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【発明の名称】 低温ショーケース
【発明者】 【氏名】針谷 和雄
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内

【氏名】関 一郎
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内

【氏名】尾内 慎也
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内

【要約】 【課題】商品の広告効果を改善できる低温ショーケースを提供する。

【解決手段】低温ショーケース1は、断熱壁2内に構成された陳列室6を透視可能な透明側板3を備えて成るものであって、側板3にエレクトロルミネッセントランプ13を設けた。側板3は二枚の透明板から成り、透明板間には空気断熱層が構成される。エレクトロルミネッセントランプ13は透明板の空気断熱層側に取り付けられる。空気断熱層を構成するためのスペーサは乾燥剤を備え、この乾燥剤により透明板間への結露が解消され、エレクトロルミネッセントランプ13の寿命も延長される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 断熱壁内に構成された陳列室を透視可能な透明壁を備えて成る低温ショーケースにおいて、前記透明壁にエレクトロルミネッセントランプを設けたことを特徴とする低温ショーケース。
【請求項2】 前記透明壁は少なくとも二枚の透明板から成る複層構造であり、前記エレクトロルミネッセントランプを当該透明板間に設けたことを特徴とする請求項1の低温ショーケース。
【請求項3】 前記透明板は相互に間隔を存して配置され、両透明板間に空気断熱層が構成されると共に、当該空気断熱層内には乾燥剤が設けられることを特徴とする請求項2の低温ショーケース。
【請求項4】 前記透明壁は前面に開放する前記陳列室の側面に取り付けられた側板であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の低温ショーケース。
【請求項5】 前記透明壁は前面に開放する前記陳列室の前面開口を開閉自在に閉塞する扉であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の低温ショーケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱壁内に低温に維持される陳列室を構成すると共に、更にこの陳列室を透視可能な透明壁を備えた低温ショーケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種低温ショーケースは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗に設置され、内部収納された飲料や食品等の商品を低温に冷却しながら陳列するために用いられている。そのため、この種低温ショーケースでは内部に陳列している商品を購買者にアピールするために、ケース側面や蛍光灯のシェード等に広告文字や絵を設ける工夫が成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の方法では商品のアピールにも限界があり、改善が望まれている。一方、近年では例えば特開平6−349578号公報に示されるようなエレクトロルミネッセント(EL)ランプを使用して時計やメーターなどの背景照明を行う方法が考えられている。このエレクトロルミネッセントランプは薄型でスペースを取らない上、消費電力が少なく、発熱も問題にならない利点がある。
【0004】そこで本発明は、前述した従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、商品の広告効果を改善できる低温ショーケースを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の低温ショーケースは、断熱壁内に構成された陳列室を透視可能な透明壁を備えて成るものであって、透明壁にエレクトロルミネッセントランプを設けたことを特徴とする。
【0006】本発明によれば、断熱壁内に構成された陳列室を透視可能な透明壁を備えて成る低温ショーケースにおいて、透明壁にエレクトロルミネッセントランプを設けたので、このエレクトロルミネッセントランプを発光させて絵や文字等から成る商品の広告表示を透明壁に浮き上がらせることが可能となる。これにより、商品の購買者に対するアピール効果を著しく向上させ、広告宣伝機能の改善を図ることができるようになる。
【0007】特に、エレクトロルミネッセントランプは薄型に構成できるため、透明壁に設ける際にもスペース上の支障は生じない。また、消費電力が低く発熱も問題とならないので、商品の低温陳列上極めて好適なものとなる。
【0008】請求項2の発明の低温ショーケースは、上記において透明壁は少なくとも二枚の透明板から成る複層構造であり、エレクトロルミネッセントランプを当該透明板間に設けたことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明によれば、上記に加えて透明壁を少なくとも二枚の透明板から成る複層構造とし、エレクトロルミネッセントランプを当該透明板間に設けたので、エレクトロルミネッセントランプが外部から損傷を受けることが無くなる。また、エレクトロルミネッセントランプの発光は透明板を通して支障無く外部に照射されるので、広告宣伝機能にも支障は生じないものである。
【0010】請求項3の発明の低温ショーケースは、上記において透明板は相互に間隔を存して配置され、両透明板間に空気断熱層が構成されると共に、当該空気断熱層内には乾燥剤が設けられることを特徴とする。
【0011】請求項3の発明によれば、上記に加えて透明板は相互に間隔を存して配置され、両透明板間に空気断熱層が構成された複層構造であり、当該空気断熱層内には乾燥剤が設けられているので、陳列室内が低温となって結露が生じ易い環境において、透明板間への結露は効果的に解消できる。従って、特に水分に弱いエレクトロルミネッセントランプに結露が生じて耐久性が悪化する不都合を回避し、長寿命化を図ることが可能となるものである。
【0012】請求項4の発明の低温ショーケースは、上記各発明において透明壁は前面に開放する陳列室の側面に取り付けられた側板であることを特徴とする。
【0013】請求項4の発明によれば、上記各発明に加えて透明壁は前面に開放する陳列室の側面に取り付けられた側板であるので、エレクトロルミネッセントランプにより側板上に広告表示を浮き上がらせ、購買者への商品のアピールを行うことができるようになるものである。
【0014】請求項5の発明の低温ショーケースは、請求項1、請求項2又は請求項3において透明壁は前面に開放する陳列室の前面開口を開閉自在に閉塞する扉であることを特徴とする。
【0015】請求項5の発明によれば、請求項1、請求項2又は請求項3に加えて透明壁は前面に開放する陳列室の前面開口を開閉自在に閉塞する扉であるので、エレクトロルミネッセントランプにより前面の扉上に広告表示を浮き上がらせ、購買者への商品のアピールを行うことができるようになるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明を適用した一実施例の低温ショーケース1の斜視図、図2は低温ショーケース1の側板3の側面図、図3は側板3の正面図、図4は図2のA−A線断面図である。各図において、低温ショーケース1は例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗内に設置され、缶ジュース等の商品を冷蔵しながら陳列するオープンショーケースである。
【0017】この低温ショーケース1は、断面略コ字状の断熱壁2と、この断熱壁2の左右両側に取り付けられた側板3、3とから本体4が構成され、この本体4の断熱壁2内に当該断熱壁2及び側板3、3で囲繞された陳列室6が構成され、前面に開放している。この場合、側板3は後述する如く透明ガラス製であり、陳列室6内はこの側板3を通して透視可能である。そして、この陳列室6内には図示しない冷却装置の冷却器と熱交換した冷気が送風機により循環され、所定の冷蔵温度(+5℃〜+10℃程)に冷却維持される。尚、図中8は陳列室6内に複数段架設され、缶ジュース等の商品を載置して陳列するための棚である。
【0018】前記側板3は何れも透明ガラス板から成る二枚の透明板11、11から構成された複層構造の透明壁であり、両透明板11、11は周囲のスペーサ12により相互に間隔を存して保持されている。このスペーサ12は両透明板11、11間の間隔を封止しており、これにより、両透明板11、11間に空気断熱層Gを構成している。また、このスペーサ12内は乾燥剤を備えており、この乾燥剤により両透明板11、11間への結露の発生を解消している。
【0019】そして、この側板3を構成する表側(庫外側)の透明板11(図4の向かって右側)の空気断熱層G側(内側)の面には厚さ約0.2mm程のシート状エレクトロルミネッセントランプ(ELランプ)13が取り付けられている。このエレクトロルミネッセントランプ13は、例えば(株)緑マーク製ELランプであり、図5に示す如くポリエステルのベースフィルム14と、この透明電極インク16と、蛍光体層17と、絶縁層18、19と、裏電極21及び保護用ラミネート22をスクリーン印刷により重合して構成されている。
【0020】透明電極インク16には電極23が取り付けられ、この電極23と裏電極21間に交流電圧を印加することで、蛍光体層17が発光し、光は図5に示すようにベースフィルム14側に照射される。このエレクトロルミネッセントランプ13には例えば缶ジュースの絵やジュースの名称の文字等から成る広告表示が所定の色と字体で印刷されている。そして、ベースフィルム14側を透明板11側として固定用スペーサ24により透明板11の内面に押さえつけて固定する。
【0021】尚、エレクトロルミネッセントランプ13を透明板11の内面に貼付してもよい。また、このエレクトロルミネッセントランプ13に対応して陳列室6側の透明板11(図4の向かって左側)の空気断熱層G側に当該エレクトロルミネッセントランプ13の裏面(保護用ラミネート22側)を隠す刷り込みを行っても良い。
【0022】このように側板3の透明板11の内側面にエレクトロルミネッセントランプ13を取り付けたので、上述の如く裏電極21と電極23(透明電極インク16)間に交流電圧を印加することにより、蛍光体層17が発光する。この発光により、エレクトロルミネッセントランプ13に印刷された広告表示(実施例では缶ジュースの絵とジュースの文字)が低温ショーケース1の側面に浮き上がる。
【0023】これにより、商品の購買者に対するアピール効果を著しく向上させ、広告宣伝機能の改善を図ることができるようになる。この場合、エレクトロルミネッセントランプ13は薄型であるため、透明壁11の内側面に取り付ける際にもスペース上の支障は生じない。また、エレクトロルミネッセントランプ13は消費電力が著しく低く、発熱も問題とならないので陳列室6内に陳列された商品に悪影響が生じることもない。
【0024】特に、実施例ではエレクトロルミネッセントランプ13を複層構造の二枚の透明板11、11間に設けているので、エレクトロルミネッセントランプ13が外部から損傷を受けることが無くなる。また、エレクトロルミネッセントランプ13の発光は透明板11を通して支障無く外部に照射されるので、広告宣伝機能にも支障は生じない。
【0025】更に、側板3の両透明板11、11間に空気断熱層G内にはスペーサ12に設けられた乾燥剤があるので、陳列室6内が低温となって結露が生じ易い環境において、透明板11、11間への結露は効果的に解消される。従って、特に水分に弱いエレクトロルミネッセントランプ13に結露が生じて耐久性が悪化する不都合を回避し、長寿命化を図ることが可能となる。
【0026】尚、実施例では側板3を二枚の透明板11、11にて構成したが、それに限らず、三枚以上の複層構造であってもよい。また、エレクトロルミネッセントランプ13を表側の透明板11の内側面に取り付けたが、それに限らず、陳列室6側の透明板11の空気断熱層G側の面に、ベースフィルム14を表側として取り付けてもよい。更に、上記実施例に加えて陳列室6側の透明板11の空気断熱層G側の面に、ベースフィルム14を陳列室6側としてもう一枚のエレクトロルミネッセントランプを取り付け、陳列室6側に向けて広告表示や照明を行ってもよい。
【0027】更に、実施例では側板3内にエレクトロルミネッセントランプ13を取り付けたが、請求項1では側板3の外面に取り付けてもよい。その場合には、表面に適当な保護層を設けるとよい。また、実施例では透明板11をガラス製としたが、それに限らず、透明樹脂製の板で構成してもよい。
【0028】そして、実施例では低温ショーケース1の側板3にエレクトロルミネッセントランプ13を取り付けたが、前面に開放する陳列室の開口を透明ガラス製の扉にて開閉自在に閉塞するタイプの低温ショーケースの場合には、当該扉にエレクトロルミネッセントランプ13を取り付けてもよい。係る場合には、扉面においてエレクトロルミネッセントランプ13を点灯させ、広告表示を浮き上がらせることができる。
【0029】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、断熱壁内に構成された陳列室を透視可能な透明壁を備えて成る低温ショーケースにおいて、透明壁にエレクトロルミネッセントランプを設けたので、このエレクトロルミネッセントランプを発光させて絵や文字等から成る商品の広告表示を透明壁に浮き上がらせることが可能となる。これにより、商品の購買者に対するアピール効果を著しく向上させ、広告宣伝機能の改善を図ることができるようになる。
【0030】特に、エレクトロルミネッセントランプは薄型に構成できるため、透明壁に設ける際にもスペース上の支障は生じない。また、消費電力が低く発熱も問題とならないので、商品の低温陳列上極めて好適なものとなる。
【0031】請求項2の発明によれば、上記に加えて透明壁を少なくとも二枚の透明板から成る複層構造とし、エレクトロルミネッセントランプを当該透明板間に設けたので、エレクトロルミネッセントランプが外部から損傷を受けることが無くなる。また、エレクトロルミネッセントランプの発光は透明板を通して支障無く外部に照射されるので、広告宣伝機能にも支障は生じないものである。
【0032】請求項3の発明によれば、上記に加えて透明板は相互に間隔を存して配置され、両透明板間に空気断熱層が構成された複層構造であり、当該空気断熱層内には乾燥剤が設けられているので、陳列室内が低温となって結露が生じ易い環境において、透明板間への結露は効果的に解消できる。従って、特に水分に弱いエレクトロルミネッセントランプに結露が生じて耐久性が悪化する不都合を回避し、長寿命化を図ることが可能となるものである。
【0033】請求項4の発明によれば、上記各発明に加えて透明壁は前面に開放する陳列室の側面に取り付けられた側板であるので、エレクトロルミネッセントランプにより側板上に広告表示を浮き上がらせ、購買者への商品のアピールを行うことができるようになるものである。
【0034】請求項5の発明によれば、請求項1、請求項2又は請求項3に加えて透明壁は前面に開放する陳列室の前面開口を開閉自在に閉塞する扉であるので、エレクトロルミネッセントランプにより前面の扉上に広告表示を浮き上がらせ、購買者への商品のアピールを行うことができるようになるものである。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号
【出願日】 平成13年12月13日(2001.12.13)
【代理人】 【識別番号】100098361
【弁理士】
【氏名又は名称】雨笠 敬
【公開番号】 特開2003−180491(P2003−180491A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−379833(P2001−379833)