| 【発明の名称】 |
睡眠環境改善装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】飯塚 晴彦
【氏名】水矢 亨
【氏名】長尾 達明
【氏名】宮澤 以鋼
【氏名】尾上 正行
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくともマットレス、布団などの寝具と、前記寝具内に設けられた空気吸入器と前記空気吸入器から吸い込んだ空気を外部に導く空気通路と前記空気通路の出口又は途中に設けられた排気用ポンプとで構成される空気吸入手段と、前記空気吸入手段の空気吸入動作の作動・停止を切り替える切替手段を備えることを特徴とする睡眠環境改善装置。 【請求項2】 前記空気吸入器と寝具上面との間に空気流通を容易にする貫通路を設けたことを特徴とする特許請求範囲第1項の睡眠環境改善装置。 【請求項3】 前記空気吸入器の空気吸入量を仰臥者の仙骨より肩までの上半身の下に位置する部分では、その他の部分より多く設定したことを特徴とする特許請求範囲第1項の睡眠環境改善装置。 【請求項4】 寝具内に存在する他の部分より比熱の高い部分と前記空気吸入器との間に断熱材を設けたことを特徴とする特許請求範囲第1項の睡眠環境改善装置。 【請求項5】 前記寝具内の仰臥者の仙骨より肩までの上半身の下に位置する部分に湿度センサーを設け、前記湿度センサーの信号により、前記切替手段を作動させるための制御手段を設けたことを特徴とする特許請求範囲第1項の睡眠環境改善装置。 【請求項6】 前記空気通路の途中に、吸い込まれた空気中の細菌を排出しないための細菌排出防止手段を設けたことを特徴とする特許請求範囲第1項の睡眠環境改善装置。 【請求項7】 前記排気用ポンプと空気吸入器の間に切替弁と真空貯め容器を設け、前記切替弁を切替える制御手段を設けたことを特徴とする特許請求範囲第1項の睡眠環境改善装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、発汗による寝具の蒸れを防ぎ快適な睡眠環境を作る技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の寝具の湿度対策技術では、寝具を構成する素材やカバーの素材を吸湿性が良く通気性の良いものを選ぶ方法が一般的であった。しかしこの方法では、素材の吸湿・通気性能は発汗量に対して不十分であり、環境温度が高いときには蒸れは防ぐことはできなかった。また、これを解決するために褥そう予防という特殊な用途では空気マットにあけた小さな穴から空気を噴出し乾燥するという方法も実用化されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら空気を噴出す方法では、発汗が多いときには噴出した箇所だけ室温の空気が当たることから蒸発による局所的な冷え感を感じるという課題があった。さらに褥そう患者では、傷口の細菌が噴出した空気とともに室内に噴出されるため、院内感染の元となる危険性が危惧されている。さらに寝具内部に熱容量の大きい水袋などを用いた寝具では、仰臥者が仰臥した時にはまだ水袋は温まっておらず、室温の空気を直接噴出すことにより、寝具内の湿度が高く高温の空気がかき混ぜられて水袋表面に当たり冷やされ結露を生じるという欠点があった。 【0004】本発明は、従来の寝具の湿度対策技術の課題を改善でき、就寝中の寝具の湿度を最適にして快眠が得られる湿度調整装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明では、少なくともマットレス、布団などの寝具と、前記寝具内に設けられた空気吸入器と前記空気吸入器から吸い込んだ空気を外部に導く空気通路と前記空気通路の出口又は途中に設けられた排気用ポンプとで構成される空気吸入手段と、前記空気吸入手段の空気吸入動作の作動・停止を切り替える切替手段を備えることにより前記課題を解決しようとするものである。 【0006】 【作用】 請求項1の構成により、寝具内部に貯まった湿度の高い空気を吸い出すため、身体近辺を流れる空気は寝床から供給される温まった空気であり、空気の流動による冷え感は生じない。また温まった空気も空気吸い込み口から吸い込まれるため、寝具内に比熱の高い比較的低温の部分があった場合にも、湿度の高い空気は前記比熱の高い比較的低温の部分との接触は少なく、したがって結露も少なくすることができる。また空気を噴出する方法では、仰臥者が化膿している患部を持っているような場合では、空気中に細菌を撒き散らすことになり回収は不可能であるが、請求項1の構成により患部に触れた空気中の細菌は吸い取られ集められることになるため、除菌や滅菌などの処理を簡単に行うことができる。 【0007】請求項2の構成により、通常の寝具で用いられているウレタンフォームや綿そのままでは流れの抵抗が大きいが、貫通穴により抵抗が少なく、流れが自由になり、発汗により湿度が高くなっている仰臥者の背中近辺の空気が容易に吸い出され、代わりに室内から寝床に流入して寝床内で滞留し温度が上昇して比較的相対湿度が低くなった空気が送り込まれ易くなるため、効率よく寝具内の湿度を低減することができる。これを改善するために高通気性ウレタンフォームを用いる方法も十分可能であるが、空気の流れには多少抵抗が大きく、これを解決するためにウレタンの密度を低くすると、必要以上にやわらかい寝具となってしまい寝姿勢がわるくなるというさらに大きな課題を招く。またウレタン密度はそのままにポンプをより強力にする方法もあるが、騒音レベルや消費電力の上昇などの点を考慮すると請求項2の構成にする方がより合理的である。 【0008】請求項3の構成により、発汗量が多く、湿度の観点からは褥そうになり易い仙骨より上の位置を重点的に除湿することにより排気ポンプや空気吸入器などシステム全体を小型化でき、効率的な睡眠環境改善装置を得ることができる。 【0009】請求項4の構成により、寝具内の温度が低く比熱の大きい部分と、より温度が高い吸い込み空気が直接接触することは完全になくなり、結露を防ぐことができる。 【0010】請求項5の構成により、睡眠中も最適の湿度制御を行うことができる。また排気ポンプの作動時間も減少することができるため安眠しやすくなると共に電気料金を節約することができる。 【0011】請求項6の構成により、仰臥者が褥そう等で身体の一部に化膿した部分を持つ場合でも、空気吸入口から吸入された細菌を含む空気は、簡単な構成により室内に放出されることがないため院内感染を防ぐことができる。 【0012】請求項7の構成により、排気ポンプは、湿度が低く作動を要しない時にも定常運転を続け、真空貯め容器に徐々に真空を貯めていく。これにより小型の排気ポンプを使用することができるため、作動音を小さくすることができ、より快眠に寄与することができる。 【0013】 【実施例】 以下に実施例を説明する。図1は本発明の第1の実施例を示す。図1は寝具1全体を覆う寝具カバーを説明を簡単にするため図示していない。寝具1は最上部の仰臥者に接する部位を通気性に優れた高通気性ウレタンフォーム2で構成されている。寝具1の最下部は、空気吸入器4により寝具内上部の湿った空気を吸入するときに寝具下部からの空気も吸い込まないように通気性が前記高通気性ウレタンフォーム2よりも低い通常のウレタンフォーム3で構成されている。前記ウレタンの代わりに同様の目的に合致する他の代替材料を用いても良い。前記高通気性ウレタンフォーム2と前記ウレタンフォーム3の間には、空気吸入器4が設けられている。前記空気吸入器4は空気通路5によりフィルター7を通って排気ポンプ6に連通され、前記排気ポンプ6から空気は室内もしくは室外・屋外に排出される。排気ポンプ6としては通常の電動小型真空ポンプを用いるとよい。また通常の健康状態である仰臥者が使用する場合は、前記フィルター7はなくても良い。仰臥者は、入床した後、蒸れを感じると、前記切替手段である図示していないスイッチを入れ、排気ポンプ6を作動させることにより、蒸れをなくすことができる。空気吸入器4は箱型で上面は網もしくは多数の穴が開いた板状になっている。 【0014】図2は前記空気吸入器4の別の実施例の構成を示す。図2(a)は平面図、(b)は断面図である。図3に示すように上に多数の小さな空気吸入口9の開いた連通穴8を持つ筒10を多数並べて構成されている。筒10は円形断面のものでもよいが、各筒10が接する部位での窪みを仰臥者に感じさせない程度の角半径にする必要がある。また図4(a)、(b)に示すような一体型で実現してもよい。空気の連通穴8により各空気吸入口9から吸入された空気は空気集積器11に集められた後、空気通路5を通じて排気ポンプ6に送られる。前記空気吸入口9は各位置での空気の吸入量を調整するために各口径を最適に設定するとさらに良い。 【0015】図5は第2の実施例を示す。前記高通気性ウレタンフォーム2に多数の縦方向貫通穴12を設けた。寝具上部の湿度の高い空気を、より抵抗を小さくして吸入するための方策である。したがって、貫通穴12を寝具の最上部に設ける場合には、高通気性ウレタンフォーム2の代わりに通常のウレタンフォームを用いても良い。 【0016】図6は空気吸入器の第3の実施例を示す。人体の発汗量を考慮して、前記空気吸入口9は仰臥者の発汗量の多い上半身の下の位置に位置する部分では密度を高く、その他の部分では密度をより低く設定されている。密度が高いということは、空気吸入口9のその周辺に対する面積割合が大きいことを意味し、同じ面積の空気吸入口であれば単位面積あたりの数が多いことや、当該位置での空気吸入口1個あたりの面積を大きくすることを意味する。空気吸入器4の空気吸入量は、寝具の最上部の通気抵抗と、空気吸入口の大きさ、および排気ポンプにより大きく影響される。したがって、空気吸入口の穴径を均一に十分大きくし、寝具最上部の通気抵抗を発汗量の多い上半身の下の位置に位置する部分ではその他の部分より小さくする方法でもよいことは言うまでもない。 【0017】図7は第3の実施例を示す。寝具1は、内部に体圧分散性能をより向上するために体圧分散材としての水袋13を設置している。水袋13は空気を通さないため、空気吸入器4は水袋13の上に置かれる。したがって体圧分散性能を考慮すると、前記空気吸入器4は水袋13の変形にそって抵抗なく変形しなければならない。この必要性を満足させるために前記筒10は薄いゴム管で構成されている。図2(b)に示すように筒10の底部14は断熱効果の高いウレタンフォームで構成されている。水袋13は内部に水やシリコンオイル等の比熱が大きい流体を多く封入している。このため水袋13の表面温度の変化は遅い。したがって仰臥者が入床すると、仰臥者により温度と湿度を高められた空気は、筒10に開けられた空気吸入口9から吸入されるが、まだ温度が上昇していない水袋13とは、ウレタンフォーム製の底部により断熱されているため、非常に薄く構成された筒10の温度は直ぐに吸入される空気と同じ温度となり、水袋13が存在しても結露は生じない。 【0018】図8は、構成を簡単にするために、水袋形状を変えたもので、図8(a)は平面図、図8(b)に断面図を示す。仰臥者の体幹と直角方向に伸びる山型部15と谷型部16が交互に並ぶ櫛形状となっている。谷型部16は空気吸入口9および筒10として用いることもできる。また図9では、体圧分散用特殊ゴムのブロック17を前記特殊ゴムの平板の上に構成した体圧分散材18を示す。この場合は、空気は仰臥者の身長方向にも流れることができる。この形状を水袋で形成する場合は、ブロックの大きさは大きくなり、ブロックの数は少なくなるが、形成することはできる。図10に示す体圧分散材の例では、体圧分散用の水袋や特殊ゴムに上下に貫通する複数の穴19を設けることにより、図1に示す高通気性ウレタンフォーム2と空気吸入器4の間に体圧分散材としての水袋13や特殊ゴム製体圧分散材18を置くことができる。これにより、体圧分散材18と人体との間に、空気吸入器4が介在しないため、体圧分散機能を十分確保することができるとともに、仰臥者の背中の湿度の高い空気も水袋や特殊ゴムに設けられた貫通穴19を通じて空気吸入器4に導かれ、排出することができる。水袋では穴を設ける位置に穴径より大きい径の円形溶着部を設け、その中心に穴を設けるとよい。図10(a),(b)は図9の例に前記上下貫通穴19を設けた例を示す。図11は空気吸入器4の構成の別の実施例を示す。空気吸入器4は箱型で、上面は網20を用いた構造になっている。このため、仰臥者の背中の高湿度の空気は前記網構造の上に位置する特殊ゴム製体圧分散材18の穴19を通じて、空気吸入器4に吸い込まれる。前記網構造にすることによって、空気吸入器4と体圧分散用特殊ゴムの穴位置の微妙な調整が不要となるため、使用中に生じる前記空気吸入器4と特殊ゴム製体圧分散材18の位置ずれなどの影響を受けず、常に高い吸入効率が確保できるという利点がある。ここで、網構造とは空気が通過できる個々の穴面積が穴を囲む部材の面積よりも十分大きい構造のことを言う。 【0019】図12は、図10の実施例を用いた場合の寝具構成を示す。寝具1は上面に高通気性ウレタンフォーム2、下に複数の貫通穴19を備える体圧分散材18、網20を上面に持つ空気吸入器4、通常のウレタンフォーム3、空気通路5、排気ポンプ6、および図示しない排気ポンプ用スイッチで構成されている。通常のウレタンフォーム3は、部位により密度や硬さを変える通常の寝具技術を適用してもよいことはいうまでもない。図13は湿度制御を取り入れた例で、寝具内部におかれた湿度センサー22が、予め定めた第1の湿度設定値以上の湿度を検出すると比較器23は信号を発し、制御手段25は排気ポンプ6を作動させる。湿度センサー22が予め定めた第2の湿度設定値以下を検出すると比較器24は信号を発し、制御手段25は排気ポンプを停止させる。通常湿度設定値は相対湿度50%〜70%の間に設定すると蒸れ感を感じないため好ましいため、第1の湿度設定値を70%前後、第2の湿度設定値を50%前後にすると良い。 【0020】図14は褥そう患者が仰臥している場合に、室内に細菌を撒き散らすことを防ぐための実施例を示す。この場合、図14に示したフィルター7は約27〜32μm以上の物質の通過を阻止する性能を持つ除菌フィルターを利用すると吸入空気に存在する細菌はろ過される。図15はフィルターの材質を金属として、金属フィルタを加熱器26により加熱することによりフィルター内に取り込まれた細菌を殺菌する方法を示している。加熱器26は、シーズヒータで、フィルター7を交換するときに取扱い者が手動で電源スイッチを入れて加熱しても良いし、フィルター取出しスイッチを設けて、前記フィルター取出しスイッチが押されると、自動的に一定時間の加熱が行われ、その後温度が一定温度まで下がったら、フィルター7を取り出せるようにしても良い。また、タイマーにより予め定めた時間経過するごとに加熱しても良い。図16は褥そう予防エアマット27に適用した実施例を示す。褥そうの治癒には体圧の開放を図ることのほか、患部を乾燥させることが重要である。エアマット27の各エアセル28の間に空気吸入器4は設けられている。空気吸入器4としての筒10はエアセル28の高さより低く設けられているため、仰臥者が直接筒10に触れることはない。空気吸入器4としての筒10は、褥そうの発生が多い仙骨部、肩甲骨部、踵部付近に限って設置してもよい。 【0021】図17は、より小型で騒音レベルの低いシステムとした実施例を示す。排気ポンプ6と空気吸入器4の間に切替弁29と真空貯め容器30、チェック弁31が設けられている。図18は前記図17のシステムを駆動する切替手段のブロック図である。真空貯め容器30内の圧力を測定する圧力センサー32からの信号により、真空貯め容器内の圧力が予め定めた第1の圧力設定値より大気圧に近い時には比較器33からの信号により、制御手段25は、排気ポンプ6を作動させる。また、圧力センサー32からの信号により、真空貯め容器内の圧力が予め定めた第2の圧力設定値より真空に近い時には、比較器34からの信号により、制御手段25は、排気ポンプ6の作動を停止させる。第1の圧力設定値は第2の圧力設定値よりも大気圧側にある。また、寝具内部におかれた湿度センサー22が、予め定めた第1の湿度設定値以上の湿度を検出すると比較器23からの信号により制御手段25は切替弁29を作動させ、空気吸入器4と真空貯め容器30とを連通させる。湿度センサー22が予め定めた第2の湿度設定値以下を検出すると比較器24は信号を発し、制御手段25は切替弁29を停止させ、空気吸入器4と真空貯め容器30との連通を遮断する。これにより、排気ポンプは小型のものとすることができるため、騒音レベルを下げられるという利点がある。 【0022】 【発明の効果】本発明の、少なくともマットレス、布団などの寝具と、前記寝具内に設けられた空気吸入器と前記空気吸入器から吸い込んだ空気を外部に導く空気通路と前記空気通路の出口又は途中に設けられた排気用ポンプとで構成される空気吸入手段と、前記空気吸入手段の空気吸入動作の作動・停止を切り替える切替手段を備えることによって発汗による蒸れがなく快眠が得られる睡眠環境改善装置を提供することができるという効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599150436 【氏名又は名称】有限会社パナテック 【識別番号】000192903 【氏名又は名称】神奈川県
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| 【出願日】 |
平成14年3月29日(2002.3.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−289990(P2003−289990A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月14日(2003.10.14) |
| 【出願番号】 |
特願2002−130975(P2002−130975) |
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