| 【発明の名称】 |
ユニット組椅子 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤本 修三
|
| 【要約】 |
【課題】屋外や屋内の比較的広い場所に設置でき、彫刻物や美術工芸品などの置物としての装飾的な機能性に富み、椅子としても使いやすく、腰掛ける人数に応じて何脚でも容易に組み合わせられ、変化に富んだデザインが楽しめるユニット組椅子を提供する。
【解決手段】水平な腰掛け座4の後端に背当て部5を後方へ傾斜させて設けた腰掛け本体3の両側に、一本ずつの脚部6を相互に逆方向に傾斜させて設けたユニット椅子2を二脚組み合わせて構成されるユニット組椅子1であって、各ユニット椅子2を縦向きに対向させ連結部材8を介して一体に連結している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水平な腰掛け座の後端に背当て部を設けた腰掛け本体の両側に、一本ずつの脚部を同方向又は相互に逆方向に傾斜させて設けたユニット椅子を複数脚組み合わせて構成されるユニット組椅子であって、前記各ユニット椅子を縦向きに対向させるか、同一方向に横一列に隣接させて並べるか、あるいは相互に直交する方向に配列するかして直接又は連結部材を介して一体に連結したことを特徴とするユニット組椅子。 【請求項2】 前記各ユニット椅子が前記背当て部の両側から前方へ水平に延設される一対の肘掛け板を備え、各肘掛け板によって前記脚部の上端を支持させたことを特徴とする請求項1記載のユニット組椅子。 【請求項3】 腰掛け本体の両側に一本ずつの脚部を相互に逆方向に傾斜させて備えた前記ユニット椅子を、縦向きに対向させるとともに横方向に位置をずらせたうえ、一方の前記肘掛け板同士を突き合わせたような共通の長尺な肘掛け板からなる連結部材によって二脚の前記ユニット椅子を相互に一体に連結したことを特徴とする請求項2記載のユニット組椅子。 【請求項4】 前記ユニット組椅子を木材で形成するとともに、前記長尺な肘掛け板からなる連結部材の裏面に同連結部材と同一形状の厚い鉄板を積層したことを特徴とする請求項3記載のユニット組椅子。 【請求項5】 腰掛け本体の両側に脚部の一本ずつを相互に逆方向に傾斜させて備え、横一列に隣接させて並べた三脚の前記ユニット椅子のうち、両側のユニット椅子は肘掛け板を備えた椅子とし、これらのユニット椅子間に肘掛け板なしのユニット椅子をその両側の脚部の向きを隣接するユニット椅子の脚部の向きと一致させて隣接する脚部同士を接合することにより三脚のユニット椅子を一体に連結したことを特徴とする請求項2記載のユニット組椅子。 【請求項6】 前記各ユニット椅子は、両側の脚部の接地面に対する傾斜角を60°に、腰掛け座に対する背当て部の傾斜角を120°にそれぞれ設定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のユニット組椅子。 【請求項7】 前記各ユニット椅子は、腰掛け本体の腰掛け座および背当て部がそれぞれ一対の平行な断面正方形の角柱間をこれらに直交する断面正方形の角柱にて長手方向に一定の間隔をあけて連結した構造からなり、脚部も腰掛け本体と共通の断面正方形の角柱からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のユニット組椅子。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、公園や遊園地や校庭などの屋外およびホテルや病院のロビーなどの屋内において、主として多数の人が往来したり集まったりする場所に設置するのに最適な椅子に関するもので、詳しくは水平な腰掛け座の後端に背当て部を後方へ傾斜させて備えた腰掛け本体の両側に、一本ずつの脚部を同方向又は相互に逆方向に傾斜させて備えたユニット椅子を複数脚組み合わせて構成され、デザイン的にも優れたユニット椅子の組立体(以下、ユニット組椅子という)に関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】上記した公園や遊園地などの屋外に設置される椅子は、二人あるいは三人など数人が同時に腰掛けられるベンチなどの椅子が主流である。そのほか、一人掛け用の椅子を複数脚横一列に並べた組椅子もあるが、それらの椅子は一般的に腰掛け本体が合成樹脂製の一体構造で、鉄製の支持脚にてコンクリート製の土台に固定されている。 【0003】しかしながら、上記のような椅子の場合、デザイン的な色彩を欠き、彫刻物や屋外美術品としての機能が一切ない。また上記した椅子は、せいぜい設置する際に椅子の数や向きを変える程度しかできず、設置場所の雰囲気に合わせたり腰掛ける人数に応じてデザインを大きく変化させることが困難である。なお、この種の先行技術に、たとえば実公平8−5634号公報に記載の「単脚複座椅子」がある。 【0004】この発明は上述の点に鑑みなされたもので、屋外や屋内の比較的広い場所に設置でき、彫刻物や美術工芸品などの置物としての装飾的な機能をもち、椅子としても使いやすく、腰掛ける人数に応じて何脚でも容易に組み合わせられ、変化に富んだデザインが楽しめるユニット組椅子を提供しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明に係るユニット組椅子は、水平な腰掛け座の後端に背当て部を設けた腰掛け本体の両側に、一本ずつの脚部を同方向又は相互に逆方向に傾斜させて設けたユニット椅子を複数脚組み合わせて構成されるユニット組椅子であって、前記各ユニット椅子を縦向きに対向(対向には、相向かい合う場合はもちろん、左右に位置がずれて向かい合う場合のほか、背当て部の後ろ面が向かい合う場合を含む)させるか、同一方向に横一列に隣接させて並べるか、あるいは相互に直交する方向に配列するかして直接(連結部材を介在させずに)又は連結部材を介して一体に連結したことを特徴としている。 【0006】上記の構成を有する本発明のユニット組椅子によれば、一ユニット(一単位)の椅子が腰掛け本体とこれの両側に一本ずつの合計二本の脚部との少なくとも三点から構成され、部品点数が極めて少ない。しかも、それらの部品(部材)は、請求項7記載のように全て断面正方形の四角柱(角材)から長さだけを変えることで形成することもできる。また、腰掛け本体の両側に一本ずつの脚部(合計二本の脚部)では椅子は自立しないが、複数組(複数ユニット)が組み合わされて一体に連結されることによって、最小限の本数の脚部にてしっかりと自立する。さらに、腰掛け本体は、水平な腰掛け座の後端に背当て部を備えているから、座りやすく、かつ長時間座っても疲れにくい。とくに背当て部を後方へ傾斜させて設ければ、座り心地が一層良好になる。 【0007】請求項2に記載のように、前記各ユニット椅子が前記背当て部の両側から前方へ水平に延設される一対の肘掛け板を備え、各肘掛け板によって前記脚部の上端を支持させることができる。 【0008】請求項2記載のユニット組椅子によれば、部品点数は増えるが、両側に肘掛け板を備えているので、長時間座っても一層疲れにくくなるうえに、肘掛け板を簡易テーブルとして使用することもできるので、非常に便利である。 【0009】請求項3に記載のように、腰掛け本体の両側に一本ずつの脚部を相互に逆方向に傾斜させて備えた前記ユニット椅子を、縦向きに対向させるとともに横方向に位置をずらせたうえ、一方の前記肘掛け板同士を突き合わせたような共通の長尺な肘掛け板からなる連結部材によって二脚の前記ユニット椅子を相互に一体に連結することができる。 【0010】請求項3記載のユニット組椅子によれば、図1に示すように、二脚の椅子が向かい合い、かつ肘掛け板を延長したような連結部材で一体に連結されているから、二人が向かい合う椅子に座って長尺な肘掛け板(連結部材)をテーブルとして使用することができ、わざわざテーブルを設ける必要もない。そして、全体として四本の脚部によりしっかりと自立できるので、屋外や屋内のいずれにおいても椅子を自立させるために脚部を地面や床などの接地面に固定する必要がない。また、脚部は自立に最小限必要な四本だけであるから、構造が簡単なうえに足下に大きな空間部ができて、デザイン上も非常にすっきりした組椅子になる。 【0011】請求項4に記載のように、前記ユニット組椅子を木材で形成するとともに、前記長尺な肘掛け板からなる連結部材の裏面に同連結部材と同一形状の厚い鉄板を積層することが好ましい。 【0012】請求項4記載のユニット組椅子によれば、全体が木材で形成されることから、デザイン的に柔和な雰囲気を与え、また座り心地も良好である。しかも、連結部材としての長尺な肘掛け板が厚い鉄板で補強されているから、屋外で使用する場合に日光が当たっても反りが発生せず、全体的な強度も十分にあって耐久性に富み、たとえば椅子を移動しても長尺の肘掛け板が途中から折れたり破損したりすることがなく、長期間にわたり安定して使用できる。 【0013】請求項5に記載のように、腰掛け本体の両側に脚部の一本ずつを相互に逆方向に傾斜させて備え、(同一方向に)横一列に隣接させて並べた三脚の前記ユニット椅子のうち、両側のユニット椅子は肘掛け板を備えた椅子とし、これらのユニット椅子間に肘掛け板なしのユニット椅子をその両側の脚部の向きを隣接するユニット椅子の脚部の向きと一致させて隣接する脚部同士を接合することにより三脚のユニット椅子を一体に連結することができる。 【0014】請求項5記載のユニット組椅子によれば、同じ方向を向いて三人が腰掛ける椅子が構成され、脚部は三人掛けにもかかわらず自立に最小限必要な四本であるから、足下には非常に大きな空間部ができて、デザイン上も非常にすっきりしている。また、各ユニット椅子の間には肘掛け板があって肘を掛けることができ、長時間座っても楽なうえに、肘掛け板を簡易テーブルとして使用することもでき、便利である。 【0015】請求項6に記載のように、前記各ユニット椅子は、両側の脚部の接地面に対する傾斜角を60°に、(水平な)腰掛け座に対する背当て部の(後方への)傾斜角を120°にそれぞれ設定することができる。 【0016】請求項6記載のユニット組椅子によると、側方から見たときに、逆方向に傾斜する脚部同士、脚部と腰掛け座、脚部と背当て部、あるいは脚部と背当て部と肘掛け板がそれぞれ60°で交差する正三角形をなしたり、相互に平行になったりして規則正しくかつ安定感のある配列となり、美しいレイアウトが達成される。【0017】請求項7に記載のように、前記各ユニット椅子は、腰掛け本体の腰掛け座および背当て部がそれぞれ一対の平行な断面正方形の角柱(角材)間をこれらに直交する断面正方形の角柱(角材)にて長手方向に一定の間隔をあけて連結した構造からなり、脚部も腰掛け本体と共通の断面正方形の角柱(角材)からなることができる。 【0018】請求項7記載のユニット組椅子によれば、肘掛け板を除く全ての構成部材が断面正方形の角柱、つまり角材で構成され、長さの異なる数種の角材を準備することによって組椅子を製作できる。このため、材料および部品が統一され、コストダウンを図れるとともに、各構成部材の形状が統一され、デザイン的にも非常に優れている。なお、肘掛け板を備える場合には、その肘掛け板の厚みを角材の1/2とするとともに幅をその整数倍とすることで、全体的に寸法(比)が統一され、一層優れたデザインとなる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係るユニット組椅子について実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0020】図1は本発明の第1実施例に係るユニット組椅子を示す正面図、図2は同側面図、図3は同平面図、図4は同斜視図である。これらの図に示すように、本例のユニット組椅子1は二脚のユニット椅子2からなり、各ユニット椅子2は腰掛け本体3と脚部6と肘掛け板7・8とから構成されている。また、腰掛け本体3は水平な腰掛け座4と後方へ傾斜させた背当て部5とからなり、背当て部5は腰掛け座4の後端に対し傾斜角α=120°にて傾斜させて一体に設けられている。ユニット椅子2は全て木材で製作され、腰掛け座4、背当て部5および脚部6は断面正方形の共通の角材からなる。腰掛け本体3の両側縦枠4a・5aは、同一長さの2本の角材を「へ」の字状に傾斜角α=120°にて傾斜させるが、一方の角材端にほぞ(図示せず)を形成し、他方の角材端にほぞ穴(図示せず)を設けてほぞ穴にほぞを嵌め込んで「へ」の字状に一体に接合されている。これらの角材を所定の間隔をあけて平行に並べ、角材と角材との間に長さをそろえた複数本の別の角材(横桟)4b・5bを一定の間隔をあけて組み合わせて一体に接合されている。縦枠側の角材4a・5aにはほぞ穴(図示せず)を設け、横桟側の角材4b・5bの両端にはほぞ(図示せず)を形成し、ほぞをほぞ穴に嵌め込んで一体に接合されている。なお、本例では、腰掛け座4は横桟としての角材4bを五本、背当て部5は横桟としての角材5bを四本、それぞれ一定間隔をあけて平行に備えている。 【0021】脚部6は腰掛け座4の両側に一本ずつを、それぞれ相互に逆方向になるように接地面に対し傾斜角β=60°にて傾斜させて一体に接合されているが、一方(左側)の脚部6Lは腰掛け座4の長さ(高さ)方向のほぼ1/2の位置に、脚部6および腰掛け座4にそれぞれ対応する「コ」の字形の切欠き溝(図示せず)を設けて嵌め合わせて固定されている。また、他方(右側)の脚部6Rは腰掛け座4の後端ぎりぎりに配置され、一方の脚部6Lと同様に脚部6および腰掛け座4にそれぞれ対応する「コ」の字形の切欠き溝(図示せず)を設けて嵌め合わせて固定されている。 【0022】肘掛け板7は角材の半分の厚みの板材を用いて製作され、前端の幅が角材の幅の2倍で後端の幅が角材の幅と等倍で、長さが腰掛け本体3の幅に等しく、肘掛け板7の後部で幅が半分になるように傾斜させ、傾斜部両端の角を落として丸みを施した形状からなる。肘掛け板7の背当て部5に対する取付位置は、背当て部5の高さ方向のほぼ1/2とし、肘掛け板7の前端と腰掛け座4の前端とを結ぶ直線が脚部6Lの傾斜角βと等しくなるようにしている。そして、背当て部5と肘掛け板7にそれぞれ「コ」の字形の切欠き溝7cを設けて嵌め合わせて固定されている。 【0023】一方、連結部材としての長尺の肘掛け板8は、二枚の肘掛け板7・7を外端が突き合わせられるように相対向して配置し、肘掛け板7・7の前端間を所定距離離間した状態でそれぞれ前方へ延長して平面より見て略S字状に連結した形状からなる。このため、かなりの長尺になることから、板材だけでは折損のおそれがある。そこで、かなり厚みのある(厚さ数ミリメートルの)鉄板8aを肘掛け板8の裏面に一体に接着し、補強している。 【0024】上記した肘掛け板7・8には脚部6を支持する役目も持たせるため、各肘掛け板7・8の脚部6の上端面が当接する位置に正方形の切欠き(図示せず)を設け、脚部6の上端部をその切欠きに嵌め込んでいる。なお、肘掛け板8の場合には、裏面に鉄板8aを接合しているので、鉄板8aに正方形の切欠き(図示せず)を設けて脚部6の上端部をその切欠きに嵌め込んでいる。こうして、二脚のユニット椅子2・2は肘掛け板8により一体に連結され、四本の脚部6により自立する。また、ユニット組椅子1を側方から見たとき、両側のユニット椅子2・2の左右の脚部6・6が大型の正三角形を構成するとともに、肘掛け板7・8、背当て部5および右の脚部6Rが中型の正三角形を、さらに腰掛け座4および左右の脚部6R・6Lが小形の正三角形をそれぞれ構成する。 【0025】以上のようにして本例のユニット組椅子1が構成されるが、公園などの屋外に設置するため、ユニット組椅子1の表面全体に塗装を施している。こうしてユニット組椅子1が完成するが、このユニット組椅子1は向かい合う両側のユニット椅子2にそれぞれ腰掛けて、長尺の肘掛け板(連結部材)8を簡易テーブルおよび肘掛けとして使用することができる。また上記したとおり、構造がシンプルで、三角形の空間部を組み合わせた形態を備えているので、外観が非常に美しく、屋外装飾物としても機能する。 【0026】図5は本発明の第2実施例に係るユニット組椅子を示す正面図、図6は同側面図、図7は同平面図、図8は同斜視図である。これらの図に示すように、本例のユニット組椅子1−2は横一列に並べた三脚のユニット椅子2・2’・2からなり、左右のユニット椅子2は腰掛け本体3と脚部6と肘掛け板7とから構成され、中間のユニット椅子2’は腰掛け本体3と脚部6とから(つまり、肘掛け板7を省いて)構成されている。また中間のユニット椅子2’は腰掛け本体4の両側に固定される脚部6・6の向き(傾斜方向)が他の二脚のユニット椅子2とは逆になっており、図3のように隣接する脚部6・6の向きが一致し、接着剤などを用いて一体に接合され、結果的に三脚のユニット椅子2・2’・2が一体に連結されている。中間のユニット椅子2’の脚部6・6の上端は、左右のユニット椅子2の内側の肘掛け板7に当接させ、ほぞとほぞ穴を介して一体に固定されている。 【0027】さらに、本例では隣接する脚部6・6同士を接合するのに加えて、隣接する背当て部5同士を、肘掛け板7と同一形状の連結部材9により連結している。すなわち、図5に示すように、背当て部5の上から3番目の横桟5bと4番目の横桟5bとの間隙に、連結部材9の幅広側をそれぞれ外側に向け、背当て部5と連結部材9にそれぞれ「コ」の字形の切欠き溝9c(背当て部5側は図示せず)を設けて嵌め合わせることにより、固定している。その他の構成および脚部6や背当て部5の傾斜角α・βなどは、上記した第1実施例のユニット組椅子1と共通しているので、共通する部材については同一の符号を用いて示し、説明を省略する。 【0028】以上のようにして本例のユニット組椅子1−2が構成されるが、主に公園などの屋外に設置するため、ユニット組椅子1−2の表面全体に塗装を施している。このユニット組椅子1−2は、三人が前方を向いて各ユニット椅子2・2’に腰掛け、肘掛け板7を簡易テーブルおよび肘掛けとして使用することができる。また上記した第1実施例のユニット組椅子1と同様に、四本の脚部6で自立するシンプルな構造であり、側方から見て三角形の空間部を組み合わせた形態を備えているので、外観が非常に美しく、屋外装飾物としても機能する。 【0029】図9は本発明の第3実施例に係るユニット組椅子を示す平面図、図10は同正面図である。これらの図に示すように、本例のユニット組椅子1−3は四脚のユニット椅子2”を一体に連結してなる。各ユニット椅子2”は、腰掛け本体3の両側の脚部6を、それぞれ背当て部5と平行になるように接地面に対して傾斜角β=60°でそれぞれ同一方向に傾斜させているところが、上記した各実施例と相違する。そして四脚のユニット椅子2”を二脚ずつ対向させ、かつ上方より見て周方向に90°間隔をあけ、つまり二脚ずつのユニット椅子2”の組が直交するように配置されている。また各ユニット椅子2”の腰掛け座4の両側の縦枠を構成する角材4aをそれぞれ角材10aとして前方へ同一長さ延長し、隣接する角材10a・10aを中心部で直角に交差させて一体に連結している。こうして「略井桁」状の連結部材10が構成され、四脚のユニット椅子2”が連結部材10により一体に連結される。各ユニット椅子2”は両側に肘掛け板7・7を備えるなど、脚部6の傾斜方向が両側とも同一方向である点を除いて上記各実施例のユニット椅子2に共通している。 【0030】以上のようにしてユニット組椅子1−3が構成されるが、本例のユニット組椅子1−3は各ユニット椅子2”に腰掛けることができ、四人が同時に腰掛けられるほか、連結部材10を構成する合計八本の角材10a上にも腰掛けることができる。つまり、連結部材10を腰掛け座として使用できる。 【0031】上記に本発明のユニット組椅子について三つの実施例を説明したが、本発明のユニット組椅子はたとえば下記のように実施することができる。 【0032】■ 三脚に限らず、二脚あるいは四脚以上のユニット椅子2・2’を横一列に並べて一体に連結する。 【0033】■ 上記第1実施例のユニット組椅子1の連結部材8の長さを短くして対向する椅子の間隔を狭くする。 【0034】■ 二脚以上のユニット椅子2を相互に逆向きにして横一列に並べて一体に連結する。 【0035】■ 屋外用に限らず、ホテルやゴルフクラブ場のロビーなどの室内用の椅子としても使用し、材質も木材に限らず、アルミ合金や合成樹脂材で製作する。 【0036】 【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、本発明に係るユニット組椅子には、次のような優れた効果がある。 【0037】(1)請求項1記載のユニット組椅子は、屋外や屋内の比較的広い場所に設置でき、彫刻物や美術工芸品のような置物としての装飾的な機能も備え、椅子としても使いやすく、腰掛ける人数に応じて何脚でも容易に組み合わせられ、変化に富んだデザインが楽しめる。 【0038】また、一ユニットの椅子が腰掛け本体とこれの両側に一本ずつの合計二本の脚部との少なくとも三点から構成され、部品点数が極めて少なく、腰掛け本体の両側における一本ずつの脚部(合計二本の脚部)では自立しないが、複数組(複数ユニット)を組み合わせて一体に連結したことによって、最小限の本数の脚部で以てしっかりと自立する。 【0039】さらに、腰掛け本体は、水平な腰掛け座の後端に背当て部を備えているから、座りやすく、かつ長時間座っても疲れにくい。 【0040】(2)請求項2記載のユニット組椅子では、部品点数は増えるが、両側に肘掛け板を備えているので、長時間座っても疲れにくくなるうえに、肘掛け板を簡易テーブルとして使用することもできるので、非常に便利である。 【0041】(3)請求項3記載のユニット組椅子は、二脚の椅子が向かい合い、かつ肘掛け板を延長したような連結部材で一体に連結されているから、二人が向かい合う椅子に座って連結用の肘掛け板をテーブルとして使用でき、別個にテーブルを設ける必要もない。 【0042】また、全体として四本の脚部によりしっかりと自立できるので、屋外や屋内のいずれにおいても椅子を自立させるために脚部を地面や床などの接地面に固定する必要がない。 【0043】さらに、脚部は自立に最小限必要な四本だけであるから、足下に大きな空間部ができて、デザイン上も非常にすっきりしている。 【0044】(4)請求項4記載のユニット組椅子では、全体が木材で形成されるので、デザイン的に柔和な雰囲気を与え、また座り心地も良好である。しかも、長尺の連結部材としての肘掛け板が厚い鉄板で補強されているので、とくに屋外で使用する場合に日光が当たっても反りが発生せず、全体的な強度も高くて丈夫であり、椅子を移動する場合にも長尺の肘掛け板が途中から折れたり破損したりすることがなく、耐久性に富み、長期間にわたり安定して使用できる。 【0045】(5)請求項5記載のユニット組椅子では、同じ方向を向いて三人が腰掛ける椅子が構成され、脚部は三人掛けにもかかわらず自立に最小限必要な四本であるから、構造が簡単で、足下には非常に大きな空間部ができて、デザイン上もすっきりしている。 【0046】また、各ユニット椅子の間には肘掛け板があって肘を掛けることができ、長時間座っても楽なうえに、肘掛け板を簡易テーブルとして使用することもでき、便利である。 【0047】(6)請求項6記載のユニット組椅子は、側方から見たときに、逆方向に傾斜する脚部同士、脚部と腰掛け座、脚部と背当て部、あるいは脚部と背当て部と肘掛け板がそれぞれ60°で交差する正三角形をなしたり、全体的に見て30°と60°の傾斜角からなり、相互に平行になったりして規則正しくかつ安定感のある配列となり、デザイン的にも非常に優れている。 【0048】(7)請求項7記載のユニット組椅子では、肘掛け板を除く全ての構成部材が断面正方形の角柱(つまり角材)で構成され、長さだけの異なる数種の角材を準備することによって組椅子を製作できるので、材料および部品が統一され、コストダウンを図れるとともに、各構成部材の形状が統一され、デザイン的にも非常に優れている。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】800000057 【氏名又は名称】財団法人新産業創造研究機構
|
| 【出願日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085291 【弁理士】 【氏名又は名称】鳥巣 実 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−180479(P2003−180479A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−389652(P2001−389652) |
|