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【発明の名称】 椅 子
【発明者】 【氏名】角山 正和
【住所又は居所】奈良市三条大路4−1−1 積水ライフテック株式会社内

【要約】 【課題】座板が常時固定されており、必要時のみ簡単な操作で周方向に回動可能となされる椅子を提供する。

【解決手段】椅子本体2に座板1が周方向に回動可能に取着されており、椅子本体2の上面もしくは座板1の下面の何れか一方には放射状に固定孔23が連設され、他方には偏心円板15が固着された回動軸14が軸着されており、回動軸14が周方向に回動されることにより、偏心円板15が固定孔23から離脱されるようなされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 椅子本体に座板が周方向に回動可能に取着されており、椅子本体の上面もしくは座板の下面の何れか一方には放射状に固定孔が連設され、他方には偏心円板が固着された回動軸が軸着されており、回動軸が周方向に回動されることにより、偏心円板が固定孔から離脱されるようなされていることを特徴とする椅子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座板が周方向に回動可能な椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】本体の天板部の中央に形成された係止穴に、座板の中央下面に形成された係止軸を嵌合し、座板を周方向に回動可能とすることは、例えば、実開平2−50294号公報に示されているように、公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような椅子に於いては、座板が常時周方向に回動可能であるので、高齢者等が椅子上から寝台や車椅子等に移乗する際に、左右不均等に負荷される荷重により回動し、安全な移乗を妨げることがあるという問題があった。
【0004】本発明は、上記従来の問題点を解消し、座板が常時固定されており、必要時のみ簡単な操作で周方向に回動可能となされる椅子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の椅子は、椅子本体に座板が周方向に回動可能に取着されており、椅子本体の上面もしくは座板の下面の何れか一方には放射状に固定孔が連設され、他方には偏心円板が固着された回動軸が軸着されており、回動軸が周方向に回動されることにより、偏心円板が固定孔から離脱されるようなされていることを特徴とする。
【0006】本発明の椅子に於いて、椅子本体の材質は、荷重に耐える強度を有するものであれば特に限定されず、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の硬質熱可塑性樹脂、硝子繊維強化不飽和ポリエステル(FRP)、合板、硝子繊維強化ポリウレタン(PU)発泡体、金属、合成樹脂被覆金属等が挙げられる。
【0007】椅子本体の形状は、上面に座板を周方向に回動可能に取着出来れば特に限定されず、例えば、平板の下面に支持脚が垂設されたものであっても、略有蓋円筒状であっても、何れでもよい。
【0008】前者の場合、支持脚の形状は、特に限定されず、例えば、側面視略厂字状の4本の金属管を平面視略X字状に組合わせたものであっても、円環から4本の合成樹脂被覆金属管を前後及び左右対称に垂設したものであっても、側面視略冂字状の平板を2枚直角に組合わせたものであっても、略h字状の2枚の平板を連結したものであっても、何れでもよい。
【0009】支持脚の下端には、支持脚が摩擦により床面を損傷したり、床面上を滑動するのを防止する為に滑り止め用ゴムが取着されていてもよい。滑り止め用ゴムの底面には、床面との摩擦抵抗を増加することが出来るよう、凹凸を設けるのが好ましい。
【0010】滑り止め用ゴムの支持脚への取着手段は、特に限定されず、支持脚に滑り止め用ゴムを外側から嵌着しても、支持脚の底面に刻設された凹溝に滑り止め用ゴムの上面に突設された突条を挿着しても、何れでもよい。
【0011】支持脚が金属管等からなる場合には、設置場所に微小な凹凸が存在しても安定して載置可能なように高さを微調整することが出来るよう、下端に拡径された接地面を有する接地板が螺着されていてもよい。
【0012】本発明の椅子に於いて、座板の材質は、荷重に耐える強度を有するものであれば特に限定されず、例えば、HDPE、PP、PA等の硬質熱可塑性樹脂、FRP、合板、硝子繊維強化PU発泡体、金属、合成樹脂被覆金属等が挙げられ、合板製芯材の上に、PU、PE、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等の合成樹脂発泡体を積層し、合成皮革で表面を被覆した積層体が上面に取着されていてもよい。
【0013】本発明の椅子に於いて、椅子本体に座板を周方向に回動可能に取着する手段は、特に限定されず、例えば、椅子本体の上面に立設された円柱状支柱に、座板の下面に垂設された円筒状突起もしくは座板の下面に刻設された円形盲孔を嵌挿しても、椅子本体の上面に刻設された円形盲孔に座板の下面に垂設された円筒状突起を挿嵌しても、何れでもよい。前者の場合、円柱状支柱の先端には、回動時の摩擦抵抗を減少させることが出来るよう、PA等の硬質熱可塑性樹脂製キャップが冠着されるのが好ましい。
【0014】椅子本体の上面もしくは座板の下面の何れか一方に放射状に連設された固定孔の形状は、偏心円板の先端が咥合可能であれば特に限定されず、例えば、短冊状の透孔であっても、欠円状の凹陥部であっても、何れでもよい。
【0015】固定孔の数は、等間隔に連設されていれば特に限定されないが、座板の固定位置の限定が少なくて済むよう、強度等に悪影響を及ぼさない限り多数設けられるのが好ましい。
【0016】本発明の椅子に於いて、椅子本体の上面もしくは座板の下面に軸着された回動軸の材質は、特に限定されず、例えば、FRP、金属、合成樹脂被覆金属等が挙げられる。
【0017】回動軸の両端には、握持して周方向に容易に回動可能なように、拡径された略円板状の摘みが固着される。摘みの周縁には、滑り止め用の凹凸が刻設されるのが好ましい。
【0018】本発明の椅子に於いて、回動軸が軸着される支持壁の形状は、特に限定されず、例えば、側面視略半円状の支持壁が並設されていても、平面視略凵字状であっても、略矩形筒状であっても、何れでもよい。
【0019】本発明の椅子に於いて、回動軸に固着される偏心円板の材質は、特に限定されず、例えば、PA、ポリアセタール(POM)等の硬質熱可塑性樹脂、FRP、金属、合成樹脂被覆金属等が挙げられる。
【0020】回動軸が周方向に回動されて固定孔から離脱された偏心円板の突出部が、固定孔内に再咬合されるようにする手段は、特に限定されず、例えば、回動軸と、回動軸が軸着された椅子本体の上面もしくは座板の下面に、発条の両端が固着されていても、回動軸が座板の下面に軸着されている場合には、重力により突出部が下端に復帰されるよう、突出部が他の部分より重くなされていても、何れでもよい。
【0021】本発明の椅子に於いて、座板の左右には、使用者が握持して起立するのを補助することが出来るよう、肘掛けが着脱可能に立設されていてもよい。肘掛けは、使用者の座高に合わせて高さ調整可能とされるのが好ましい。
【0022】肘掛けの材質は、荷重に耐える強度を有するものであれば、特に限定されず、例えば、合板、FRP、金属、合成樹脂被覆金属等が挙げられ、合板製芯材の上に、PU、PE、EVA等の合成樹脂発泡体を積層し、合成皮革で表面を被覆した積層体が上面に取着されていてもよい。
【0023】本発明の椅子に於いて、座板の後方には、使用者が着座時に寛いだ姿勢をとることが出来るよう、背凭れが立設されていてもよい。背凭れの材質は、荷重に耐える強度を有するものであれば、特に限定されず、例えば、合板、FRP、金属、合成樹脂被覆金属等が挙げられ、合板製芯材の上に、PU、PE、EVA等の合成樹脂発泡体を積層し、合成皮革で表面を被覆した積層体が前面に取着されていてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の椅子の1例を示す分解斜視図である。
【0025】図1に於いて、1はHDPEをブロー成形してなる座板であって、座板1の裏面には、ステンレススチール製裏板11が固着されている。裏板11の中央には円筒状突起12が垂設されている。
【0026】突起12の後方には、平面視略凵字状の支持壁13が垂設されており、中央に偏心円板15が固着された回動軸14が軸着されている。回動軸14の両端には、拡径された円板状の摘み16が固着されている。
【0027】平板状の椅子本体2の中央には、突起12より丈高の円柱状支柱21が立設されており、支柱21の先端には、PA製キャップ22が冠着されている。支柱21に突起12が嵌挿されて、座板1は椅子本体2に周方向に回動可能に取着されている。
【0028】支柱21の周囲には、短冊状の固定孔23が8個放射状に穿設されており、偏心円板15の突出部が固定孔23に咬合されて、使用者が椅子上から車椅子等に移乗する際に、座板1が周方向に回動しないよう固定されている。
【0029】座板1の左右には、肘掛け3が立設されており、後方には背凭れ4が立設されている。椅子本体2の裏面には、4本の略厂字状のアルミニウム管を平面視略X字状に組合わせてなる支持脚24が垂設されている。
【0030】座板1を周方向に回動させる際には、摘み16を握持して周方向に回動させれば、偏心円板15の突出部が固定孔23から離脱され、座板1は周方向に回動可能となされる。
【0031】座板1を所望の位置に回動した後、摘み16の握持を解除すると、回動軸14と裏板11に両端が固着されたコイル状の発条17の復元力により、回動軸14が周方向に回動されて、偏心円板15の突出部が固定孔23内に再咬合され、座板1は再固定される。
【0032】
【発明の効果】本発明の椅子は、叙上の通り構成されているので、座板が常時固定されており、必要時のみ簡単な操作で周方向に回動可能となされる。
【出願人】 【識別番号】501185475
【氏名又は名称】積水ライフテック株式会社
【住所又は居所】奈良県奈良市三条大路4丁目1番1号
【出願日】 平成14年3月29日(2002.3.29)
【代理人】 【識別番号】100102956
【弁理士】
【氏名又は名称】九十九 高秋
【公開番号】 特開2003−289978(P2003−289978A)
【公開日】 平成15年10月14日(2003.10.14)
【出願番号】 特願2002−95377(P2002−95377)