42,43で設定した所定量の湯を注出すると上記電動給湯ポンプ6が停止する定量給湯モードとの2種の給湯モードを備えて構成されている。
【0043】そして、それに使用される流量センサ80は、例えば回転支軸81の外周に筒状のハブを介して螺旋状の回転スクリュー羽根82を遊嵌し、それらを給湯通路5の直管部5bの上端に嵌合筒83を介して嵌合固定して構成されている。
【0044】(制御回路部の構成)次に図3は、上記構成の電気ポット本体における制御回路部の構成を示すブロック図である。
【0045】図3中、符号57は例えば平滑コンデンサおよび電源ICよりなり、マイコン制御部60および加熱制御部54、ポンプ電源部55等に直流電源を供給する直流安定化電源部、また54は湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4BのON,OFF制御用の加熱制御部、4A,4Bは上述した湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bよりなる加熱手段、38〜43は上述の給湯スイッチ他のスイッチ、6は上述の直流型の電動給湯ポンプである。
【0046】上記湯沸しヒータ4Aは、例えば上記マイコン制御部60から、上記加熱制御部54に湯沸しヒータON信号が出力されると、例えば図示しないトランジスタを介して電源リレーを作動させ、それに対応して電源スイッチがONになることにより、加熱制御される。この発明の場合、上記マイコン制御部60は、当該電気ポットの保温制御モードが、例えば魔法瓶保温モードの場合であっても、沸とうスイッチ40が押されると、電源リレーをONにして湯沸しを行う。
【0047】また、上記保温ヒータ4Bは、沸とう終了後、保温状態に移行して上記マイコン制御部60から、上記加熱制御部54に保温ヒータON信号が出力されると、例えば図示しないトランジスタがONになることにより、トライアックを駆動させて加熱制御される。
【0048】また、上記マイコン制御部60には、さらに液晶表示部47、再沸騰表示用LED44、保温動作表示用LED45、給湯ロック解除表示用LED46等の各種LED表示部や給湯スイッチ38、再沸騰/保温選択スイッチ40、給湯ロック解除スイッチ39、おやすみタイマースイッチ41等の各種操作部や底センサ(サーミスタ)12、流量センサ80などの各種センサー部等が、各々図示しない入出力ポートを介して接続されている。
【0049】そして、以上の電気ポットでは、湯沸時には上記湯沸しヒータ4Aを使用して高加熱出力で速やかに沸とう状態まで加熱した後に、ブザー音による沸とう報知(湯沸し完了報知)を行って湯沸しヒータ4AをOFFにし、その後、保温工程(保温状態)に移行する。
【0050】そして、同保温工程には上述の保温選択スイッチ40によって、例えば第1の設定保温温度98℃、第2の設定保温温度90℃の2種の保温設定温度に保温する通常保温モードと保温ヒータ4BをOFFにして魔法瓶状態で保温する魔法びん保温モードの2種の保温モードが準備されており、それらが任意に選択される。
【0051】そして、先ず通常保温モードでは、保温ヒータ4Bを加熱制御し、上記底センサ(湯温センサ)12により検出された実際の湯温Tが、上記保温選択スイッチ40およびマイコン制御部60を中心とする保温温度設定手段によって設定された第1の設定保温温度98℃又は第2の設定保温温度90℃に対応した温度になると、上記液晶表示部47の湯温表示部に同対応する湯温を表示する。次に、魔法びん保温モードでは、上記保温ヒータ4BをOFFにし、内容器3自体の魔法瓶構造による断熱保温機能によって保温する。
【0052】そして、この出願の発明では、同魔法びん保温モードにおいても、以下の各実施の形態に示すように、必要に応じて湯沸しを行えるようにして、省エネ性と使用上の利便性とを両立させている。
【0053】(実施の形態1)先ず図4は、本願発明の実施の形態1に係る電気ポットの魔法瓶保温制御の内容を示すフローチャートである。
【0054】すなわち、該制御では、まず最初にステップS1で、上記電気ポットの現在の動作状態が、湯沸しヒータ4AがOFFで、保温動作表示用LED45が点灯している保温中(保温ヒータ4BのみがON動作している時)であるか否かを判定する。その結果、NOの同保温中でない時は、そのまま本制御を終了する(通常保温実行)。他方、YESの保温中である時には、次にステップS2に進んで、上記保温選択スイッチ40が魔法びん保温モードを選択している魔法瓶保温状態であるか否かを判定する。
【0055】そして、その結果、NOの魔法瓶保温状態でない時には、そのまま本制御を終える(通常保温継続)。他方、YESの魔法瓶保温状態の場合には、次にステップS3に進んで、上記底センサ12により上記内容器3内の湯温Tを測定した後、さらにステップS4に進んで、同測定された湯温Tが所定の設定温度Ts(例えば一応お湯しとて使える限界温度Ts=60℃)以下であるか否かを判定する。
【0056】その結果、NOの時は、そのまま本制御を終える(魔法びん保温継続)。他方、YESの上記測定温度Tが同設定温度Ts以下(T≦Ts)の時は、上記魔法瓶保温状態の所定時間(例えば2〜3時間)以上の継続により、湯温が冷めて例えば60℃以下の低湯温になっていると認めて、ステップS5に進んで、上述の湯沸しヒータ4AをONにし、湯沸し加熱制御を行って、例えば沸とう状態まで加熱する。
【0057】この結果、該魔法瓶保温制御によれば、従来何らの加熱制御が行われてなかった魔法瓶保温状態においても、必要に応じて湯沸しがなされるようになり、保温時間の経過により一旦所定値以下に湯温が低下しても、所定時間経つと再び所定の温度以上に湯温が高められ、これらが繰り返されるので、ユーザーは冷めた湯を使用しなくてもよくなる。
【0058】そのため、従来に比べて魔法びん保温モードの使い勝手が良くなり、その本来の省エネ性能自体も有効に活用されるようになる。
【0059】(変形例)なお、以上の説明では、ステップS5の最終的な湯沸し工程において、例えば沸とう状態まで湯沸し加熱制御を行うようにしたが、これは例えば前述した保温選択スイッチ40によって選択可能な第1,第2の保温設定温度98℃,90℃、あるいは又その他の少なくとも上記60℃よりも所定温度以上高い任意の設定温度まで加熱制御するようにしてもよいことはもちろんである。
【0060】ところで、一方、そのように沸とう温度よりも低い温度で湯沸しを停止するようにした場合、同湯沸し停止後、再び魔法瓶保温状態に戻った時に、沸とう温度まで沸かした時に比べると、湯温の低下が早い。
【0061】そこで、同場合には、それら所定温度への湯沸しを所定回数繰り返した時に初めて、魔法瓶保温状態に戻すようにすることが好ましい。
【0062】(実施の形態2)次に図5は、本願発明の実施の形態2に係る電気ポットの魔法瓶保温制御の内容を示すフローチャートである。
【0063】すなわち、該制御では、まず最初にステップS1で、上記電気ポットの現在の動作状態が、湯沸しヒータ4AがOFFで、保温動作表示用LED45が点灯している保温中(保温ヒータ4BのみがON動作している時)であるか否かを判定する。その結果、NOの同保温中でない時は、そのまま本制御を終了する(通常保温制御実行)。他方、YESの保温中である時には、次にステップS2に進んで、上記保温選択スイッチ40が魔法びん保温モードを選択している魔法瓶保温状態であるか否かを判定する。
【0064】そして、その結果、NOの魔法瓶保温状態でない時には、そのまま本制御を終える(通常保温制御継続)。他方、YESの魔法瓶保温状態の場合には、次にステップS3に進んで、所定の外気温状態において上記内容器3内の湯温Tが所定の設定温度Ts(例えばTsは、上述のように一応お湯として使える限界温度60℃)以下に低下する保温経過時間tsをカウントするタイマーtのカウント動作を開始させる。次に、ステップS4に進み、同タイマーtのカウント値が、上記所定の保温経過時間tsに対応する時間をカウントアップしたか否かを判定する。
【0065】その結果、NOの時は、そのまま本制御を終える(魔法瓶保温制御継続)。他方、YESの上記保温経過時間tsが経過して、上記内容器3内の湯の温度が上記お湯として使える限界温度60℃以下に低下していると判断される時は、ステップS5に進んで、上述の湯沸しヒータ4AをONにし、湯沸し加熱制御を行って、例えば沸とう状態まで加熱する。
【0066】この結果、該魔法瓶保温制御によれば、従来何らの加熱制御が行われてなかった魔法瓶保温状態においても、必要に応じて湯沸しがなされるようになり、保温時間の経過により一旦所定値以下に湯温が低下しても、所定時間経つと再び所定の温度以上に湯温が高められる。
【0067】そのため、従来に比べて魔法びん保温モードの使い勝手が良くなり、その本来の省エネ性能自体も有効に活用されるようになる。
【0068】(変形例)なお、以上の説明では、最終的な湯沸し工程において、例えば沸とう状態まで湯沸し加熱制御を行うようにしたが、これは例えば前述した保温選択スイッチ40によって選択可能な第1,第2の保温設定温度98℃,90℃、あるいは又その他の少なくとも上記60℃よりも所定温度以上高い任意の設定温度まで加熱制御するようにしてもよい。
【0069】そして、そのように沸とう温度よりも低い温度で湯沸しを停止するようにした場合、同湯沸し停止後、魔法瓶保温状態に戻った時に、沸とうまで沸かした時に比べると、湯温の低下が早い。
【0070】そこで、同場合には、それら所定温度への湯沸しを所定回数繰り返した時に初めて、魔法瓶保温状態に戻すようにすることが好ましい。
【0071】(実施の形態3)次に図6は、本願発明の実施の形態3に係る電気ポットの魔法瓶保温制御の内容を示すフローチャートである。
【0072】すなわち、該制御では、まず最初にステップS1で、上記電気ポットの現在の動作状態が、湯沸しヒータ4AがOFFで、保温動作表示用LED45が点灯している保温中(保温ヒータ4BのみがON動作している時)であるか否かを判定する。その結果、NOの同保温中でない時は、そのまま本制御を終了する(通常保温制御実行)。他方、YESの保温中である時には、次にステップS2に進んで、上記保温選択スイッチ40が魔法びん保温モードを選択している魔法瓶保温状態であるか否かを判定する。
【0073】そして、その結果、NOの魔法瓶保温状態でない時には、そのまま本制御を終える(通常保温制御継続)。他方、YESの魔法瓶保温状態の場合には、次にステップS3に進んで、上記底センサ12により上記内容器3内の湯温T1(第1湯温とする)を測定した後、さらにステップS4に進んで、所定の経過時間5秒をカウントする5秒タイマーのタイマー動作をスタートさせる。そして、続くステップS5で同時間5秒の経過を判定し、YESになると、ステップS6で再度上記内容器3内の湯温T2(第2湯温とする)を測定する。そして同測定された所定時間5秒内の第2湯温T2と第1湯温T1との差Ts(Ts=T1−T2)が所定の温度幅5℃以上に大であるか否かを、さらにステップS7で判定する。
【0074】その結果、NOの時は、そのまま本制御を終える(魔法瓶保温継続)。他方、YESの上記第1,第2の測定湯温T1,T2の5秒間における温度差Tsが5℃以上の、通常の自然放熱時の温度の低下速度に比べて遥かに温度の低下速度が早い時は、上記魔法瓶保温状態において注水が行われたために、湯温が大きく低下した場合であると認めて、ステップS8に進んで、上述の湯沸しヒータ4AをONにし、湯沸し加熱制御を行って、例えば沸とう状態まで加熱する。
【0075】この結果、該魔法瓶保温制御によれば、従来何らの加熱制御が行われてなかった魔法瓶保温状態においても、必要に応じて湯沸しがなされるようになり、注水により一旦所定値以下に急激に湯温が低下しても、所定時間経つと再び所定の温度以上に湯温が高められる。
【0076】そのため、従来に比べて魔法びん保温モードの使い勝手が良くなり、その本来の省エネ性能自体も有効に活用されるようになる。
【0077】(実施の形態4)なお、上述のような魔法瓶保温状態では、一般にマグネットキャッチ構造の電源プラグを抜いて持ち運ばれることも多く、そのような場合、再び同電源プラグが接続された時には相当な時間が経過していることが多い。
【0078】そこで、上記魔法瓶保温状態において、そのように一旦電源プラグが抜かれて再び電源プラグが接続された時にも、そのまま魔法びん保温モードを維持させることができるようにするとともに、さらに、それを条件として上述の図4〜図5のような湯沸し加熱制御を行わせるようにして湯温の上昇を図ることも有効である。
【0079】この場合の湯沸しは、沸とうでなく、上述した所定の温度まででもよい。
【0080】(その他の実施の形態)さらに、本願発明の実施の形態としては、以上の各実施の形態の他にも、その要旨を活用した次のような種々の実施の形態が採用される。
【0081】(1) 上述のように本願発明の電気ポットでは、操作パネル部に液晶表示部47が設けられている。
【0082】したがって、例えば上記各実施の形態の構成において、保温時間の経過又は注水による湯温の低下を湯温表示部に表示し、しかも同表示をフリックさせるなどして、ユーザーに警告することも可能である。
【0083】(2) 魔法瓶保温時において、一旦電源プラグが抜かれた後に、それまでの保温温度の設定が変更され、再び電源プラグが接続された時には、上述の各実施の形態と同様の湯沸しを新たに設定された保温温度まで行うようにする。
【0084】(3) 魔法瓶保温状態において、お休みタイマーの設定を行った場合には、同タイマーの設定時間が経過するまでの間、所定の時間が経過する毎に、湯沸しを行うようにする。
【出願人】 【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市城東区蒲生2丁目1番9号
【出願日】 平成13年12月28日(2001.12.28)
【代理人】 【識別番号】100075731
【弁理士】
【氏名又は名称】大浜 博
【公開番号】 特開2003−190016(P2003−190016A)
【公開日】 平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願番号】 特願2001−399191(P2001−399191)