トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 釜装置、その処理方法及び油脂含有原料の調製方法
【発明者】 【氏名】森岡 三郎
【住所又は居所】大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品株式会社内

【氏名】山上 宜男
【住所又は居所】大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品株式会社内

【氏名】森 正樹
【住所又は居所】大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品株式会社内

【氏名】橋本 康治
【住所又は居所】大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品株式会社内

【要約】 【課題】釜部の内面の付着物を効率的に除去することができる調理等に使用する釜装置、その処理方法及び油脂含有原料の調製方法を提供すること【解決手段】 上方開放部を有する釜部と、スクレーパーを備えていて、該釜部の上方開放部を閉塞する蓋部とを有し、前記釜部及び前記蓋部の少なくとも一方はほぼ垂直線を中心に相対的に回転可能であり、前記蓋部は前記釜部を閉塞時に前記釜部の内面に油を流す油供給装置を備えていることを特徴とする釜装置。

【解決手段】上方開放部を有する釜部と、スクレーパーを備えていて、該釜部の上方開放部を閉塞する蓋部とを有し、前記釜部及び前記蓋部の少なくとも一方はほぼ垂直線を中心に相対的に回転可能であり、前記蓋部は前記釜部を閉塞時に前記釜部の内面に油を流す油供給装置を備えていることを特徴とする釜装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上方開放部を有する釜部と、スクレーパーを備えていて、該釜部の上方開放部を閉塞する蓋部とを有し、前記釜部及び前記蓋部の少なくとも一方はほぼ垂直線を中心に相対的に回転可能であり、前記蓋部は前記釜部を閉塞時に前記釜部の内面に油を流す油供給装置を備えていることを特徴とする釜装置。
【請求項2】 前記釜部が回転可能であり、前記蓋部が固定であることを特徴とする請求項1に記載の釜装置。
【請求項3】 前記釜部が、加熱装置を備えていることを特徴とする請求項1ないし3項のうちの1項に記載の釜装置。
【請求項4】 請求項1ないし3項のうちの1項に記載の釜装置を使用して、前記釜部を前記蓋部によって閉塞し、前記釜部及び前記蓋部を相対的に回転させるとともに、前記油供給装置によって前記釜部の内面に油を流して前記釜部の内面の付着物を流し取ることを特徴とする釜装置の処理方法。
【請求項5】 請求項3に記載の釜装置を使用して、前記蓋部によって前記釜部を閉塞し、前記釜部と前記蓋部を相対的に回転させるとともに、前記釜部を加熱しかつ前記油供給装置によって前記釜部に油を流すことを特徴とする釜装置の処理方法。
【請求項6】 請求項1ないし3項のうちの1項に記載の釜装置を使用して、前記釜部及び前記蓋部を相対的に回転するとともに、前記油供給装置によって前記釜部の内面に油脂含有原料における使用油脂の少なくとも一部の油を流して釜部の内面の付着原料を流し取り、この原料の流し取りに使用した前記少なくとも一部の油に前記油脂含有原料の残部を加えて処理することを特徴とする油脂含有原料の調製方法。
【請求項7】 前記釜部に流す油が、加熱されていることを特徴とする請求項6に記載の油脂含有食品の調製方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理等に使用する釜装置、その処理方法及び油脂含有原料の調製方法、さらに詳しくは釜装置の付着物を効率的に流し取ることができる釜装置、その処理方法及び油脂含有原料の調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、大量の調理品を調理するために、オンライン処理による加熱調理方法が知られている。この方法は、原料投入工程、原料攪拌工程、調理加熱工程及び調理品搬出工程を連続的に行うべく、各工程を行うためのステーションを多数のパイプで繋ぐものである。しかしながら、かかるパイプを有する機構であるために、原料を切替える際に、パイプ内に原料が残留し、原料ロスを招いたり、又洗浄に多大な労力と時間を要し、複数の原料を変更して調理することには不都合が多かった。
【0003】かかる課題を解決すべく、パイプレスを実現した所謂バッチ式調理加工装置が開発されている。かかる装置は、特許第3155478号によって開示されているように、移動可能な調理容器を設け、かかる調理容器が各調理ステーション、攪拌ステーション等に出向き、そこで所定の工程を踏むように構成されるか、各ステーションの調理釜、攪拌容器等へ原料を順次移し替えながら所定の工程を踏むように構成される。前記調理容器としては、上方開放部を有する釜部と、スクレーパーを備え、該釜部に対して相対的に移動して前記上方開放部を閉塞及び開放する蓋部とを有し、実質上釜部内で回転する攪拌部材を設けたものが開示されている。
【0004】前記攪拌ステーションとしては、株式会社品川工業所によって攪拌機110JM型が販売されている。これは、上方開放部を有していて回転可能である釜部と、攪拌具を備え該釜部に対して相対的に移動して前記上方開放部を閉塞及び開放する蓋部とを有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記バッチ式調理加工装置においては、カレールー等の油脂含有原料を加熱処理した場合、処理後に釜部の内面に付着した原料を除去する必要がある。釜部の内面に付着した原料は、原料の損失になるだけでなく、バッチ毎の原料配合がバラつき、後段のバッチの原料配合に影響を与える問題がある。
【0006】
【発明の目的】本発明は、従来のバッチ式調理加工装置の上述した課題に鑑みてなされたものであって、釜部の内面の付着物を効率的に除去することができる調理等に使用する釜装置、その処理方法及び油脂含有原料の調製方法を提供することを目的とする。
【0007】本発明はまた、油脂含有原料の油脂の一部を釜部の内面に付着した原料を除去するために使用することにより油脂含有原料のロスを無くしまたバッチ毎の原料配合の不均一を排除することを可能にした、油脂含有原料の調製方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明は、上方開放部を有する釜部と、スクレーパーを備えていて、該釜部の上方開放部を閉塞する蓋部とを有し、前記釜部及び前記蓋部の少なくとも一方はほぼ垂直線を中心に相対的に回転可能であり、前記蓋部は前記釜部を閉塞時に前記釜部の内面に油を流す油供給装置を備えていることを特徴とする釜装置である。第1発明の実施形態は、以下のとおりである。前記釜部が回転可能であり、前記蓋部が固定であることを特徴とする。前記釜部が、加熱装置を備えていることを特徴とする。
【0009】ここで、相対的に回転可能とは、上方の蓋部で釜部の上方開放部を閉塞した状態で、釜部及び蓋部の一方又は相方が、ほぼ垂直線を中心に回転することにより、一方に対して他方が回転する状態となり得ることをいう。この実施形態では、固着された蓋部に対して釜部が回転し、この態様によると固着された蓋部に、原料投入機、攪拌具、スクレーパー、油供給装置等の多機能装置を備えることができるという利点がある。勿論、釜部を固定し、蓋部を回転することもできる。
【0010】第2発明は、前記釜装置を使用して、前記釜部を前記蓋部によって閉塞し、前記釜部及び前記蓋部を相対的に回転させるとともに、前記油供給装置によって前記釜部の内面に油を流して前記釜部の内面の付着物を流し取ることを特徴とする釜装置の処理方法である。
【0011】第3発明は、前記釜装置を使用して、前記蓋部によって前記釜部を閉塞し、前記釜部と前記蓋部を相対的に回転させるとともに、前記釜部を加熱しかつ前記油供給装置によって前記釜部に油を流すことを特徴とする。
【0012】第4発明は、前記釜装置を使用して、前記釜部及び前記蓋部を相対的に回転するとともに、前記油供給装置によって前記釜部の内面に油脂含有原料における使用油脂の少なくとも一部の油を流して釜部の内面の付着原料を流し取り、この原料の流し取りに使用した前記少なくとも一部の油に前記油脂含有原料の残部を加えて処理することを特徴とする油脂含有原料の調製方法である。第4発明の実施形態においては、前記釜部に流す油が、加熱されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態の釜装置、その処理方法及び油脂含有原料の調製方法を図に基づいて説明する。釜装置10は、図1及び2に示すように、釜部20と、釜部20の上方開放部を閉塞するために適当な架台等に固着された蓋部30を有する。
【0014】釜部20は、加熱水又は冷却水を収容するジャケット40を有する。釜部20は、中央下部に取り付けられた垂直な回転軸50を回転中心として水平回転可能に支持され、回転軸50は適当なモーター(図示せず)によって回転させられる。
【0015】蓋部30は、図1に示すように、釜部20の上方開口を閉塞する蓋本体54に、スクレーパー64及び異なった形状の2つの攪拌羽根66を有する。スクレーパー64は、釜部20の内壁への原料の付着を防止するべく、該内壁に接する多数の樹脂製の掻取部材68を有する。スクレーパー64は、原料の攪拌中及び釜部20の内面の原料を流し取る際に、上記掻取部材68が釜20の内面に接触して、該内面に付着した原料を掻き落とす。
【0016】2つの攪拌羽根66は垂直な回転軸線を有し、一定の領域を攪拌する。2つの攪拌羽根66は、互いに干渉しないようにモーター(図示せず)によって回転させられる。蓋部30にはまた、図2に示すように、油脂を供給するための油脂供給ノズル80及び該ノズル80に供給する油脂を加熱するための加熱装置(図示せず)が設けられている。油脂は、例えば50〜110℃に加熱されて溶融し、供給ノズル80より釜部20へ内面に供給される。加熱された油脂は、特に油脂含有原料等の付着原料を良好に流し取ることができる。釜部20の加熱装置(図示せず)を稼動させて釜部20を加熱すると、前記付着原料の流し取りの効果を更に向上させることができる。
【0017】蓋部30は、側壁部100の外側周囲に蓋部下部フランジ104を有し、該蓋部下部フランジ104は釜部20の上方開放部の外側周囲に設けられた釜部上部フランジ108と当接する。蓋部30の上面には、各種の原料を釜部20に供給するための原料投入パイプ109及び原料投入口110が設けられている。
【0018】釜部20の上端部内側の直径は、蓋部30の側壁部100の下端部外側の直径よりも僅かに大きくなっている。従って、図2に示すように、蓋部下部フランジ104が釜部上部フランジ108と当接すると、蓋部30の側壁部100が釜部20の側壁部21の内部に入り込むことになる。該側壁部100の下端部は釜部20内に供給される原料や油脂供給ノズル80より供給される油脂が、直接蓋部下部フランジ104と釜部上部フランジ108との当接面に至ることを防ぐための仕切り板の作用をする。
【0019】油脂供給ノズル80の先端は、蓋部下部フランジ104が釜部上部フランジ108と当接した状態で、油脂供給ノズル80から射出された油脂が蓋部30の側壁部100の下端部付近にかかるように方向決めされる。ノズル80は、側壁部100より内側に位置するようにして設けられ、その先端は下方外側に向けて開口する形状とする。例えば、先端が、下方外側にカーブする形状とし、これらに合わせてノズル80から射出される油脂の流速を調節して、油脂が前記部分にかかるように設けられることが望ましい。以上により、釜部20の内面に付着した原料を良好に流し取ることができる。
【0020】次に、上述した構成の釜装置10の作動を説明する。釜部20を蓋部30によって閉塞し、油脂含有原料の投入に先だって、温度制御装置(図示せず)から温度制御された蒸気又は液体を釜部20のジャケット40に供給して、釜部20を所定温度にする。さらに、釜部20を回転させながら油脂供給ノズル80を介して加熱装置(図示せず)によって加熱溶融した油脂含有原料に含まれる使用油脂の一部又は全部の油脂を釜部20の内面に供給して、釜部20の前回のバッチ処理時に内面に付着した原料を流し取る。
【0021】同時に、釜部20の内面に油脂層を形成する。この時、釜部20の回転によって、スクレーパー64及び攪拌羽根66はそれぞれスクレーパー作用及び攪拌作用をできる状態になっている。このように構成することによってスクレーパー64の作用により付着原料を流し取ることを効率的に行う。前記した流し取りをより効率的に行うために、油脂を油脂供給ノズル80によってスレーパー64の掻き取り面あるいはその付近に向けて供給するように構成することが望ましい。また、釜部20を回転させる際は、蓋部下部フランジ104と釜部上部フランジ108との当接面に僅かに隙間を設けることによって釜部20をスムーズに回転させることが望ましい。
【0022】続いて、蓋部30の原料投入パイプ109及び原料投入口110を介して前記油脂含有原料として複数の原料を釜部20に投入し、スクレーパー64及び攪拌羽根66がスクレーパー作用及び攪拌作用を行いながら、所定時間釜部20を回転し続けることによって油脂含有原料の調理等の処理を行う。すなわち、前回のバッチ処理(調理等)において、釜部20の内面に付着して残った原料を油脂で流し取り、これに前記油脂含有原料を加えて処理することで、原料の無駄を無くして適正配合により原料を処理することが可能となる。この場合は、前回の処理で釜部20に付着残存する原料の量を勘案して前記油脂含有原料の配合を決定する。また、付着原料を流し取るために供給する油脂の加熱温度を調節することで、製品の品質を調節することができ、高温に加熱して、釜部20の調理等のける原料の品温上昇を効果的に達成することができる。さらにまた、前記油脂層の形成により、原料の焦げ付きが防止され、調製後の原料の搬出が容易となる。
【0023】油脂含有原料の処理が完了すると、適当な方法により、処理された油脂含有原料を釜部20の下方に配置された容器(図示せず)に移す。釜装置10の別の作動として、先ず、使用油脂の一部を残して油脂含有原料を処理して他の容器に移した後、前記と同様にして油脂供給ノズル80より釜部20の内面に前記一部の油を、好ましくは加熱溶融した油脂を流す。この流れによって釜部20の内面の原料を流し取り、これを前記の容器に移して油脂含有原料に加えることができる。この作動においても、前記の作動と同様に原料の無駄を無くして適正配合により原料を処理することが可能となる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、釜部の内面の付着物を効率的に流し取ることができる調理等に使用する釜装置、油脂含有原料の調製方法及び釜装置洗浄方法を実現できる。本発明によればまた、油脂含有原料の一部又はてゃ全部を付着原料を流し取るために使用することにより、油脂含有原料の損失を無くしまた洗剤や洗浄液を不要にした、調理等に使用する釜装置、油脂含有原料の調製方法及び釜装置を実現することができる。本発明によればさらに、油脂原料を他の原料に先立って釜部内に投入することによって、容器内表面に形成された油膜が、原料攪拌時の容器内表面への攪拌原料の付着防止、原料調理加熱時の調理品の焦げつき防止及び原料搬出時の調理品の円滑な搬出を可能とし、その結果衛生的且つ効率的に油脂含有食品原料を調理することができる効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000111487
【氏名又は名称】ハウス食品株式会社
【住所又は居所】大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号
【出願日】 平成13年12月14日(2001.12.14)
【代理人】 【識別番号】100059959
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 稔 (外9名)
【公開番号】 特開2003−180521(P2003−180521A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−380880(P2001−380880)