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【発明の名称】 自動製パン機
【発明者】 【氏名】花田 徹
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】大下 孝博
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】山口 繁
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【要約】 【課題】レーズンなどの製パン用副材料のパン生地混練時における材料の潰れを防ぐなど、副材料混入パンを手軽に製造できる着脱自在の自動製パン機用の容器を提供する。

【解決手段】製パン工程の制御を行う電源基板19と,パン材料を入れるコンテナー9とパン材料の混練を行う羽根10と、コンテナー9を収納しヒーター2を備えた焼成室3と、焼成室3を開閉する本体蓋体8と、本体蓋体8の内部に着脱自在に収納される容器30を備え、予め設定できるタイミング設定手段16によりパン副材料32をコンテナー9内へ供給する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動製パン機の本体と、前記本体内にはパン材料の混錬と加熱を兼用するコンテナーと、前記パン材料の混錬を行う混錬手段と、前記コンテナーを収納し加熱手段を備えた焼成室と、前記本体には前記焼成室の上部を開閉する本体蓋体と、前記本体蓋体の内部には着脱自在に挿入されるパンの副材料を収納する容器と、前記容器の上部開口を閉塞する容器ふたと、前記容器の底面の開放により前記容器内の副材料を前記コンテナー内へ投入させる投入手段と、前記本体蓋体の上面には前記容器ふたを覆う外ふたを備え、さらに製パン工程の制御を行う制御手段と,前記投入手段のタイミング設定手段を備えた自動製パン機。
【請求項2】 容器の側部と前記側部に対応した本体蓋体には、製パン工程中に発生する排気を前記本体蓋体の外部に排出する排気口を備えた請求項1記載の自動製パン機。
【請求項3】 投入手段は、容器の底面を係止し、タイミング設定手段の出力信号に応じて投入動作を行う電磁手段で前記係止を解除して前記底面を開放する請求項1記載の自動製パン機。
【請求項4】 底面は係止が解除されると自重と内部の副材料の自重により開放され,かつ本体蓋体の閉じるときの衝動では前記係止は解除されない構成とした係止部を備えた請求項3記載の自動製パン機。
【請求項5】 副材料を投入後の容器の底面の開放端は、コンテナーの上縁部分と略一致する方向位置にある請求項1〜4のいずれか1項記載の自動製パン機。
【請求項6】 容器ふたの裏面には容器の内縁と接触するリブを、上面には一体に弾性片を設け、外ふたにより押し圧されるとともに前記弾性片は容器ふたの持ち手と兼用可能な請求項1記載の自動製パン機。
【請求項7】 容器底面は耐熱耐食性の材料で内表面には多数の凹凸を形成した請求項3記載の自動製パン機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に所定のパン材料を機器に準備するだけで自動的にパンの製造を行なうことが出来る一般家庭で使用する自動製パン機に関するものである【0002】
【従来の技術】従来この種の自動製パン機としては、例えば,特開平9−117375号公報に記載されているようなものがあった。すなわち近年、食文化の多様化・高級化に伴い、家庭用自動製パン機を用いて、レーズン、ナッツ類、チーズ等の製パン副材料を加えたレーズンパン、ナッツパン、チーズパン等を製造する機会が増えている。
【0003】以下に従来の自動製パン機の一例について説明する。図5は、自動製パン機の断面図である。図において、本体1内の基台7はその上部に加熱手段であるヒーター2を内蔵した焼成室3を、コンテナー取り付け台4により狭持して固定しており、下面にはモーター5を固定している。また基台7は、下端部で底板6により、板金製のボデー1を狭持して固定している。8は焼成室3を覆う開閉自在の本体蓋体である。コンテナー9は、コンテナー取り付け台4に着脱自在に載置されており、コンテナーー9内の中央底部には上方に混練手段としての羽根10を、軸12で回転自在に軸支され、モーター5により羽根10が回転できる。電源基板19は、ヒーター2、モーター5に電力を供給する為の電気回路基板であり、基台7上に固定されている。
【0004】以上のように構成された自動製パン機について、以下その動作を説明する。パン焼き型であるコンテナー9にパン材料を入れ運転すると、ヒーター2、モーター5を制御し、パン生地の混練工程、発酵工程、ガス抜き工程を順次行い、最後に焼成室3内を150〜230℃の高温に加熱し、パンを焼き上げる焼成工程を行なう。製パン工程は、前記工程トータルで約4時間程度である。レーズン、ナッツ類、チーズ等の製パン副材料を加えたレーズンパン、ナッツパン、チーズパン等をつくる場合には、コンテナー9に小麦粉、水、バター、砂糖、塩、イースト等の製パン主材料と共に運転当初から、前記製パン副材料を入れて前記の製パン工程を運転していた。また機器によっては、約20分程度のパン材料の混練工程のうち約17分間程度を終了した時点で、使用者に製パン副材料投入の時期の報知を行い、使用者が自分で副材料の投入を行い、その後残り約3分間の混練により製パン主材料と副材料の混合を行なうものがあった。
【0005】近年一つのコンテナーに複数の副材料投入手段から副材料を投入することにより、パン製造工程で異なる時点において副材料を投入できるので、パン生地内部に副材料を混入し、表面を他の副材料で覆うなど、変化に富んだ高品質の副材料混入パンを製造することが可能な自動製パン機も提供されている。
【0006】また、図6に示すように副材料投入手段には、投入する製パン副材料を収容する容器30と本体蓋体8の内側を開閉する扉57とを有し、容器30と扉57を同期させ容器30を軸58を支点として傾けることによりコンテナー9に製パン副材料を投入するものがあり、確実で正確にコンテナー9内に製パン副材料を投入できる。また、容器30を樹脂製とすれば、容器30の温度上昇を抑制することができ、火傷を防ぎ安全性を向上することが出来る具体的には図6に示すように、副材料の投入は、ソレノイド45によりレバー55を介し扉軸レバー56を押し、焼成室3に開放する扉57を開き、それにより容器30が容器軸58を中心に扉57と同様に傾けることにより行なう。これにより容器30内の製パン副材料32は、すべり台状に容器30上をすべりコンテナー9内へ投入される。容器30は傾く際、コンテナー9に近づき、またすべり台上に副材料が滑っていく為に製パン副材料32がコンテナー9の外へ飛び散ることなく投入が行える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来の構成ではパンを焼成中は高温の排気が本体蓋体側に排出させないためには容器の底は材料の投入後は閉塞する必要がある。容器は取り外し可能であるが容器の一端面が滑り台上に開放されており、その端面は本体蓋体の一部により兼用されていることになり本体蓋体が汚れると掃除が必要となり,副材料によっては掃除が難しい場合もある。特に匂いの強いチーズやガーリックなどは後の始末が大変面倒となる。また容器は90度近く回転して容器内の収容物を投入するためにはスペースが必要となり製パン機それ自身のサイズも大きくなる。さらに滑り台状の面が完全に閉塞されない場合も考慮しなければならない。さらに容器の持ち運びをする時など、完全なる容器の形ではないので収容物をこぼしたりする等の問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決するために、本発明の自動パン製造機は、自動製パン機の本体と、前記本体内にはパン材料の混錬と加熱を兼用するコンテナーと、前記パン材料の混錬を行う混錬手段と、前記コンテナーを収納し加熱手段を備えた焼成室と、前記本体には前記焼成室の上部を開閉する本体蓋体と、前記本体蓋体の内部には着脱自在に挿入されるパンの副材料を収納する容器と、前記容器の上部開口を閉塞する容器ふたと、前記容器の底面の開放により前記容器内の副材料を前記コンテナー内へ投入させる投入手段と、前記本体蓋体の上面には前記容器ふたを覆う外ふたを備え、さらに製パン工程の制御を行う制御手段と前記投入手段のタイミング設定手段を備えたものである。
【0009】これによりたとえばレーズンなどの製パン副材料のパン生地混練時における潰れを防ぎ、容器は着脱自在な独立した容器であるので取り扱いも容易となり、良質な副材料混入パンを手軽に作ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、自動製パン機の本体と、前記本体内にはパン材料の混錬と加熱を兼用するコンテナーと、前記パン材料の混錬を行う混錬手段と、前記コンテナーを収納し加熱手段を備えた焼成室と、前記本体には前記焼成室の上部を開閉する本体蓋体と、前記本体蓋体の内部には着脱自在に挿入されるパンの副材料を収納する容器と、前記容器の上部開口を閉塞する容器ふたと、前記容器の底面の開放により前記容器内の副材料を前記コンテナー内へ投入させる投入手段と、前記本体蓋体の上面には前記容器ふたを覆う外ふたとを備え、さらに製パン工程の制御を行う制御手段と前記投入手段のタイミング設定手段を備えたものである。
【0011】これによりたとえばレーズンなどの製パン副材料のパン生地混練時における潰れを防ぎ、容器は着脱自在な独立した容器であるので取り扱いも容易となり、良質な副材料混入パンを手軽に作ることができる。
【0012】請求項2記載の発明は,請求項1に記載の構成に於いて、容器の側部と前記側部に対応した本体蓋体には、製パン工程中に発生する排気を前記本体蓋体の外部に排出する排気口を備えたものとすることによりパンを焼き上げる焼成工程中の高温の排気を容器の内部から本体蓋体の外まで排気口を通して排出させ本体蓋体と外ふたとの間に溜まる水滴を少なくできる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1記載の構成に於いて、投入手段は、容器の底面を係止し、タイミング設定手段の出力信号に応じて投入動作を行う電磁手段で前記係止を解除して前記底面を開放するものである。これにより予め設定したプログラムにより自動的に最適な時間にパンの副材料が投入できる。
【0014】請求項4記載の発明は,請求項3に記載の構成に於いて、容器の底面は係止が解除されると自重と内部の副材料の自重により開放され,かつ本体蓋体の閉じるときの衝動では前記係止は解除されない構成とした係止片を備えたことにより本体に本体蓋体を閉める時の衝撃により容器の底面が開放することはない。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の構成に於いて、副材料を投入後の容器の底面の開放端は、コンテナーの上縁部分と略一致する方向、位置にあることにより、パン製造工程中に開放端が膨らんでるパンに接触する事を防ぎ、また副材料はコンテナー内へ確実に投入され周囲にこぼれることもない。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項1記載の構成に於いて容器ふたの裏面には前記容器の内縁と接触するリブと、上面には一体に弾性片を設け、外ふたにより押し圧されるとともに前記弾性片は容器ふたの持ち手と兼用可能としたことによりパン製造工程中に容器ふたから高温の排気が漏れることを防止する。さらに容器ふたの上面の弾性片は容器ふたの開閉のための取っ手としても使用できる。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項6記載の構成に於いて、容器底面は耐熱耐食性の材料で内表面は多数の凹凸を形成したことによりパン製造工程中の高温度の排気にさらされても劣化せず、粘着性の副材料でも、底面に付着する度合いも少なくすることができる。
【0018】
【実施例】(実施例1)図1(a)は本発明の実施例1の自動製パン機の断面図、(b)は同自動製パン機の外観斜視図、図2は同自動製パン機の排気の流れを示す要部縦断面図、図3(a)は容器の底面が閉塞している要部断面図,(b)は底面が開いている状態を示す要部断面図、図4(a)は係止片と底面の関係を示す要部縦断面図,(b)は同要部横断面図である。製パン機の基本機能は既に従来の技術で説明した内容と同じであるので説明を省略する。異なるところはパン用の副材料をコンテナー内へ投入するための容器の構成であるのでこの構成部分を中心にして説明する。なお従来例と同じ構成部材については同じ符号を用いている。
【0019】図において本体蓋体8内に上面から着脱自在に収納される容器30の底面31は容器30の底面31の一辺を軸として回転可能に軸支され係止片31により底面は閉状態に固定されている。係止片41はソレノイド45により係止が解除されて底面31は完全に開放されて、材料容器30内に予め収納したパン用副材料32をコンテナー9内にプログラム設定ボタン16により予めセッチングされたタイミングで投入される。容器30の上部開口には容器ふた12により容器30を閉塞している。この容器ふた12は容器30と完全に別体でも良いし容器30と軸支させて回転するようにしても良い。容器ふた12の上方には外ふた11で容器ふた12をカバーして容器ふた12の浮き上がりを防止している。
【0020】図2はパンを焼成中に発生する高温度の排気の流れを示す要部断面図である。図に示すように容器30の側面と本体蓋体8にはパン焼成中に発生する高い温度の排気を通過させるための排気口14,15を設けているので容器30と容器ふた12や容器着脱部分の隙間から漏れた蒸気による本体蓋体8と外ふた11との間にたまる水滴の量を低減する。
【0021】図3は容器30からパン副材料32をコンテナー9へ投入している状態を示している。図に示すように底面31の係止を解除すると底面31は容器30の下端の一辺に回転自在に軸支された底面31は自重とパン副材料32の重さで真下方向まで開放される。そして底面31の開放端はコンテナー9の上縁と方向、位置ともに略一致するように容器30の本体蓋体8への着脱位置としている。そのためパン副材料32をコンテナー9内に投入する際コンテナー9の外部にこぼれることもなくまたパンの製造中にパンの膨張を図に示すように妨害することがないのでパンの出来上がりが良好となる。
【0022】図4に示すように回転中心42を設けた係止片41の爪部41Aは底面31に設けた開口43内に係止し、回転中心42は係止位置の真上に位置するように設け、弾性体44により常に係止片41は開口43内に押し付けられるように付勢されている。そして係止片41の回転中心42の下方の爪部41Aと反対側の端部を通電により押しストロークを発生させ係止を解除させるソレノイド45を設けている。これにより爪41Aの位置が回転中心42の真下に位置させているので通常の本体蓋体8の開閉に関わる衝動では前記係止状態はソレノイド45が作動しないかぎり解除されない。
【0023】さらに底面31には多数の凹凸46を設けることによりパン用副材料の付着が少なくなる。
【0024】容器ふた12の下面には容器の内縁面に接触するように十分な高さ(5ミリ程度が望ましい)を有したリブ12Aを全周にわたり設けている。そのため容器ふた12は変形がなく、容器30からの少しくらいの浮上がりでは高い温度の排気の漏れを防止する。さらに容器ふた12の上面には、一体成形により設けた弾性片13を設けているので外ふた11により容器ふたが12の上面から押さえられるので一層確実となる。さらに弾性片13は容器ふた12の持ち手としても使用できる。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば,パン製造機とは独立し、本体蓋体内に着脱自在な容器を使用することにより、パン副材料を焼成用のコンテナー内へ確実に投入することができ,かつ清潔で安全な容器となり、付加価値の高い自動パン製造機とすることができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成13年12月14日(2001.12.14)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2003−180528(P2003−180528A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−381346(P2001−381346)