| 【発明の名称】 |
乗り物用シート |
| 【発明者】 |
【氏名】中野 伸行 【住所又は居所】神奈川県綾瀬市小園771番地 ジョンソン コントロールズ オートモーティブ システムズ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】面状体を確実に支えて、着座員の姿勢によらず、外力により所望の支持感を得られるようにした乗り物用シートを提供する。
【解決手段】中央に開口6を有するシートバックフレーム5と、開口6を覆うと共にシートバックフレーム5に弾性的に配されてなる面状体14とを備えた乗り物用シートである。面状体14は、下側が開口した逆U字状の上面状体14Aと、上側が開口したU字状の下面状体14Bとよりなる。上面状体14Aの下端部の前側に下面状体14Bの上端部を重ねると共に上面状体14Aの下端部に設けたブラケット28,29により下面状体14Bの上端部を前側に押出可能としてなる。上面状体14Aの下端部の上側及び下面状体14Bの上端部の下側には、ヒンジ機構19により、上面状体14A及び下面状体14Bそれぞれの上端部及び下端部を相互に前後動可能に軸支してなり、前記下面状体14Bのブラケット28,29より下側の後側には、ランバーサポート機構20のロッド部21が配されて、下面状体14Bの下端部を前側に押出可能としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 中央に開口を有するシートバックフレームと、該シートバックフレームの該開口を覆うと共に前記シートバックフレームに弾性的に配されてなる面状体とを少なくとも備えることで、着座者の背もたれとなるシートバックを構成してなる乗り物用シートにおいて、前記面状体は、下側が開口した逆U字状の上面状体と、上側が開口したU字状の下面状体とよりなり且つ上面状体の下端部の前側に下面状体の上端部を重ねると共に上面状体の下端部に設けたブラケットにより下面状体の上端部を前側に押出可能としてなり、該上面状体の下端部の上側及び下面状体の上端部の下側には、ヒンジ機構により、前記上面状体及び下面状体それぞれの上端部及び下端部を相互に前後動可能に軸支してなり、前記下面状体の前記ブラケットより下側の後側には、ランバーサポート機構のロッド部が配されて、前記下面状体の下端部を前側に押出可能なることを特徴とする乗り物用シート。 【請求項2】 中央に開口を有するシートバックフレームと、該シートバックフレームの該開口を覆うと共に前記シートバックフレームに弾性的に配されてなる面状体とを少なくとも備えることで、着座者の背もたれとなるシートバックを構成して成る乗り物用シートにおいて、前記面状体の後側には、該面状体とほぼ同じ形状に形成されてなる枠体が配されてなり且つ該枠体の上端部が、前記シートバックフレームの両側部の上部に前後動可能に軸支されてなると共に前記シートバックフレームに弾性的に配されてなり、前記面状体は、下側が開口した逆U字状の上面状体と、上側が開口したU字状の下面状体とよりなり且つ上面状体の下端部の前側に下面状体の上端部を重ねると共に上面状体の下端部に設けたブラケットにより下面状体の上端部を前側に押出可能としてなり、前記枠体の上下方向のほぼ中間部には、ヒンジ機構により、前記上面状体の下端部の上側と下面状体の上端部の下側とが、前記上面状体及び下面状体それぞれの上端部及び下端部を相互に前後動可能に軸支してなり、前記下面状体の前記ブラケットより下側の後側には、ランバーサポート機構のロッド部が配されて、前記下面状体の下端部を前側に押出可能なることを特徴とする乗り物用シート。 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の乗り物用シートであって、前記ランバーサポート機構のロッド部には、前記下面状体と当接する部位を有し、該当接部位間は、下面状体と離間するように形成されてなることを特徴とする乗り物用シート。 【請求項4】 請求項2に記載の乗り物用シートであって、前記ランバーサポート機構のロッド部には、前記下面状体と当接する部位を有し、該当接部位間は、下面状体と離間するように形成されてなり、前記枠体には、前記ランバーサポート機構のロッド部に所定間隔を有する第1凹部が形成されてなることを特徴とする乗り物用シート。 【請求項5】 請求項2又は請求項4に記載の乗り物用シートであって、前記枠体には、前記シートバックフレームと上面状体との間に介在されて上面状体に弾性力を付与した付勢手段に所定間隔を有する第2凹部が形成されてなることを特徴とする乗り物用シート。 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の乗り物用シートであって、前記上面状体は、上端部から下端部にかけて後側へ湾曲してなり、前記下面状体は、上端部から下端部にかけて前側へ湾曲してなることを特徴とする乗り物用シート。 【請求項7】 請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の乗り物用シートであって、前記ヒンジ機構は、前記面状体の上面状体及び下面状体それぞれに一体に形成されてなることを特徴とする乗り物用シート。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、乗り物用シート、特にその背もたれ構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、図9に示すように、従来の乗り物用シートのシートバック30としては、中央に開口31を有するシートバックフレーム32と、該シートバックフレーム32の該開口31を覆うと共に前記シートバックフレーム32にコイルスプリング33及び連結部材36により弾性的に配されてなる面状体34と、該面状体34に架橋されてなる支持体35とを少なくとも備えることで、着座者の背もたれとなるシートバック30を構成して成る。前記支持体35により、着座者の背中を柔らかく保持し、面状体34の上部でコイルスプリング33の作用により着座者の背中を前後動可能とし、ストローク感を増大させるようにしている。類似技術として、特開平8−299103号公報がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の技術にあっては、面状体34をコイルスプリング33で吊設しているので、安定感が無く、乗員にとって安定的に支持されている感じを与えることが出来ないおそれがある。 【0004】この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、面状体を確実に支えて、着座員の姿勢によらず、外力により所望の支持感を得られるようにした乗り物用シートを提供するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、中央に開口を有するシートバックフレームと、該シートバックフレームの該開口を覆うと共に前記シートバックフレームに弾性的に配されてなる面状体とを少なくとも備えることで、着座者の背もたれとなるシートバックを構成してなる乗り物用シートにおいて、前記面状体は、下側が開口した逆U字状の上面状体と、上側が開口したU字状の下面状体とよりなり且つ上面状体の下端部の前側に下面状体の上端部を重ねると共に上面状体の下端部に設けたブラケットにより下面状体の上端部を前側に押出可能としてなり、該上面状体の下端部の上側及び下面状体の上端部の下側には、ヒンジ機構により、前記上面状体及び下面状体それぞれの上端部及び下端部を相互に前後動可能に軸支してなり、前記下面状体の前記ブラケットより下側の後側には、ランバーサポート機構のロッド部が配されて、前記下面状体の下端部を前側に押出可能なる。 【0006】請求項1に記載の発明によれば、着座者の背中からの影響を最も受けにくい面状体の上下方向のほぼ中央部にヒンジ機構を設けたので、上面状体及び下面状体が確実に保持され、着座者を確実に保持出来る。また、上面状体の上端部を後側へ押すと、ブラケットにより下面状体の下端部が前側に押し出されるので、乗員の腰椎が確実に保持される。更に、ランバーサポート機構によりロッド部を前側に移動させることで、下面状体の下端部が前側に移動して、乗員の腰椎が確実に保持されることで、着座者を所望の支持感で保持できることになる。 【0007】請求項2に記載の発明は、中央に開口を有するシートバックフレームと、該シートバックフレームの該開口を覆うと共に前記シートバックフレームに弾性的に配されてなる面状体とを少なくとも備えることで、着座者の背もたれとなるシートバックを構成して成る乗り物用シートにおいて、前記面状体の後側には、該面状体とほぼ同じ形状に形成されてなる枠体が配されてなり且つ該枠体の上端部が、前記シートバックフレームの両側部の上部に前後動可能に軸支されてなると共に前記シートバックフレームに弾性的に配されてなり、前記面状体は、下側が開口した逆U字状の上面状体と、上側が開口したU字状の下面状体とよりなり且つ上面状体の下端部の前側に下面状体の上端部を重ねると共に上面状体の下端部に設けたブラケットにより下面状体の上端部を前側に押出可能としてなり、前記枠体の上下方向のほぼ中間部には、ヒンジ機構により、前記上面状体の下端部の上側と下面状体の上端部の下側とが、前記上面状体及び下面状体それぞれの上端部及び下端部を相互に前後動可能に軸支してなり、前記下面状体の前記ブラケットより下側の後側には、ランバーサポート機構のロッド部が配されて、前記下面状体の下端部を前側に押出可能なる。 【0008】請求項2に記載の発明によれば、着座者の背中からの影響を最も受けにくい面状体の上下方向のほぼ中央部と、シートバックフレームに前後回転自在に軸支されてなる枠体にヒンジ機構を設けたので、上面状体及び下面状体が確実に保持され、着座者を確実に保持出来る。また、上面状体の上端部を後側へ押すと、ブラケットにより下面状体の下端部が前側に押し出されるので、乗員の腰椎が確実に保持される。更に、枠体が剛性を有する部材よりなるので、ランバーサポート機構のロッド部により枠体の下側を前側に押した分だけ枠体の下側は前側に移動できるし、着座者がシートに着座して枠体の上側を後側に押し込む分だけ、枠体の下側は前側に確実に移動できることになり、着座者の支持感が著しく向上する。 【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の乗り物用シートであって、前記ランバーサポート機構のロッド部には、前記下面状体と当接する部位を有し、該当接部位間は、下面状体と離間するように形成されてなる。 【0010】請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2の効果に加え、前記ランバーサポート機構のロッド部の当接部位によって下面状体を前側に押し出す機能を維持しつつ、シートに着座して、下面状体に架橋されてなる支持体を後側に撓わませる時に、該ロッド部が下面状体から離間していることで、着座者はロッド部に干渉せず、異物感が生じないので、乗り心地を向上できる。 【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の乗り物用シートであって、前記ランバーサポート機構のロッド部には、前記下面状体と当接する部位を有し、該当接部位間は、下面状体と離間するように形成されてなり、前記枠体には、前記ランバーサポート機構のロッド部に所定間隔を有する第1凹部が形成されてなる。 【0012】請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の効果に加え、ランバーサポート機構のロッド部が前側に移動していない状態で、枠体とロッド部とが、第1凹部によって干渉しないので、部材同士がぶつかりあうような商品性を損なう雑音が発生しないことになる。 【0013】請求項5に記載の発明は、請求項2又は請求項4に記載の乗り物用シートであって、前記枠体には、前記シートバックフレームと上面状体との間に介在されて上面状体に弾性力を付与した付勢手段に所定間隔を有する第2凹部が形成されてなる。 【0014】請求項5に記載の発明によれば、請求項2又は請求項4の効果に加え、枠体が前後方向に回転しても、第2凹部によって、枠体とシートバックフレームとの間に介在されている付勢手段に干渉しないので、枠体と付勢手段同士が擦れ合うことによって発生してしまうおそれのある雑音が発生しないことになる。 【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の乗り物用シートであって、前記上面状体は、上端部から下端部にかけて後側へ湾曲してなり、前記下面状体は、上端部から下端部にかけて前側へ湾曲してなる。 【0016】請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項5の何れか1項の効果に加え、面状体の上面状体は、上端部から下端部にかけて後側へ湾曲してなり、前記下面状体は、上端部から下端部にかけて前側へ湾曲してなるので、着座者の背中の曲線に沿う形となり、着座者にとって背凭れやすいものとなる。 【0017】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の乗り物用シートであって、前記ヒンジ機構は、前記面状体の上面状体及び下面状体それぞれに一体に形成されてなる。 【0018】請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項6の何れか1項の効果に加え、ヒンジ機構が面状体の成形時に同時に成形できるので、製造原価が安価になる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。尚、FRを前側、RRを後側、UPは上側、LWRは下側として説明する。 【0020】図1乃至図4は、この発明の第1実施形態を示すもので、符号1は「乗り物」としての自動車のシートで、シートバック2とシートクッション3とより構成されてなる。 【0021】前記シートバック2を構成するシートバックフレーム5は、両側部に配されてなる左右対称の鉄板よりなるサイドフレーム10,10と、該サイドフレーム10,10の上端部10a,10a間に略水平状に架設されてなる断面略コの字状の鉄板製のアッパクロスメンバ11と、前記サイドフレーム10,10の下端部10b,10bに略水平状に架設されてなる鉄板製のロアクロスメンバ12とより略四角枠状に形成されているが、パイプを略四角枠状に屈折して形成されたパイプフレームから形成されていても良い。該シートバックフレーム5を正面(図1)から見た状態での中央には、前記サイドフレーム10,10と、前記アッパクロスメンバ11と、前記ロアクロスメンバ12とに囲まれた開口6を有する。前記サイドフレーム10,10と、前記アッパクロスメンバ11と、前記ロアクロスメンバ12とは、相互に溶接GWにより支持されて方形をなす。前記アッパクロスメンバ11には、図1に示すように、図示しないヘッドレストスティのホルダーブラケット用の透孔24、24が上下方向に貫通して左右一対に形成されている。 【0022】前記シートバックフレーム5の前記開口6の位置には、該開口6を前側から覆う面状体14と、該面状体14に架橋されてなる支持体15とを少なくとも備える。前記面状体14は、下側LWRが開口した逆U字状の上面状体14Aと、上側UPが開口したU字状の下面状体14Bとよりなる。前記上面状体14Aの側部14Aa、14Aaの下端部14Ac、14Acの前側FRに、前記下面状体14Bの側部14Ba、14Baの上端部14Bc、14Bcを重ねると共に上面状体14Aの側部14Aa、14Aaの下端部14Ac、14Acに設けて、該下端部14Ac、14Acより内側に向けて延在させた左右対称のブラケット28,29により、前記下面状体14Bの側部14Ba、14Baの上端部14Bc、14Bcを前側FRに押出可能としてなる。前記シートバックフレーム5のサイドフレーム10,10と、上面状体14Aの側部14Aa、14Aa及び下面状体14Bの側部14Ba、14Baとには、コイル状に巻装されてなる「付勢手段」である第1スプリング13が架設されて、上面状体14Aと下面状体14Bとが、前記サイドフレーム10,10に弾性的に配されてなるが、コイルスプリングに限定されるものではなく、復帰力を有するバネ材であっても良い。 【0023】前記面状体14の上面状体14Aと下面状体14Bとは、剛性を有する部材より形成されてなるもので、例えば中空パイプよりなる。大きさは、上面状体14Aと下面状体14Bとを併せて、着座乗員の背中の左右幅及び肩から尻部にかけての上下幅を有する。前記支持体15は、複数の鋼線状をなし、前記上面状体14Aの側部14Aa、14Aa間及び前記下面状体14Bの側部14Ba、14Ba間に架設されてなり、適宜の上下間隔を有するものであるが、S字ばねやパネルであっても良い。前記面状体14の上面状体14Aと支持体15とを一体にしたパネル状のものでも、下面状体14Bと支持体15とを一体にしたパネル状のものでも良い。 【0024】前記面状体14の上面状体14Aの側部14Aa、14Aaの下端部14Ac、14Acの上側UP及び下面状体14Bの側部14Ba、14Baの上端部14Bc、14Bcの下側LWRには、それぞれヒンジ機構19により、前記面状体14の上面状体14Aの上端部14Ab及び下面状体14Bの下端部14Bbをそれぞれ相互に前後動可能に軸支してなる。前記下面状体14Bの側部14Ba、14Baで、前記ブラケット28,29に押されるべき位置より下側LWRの後側RRには、ランバーサポート機構20のロッド部21が配されて、前記下面状体14Bの下端部14Bbを前側FRに押出可能である。 【0025】前記ヒンジ機構19は、図4に示すように、前記面状体14の上面状体14Aの側部14Aa、14Aaの下端部14Ac、14Acの上側UP及び下面状体14Bの側部14Ba、14Baの上端部14Bc、14Bcの下側LWRに、それぞれに固着された第1ブラケット25’、25”と、前記サイドフレーム10,10に溶接GWにより固着された第2ブラケット26と、第1ブラケット25’、25”間に介在されてなる中空状のカラー27aと、前記第1,第2ブラケット25’,25”、26の貫通穴25a、26a及びカラー27aに挿通されて支持されるかしめピン27とから構成されている。前記第1ブラケット25’、25”は、同軸状の貫通穴25aが共用される関係にあるが、第1ブラケット25’の固着された上面状体14Aの側部14Aaの位置よりも、第1ブラケット25”の固着された下面状体14Bの側部14Baの位置が前側FRにあるので、その分第1ブラケット25’の前後長さよりも第1ブラケット25”の前後長さの方が長いことになる。 【0026】また、前記面状体14の上面状体14Aの側部14Aa、14Aaは、図3に示すように、上端部14Abから下端部14Acにかけて、前側FRを中心とした円弧により、後側RRへ湾曲してなる。前記面状体14の下面状体14Bの側部14Ba、14Baは、同じく図3に示すように、上端部14Bcから下端部14Bbにかけて、後側RRを中心とした円弧により、前側FRへ湾曲してなることで、面状体14としては、側面から見て略S字状に湾曲形成されている。 【0027】前記ランバーサポート機構20は、操作手段20aにより図示しない制御機構によって回転制御されると、前記ロッド部21は、前後に適宜動き且つその適宜の位置で停止できるので、乗員の腰を好む力で保持できることになる。 【0028】前記面状体14の下面状体14Bの側部14Ba、14Baが、剛性を有する部材よりなるので、ランバーサポート機構20のロッド部21により、下面状体14Bの下端部14Bbを前側FRに押した分だけ、下面状体14Bの下端部14Bbは前側FRに移動できるし、着座者がシート1に着座して上面状体14Aの上端部14Abを後側RRに押し込む分だけ、ブラケット28,29が前側FRに移動するので、該ブラケット28,29により、ヒンジ機構19を中心に下面状体14Bの下端部14Bbは前側FRに確実に移動できることになり、着座者の支持感が著しく向上する。 【0029】また、前記ランバーサポート機構20のロッド部21には、前記面状体14の下面状体14Bの側部14Ba、14Baと当接する部位21aを有し、該当接部位21a間は、面状体14の下面状体14Bの側部14Ba、14Baと離間するように形成されてなるので、前記ランバーサポート機構20のロッド部21の当接部位21aによって下面状体14Bの下端部14Bbを前側FRに押し出す機能を維持しつつ、着座者がシート1に着座して、下面状体14Bに架橋されてなる支持体15を後側RRに撓わませる時に、該ロッド部21の当接部位21a以外の部位21bが下面状体14Bから離間していることで、着座者はロッド部21に干渉せず、異物感がない分、乗り心地を向上できる。 【0030】次に、この第1実施形態に係る作動を説明する。 【0031】着座者の背中からの影響を最も受けにくい面状体14の上下方向のほぼ中央部に、上面状体14A及び下面状体14Bを回転自在に保持したヒンジ機構19を設けたので、上面状体14A及び下面状体14Bが確実に保持され、着座者を確実に保持出来る。また、上面状体14Aの上端部14Aaを後側RRへ押すと、ヒンジ機構19により上面状体14Aの下端部14Ac、14Acが前側FRに移動するので、該下端部14Ac、14Acに固定されたブラケット28,29も前側FRに移動し、該ブラケット28,29により下面状体14Bが前側FRに押される。下面状体14Bは、ヒンジ機構19を中心に下面状体14Bの下端部14Bbが前側FRに押し出されるので、乗員の腰椎が確実に保持される。更に、ランバーサポート機構20によりロッド部21を前側FRに移動させることで、下面状体14Bの下端部14Bbが前側FRに移動して、乗員の腰椎が確実に保持されることで、着座者を所望の支持感で保持できることになる。また、着座者の腰部などを保持する面状体14の下面状体14Bのストローク感を増大させることが出来ることにより、着座者の姿勢に対応して着座者の腰部を所望の支持感で保持できる。また、前ずれして着座している場合にも、着座者の腰部を確実に保持することができ、腰椎部及び骨盤部などもしっかりと保持できることになる。 【0032】前記ランバーサポート機構20のロッド部21には、前記下面状体14Bの側部14Ba、14Baと当接する部位21aを有し、該当接部位21a、21a間の部位21bは、下面状体14Bと離間するように湾曲して形成されてなるので、前記ランバーサポート機構20のロッド部21の当接部位21aによって下面状体14Bを前側FRに押し出す機能を維持しつつ、シート1に着座することで、下面状体14Bに架橋されてなる支持体15を後側RRに撓わませる時には、該ロッド部21が下面状体14Bから離間していることで、着座者はロッド部21に干渉せず、異物感が生じないので、乗り心地を向上できる。 【0033】また、前記面状体14の上面状体14Aの側部14Aa、14Aaは、図3に示すように、上端部14Abから下端部14Acにかけて、前側FRを中心とした円弧により、後側RRへ湾曲してなり、前記面状体14の下面状体14Bの側部14Ba、14Baは、同じく図3に示すように、上端部14Bcから下端部14Bbにかけて、後側RRを中心とした円弧により、前側FRへ湾曲してなることで、面状体14としては、側面から見て略S字状に湾曲形成されていることにより、着座者の背中の曲線に沿う形となり、着座者にとって背凭れやすいものとなる。 【0034】図5乃至図8は、この発明の第2実施形態を示すもので、前記第1実施形態と主に異なる点は、面状体14を支える手段として枠体を設けた点にある。従って、第1実施形態と異なる点のみを説明する。 【0035】中央に開口6を有するシートバックフレーム5と、該シートバックフレーム5の該開口6を覆うと共に前記シートバックフレーム5に第1スプリング13により弾性的に配されてなる面状体14とを備えることで、着座者の背もたれとなるシートバック2を構成して成る乗り物用シート1において、前記面状体14の後側RRには、該面状体14とほぼ同じ形状に形成されてなる枠体16が配されてなり且つ該枠体16の上端部16aが、前記シートバックフレーム5のサイドフレーム10,10の上部10a、10aの内側に支持された支持部材17により前後動可能に軸支されてなると共に前記シートバックフレーム5に第2スプリング18により弾性的に配されてなる。 【0036】前記枠体16についてより詳細に説明する。枠体16は、正面から見て略U字をなし、その上端部16aが外側に屈折されて張り出していて、前記シートバックフレーム5のサイドフレーム10,10の上部10aの内側に配設されてなる支持部材17に前後動可能に軸支されてなる。後述するヒンジ機構19のすぐ下側LWRと最下端位置との枠体16の側部16bと前記シートバックフレーム5のサイドフレーム10,10の下部10bの内側との間のそれぞれには、第2スプリング18、18が配されることにより、前記枠体16が前記シートバックフレーム5に対して弾性的に配されてなる。前記第2スプリング18は、コイル状に巻装されたものであるが、コイルスプリングに限定されるものではなく、復帰力を有するバネ材であっても良く、第2スプリング18の数は、上下2個に限定されるものではなく、複数であっても良い。第2スプリング18の強さや数によって、枠体16の支持状態が種々に変化する。 【0037】前記面状体14は、下側LWRが開口した逆U字状の上面状体14Aと、上側UPが開口したU字状の下面状体14Bとよりなる。上面状体14Aの側部14Aa、14Aaの下端部14Ac、14Acの前側FRには、下面状体14Bの側部14Ba、14Bbの上端部14Bc、14Bcを重ねると共に上面状体14Aの下端部14Ac、14Acに設けたブラケット28,29により下面状体14Bの上端部14Bc、14Bcを前側FRに押出可能としてなる。 【0038】前記ヒンジ機構19は、図8に示すように、前記面状体14の上面状体14Aの側部14Aa、14Aaの下端部14Ac、14Acの上側UP及び下面状体14Bの側部14Ba、14Baの上端部14Bc、14Bcの下側LWRに、それぞれに固着された第1ブラケット25’、25”と、前記枠体16に固着された第2ブラケット26と、第1ブラケット25’、25”間に介在されてなる中空状のカラー27aと、前記第1,第2ブラケット25’、25”,26の貫通穴25a、26a及びカラー27aに挿通されて支持されるかしめピン27とから構成されている。前記第1ブラケット25’、25”は、同軸状の貫通穴25aが共用される関係にあるが、第1ブラケット25’の固着された上面状体14Aの側部14Aaの位置よりも、第1ブラケット25”の固着された下面状体14Bの側部14Baの位置が前側FRにあるので、その分第1ブラケット25’の前後長さよりも第1ブラケット25”の前後長さの方が長いことになる。 【0039】前記ランバーサポート機構20のロッド部21には、前記下面状体14Bと当接する部位21aを有し、該当接部位21a、21aとの間の部位21bは、下面状体14Bと離間するように形成されてなり、前記枠体16には、前記ランバーサポート機構20のロッド部21に所定間隔を有する第1凹部22が形成されてなる。 【0040】前記枠体16には、前記シートバックフレーム5と上面状体14Aとの間に介在されて上面状体14Aに弾性力を付与した「付勢手段」である第1スプリング13に所定間隔を有する第2凹部23が形成されてなる。 【0041】第2実施形態によれば、着座者の背中からの影響を最も受けにくい面状体14の上下方向のほぼ中央部と、シートバックフレーム5に前後回転自在に軸支されてなる枠体16にヒンジ機構19を設けたので、上面状体14A及び下面状体14Bが確実に保持され、着座者を確実に保持出来る。また、上面状体14Aの上端部14Acを後側RRへ押すと、ブラケット28,29により下面状体14Bの下端部14Bcが前側FRに押し出されるので、乗員の腰椎が確実に保持される。更に、枠体16が剛性を有する部材よりなるので、ランバーサポート機構20のロッド部21により枠体16の下側を前側FRに押した分だけ枠体16の下側は前側FRに移動できるし、着座者がシート1に着座して枠体16の上側UPを後側RRに押し込む分だけ、枠体16の下側LWRは前側FRに確実に移動できることになり、着座者の支持感が著しく向上する。 【0042】前記ランバーサポート機構20のロッド部21には、前記下面状体14Bの側部14Ba、14Baと当接する部位21aを有し、該当接部位21a、21a間は、下面状体14Bと離間するように形成されてなるので、前記ランバーサポート機構20のロッド部21の当接部位21a、21aによって下面状体14Bの下端部14Baを前側FRに押し出す機能を維持しつつ、シート1に着座して、下面状体14Bに架橋されてなる支持体15を後側RRに撓わませる時に、該ロッド部21が下面状体14Bから離間していることで、着座者はロッド部21に干渉せず、異物感が生じないので、乗り心地を向上できる。 【0043】前記枠体16には、前記ランバーサポート機構20のロッド部21に所定間隔を有する第1凹部22が形成されてなるので、ランバーサポート機構20のロッド部21が前側FRに移動していない状態で、枠体16とロッド部21とが、第1凹部22によって干渉しないので、部材同士がぶつかりあうような商品性を損なう雑音が発生しないことになる。また、同じく枠体16には、前記シートバックフレーム5と上面状体14Aとの間に介在されて上面状体14Aに弾性力を付与した第1スプリング13に所定間隔を有する第2凹部23が形成されてなるので、枠体16が前後方向に回転しても、第2凹部23によって、枠体16とシートバックフレーム5との間に介在されている第1スプリング13に干渉しないので、枠体16と第1スプリング13同士が擦れ合うことによって発生してしまうおそれのある雑音が発生しないことになる。 【0044】前記実施形態では、ヒンジ機構19は、面状体14及びサイドフレーム10或いは枠体16とは別体の第1,第2ブラケット25’、25”,26よりなるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、前記面状体14及びサイドフレーム10或いは枠体16と一体に形成されてなるものでも良く、かかる場合、ヒンジ機構が前記面状体14及びサイドフレーム10或いは枠体16の成形時に同時に成形できるので、製造原価が安価になる。 【0045】 【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、着座者の背中からの影響を最も受けにくい面状体の上下方向のほぼ中央部にヒンジ機構を設けたので、上面状体及び下面状体が確実に保持され、着座者を確実に保持出来る。また、上面状体の上端部を後側へ押すと、ブラケットにより下面状体の下端部が前側に押し出されるので、乗員の腰椎が確実に保持される。更に、ランバーサポート機構によりロッド部を前側に移動させることで、下面状体の下端部が前側に移動して、乗員の腰椎が確実に保持されることで、着座者を所望の支持感で保持できることになる。 【0046】請求項2に記載の発明によれば、着座者の背中からの影響を最も受けにくい面状体の上下方向のほぼ中央部と、シートバックフレームに前後回転自在に軸支されてなる枠体にヒンジ機構を設けたので、上面状体及び下面状体が確実に保持され、着座者を確実に保持出来る。また、上面状体の上端部を後側へ押すと、ブラケットにより下面状体の下端部が前側に押し出されるので、乗員の腰椎が確実に保持される。更に、枠体が剛性を有する部材よりなるので、ランバーサポート機構のロッド部により枠体の下側を前側に押した分だけ枠体の下側は前側に移動できるし、着座者がシートに着座して枠体の上側を後側に押し込む分だけ、枠体の下側は前側に確実に移動できることになり、着座者の支持感が著しく向上する。 【0047】請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2の効果に加え、前記ランバーサポート機構のロッド部の当接部位によって下面状体を前側に押し出す機能を維持しつつ、シートに着座して、下面状体に架橋されてなる支持体を後側に撓わませる時に、該ロッド部が下面状体から離間していることで、着座者はロッド部に干渉せず、異物感が生じないので、乗り心地を向上できる。 【0048】請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の効果に加え、ランバーサポート機構のロッド部が前側に移動していない状態で、枠体とロッド部とが、第1凹部によって干渉しないので、部材同士がぶつかりあうような商品性を損なう雑音が発生しないことになる。 【0049】請求項5に記載の発明によれば、請求項2又は請求項4の効果に加え、枠体が前後方向に回転しても、第2凹部によって、枠体とシートバックフレームとの間に介在されている付勢手段に干渉しないので、枠体と付勢手段同士が擦れ合うことによって発生してしまうおそれのある雑音が発生しないことになる。 【0050】請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項5の何れか1項の効果に加え、面状体の上面状体は、上端部から下端部にかけて後側へ湾曲してなり、前記下面状体は、上端部から下端部にかけて前側へ湾曲してなるので、着座者の背中の曲線に沿う形となり、着座者にとって背凭れやすいものとなる。 【0051】請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項6の何れか1項の効果に加え、ヒンジ機構が面状体の成形時に同時に成形できるので、製造原価が安価になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000210089 【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ オートモーティブ システムズ株式会社 【住所又は居所】神奈川県綾瀬市小園771番地
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| 【出願日】 |
平成13年11月27日(2001.11.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外7名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−159147(P2003−159147A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月3日(2003.6.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−360801(P2001−360801) |
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