| 【発明の名称】 |
回転式経典 |
| 【発明者】 |
【氏名】水 沢 亨 司
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| 【要約】 |
【課題】寺院内施設との調和を損なわないで、必要な教典を備えさせることを可能にした回転式経典(マニ車)を提供する。
【解決手段】マニ車は御影石からなる石柱1と、この石柱1の角孔内に回転可能に設けられた御影石からなる円筒体を有するマニ車2と、石柱1の上端に載置された御影石からなる鐘楼3と、この鐘楼3の天井から吊り下げられた梵鐘4とを備える。マニ車2の円筒体は、その石材表面に刻まれる経文を有する。御影石からなる各要素は低俗な雰囲気を取り払い、マニ車を荘厳な雰囲気のもとにおくことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 石材からなる石柱と、この石柱の角孔内に回転可能に設けられ石材からなる円筒体を有する回転式経典と、前記石柱の上端に載置され石材からなる鐘楼と、この鐘楼の天井から吊り下げられた梵鐘とを備え、前記回転式経典の円筒体が石材表面に刻まれる経文を有する回転式経典。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は仏教寺院等に設置する回転式経典、いわゆるマニ車に関する。 【0002】 【従来の技術】チベット仏教(ラマ教)において信徒達あるいは参拝者がご利益を得るために使用する寺院内施設にマニ車がある。このマニ車には内部に紙に書かれたラマ教の教典がびっしり収められており、信徒達が教えに従う念仏を唱えながら、心をこめてマニ車を1回転させると、教典を一通り唱えたのと同じご利益があるといわれ、信徒達にとって重宝この上ないものとして扱われている。 【0003】このマニ車は大小さまざまな大きさのものがあるが、その多くは手で回転させることのできる、小型のものである。人力によらない、たとえば、水力で回転させるマニ車は巨大な設備で、これは寺院外の川に近い場所に設置されている。 【0004】一般に、マニ車は教典を書いた紙を収めるために円筒体を備える。マニ車を回転させるとき、この重さのある円筒体を僅かな力で1回転させられなければならない。たとえば、高年齢の寺院参拝者がマニ車を1回転させるのに余りに負担が大きいのでは当然喜ばれず、常に極軽い力で回せるようになっていなければならない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】我国古来の仏教寺院などにマニ車を設置する試みがあり、ここで、マニ車は寺院などの固有の雰囲気を壊さないために寺院に多く見られる石塔類に似た石柱を用いてしかるべく取り付けることになる。この場合、マニ車も石柱同様に石材から製作することにより重厚かつ荘厳な雰囲気をかもす寺院内の施設との調和を図ることが望まれる。 【0006】しかしながら、硬い石材からなるマニ車の内部に、たとえば、教典を収めるための空間を形成するのは容易でない。仮に、教典が長いものであれば、その分空間を大きくしなければならず、マニ車はかなり大型なものになってしまい、軽い力によってはマニ車を動すことが困難になる。 【0007】マニ車内に空間を形成しないで教典類を備えさせる方策として、たとえば、経文を彫り込んだ銅などの金属製プレートをマニ車の円筒体に取り付ける方法がある。しかし、このような金属製プレートを装着したマニ車は寺院内施設との調和を著しく損ねることになり、好ましくない。 【0008】そこで、本発明の目的は寺院内施設との調和を損なわないで、必要な教典を備えさせることを可能にしたマニ車を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明に係る回転式経典、いわゆるマニ車は石材からなる石柱と、この石柱の角孔内に回転可能に設けられ、石材からなる円筒体を有するマニ車と、石柱の上端に載置され、石材からなる鐘楼と、この鐘楼の天井から吊り下げられた梵鐘とを備え、マニ車の円筒体が石材表面に刻まれる経文を有するものである。 【0010】本発明に係るマニ車は梵鐘を除く主要な要素を石材、たとえば、御影石を用いて構成する。石材はもともと重量感のある材料で、重厚な雰囲気をかもすことが可能であるが、特に、御影石からなる各要素は低俗な雰囲気を取り払い、マニ車を荘厳な雰囲気のもとにおくことができる。すなわち、本発明に係るマニ車は寺院の持つ荘厳な雰囲気を少しも壊さない。寺院以外に設置する場合、たとえば、一般家屋の、特に、和風庭園などに設置するときも、庭園の景観を損ねることがない。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明による回転式経典(マニ車)の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1において、本発明のマニ車は石柱1とマニ車2とを備える。この石柱1は石材、たとえば、御影石から柱状に削成される。石柱1には後に詳述されるマニ車2を装着するための角孔を穿っている。また、マニ車2は黒御影石から円筒体として削成される。このマニ車2は円筒体に通す枢軸を介して軸受(後記)に回転自在に支承されている。 【0012】さらに、マニ車は石柱1に載置される鐘楼3と梵鐘4とを備える。この鐘楼3は4本の柱3aを備えるように御影石から削成される。また、梵鐘4は青銅を用いて鋳造される。梵鐘4は吊り金具(後記)によって鐘楼3の天井から吊り下げられている。また、このマニ車は石柱1の側面に梵鐘4を鳴らす青銅製の小槌5を備える。 【0013】図2(a)、(b)に石柱1の詳細を示す。この石柱1は台座6と、この台座6から上方に延びる角柱7とを備える。この角柱7はマニ車2を構成する円筒体の直径および厚さよりも十分に大きく内部をくり貫いて角孔8を形成している。角孔8の四辺は角柱7の稜線とそれぞれ平行である。角孔8の左右の2つの面を貫通してマニ車2を支承する軸受(後記)が装着される軸受孔9を穿っている。また、角柱7の上端には鐘楼3の各柱を固定するための4個のほぞ溝10を刻んでいる。さらに、本実施の形態の台座6は角柱7と一体に形成されている。なお、図中、符号11は小槌5を置くための槌台を示し、槌台11に穿った孔11aに小槌5の柄5aを差し込むようになっている。 【0014】一方、マニ車2の詳細を図3および図4に示す。図3において、マニ車2は経文を刻む円筒体12と、この円筒体12の中心を貫いて設けられる枢軸13とを備える。マニ車2の枢軸13は角柱7の2つの軸受穴9に装着される軸受14に支承されている。枢軸13は角柱7の外面まで延びており、先端のねじ部がナット15と螺合している。枢軸13、ナット15などの要素部品はステンレス鋼を用いて製作される。図4に示すマニ車2の円筒体12には、石材表面に経文を刻む。これは、たとえば、般若経の経文である。また、寺院固有の経文を刻むようにしてもよい。 【0015】一方、図5(a)、(b)に鐘楼3の詳細を示す。この鐘楼3は天井16と、4本の柱17とを備える。一方、各柱17はその下端に角柱7のほぞ溝10と嵌合するほぞ18を有し、鐘楼3を石柱1の上面に載置して固定することができる。 【0016】さらに、梵鐘4の詳細を図6に示す。この梵鐘4は鐘楼3の天井16から下方に下げた吊り金具19によって吊り下げられている。吊り金具19は下端が梵鐘4の竜頭20と結ばれる。吊り金具19の反対側のT字端は鐘楼3の天井16内の空間21内に収容されている。この空間21は雨水などの侵入を防ぐために円形の蓋22によって閉じられている。この蓋22は御影石から削成される。鐘楼3の天井16は中心部に吊り金具19を通すための孔23を有する。また、天井16の上面に蓋22を置く円形の座24を備える。 【0017】ちなみに、本発明のマニ車は、たとえば、寺院内に設置する場合、寺院本堂に安置した本尊に従い設置する。また、一般家屋の庭園などに設置する場合、家屋に従い設置する。 【0018】マニ車に対しては次のように拝礼する。信徒達または参拝者はマニ車の正面に立つ。正面とは、マニ車2の円筒体12と向き合う位置(図3)である。参拝者はマニ車2に一礼し、マニ車2の円筒体12に左手または右手を触れ、手前側に軽く力を込めて回転させる。マニ車2を回転させた後、両手を顔の前で合わせて合掌する。マニ車2に手を触れたまま、回し続け、頭を下げて拝礼するようにしてもよい。 【0019】梵鐘4に対しては次のように拝礼する。信徒達または参拝者はマニ車の正面に立ち、マニ車2および梵鐘4に一礼し、槌台11から小槌5を取り、梵鐘3を鳴らす。小槌5を置いた後、両手を顔の前で合わせて合掌する。梵鐘4を鳴らした後、マニ車2に手を触れて回し続け、頭を下げて拝礼するようにしてもよい。 【0020】このように本発明の実施の形態においては、石柱1、マニ車2および鐘楼3について御影石から削成されているので、寺院がかもす重厚かつ荘厳な雰囲気を壊すことなく、マニ車に必要な教典を備えさせることができる。 【0021】 【発明の効果】本発明によれば、マニ車の主要な要素を石材から構成しているので、寺院がかもす重厚かつ荘厳な雰囲気を損ねることなく、マニ車に必要な教典を備えさせることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501293493 【氏名又は名称】水沢 亨司
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| 【出願日】 |
平成13年12月19日(2001.12.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094651 【弁理士】 【氏名又は名称】大川 晃
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| 【公開番号】 |
特開2003−180508(P2003−180508A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−385800(P2001−385800) |
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