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【発明の名称】 電子レンジ用耐熱皿
【発明者】 【氏名】井手 和幸

【要約】 【課題】本発明は家庭用電子レンジ3に用いる耐熱皿1を陶磁器で製造し、皿1上の食材2を電磁波で瞬間的に加温すると同時に該電磁波によって上記皿1を瞬間的に遠赤外線で昇温加熱することにより食材2を上下左右方向から一度に加温し食味を向上させることを目的とする。

【解決手段】炭化珪素を主材とし、焼結材、低膨張焼結材及び成形保持材、水を添加混合して皿状に形成し、焼成してなるものであって、焼結材が黒泥又は粘土、低膨張焼成材がペタライト、及び成形保持材が蛙目粘土である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 炭化珪素を主材とし、焼結材、低膨張焼結材及び成形保持材、水を添加混合して皿状に成形し、焼成してなる電子レンジ用耐熱皿。
【請求項2】 焼結材が黒泥又は粘土であり、低膨張焼成材がペタライトであり、成形保持材が蛙目粘土である請求項1記載の電子レンジ用耐熱皿。
【請求項3】 炭化珪素約30重量%、焼結材約40重量%、低膨張焼結材約15重量%、蛙目粘土約15重量%よりなる請求項1又は2記載の電子レンジ用耐熱皿。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子レンジ専用の陶磁器製耐熱皿に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電子レンジ用耐熱皿は高周波電磁波によって加熱される前に皿上の食材中の水分のみ加温された。
【0003】又、ガラス又は陶磁器の皿によっては加熱により亀裂を生じたため耐熱陶磁器が用いられている。
【0004】いずれにしても、一般には耐熱皿上の食材が加温されれば足りる。食材の加温は食材内の水分が高周波振動により加温されるものであるため、冷えた天ぷら等を加温すると表面のころもまで柔軟となり、食感を低下させた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電子レンジ内で電磁波によって皿上の食材を加温する際、短時間に食感を劣化又は低下させることなく加温することのできる陶磁器製耐熱皿を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため本発明は第1に炭化珪素を主材とし、焼結材、低膨張焼結材及び成形保持材、水を添加混合して皿状に成形し、焼成してなる電子レンジ用耐熱皿、第2に焼結材が黒泥又は粘土であり、低膨張焼成材がペタライトであり、成形保持材が蛙目粘土である上記第1発明記載の電子レンジ用耐熱皿、第3に炭化珪素約30重量%、焼結材約40重量%、低膨張焼結材約15重量%、蛙目粘土約15重量%よりなる上記第1又は第2発明記載の電子レンジ用耐熱皿、によって構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】炭化珪素(SiC・・・カーボランダム)は一般に研磨剤、砥石、高級耐火物、抵抗発熱体として用いられる。
【0008】上記SiCの微粉を主材とし、これに焼結材として黒泥又は粘土、低膨張焼結材としてペタライト及び成形保持材又は高温焼結材として蛙目粘土(ガイノメ)を添加混合し、水を加えて混練して皿1に成形し、酸化炎内で高温加熱(1230℃程度)し、焼結により陶磁器製皿(FIR陶板による皿という)を成形する。
【0009】上記SiC、黒泥、ペタライト及び蛙目粘土の混合割合はそれぞれ約30:40:15:15重量部(重量%)とし、黒泥は製品の色彩(黒灰色)、ペタライトは焼結による熱膨張を抑制し、蛙目粘土は焼成品の成形状態を保持する役目を果す。
【0010】特に炭化珪素(SiC)は電磁波により急速に加熱され易く、瞬間的に遠赤外線を放射するため電子レンジ3内の皿1上の食材2は上記電磁波により直接加温されると同時に該電磁波によるSiCの急速加熱及び発生遠赤外線の影響を受け、上記電磁波による直接加熱と上記皿1による短時間高温加熱とを表裏から受けることになる。
【0011】長崎県窯業技術センターによるテスト結果は次のとおりである。
試験名 遠赤外線放射率(40〜200℃)
1.試料名 :FIR陶板2.試験方法:日本電子株式会社製、遠赤外線分光放射計(JIE−E500)を使用し、ヒーター温度100℃にて測定を行った。
3.結果 :下記のとおり。
【0012】
【表1】

平成14年3月28日尚、詳細は図2に示す。
【0013】従って家庭用電子レンジ3内に耐熱皿1を挿入し、耐熱皿1上には天ぷら、フライ等の食材2を載置し、スイッチをONして電磁波を食材2及び耐熱皿1に照射し、食材2中の水分を該電磁波で振動させ、振動エネルギーは熱エネルギーに変換して食材2を加温することができる。
【0014】又上記耐熱皿1内のSiCが瞬間的に強く振動(波長4μが80%以上発生)して高周波加熱されて、遠赤外線を放出し、それによって食材2はほぼ瞬間的(目玉焼き卵1個で1分、目玉焼きとウインナー2個で2分、1人前冷凍ピラフ4分、魚あじの冷凍干物4分、冷凍コロッケ120g3分、冷凍ハンバーグセット3分)に加温することができた。
【0015】従って冷凍食品を解凍する必要はなく、かつサランラップ(登録商標)によって被覆する必要はなく、又皿1に食用油を塗布する必要も無い。
【0016】上述の調理後の食材2を喫食すると食味良好であるばかりでなく、冷凍天ぷらフライ等の調理では水分が飛んで「からっ」とした食味に調理された。
【0017】尚、燒結材に黒泥を用いると皿1は黒褐色を提し、熱を吸収し易く熱効率を有効に保つ。
【0018】
【発明の効果】本発明は上述のように炭化珪素を主材とし、焼結材、低膨張焼結材及び成形保持材等によって水と混練して皿を焼成してなるものであるから、電子レンジによる電磁波を受けると皿上の食材が電磁波により直接加温されると同時に、上記皿の炭化珪素の振動による皿の急熱高温化が瞬間的に行われ、食材の焼成時間を短縮し、かつ食材の食味を低下せず、迅速に調理し得る効果がある。
【出願人】 【識別番号】502165207
【氏名又は名称】井手 和幸
【識別番号】502154991
【氏名又は名称】有限会社小森谷嘉右衛門窯
【出願日】 平成14年5月9日(2002.5.9)
【代理人】 【識別番号】100068973
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 信行 (外2名)
【公開番号】 特開2003−325298(P2003−325298A)
【公開日】 平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願番号】 特願2002−133750(P2002−133750)