トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 ミルク泡立て及び加熱装置
【発明者】 【氏名】デヴィット イムボーデン

【氏名】マーカス アンリケール

【要約】 【課題】ミルクの加熱にも好適なミルク泡立て装置を得る。

【解決手段】ミルク供給容器13と、スチーム発生器17と、混合素子1とを具えるミルク泡立て及び加熱装置であって、この混合素子1が、第1スチーム入口チャンネル3と、この第1スチーム入口チャンネル3の下流域でこの第1スチーム入口チャンネル3と連通しかつこの1スチーム入口チャンネルの内径より小さい内径を有する縮径部9と、この縮径部9に連通した空気入口チャンネル4と、ミルク入口チャンネル6とを有する当該装置において、前記混合素子1が、入口端部が縮径部9と連通しこの入口端部の下流域でミルク入口チャンネル6と連通した主チャンネル2と、縮径部9及びミルク入口チャンネル6の開口部の間でこの主チャンネル2に連通した第2スチーム入口チャンネル5とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ミルクを泡立て及び加熱するため、ミルク供給容器手段と、スチーム発生手段と、混合素子手段とを具え、この混合素子手段は、第1内径を有する第1スチーム入口チャンネル手段と、前記第1スチーム入口チャンネル手段の下流域でこの第1スチーム入口チャンネル手段と連通しかつこの第1スチーム入口チャンネル手段の前記第1内径より小さい内径を有する縮径手段と、この縮径手段に開口かつ連通した空気入口チャンネル手段と、ミルク入口チャンネルとを有するものとして構成したミルク泡立て及び加熱装置において、前記混合素子は、さらに、第2内径を有し、入口端部及び出口端部を具えた主チャンネルであって、この入口端部が前記縮径手段と連通しており、また前記ミルク入口チャンネルが、前記入口端部の下流域の前記主チャンネル手段に沿った位置でこの主チャンネル手段に開口し連通するようにした主チャンネル手段と、前記縮径手段と前記ミルク入口チャンネル手段の開口部との間に位置する前記主チャンネル手段に沿った部分で、この主チャンネルに開口しかつ連通した第2スチーム入口チャンネルとを有するものとして構成したことを特徴とするミルク泡立て及び加熱装置。
【請求項2】 さらに、前記ミルク供給容器手段から前記ミルク入口チャンネル手段に、ミルクを強制的に供給する手段を具えた請求項1に記載の装置。
【請求項3】 前記混合素子手段を、さらに、前記主チャンネル手段の出口端部と連通しかつ前記主チャンネル手段の前記第2内径より大きい第3内径を有する出口チャンネル手段を有するものとして構成した請求項1に記載の装置。
【請求項4】 前記第2スチーム入口チャンネル手段を、前記主チャンネル手段に対して斜めに延在させた請求項1に記載の装置。
【請求項5】 前記第1スチーム入口チャンネル手段を、ほぼ軸線方向から前記縮径手段に開口させ、また前記空気入口チャンネル手段を、ほぼ半径方向からこの縮径手段に開口させた請求項1に記載の装置。
【請求項6】 前記ミルク入口チャンネルを、ほぼ半径方向から前記主チャンネル手段に開口させた請求項1に記載の装置。
【請求項7】 さらに、入口手段及び出口手段を有するバルブ組立体手段であって、この入口手段を前記スチーム発生手段と連通させ、この出口手段を前記混合素子手段と連通させたバルブ組立体手段と、スチームを、前記第1スチーム入口チャンネル手段のみ、又は前記第2スチーム入口チャンネル手段のみ、又は前記第1若しくは第2スチーム入口チャンネル手段の双方に同時に供給するように前記バルブ組立体手段を選択的に制御し得る制御手段とを設けた請求項1に記載の装置。
【請求項8】 前記バルブ組立体手段の前記制御手段を、前記ミルク入口チャンネル手段にスチームを供給するようにした請求項7に記載の装置。
【請求項9】 前記バルブ組立体手はが、少なくとも3個の別個に制御し得るバルブ手段を有するものとして構成した請求項7又は8に記載の装置。
【請求項10】 前記主チャンネル手段、前記第1スチーム入口チャンネル手段、前記第2スチーム入口チャンネル手段、前記空気入口チャンネル手段、前記ミルク入口チャンネル手段及び前記出口チャンネル手段の全てを直線的に延在させた請求項1に記載の装置。
【請求項11】 前記混合素子手段の前記主チャンネル手段を孔により構成した請求項1に記載の装置。
【請求項12】 前記主チャンネル手段、前記第1スチーム入口チャンネル手段、前記第2スチーム入口チャンネル手段、前記空気入口チャンネル手段、前記ミルク入口チャンネル手段及び前記出口チャンネル手段の全てを孔により構成した請求項1に記載の装置。
【請求項13】 前記ミルク入口チャンネル手段は、前記主チャンネル手段に後続して位置しかつ第1断面領域を有する第1部分と、前記主チャンネル手段から遠位に位置しかつ前記第1断面領域より小さい第2断面領域を有する第2部分とにより構成した請求項1に記載の装置。
【請求項14】 前記混合素子手段を単一ピースの構成とした請求項1に記載の装置。
【請求項15】 さらに、前記空気入口チャンネル手段を選択的に封止又は開放する手段を具えた請求項1に記載の装置。
【請求項16】 ミルクを泡立てまたミルクを加熱する装置を組み込んだエスプレッソコーヒーマシンであって、前記装置をミルク供給容器手段と、スチーム発生手段と、混合素子手段とにより構成したエスプレッソコーヒーマシンにおいて、この混合素子手段が、第1内径を有する第1スチーム入口チャンネル手段と、前記第1スチーム入口チャンネル手段の下流域でこの第1スチーム入口チャンネル手段と連通しかつこの第1スチーム入口チャンネル手段の前記第1内径より小さい内径を有する縮径手段と、この縮径手段に開口かつ連通した空気入口チャンネル手段と、ミルク入口チャンネルと、第2内径を有し、入口端部及び出口端部を具えた主チャンネルであって、この入口端部が前記縮径手段と連通しており、また前記ミルク入口チャンネルが、前記入口端部の下流域の前記主チャンネル手段に沿った位置でこの主チャンネル手段に開口し連通するようにした主チャンネル手段と、前記縮径手段と前記ミルク入口チャンネル手段の開口部との間に位置する前記主チャンネル手段に沿った部分で、この主チャンネルに開口かつ連通した第2スチーム入口チャンネル手段とを有するものとして構成したことを特徴とするエスプレッソコーヒーマシン。
【請求項17】 ミルクを泡立てまたミルクを加熱するため、ミルク供給容器手段と、スチーム発生手段と、バルブ組立体手段と、混合素子手段とを準備するステップであってこの混合素子手段が、第1内径を有する第1スチーム入口チャンネル手段と、前記第1スチーム入口チャンネル手段と連通しかつこの第1スチーム入口チャンネル手段の前記第1内径より小さい内径を有する縮径手段と、この縮径手段に開口しかつ連通した空気入口チャンネル手段と、ミルク入口チャンネル手段と、第2内径を有し、入口端部及び出口端部を具えた主チャンネルであって、この入口端部が前記縮径手段と連通しており、また前記ミルク入口チャンネルを、前記入口端部の下流域の前記主チャンネル手段に沿った位置でこの主チャンネル手段に開口かつ連通するようにした主チャンネル手段と、前記縮径手段と前記ミルク入口チャンネル手段の開口部との間に位置する前記主チャンネル手段に沿った部分で、この主チャンネルに開口かつ連通した第2スチーム入口チャンネル手段とを有するものとして準備するステップと、前記ミルク供給容器手段から前記混合素子手段の前記ミルク入口チャンネル手段にミルクを供給するステップと、スチームを、前記スチーム発生手段から前記バルブ組立体手段を介して、前記混合素子手段の前記第1スチーム入口チャンネル手段のみ、又は前記混合素子手段の前記第2スチーム入口チャンネル手段のみ、又は前記混合素子手段の前記第1若しくは第2スチーム入口チャンネル手段の双方に同時に選択的に供給するステップとよりなることを特徴とするミルク泡立て及び加熱方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミルクを泡立てまた加熱するため、ミルク供給容器と、スチーム発生器と、混合素子とを具えた装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような装置は、特にエスプレッソコーヒーマシンに用いられる。ここで、ミルクの泡は、カプチーノコーヒーにまず第一に必要とされるものであり、これに対し加熱したミルクは、ミルク入りコーヒー及びホットミルク飲料の双方を調製するのに用いることができる。
【0003】ミルクを泡立てるには、多数の、いわゆるエマルジョン化装置が当該技術分野において既知である。通常、これらエマルジョン化装置は、吸引チャンバに通じるスチーム入口チャンネルを有する。吸引チャンバは、ミルク供給チャンネル及び空気供給チャンネルの双方に接続し連通する。吸引チャンバを通って流れるスチームにより、低圧領域がその中に形成され、その結果、ミルクはミルク供給チャンネルを通って吸引チャンバ内に吸引され、空気は空気供給チャンネルを通って吸引チャンバ内に吸引される。このスチーム/空気/ミルクの混合物は乱流となり次のエマルジョン化チャンバに流入し、その結果、ミルク及び空気からなる高温のエマルジョンが得られる。
【0004】上述した種類のエマルジョン化装置は、例えば、欧州特許出願公開第0 195 750 号明細書及び欧州特許出願公開第0 755 767 号明細書に開示されている。しかし、これらエマルジョン化装置は、ミルク入りコーヒー又はホットミルク飲料を調製するのに用いることができるようにミルクを加熱するのに適したものではない。その理由は、ミルクがこれら装置により否応なく泡立てられるためであり、このことはミルク入りコーヒー又はホットミルク飲料を調製するのに望ましくないためである。従って、ミルクを加熱するために、通常、このようなコーヒーマシンは、スチーム出口ノズルをその端部に配置した別個のスチーム出口パイプを有する。このようなスチーム出口パイプは、加熱すべきミルクが入っているカップ又はマグ内に直接沈降し、このノズルからカップ又はマグ内に流出するスチームによりその中に入っているミルクを加熱するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法は比較的扱いにくいものであり、コーヒーマシンの操作者はミルクの正確な温度を予測することが殆どできないため、通常は、ミルク飲料が、熱すぎたり、充分に熱くならない結果となる。さらに、外部スチーム出口を有するマシンにおいては、操作者が高温のスチームにより火傷をする恐れがあり危険である。最後に、外部スチーム出口は清浄にするのが困難であり、その理由は、特に、ミルクの堆積物が主としてスチーム出口ノズルの外側に残るためである。つまり、スチームを停止した後に、ミルクがスチーム出口に吸引され、このスチーム出口からミルクを取除くことは殆どできない。
【0006】従って、本発明の目的は、ミルク供給容器とスチーム発生器と混合素子とを有してミルクを泡立てることができ、ミルクの加熱にも好適な装置を得るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、ミルクを泡立て及び加熱するため、ミルク供給容器手段と、スチーム発生手段と、混合素子手段とを具え、この混合素子手段は、第1内径を有する第1スチーム入口チャンネル手段と、前記第1スチーム入口チャンネル手段の下流域でこの第1スチーム入口チャンネル手段と連通しかつこの第1スチーム入口チャンネル手段の前記第1内径より小さい内径を有する縮径手段と、この縮径手段に開口しかつ連通した空気入口チャンネル手段と、ミルク入口チャンネルとを有するものとして構成したミルク泡立て及び加熱装置において、前記混合素子は、さらに、第2内径を有し、入口端部及び出口端部を具えた主チャンネルであって、この入口端部が前記縮径手段と連通しており、また前記ミルク入口チャンネルが、前記入口端部の下流域の前記主チャンネル手段に沿った位置でこの主チャンネル手段に開口し連通するようにした主チャンネル手段と、前記縮径手段と前記ミルク入口チャンネル手段の開口部との間に位置する前記主チャンネル手段に沿った部分で、この主チャンネルに開口しかつ連通した第2スチーム入口チャンネルとを有するものとして構成したことを特徴とする。
【0008】この装置は、中央主チャンネルを具える混合素子を有し、この主チャンネルが、その入口で縮径手段と連通しかつ下流でミルク入口チャンネルと連通し、第2スチーム入口チャンネルが、縮径手段及びミルク入口チャンネルの間で主チャンネルに開口するという事実により、2つもの利点が得られる。一方において、第2スチーム入口チャンネルを設けることによりミルクを加熱し得るスチームの量をかなり増加することができる。他方においては、ミルクが不所望に泡立てられるのを回避し得ることであり、その理由は、上述した第2スチーム入口チャンネルが、縮径手段及びミルク入口チャンネルの間の主チャンネルに通じているため、この第2スチーム入口チャンネルにより供給されるスチームが、ミルクを泡立たせる空気と混合しないためである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に図面につき本発明の好適な実施の形態のミルク泡立て及び加熱装置を説明する。図1の断面図から分かるように、混合素子1は単一ピースの素子として構成されており、この混合素子1は、直線的に延在する主チャンネル2と、この主チャンネル2と同軸線上に延在する第1スチーム入口チャンネル3と、主チャンネル2及び第1スチーム入口チャンネル3の軸線に対しそれぞれ直交する空気入口チャンネル4と、主チャンネル2及び第1スチーム入口チャンネル3の軸線に対しそれぞれ斜めに延在する第2スチーム入口チャンネル5と、主チャンネル2及び第1スチーム入口チャンネル3の軸線に対しそれぞれ直交するミルク入口チャンネル6と、主チャンネル2と同軸線上に延在する出口チャンネル7とを具える。
【0010】第1スチーム入口チャンネル3及び主チャンネル2の間に、低圧領域を得るための、狭小な部分、即ち縮径部9(縮径手段)を設ける。これにより、第1スチーム入口チャンネル3の(図1に示される)下端が、この縮径部9に通じる。空気入口チャンネル4の下流側端部において、即ち、図1で見た右端を半径方向から縮径部9に開口させ、その結果、スチームが第1スチーム入口チャンネル3から縮径部9を通って流れる場合には常に、縮径部9による生ずるベンチュリ効果で、空気が空気入口チャンネル4を経て吸引される。ミルク入口チャンネル6の下流側端部、即ち図1で見て右側を主チャンネル2に開口させ、ミルク入口チャンネル6は、主チャンネル2に開口する端部領域に、チャンネル6より直径の小さい孔11を設ける。この縮径孔11によれば、単位時間あたりに主チャンネル2に供給するミルクの量を、きわめて正確に調量できるようになる。第2スチーム入口チャンネル5を、縮径部9及びミルク入口チャンネル6の間で主チャンネル2に開口させ、前述したように主チャンネル2に対し斜めに延在させる。最後に、主チャンネル2の下流側端部、即ち(図1で見て)下側端部は、出口チャンネル7に軸線方向に開口し、この出口チャンネル7は、主チャンネル2より大きな直径を有し、その底部で混合素子1から外部に導出する。
【0011】上述のように構成した混合素子1は、上述の全てのチャンネルを、例えばボーリングにより機械加工できるため製造するのがきわめて容易である。特に、ボーリングの1つの利点は、これらチャンネルを厳密な公差内で機械加工できることである。さらに、図1から明確に分かるように、この混合素子1は、それぞれ、完全に直線的なチャンネル及び孔を有し、その結果、これまで一般的だった又は必要とされた、行き止まりのチャンバ等を意識的に回避することができる。従って、混合素子1は、清浄にするのが容易であり、衛生面に関する限りこの点でかなり有利である。
【0012】次に、ミルクを泡立てまたミルクを加熱するための装置全体を線図的に示す図2を用いて、混合素子1の動作及び機能の態様を他の構成部材と共に更に説明する。この実施例の、図示の装置はエスプレッソコーヒーマシンの一部を形成するものであり、ここで、このコーヒーマシンの他の部分及び素子は全て図面から省略しているが、これは本発明について重要でないためである。
【0013】混合素子1に加えて、図2に線図的に示す装置は、ミルク供給容器13を有しこのミルク供給容器13をミルク供給パイプ14により混合素子1のミルク入口チャンネル6に接続する。混合素子1にミルクを強制的に供給するためのポンプ15を、ミルク供給パイプ14に挿入する。さらに、スチーム発生器17を設け、これをバルブ組立体18を介して混合素子1に接続する。このバルブ組立体18は、全部で4個のバルブ19,20,21及び22を有する。主スチームパイプ23は、スチーム発生器17から(図2で見て)最下段のバルブ19に延在する。4個のバルブ19,20,21及び22は、これら4個のバルブ19,20,21及び22の全てがスチーム発生器17の出口に連通するように互いに接続する。第2バルブ20及び第3バルブ21の出口は、スロットルバルブ26を具えたパイプ25により互いに接続する。
【0014】第1バルブ19の出口から、第1パイプ27を、接合部、即ちノード28を介して混合素子1の第1スチーム入口チャンネル3まで延在させる。第2バルブ20の出口は、第2パイプ29により混合素子1の第2スチーム入口チャンネル5に接続する。第3パイプ3を、第3バルブ21の出口から上記接合部、即ちノード28まで延在させ、その結果、この第3バルブ21の出口は、混合素子1の第1スチーム入口チャンネル3にも接続される。この第3パイプ30には、他のスロットルバルブ31を挿入する。第4バルブ22の出口は、第4パイプ33によりミルク供給パイプ14に接続する。
【0015】空気入口チャンネル4の入口には、T字状分配部材35を設ける。このT字状分配部材35の枝部の下方先端は、図示以上には特定しないパイプにより採取ボウル36に至る。最後に、混合素子1の出口チャンネル7を、パイプ38により2個の出口を有する分配素子39に接続する。この分配素子39は、同時に、エスプレッソコーヒーマシン(図示せず)の飲料出口を構成するものであり、また、この飲料出口を介して調整したコーヒーを分注する。供すべき特定の飲料を入れるよう指定したカップ又はマグをこの分配素子39の下に配置する。この分配素子39は2個の出口を具えるため、分配素子39の下に2個のカップを同時に配置することも可能なことが分かる。さらに、分配素子39に3個又は4個以上の出口を設け、3個又は4個以上のカップを分配素子39の下に同時に配置し得るようにできる。
【0016】次に、図1及び2を参照して、装置の動作の態様を更に説明する。
1.ミルクの泡立てミルクを泡立てるためには、ポンプ15を作動させ、第1バルブ19を開く。ポンプ15を作動することにより、ミルクは、供給容器13から、ミルク供給パイプ14を通りミルク入口チャンネル6を介して混合素子1の主チャンネル2に供給される。バルブ19を開くことにより、バルブ19がパイプ23に接続され、その結果、スチーム発生器17により発生したスチームが第1スチーム入口チャンネル3を通って混合素子1に流入する。ポンプ15により調量されたミルクは、主チャンネル2に入る際にこの主チャンネル2を通って流れるスチームと合流し、このスチームは、縮径部9により構成された低圧領域を通過する際に空気と既に混合されているが、この理由は、縮径部9を通って流れるスチームにより引き起こされるベンチュリ効果によって空気が空気入口チャンネル4を通って吸引されているためである。主チャンネル2に、加圧されて半径方向から流入するミルクは、主チャンネル2を通って流れる高温のスチーム/空気混合物と直ちに混合され、空気と、スチームと、凝縮した水及びミルクとから構成される高温の混合物となる。この混合物は、主チャンネル2の直径と比較して大きな直径を有する後続の出口チャンネル7内で膨張し、均質で微孔性のミルクの泡にエマルジョン化される。このようなミルクの泡は、分配素子39を通って装置を出て、予め分配素子39の下に配置した、適切な飲料容器、例えばカップ(図示せず)に集積される。
【0017】泡立てたミルクを供した直後に、入口及び出口チャンネルはスチームにより洗浄される。ポンプ15を閉じた後に、第3及び第4バルブ21及び22を開く。このことにより、スチームが、混合素子1の、主チャンネル2と、第1スチーム入口チャンネル3と、第2スチーム入口チャンネル5と、ミルク入口チャンネル6と、出口チャンネル7とを通って流れ、存在するであろうミルクの残留物をこれらチャンネルから除去する。2個のスロットルバルブ26及び31並びにミルク入口チャンネル6の小径の孔11を設けることにより、分配素子39の出口で高圧のスチームジェットが発生するのを回避する程度までスチームの圧力を減少する。このようなスチームジェットを回避することは重要であり、その理由は、上述した洗浄動作がミルクの泡立て動作の直後に開始されるため、この高圧のスチームジェットが、マシンの操作者を急襲し及び/又はカップに採取した飲料を飛散させるといった恐れがあるためである。
【0018】2.ミルクの加熱ミルクを加熱するためには、ポンプ15のスイッチを入れ、第1及び第2バルブ19,20を開く。これら2個のバルブ19及び20を開くことにより、スチームは、第1スチーム入口チャンネル3及び第2スチーム入口チャンネル5を通って、混合素子の1主チャンネル2内に流れる。この際に、第1スチーム入口チャンネル3を通るよりもかなり多くの量のスチームが第2スチーム入口チャンネル5を通って流れるが、その理由は、第1スチーム入口チャンネル3が縮径部9としての狭小断面領域を有するためである。これにより、縮径部9を通って流れるスチームの流速もかなり減少するため、縮径9内には殆ど低圧領域が生成されず、その結果、空気入口チャンネル4を通して空気は殆ど吸引されない。第1及び第2スチーム入口チャンネル3,5を通って、主チャンネル2に入るスチームにより、ミルク入口チャンネル6を通って主チャンネル2内へ流れるミルクが加熱されるが、泡立つことはない。装置の特定の設計によっては、ミルクを約65〜80℃の温度まで加熱できる。
【0019】ミルクを約50℃〜65℃までにのみ加熱すべき場合には、スチームを、第2スチーム入口チャンネル5のみを通して主チャンネル2に供給すれば充分である。この場合には、バルブ20のみを開く。他に、例えば、スチーム入口チャンネル3,5の双方を通して周期的にのみ主チャンネル2にスチームを供給する等、種々の変更を行い得ることは理解されるであろう。従って、第1及び/又は第2バルブ19,20を選択的に動作することにより、ミルクの最終的な温度に具体的に影響を与えることができる。
【0020】さらに、少なくとも周期的に第1スチーム入口チャンネル3のみを通してミルクにスチームを供給することにより、ミルクの泡立てを具体的に制御することもできる。ミルクの加熱及び/又は泡立てに関連するパラメータは、加熱及び/又は泡立て動作に寄与する部材の構成及び/又は寸法により、具体的に影響を受け得ることが分かる。
【0021】必要な量のミルクを加熱したら、混合素子1のチャンネルをスチームで洗浄するが、このことは、ミルクの泡立て動作に関連して前述した通りである。
【0022】図2に示し、上に説明した装置により、単に、冷たいミルクをミルク供給容器13から例えばカップに供給することもできる。この場合には、本発明の装置は、主として、スチームによりチャンネルを後で清浄する役割を果たす。
【0023】ここでの説明では、「主チャンネル」という表現は、厳密な意味でチャンネルを意味するものではなく、この表現は、例えば、従来技術において既知の普通のエマルジョン化装置で用いられるようなある種のチャンバと考えることもできる。スチーム、空気、及びミルクを均質にエマルジョン化するように混合する任意の種類の適切な空所を設けることが重要である。この意味で他の「チャンネル」も解釈しなければならない。即ち、これらも厳密な言葉の意味におけるチャンネルとする必要はない。例えば、多くの場合に、任意の種類の空気入口を設けこれを通して空気を縮径部9内に吸引できれば充分なものとなり得る。
【0024】制限した直径の領域を通って流れるスチームにより起こる、前述したベンチュリ効果の影響によりミルクも吸引する従来のエマルジョン化装置と対照的に、ポンプによりミルクを強制的に供給することは、単位時間あたりに所望量のミルクを供給できる、ミルクの調量がより正確であるといった利点がある。
【0025】図3は、混合素子の他の実施例の断面図を示す。図1に示し、それに関連して上に説明した混合素子1と比較して、図3による混合素子は、さらに、空気入口チャンネル4を選択的に開く又は閉じるための装置40を有する。この装置40は、電磁石41を有し、この電磁石41は、孔45内に摺動自在に収容したピストン42と接続する。ピストン42の正面(即ち図3に示す右側)には閉鎖素子43が設けられており、これにより空気入口チャンネルを封止することができる。圧縮ばね44を電磁石41及びピストン42の間に挿入する。この圧縮ばね44がピストン42を縮径部9側の方向に変位させ、その結果、装置40が休止状態、即ち、電磁石41が附勢されていない場合には、空気入口チャンネル4がこの閉鎖部材により封止される。孔45には、空気入口チャンネル4に隣接するその端部領域に位置する肩部46を設ける。この肩部46は停止部材として作用し、ピストン42は、その環状前面で肩部46に休止できる。停止部材を、孔45の反対側端部、即ち電磁石41の隣に配置することもできる。電磁石41が作用すると、ピストン42が空気入口チャンネル4から図3に示すような位置まで離れ、この位置で空気入口チャンネル4が開く。ピストン42の前方のチャンバ内に開いた図示しない孔を通って、必要であれば空気を吸引できる。
【0026】空気入口チャンネル4を封止するための装置40を設けることにより、所要に応じて、例えば、冷たいミルクが混合素子1を通って流れる場合に、空気入口チャンネル4を確実に閉鎖でき、それにより、あらゆるミルクが空気入口チャンネル4に入る又は不所望な態様で混合素子1から流出することを回避する。従って、空気入口チャンネル4内に入ってある期間の後に酸敗及び/又は固化したミルクにより、空気入口チャンネル4が遮断されるのを回避できる。さらに、電磁石41を作動するたびに、空気入口チャンネル4を閉鎖素子43により機械的に清浄化することができ、チャンネル4内に残っている恐れのあるあらゆる残留物を除去できる。休止位置にある装置40は空気入口チャンネル4を封止するのが好ましく、ほぼ針状の閉鎖素子43の端部が、空気入口チャンネル4に僅かに突入し、この閉鎖素子43により空気入口チャンネル4が占拠されることにより、いかなる好ましくない物質も空気入口チャンネル4に入ることを回避する。
【0027】
【発明の効果】本発明による装置の利点は以下のようにまとめられる。
・微孔性のミルクの泡及びホットミルクの双方を生成することができる。
・2個のスチーム入口チャンネルの装備により、ミルクを加熱するスチームの量を増加し、かつ特別に制御することができる。
・ミルクの最終温度を具体的に選択できる。
・ミルクの所望の最終温度に極めて正確な再現性がある。
・混合素子が小型の構成であり、容易に製造できる。
・混合素子が直線的な流路のみを有し、特に、デッドチャンバが全く無い。
・ミルクを泡立てるために専用のエマルジョン化チャンバを設ける必要が無い。
・混合素子を飲料出口の直ぐ上流側に配置する必要が無く、その理由は生成したミルクの泡が飲料出口までの延長流路を品質を損なうことなく流れ得るためである。
・本発明の装置は、特に、エスプレッソコーヒーマシン内、特に好ましくは、プロセッサにより飲料の調製を制御する完全自動エスプレッソコーヒーマシン内に組み込むのに適しているため、このような自動マシンの融通性が高まる。
・ミルクをポンプにより強制的に供給するため、単位時間あたり任意の所望量のミルクを供給することができ、かつより正確に調量することができる。
【出願人】 【識別番号】502412949
【氏名又は名称】カフィーナ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】CAFINA AG
【出願日】 平成14年11月14日(2002.11.14)
【代理人】 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作 (外1名)
【公開番号】 特開2003−180526(P2003−180526A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2002−330966(P2002−330966)