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【発明の名称】 一釜炊飯システム用自動洗米装置
【発明者】 【氏名】清水 博治

【要約】 【課題】ライン上を順次搬送されてくる炊飯釜内に洗米済みの米を効率良く供給することができ、洗米水の量が少なくて済む一釜炊飯システム用自動洗米装置を提供する。

【解決手段】複数台の洗米機2と、その洗米機2の各々に所定量の米を計量供給する米計量供給装置15と、その洗米機2の各々に洗米水を供給する洗米水供給装置28と、その洗米機2の各々から排出される洗米済みの米を所定位置へと誘導する案内装置18とを少なくとも備え、洗米済みの米の前記所定位置への誘導が所定の時間間隔で行われるように、各々の動作を制御する制御装置29を有するシステムを提供するとともに、その洗米機2を、洗米槽3と、その洗米槽3の内周面と所定の間隔をあけて配置された中子4と、その中子4外周面と洗米槽2内周面との間の空間に、洗米槽3の中心軸を回転軸として回転移動する攪拌羽根5a、5b・・・とを有する洗米機2とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数台の洗米機と、その複数台の洗米機の各々に所定量の米を計量供給する米計量供給装置と、その複数台の洗米機の各々に洗米水を供給する洗米水供給装置と、複数台の洗米機の各々から排出される洗米済みの米を所定位置へと誘導する案内装置とを少なくとも備え、洗米済みの米の前記所定位置への誘導が所定の時間間隔で行われるように、各洗米機及び/又は前記各装置の動作を制御する制御装置を有する一釜炊飯システム用自動洗米装置。
【請求項2】 案内装置によって洗米済みの米が誘導される所定位置の下部に炊飯釜を搬入・搬出する搬送装置を有する請求項1記載の一釜炊飯システム用自動洗米装置。
【請求項3】 洗米済みの米が案内装置によって所定位置へと誘導される前後に、所定位置下部への炊飯釜の搬入、及び、所定位置下部からの炊飯釜の搬出がそれぞれ行われるように、搬送装置を制御する制御装置を有する請求項2記載の一釜炊飯システム用自動洗米装置。
【請求項4】 洗米機が、洗米槽と、その洗米槽の内周面と所定の間隔をあけて配置された中子と、その中子外周面と洗米槽内周面との間の空間に、洗米槽の中心軸を回転軸として回転移動する攪拌羽根とを有する洗米機である請求項1、2又は3記載の一釜炊飯システム用自動洗米装置。
【請求項5】 中子の外周の最大径部分の半径rが、洗米槽内周の最大径部分の半径をRとして、(1/4)R≦r≦(3/4)Rの範囲、好ましくは(1/3)R≦r≦(2/3)Rの範囲にある請求項4記載の一釜炊飯システム用自動洗米装置。
【請求項6】 洗米槽が、その内周形状として、円筒状部分と、その下部に連なる逆円錐状部分とを有し、中子が、洗米槽の逆円錐状部分と実質的に相似形の逆円錐状部分と、その上方に、円筒状部分を介して又は介さずに、円錐状部分を有してなる、請求項4又は5記載の一釜炊飯システム用自動洗米装置。
【請求項7】 中子の円錐状部分に水を当てることができるノズルを、洗米槽上部に配設してなる請求項6記載の一釜炊飯システム用自動洗米装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動洗米装置に関し、詳細には、ライン上を搬送される複数個の炊飯釜を用いて自動的に炊飯を行う一釜炊飯システムに用いられる自動洗米装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、洗米機としては、個々の洗米機を自動化したものは知られているが、このような洗米機を、ライン上を順次搬送される炊飯釜を用いて自動的に炊飯を行う一釜炊飯システムに組み込んでも、洗米に要する時間がシステムの律速段階となって、効率の良い炊飯が行えないという欠点がある。この欠点を解消するには、洗米工程を複数ライン化し、そのそれぞれに自動化された洗米機を設けることも考えられるが、搬送ラインが増え、設備的に巨大なものとなる上に、各洗米ラインに個々の炊飯釜を振り分け、また、各洗米ラインから本来の搬送ラインへと炊飯釜を戻す動作が煩雑で、搬送装置の制御が複雑になるという問題がある。
【0003】また、個々の洗米機に関して言えば、従来の洗米機は、洗米槽内で攪拌羽根を回転させることによって洗米を行う攪拌式の洗米機が主流であるが、この攪拌式の洗米機においては、攪拌羽根が洗米槽中心部に位置する回転軸に取り付けられているため、攪拌羽根の回転時の周速度が洗米槽中心部付近では洗米槽周辺部よりも小さく、洗米槽中心付近に位置する米は、十分に洗米され難いという問題点がある。したがって、このような攪拌式の洗米機を自動洗米装置に複数台組み込んで、各洗米機において洗米槽内全体の米を所定の程度にまで洗米しようとすると、必要以上に多量の洗米水を使用することになり、洗米汚濁水の量も増え、環境上好ましくないとともに、洗米時間も必要以上に長くなるという不都合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために為されたものであって、ライン上を順次搬送されてくる炊飯釜内に洗米済みの米を効率良く供給することができる一釜炊飯システム用の自動洗米装置を提供することを課題とし、更には、洗米水の量が少なくて済む一釜炊飯システム用の自動洗米装置を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく鋭意工夫を重ねた結果、本発明者等は、複数台の洗米機を使用し、それらを相互に有機的に連関させ、各洗米機から排出される洗米済みの米が、所定の時間間隔で炊飯釜への投入位置まで誘導されるようにすることによって、1つの搬送ライン上を搬送されてくる炊飯釜内に洗米済みの米を順次効率良く供給することができることを見出すとともに、使用する洗米機としては、従来の洗米機のように洗米槽の水平断面積の全体で洗米を行うのではなく、洗米槽の周辺部だけで洗米を行うようにした節水型の洗米機とすることによって、自動洗米装置の洗米効率を高め、必要な洗米水を大幅に減らすことができ、また、洗米時間も短縮できることを見出して本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、複数台の洗米機と、その複数台の洗米機の各々に所定量の米を計量供給する米計量供給装置と、その複数台の洗米機の各々に洗米水を供給する洗米水供給装置と、複数台の洗米機の各々から排出される洗米済みの米を所定位置へと誘導する案内装置とを少なくとも備え、洗米済みの米の前記所定位置への誘導が所定の時間間隔で行われるように、各洗米機及び/又は前記各装置の動作を制御する制御装置を有する一釜炊飯システム用自動洗米装置を提供するとともに、その自動洗米機において使用される洗米機を、洗米槽と、その洗米槽の内周面と所定の間隔をあけて配置された中子と、その中子外周面と洗米槽内周面との間の空間に、洗米槽の中心軸を回転軸として回転移動する攪拌羽根とを有する洗米機とすることによって上記の課題を解決するものである。
【0007】本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置においては、複数台の洗米機から排出される洗米済みの米を予め定められた所定の位置へと誘導する案内装置が備えられ、しかも、その所定位置への洗米済みの米の誘導が所定の時間間隔で行われるように制御されるので、複数台の洗米機を1つの洗米ラインに組み込むことが可能となる。ここで、所定位置とは、炊飯釜への投入位置であり、通常、洗米済みの米は最終的には重力によって炊飯釜内へと落下して投入されるので、洗米済みの米の投入時に、その下に炊飯釜が存在すべき位置である。
【0008】案内装置による、洗米済みの米の所定位置への誘導が所定の時間間隔で行われるようにするには、案内装置が開閉弁を備えている場合には、その開閉弁の開閉が所定の時間間隔で行われるように制御しても良いし、案内装置が洗米機の米排出口と所定位置とを結ぶ単なる通路である場合には、洗米機の米排出口からの洗米済みの米の排出が所定の時間間隔で行われるように制御しても良い。洗米機の米排出口から洗米済みの米が排出される時期は、通常、洗米工程の終了時であるので、各洗米機における洗米工程の開始及び/又は終了時期を制御することによって、洗米機の米排出口からの洗米済みの米の排出が所定の時間間隔で行われるようにすることも可能である。このとき、各洗米機への米や洗米水の供給が、各洗米機における洗米工程の開始及び/又は終了時期に合わせて制御されることは言うまでもない。
【0009】なお、「所定の時間間隔」における「所定の時間」とは、洗米済みの米や炊飯水を炊飯釜内に投入するのに要する時間よりも長い時間であって、通常、1台の洗米機によって行われる洗米開始から終了までに要する時間よりも短い時間である。この所定の時間間隔は、一定の時間間隔であるのが望ましいが、必ずしも、一定である必要はなく、例えば、洗米容量が異なるなどの理由で、洗米開始から終了までに要する時間が異なる複数種の洗米機を混合使用する場合には、長短の差があっても構わない。洗米開始から終了までに要する時間が同じ複数台の洗米機を使用する場合には、洗米開始から終了までに要する時間を使用する洗米機の台数で割った時間間隔にほぼ等しい時間間隔を所定の時間間隔とするのが、無駄時間が少なく、また、常時同じサイクルで本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置を制御することができるので、好ましい。
【0010】本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置は、その好ましい一実施形態において、上記案内装置によって洗米済みの米が誘導される所定位置の下部に炊飯釜を搬入・搬出する搬送装置を備えており、これにより、各洗米機から排出される洗米済みの米を、順次搬入・搬出される炊飯釜内に投入することが可能となる。所定位置の下部に炊飯釜を搬入・搬出するこの搬送装置は、システム全体の搬送ラインの一部として、一釜炊飯システムの搬送ラインに組み込まれているものであっても良い。
【0011】搬送装置による炊飯釜の所定位置下部への搬入・搬出と、案内装置による洗米済みの米の所定位置への誘導とは、互いに、同期をとって、タイミングを合わせて行われるのが望ましく、このためには、搬送装置を制御する制御装置を設けるのが望ましい。この搬送装置の制御装置は、洗米機や米計量供給装置等の装置を制御する制御装置によって兼ねられていても良い。搬送装置の搬送速度を極めて遅く設定した場合には、搬送装置を停止させずに炊飯釜に米を投入することも可能であるが、通常は、炊飯釜が所定位置下部に達した時点で、搬送装置を一時停止させ、炊飯釜内への米の投入を行い、必要であれば炊飯水なども投入した後に、搬送装置を再度稼動させて、炊飯釜を所定位置下部から搬出するのが望ましい。
【0012】なお、通常の大きさの炊飯釜及び洗米機を使用する場合には、1つの洗米機から排出される洗米済みの米を1つの炊飯釜に投入するだけで十分であるが、必要であれば、2又はそれ以上の洗米機からの洗米済みの米を1つの炊飯釜内に投入するようにしても良い。その場合には、炊飯釜の搬送は、所定の数の洗米機からの洗米済みの米の投入が終了するまで停止されるか、所定の数の洗米機からの洗米済みの米の投入が終了するまでの時間をかけて、所定位置の下を通過するように制御されることとなる。
【0013】また、本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置において好適に使用される節水型の洗米機は、上記のように、洗米槽内に中子が設けられ、その中子によって洗米槽の中心部周辺が占有されている。したがって、投入された米や水は、中子外周面と洗米槽内周面との間に入り、そこで、回転移動する攪拌羽根による洗米を受けることとなる。このとき、中子を洗米槽内に回転自在に軸支し、その中子に攪拌羽根を取り付けることによって、中子とともに攪拌羽根を回転させるようにしても良いし、中子は固定し、中子とは別体に設けた攪拌羽根だけを洗米槽中心軸に対して回転させるようにしても良い。
【0014】上記のような節水型の洗米機においては、米や洗米水が存在し、攪拌羽根によって洗米を受ける領域は、洗米槽の比較的周辺部であるので、攪拌羽根の回転時の周速度は比較的大きく、攪拌羽根を比較的ゆっくりと回転させても米は効率良く洗米されることとなる。したがって、洗米領域全体の容積としては従来の洗米機と変わりがなくても、その全体にわたって効率の良い洗米が可能となるので、洗米水の量を大幅に減少させることが可能となり、使用水量を低減することができるばかりでなく、排出される洗米汚濁水の量も減り、環境に与える負荷を減少させることができ、更には、洗米時間を短縮することも可能である。
【0015】なお、中子の大きさは、洗米効率の悪い回転軸近辺を占有することができ、かつ、中子外周面と洗米槽内周面との間に、米と水を受け入れる空間を保持することができる大きさである限り、特に制限はないが、好ましくは、洗米槽内周の最大径部分の半径をRとして、中子の外周の最大径部分の半径rが、(1/4)R≦r≦(3/4)Rの範囲、より好ましくは、(1/3)R≦r≦(2/3)Rの範囲にあるのが、使用水量を減らし、効率良く洗米を行う上で好都合である。
【0016】洗米槽の形状にも特に制限はないが、米や洗米水の受入と、洗米済みの米や洗米汚濁水の排出が効率的に行うという観点からは、洗米槽は、その内周形状として、円筒状部分と、その下部に連なる逆円錐状部分とを有するのが望ましい。また、中子は、洗米槽の逆円錐状部分と実質的に相似形の逆円錐状部分と、その上方に、円筒状部分を介して又は介さずに、円錐状部分を有してなる形状であるのが、洗米槽内周との間に所定の空間を保持する上で好ましい。また、中子の上部を円錐状としておくことにより、洗米槽上部から洗米用の米や、洗米水を受け入れる開口領域を広く取ることができるという利点がある。この中子の上部の円錐状部に水を当てることができるノズルを洗米槽上部に配設しておくと、円錐状部分に付着した米などを洗い落とすことができるので便利である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明するが、本発明が図示のものに限られる訳ではないことは勿論である。
【0018】図1は本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置の一例を示す側面図、図2は正面図、図3は平面図である。図1及び図2において、1は本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置であり、図3の平面図から明らかなように、4台の洗米機2を備えている。図示の例では、4台の洗米機2は全て同じ洗米機であるが、異なる複数種の洗米機を、例えば2種2台ずつ混合使用したり、全て異なる機種の洗米機を使用しても良い。また、洗米機2の台数にも特に制限はなく、2台以上であれば、3台、5台、6台、7台、8台、或いはそれ以上であっても良い。個々の洗米機2としては、その動作を制御できるものであれば、どのような洗米機を使用しても良いが、後述するように、洗米槽3と、その洗米槽3の中にある中子4と、中子4に取り付けられている攪拌羽根5を備えている洗米機を用いると、洗米に要する水の量を減らし、効率的に洗米を行うことができ便利である。6は中子4の回転軸であり、プーリー7、駆動ベルト8、プーリー7を介して、モーター9に接続されている。10はシャワーリングであり、これについては後述する。
【0019】11は洗米用の米を受け入れる一時貯蔵タンクであり、一時貯蔵タンク11には、図示しない自走する搬送台車によって、適宜洗米用の米が供給されるようになっている。12は一時貯蔵タンク11から必要な量の米を計量し下方に排出する計量器、13は計量された米を洗米機2へと導く案内パイプであり、14は、案内パイプ13を回転させ、米が供給されるべき洗米機2の上に移動させる回転駆動装置である。これら、一時貯蔵タンク11、計量器12、案内パイプ13、及び、回転駆動装置14によって、米計量供給装置15が構成されている。なお、計量器12としては通常、重量計量器が使用される。
【0020】16は、洗米水供給パイプであり、図示しない水タンク等の水源に接続され、図示しない弁の動作を制御することによって、所定量の水を所定のタイミングで洗米機2内に供給できるようになっており、洗米水供給装置を構成している。
【0021】各洗米機2の洗米槽3の底部には、開閉弁を備えた米排出装置17が設けられており、洗米終了時、或いは、適宜のタイミングで開閉されて、洗米済みの米を適宜の水と共に、案内装置18内に落下させることができるようになっている。図示の例においては、案内装置18は単純な案内パイプであり、洗米機2の数だけ存在し、その一端は各洗米機2の底部に設けられた米排出装置17の出口に接続され、他端は洗米済みの米を導くべき所定の場所に開口している。案内装置18としては、図示のものに限られず、例えば、上部が回転するなどして移動し、その上部の開口端を米排出装置17から排出される米を受ける位置に適宜移動させることができる1本乃至は複数本の案内パイプであっても良い。また、案内装置18は、その内部にその動作を制御できる独自の開閉弁を備えていても良い。この場合には、案内装置18内の開閉弁の開閉時期を制御することによって、洗米済みの米を所定位置に誘導するタイミングを制御することが可能となる。
【0022】図2に示された19は、洗米槽3からの排水装置であり、開閉制御可能な独自の弁を内在し、洗米槽3からの排水を適宜行うことができるようになっている。20は、洗米槽3からのオーバーフロー用排水口であり、21はその排水受けである。22は、図示しない水タンク等の水源に接続され、図示しない弁の動作を制御することによって、所定量の水を所定のタイミングで後述する炊飯釜内に供給することができる炊飯水供給パイプであり、炊飯水供給装置を構成している。
【0023】23は炊飯釜であり、搬送ローラー24及び搬送ローラー駆動用のモーター25を含む搬送装置26によって、案内装置18の下部開口下に、順次搬送されてくる。Wは重さを測る計量装置であり、炊飯釜23及びその内部に投入される米及び水などの量を計量し、その計量値を可変の設定値と比較して、比較結果を信号として後述する制御装置29に伝達することができるようになっている。27、27は、一釜炊飯システムの搬送ラインを構成する搬送装置である。搬送装置26は、一釜炊飯システムの搬送ラインを構成する搬送装置の一部としても良い。
【0024】図3の平面図において、中央の破線の円Pは、案内パイプ13の回転軌跡を表し、小さな破線の円Qは、案内パイプ13の下端開口部の、各洗米機2への米供給位置を表している。
【0025】図4は、上記のような本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置の制御系統を示す概念図であり、28は洗米水供給装置、29は制御装置である。制御装置29は、例えば、コンピューター30、入出力装置31、表示装置32、プリンター33などから構成されている。なお、2、15、18、26は上述したように、それぞれ、洗米機、米計量供給装置、案内装置、搬送装置である。コンピューター30は、適宜の記憶装置を有し、そこに記憶された適宜のプログラムに基づいて、米計量供給装置15、洗米水供給装置28、洗米機2、案内装置18、搬送装置26などに適宜の指令信号を発し、また、米計量供給装置15、洗米水供給装置28、洗米機2、案内装置18、搬送装置26などからは、その作動状況を知らせる信号が随時コンピューター30に戻され、コンピューター30は、洗米機2を含めたそれぞれの装置の作動状況を適宜モニターしながら、それぞれの動作が所定のタイミングで行われるように制御する。前述した計量装置Wからの信号もコンピューター30による制御に使用されることは勿論である。
【0026】コンピューター30によってモニターされた洗米機2を含めたそれぞれの装置の作動状況、すなわち、本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置の作動状況は、表示装置32に表示され、操作員が見ることができるようになっている。各洗米機に供給される米や水の量、洗米工程の内容、洗米済みの米の所定位置への誘導が行われる所定の時間間隔、投入すべき炊飯水の量などが、入出力装置31或いは適宜の有線または無線の信号線を介して、適宜、変更、設定できることは言うまでもない。
【0027】図5及び図6は、本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置に使用して好適な節水型の洗米機の一例を示した正面図並びに側面図である。これまでのものと同じものには同じ符号を付して示した。図5及び図6に示すように、洗米機2は、洗米槽3と、その洗米槽3内に回転自在に軸支されている中子4を備えている。洗米槽3は、上部の円筒状部分3aとその下に連なる逆円錐状部分3bとから構成されており、中子4は、洗米槽3の逆円錐状部分3bとほぼ相似形の逆円錐状部分4bと、その上に連なる円錐状部分4aとから構成されている。洗米槽3の逆円錐状部分3bの内周面と、中子4の逆円錐状部分4bとの間との間には空間があり、この空間が洗米空間であり、この空間内には、中子4とともに回転する攪拌羽根5a、5b、5c、5dが配置されている。
【0028】中子4の大きさは、上述のように、洗米効率の悪い回転軸6近辺を占有することができ、かつ、中子4の外周面と洗米槽3内周面との間に、米と水を受け入れる空間を保持することができる大きさである限り、特に制限はないけれども、好ましくは、洗米槽3の内周の最大径部分(図では円筒状部分3a)の半径をRとして、中子4の外周の最大径部分(図では円錐状部分4aと逆円錐状部分4bとの境界部分)の半径rが、(1/4)R≦r≦(3/4)Rの範囲、より好ましくは、(1/3)R≦r≦(2/3)Rの範囲にあるのが、使用水量を減らし、効率良く洗米を行う上で好ましい。
【0029】攪拌羽根5a、5b、5c、5dは、攪拌羽根の外枠を構成するリブ34と、その外枠リブ34と中子4とを連結する連結リブ35、35、35・・・とから構成されている。この図示の例では、攪拌羽根5a、5b、5c、5dは、直接中子4に固着されており、中子4を回転させることによって共に回転するようになっているが、中子4と攪拌羽根5a、5b、5c、5dとを別体とし、中子4を洗米槽3内に固定配置し、攪拌羽根5a、5b、5c、5dだけを独自に回転軸6の回りに回転させるようにしても良い。なお、当然のことながら、中子4は、内部に水が浸入しないように水密に作るのが望ましい。なお、図示の例では、4枚の攪拌羽根5a、5b、5c、5dが中子4の周囲に90度の間隔をあけて取り付けられているが、攪拌羽根の数は4枚に限らず、2枚、3枚、5枚、6枚、7枚、8枚、或いはそれ以上の枚数であっても良い。
【0030】36はシャワーリング10に取り付けられたノズルであり、図示はしていないけれども、シャワーリング10に沿って複数取り付けられており、これも図示しない水源からの水の供給を受けて、洗米槽3の周囲全体から中子4の円錐状部分4aに水シャワー37を当てることができるようになっている。これにより、円錐状部分4aに付着した米などを洗い流すことができる。
【0031】38は、オーバーフロー用の排水口20の入口側に取り付けられた、例えば、ステンレス製の網から構成される固液分離手段であり、米などがオーバーフロー用の排水口20から不用意に排出されるのを防止するためのものである。なお、排水装置19の入口側にも同様の固液分離手段38が取り付けられている。洗米済みの米排出装置17及び排水装置19の内部には、それぞれ、図示しない弁が取り付けられており、その開閉動作を制御することによって、洗米槽3からの洗米汚濁水の排水や、洗米済みの米の排出を行うことができるようになっている。米排出装置17及び排水装置19には、水供給口を設けることも可能であり、その水供給口から逆に洗米槽3内に水を供給することによって、洗米槽3内の米を逆洗し、比重の軽い異物を上方に浮かせて、オーバーフロー用の排水口20から排出したり、米排出装置17及び排水装置19内部を洗浄することができる。
【0032】図7は、本発明において好適に使用される節水型の洗米機の他の例を示す図であって、これまでと同じものには同じ符号を付してある。図7に示す洗米機の特徴は、中子4が、洗米槽3の逆円錐状部分3bとほぼ相似形の逆円錐状部分4bと、その上に連なる円錐状部分4aとの間に、円筒状部分4cを有している点である。中子4の形状はこのようなものであっても良く、この場合には、洗米槽3の円筒状部分3aの内周面と、中子4の円筒状部分4cの外周面との間、及び、洗米槽3の逆円錐状部分3bの内周面と、中子4の逆円錐状部分4bの外周面との間に形成される空間が洗米空間を構成することとなる。この空間内に、中子4とともに回転する攪拌羽根5a〜5dが配置されていることは、図5及び図6に示した洗米機の場合と同じである。
【0033】図7の洗米機2においては、中子4の外周の最大径部分は、円筒状部分4cとなるが、その部分の半径rが、洗米槽3の内周の最大径部分(図では円筒状部分3a)の半径Rに対して、(1/4)R≦r≦(3/4)Rの範囲、より好ましくは、(1/3)R≦r≦(2/3)Rの範囲にあるのが望ましいことは先の例の場合と同じである。
【0034】以上のような節水型の洗米機によれば、洗米槽内周面と中子外周面との間の空間で洗米を行うので、洗米効率が良く、使用する水量を従来のものに比べて約半分以下に節減することができる。また、同様に、洗米に要する時間も短縮することができるものである。さらには、結果として、排出される洗米汚濁水の量が減るので、環境に与える負荷が小さく、地球環境的にも優れたものである。
【0035】次に、図1、図2及び図4をもとに、本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置の動作を説明する。まず、洗米開始信号が制御装置29から発せられる。この洗米開始信号は、一釜炊飯システムの制御系統から来るものであっても良いし、現場操作員の制御装置に対する指令等、本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置が独自に発する信号であっても良い。
【0036】洗米開始信号が制御装置29から発せられると、米計量供給装置15はその信号を受けて動作を開始し、所定量の米を計量器12によって計量し、回転駆動装置14を作動させて、案内パイプ13を選択された1台の洗米機2の上へと回転させ、その状態で、計量された米をその選択された洗米機2の洗米槽3内へと供給する。相前後して、洗米水供給装置28はその動作を開始し、所定量の洗米水を供給パイプ16から米供給のあった洗米機2の洗米層3内へと供給する。続いて、選択された洗米機2が洗米工程を開始する。
【0037】米計量供給装置15は、上記最初の動作から所定時間経過後に再び動作を開始し、回転駆動装置14を作動させて、案内パイプ13を次に選択された洗米機2の上へと回転させ、その状態で、計量された米をその選択された洗米機2の洗米槽3内へと供給する。相前後して、洗米水供給装置28も2回目の動作を開始し、所定量の洗米水を供給パイプ16から新たに米供給のあった洗米機2の洗米層3内へと供給する。続いて、その洗米機2が洗米工程を開始する。以下、同様にして、各洗米機2への米の計量供給、洗米水の供給、洗米機2の動作の開始が、順次所定の時間間隔をおいて繰り返され、その結果、各洗米機2は、その所定の時間間隔で、順次洗米工程を終了することとなる。
【0038】洗米工程の終了後、洗米工程を終了した洗米機2には、給水パイプ16から新たに所定量の水が給水され、米排出装置17内の弁が開状態となって、洗米済みの米と新たに給水された水とが共に案内装置18へと排出される。排出された洗米済みの米と水は、案内装置18によって所定位置へと誘導されることになる。この誘導のタイミングは、各洗米機2における洗米工程の終了のタイミングと同期しており、各洗米機2が所定の時間間隔をおいて順次洗米工程を終了する場合には、洗米済みの米の案内装置18による所定位置への誘導も、各洗米機2間で所定の時間間隔をおいてものとなる。なお、各洗米機2における洗米工程の終了のタイミングが、所定の時間間隔からずれている場合には、米排出装置17からの洗米済みの米の排出のタイミングを変更し、洗米済みの米の案内装置18によって所定位置への誘導が、各洗米機2間で所定の時間間隔をおいたものとなるように調整することが可能である。この調整は、案内装置18が独自の弁を有している場合には、案内装置18の弁の開閉時期を変更することによっても行うことができる。
【0039】一方、上記の洗米工程と併行して、制御装置29は搬送装置26にも信号を送り、システムの搬送ラインから炊飯釜23を一つ案内装置18下部の所定位置へと搬送し、その場所で停止させて、待ち受け状態に待機させる。この待機している炊飯釜23には、洗米工程が終了した洗米機2から排出され、案内装置18によって誘導された洗米済みの米と水とが投入されることとなる。炊飯釜23内に投入された水の量が炊飯に必要な量に満たない場合には、炊飯水供給パイプ22から、適宜の量の炊飯水が炊飯釜23内に供給される。炊飯釜23内に所定量の米及び水が投入されたかどうかは、計量装置Wによって、米及び水などの重さを含めた炊飯釜23全体の重量を計測することによって確認され、不足する場合には、上記のように炊飯水が追加され、また、重量が所定値に達している場合には、確認信号が搬送装置26或いは制御装置29に送られ、その確認信号を待って制御装置29は炊飯釜への投入完了と判断し、搬送装置26を再び動作させ、炊飯釜23を一釜炊飯システムの搬送ラインへと搬出する。それに伴い、新たに、別の炊飯釜23が所定位置へと搬入され、そこで待機状態となる。この待機状態にある新たな炊飯釜23内には、次に洗米工程を終了した洗米機2から排出される洗米済みの米が投入されることになるのはいうまでもない。本発明の一釜炊飯システム用自動炊飯装置は、以上のような動作を繰り返し、必要量の洗米済みの米を順次案内装置18出口の所定位置下に搬送されてくる炊飯釜23内へと投入する。
【0040】以上のように、本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置によれば、複数台の洗米機を1つの搬送ラインに対応させているので、原理的には、1炊飯釜当り、洗米工程に要する時間を使用する洗米機の台数分の1に短縮することが可能である。
【0041】次に、本発明の一釜炊飯システム用自動炊飯装置において好適に使用される節水型の洗米機の動作について、図5及び図6を用いて、説明する。
【0042】洗米機2内に米及び洗米水が供給されると、中子4が回転を開始し、それに伴い攪拌羽根5a〜5dも回転して、予備洗米が行われる。このとき、適宜シャワーリング10のノズル36から水シャワー37を中子4の円錐状部分4aに当て、付着している米などを洗い流すようにしても良い。また、このとき、排水装置19内の弁開状態に保たれ、排水を行いながらの洗米が行われる。一方、米排出装置17内の弁が閉状態にあることは言うまでもない。攪拌羽根5a〜5dは、連続的に同じ方向に回転を続けても良いが、所定角度回転毎、好ましくは約90度回転毎に、回転方向を逆転する方が洗米効率が高められるので望ましい。
【0043】所定の予備洗米が終わると、一旦、洗米水を全て排水し、排水装置19内の弁を閉状態とし、再び、給水パイプ16から洗米水が供給される。このとき、適宜シャワーリング10のノズル36から水シャワー37を中子4の円錐状部分4aに当て、付着している米などを洗い流すようにしても良いことは予備洗米のときと同じである。排水装置19内の弁が閉じているので、給水は、オーバーフロー用の排水口20から排水が始まると停止させる。続いて、中子4が回転し、それに伴い攪拌羽根5a〜5dが回転して、洗米が行われる。所定の洗米が終了すると、排水装置19内の弁が開き、排水が行われる。以上のような、洗米水の給水、洗米、排水を所定回数繰り返し、洗米工程が終了する。
【0044】なお、以上のような洗米機の動作は、全て予め定められたシーケンスに従って自動的に行うようにしても良いし、洗米水の濁度などをモニターしながら、洗米の程度を検出し、その検出信号に基づいて、制御するようにしても良い。また、以上説明した洗米機の動作は一例であって、種々の変形が可能であることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置によれば、複数台の洗米機が有機的に組み合わされ、各洗米機で洗米された米の所定位置への誘導が、所定の時間間隔をおいて行われるので、順次、所定位置下に搬送されてくる炊飯釜内に、洗米済みの米を効率よく投入することが可能である。本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置によれば、複数台の洗米機を1つの搬送ラインに対応させているので、原理的には、1炊飯釜当り、洗米工程に要する時間を使用する洗米機の台数分の1に短縮することが可能である。
【0046】また、本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置に節水型の洗米機を用いれば、洗米効率が良く、使用する水量を従来のものに比べて約半分以下に節減することができるという優れた効果が得られるものである。この効果は、複数台の洗米機を使用する本発明の一釜炊飯システム用自動洗米装置においては、特に顕著な効果である。
【出願人】 【識別番号】599079481
【氏名又は名称】清水 博治
【出願日】 平成13年12月17日(2001.12.17)
【代理人】 【識別番号】100108486
【弁理士】
【氏名又は名称】須磨 光夫
【公開番号】 特開2003−180520(P2003−180520A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−383505(P2001−383505)