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【発明の名称】 前方に折り畳むことができる背もたれを有する乗物用シート
【発明者】 【氏名】ファブリス シァーラ

【氏名】ジャン−フランソワ ピェーレイ

【氏名】ジェラール デヴェノ

【氏名】ヤン リューブューズ

【氏名】ジャン−ガブリェル サン シュピリ

【氏名】ダヴィド パネ

【氏名】エマニュエル ラルデ

【氏名】ルロール ザヴィエ

【氏名】ルグラ セドリク

【要約】 【課題】背もたれを快適位置から中間折り畳み位置に動かす第一の方向と、背もたれを快適位置へと調節し、使用位置から水平折り畳み位置への変更を可能にする第二の方向に作動させる必要がある。従来はこれら三つの機能がただ一つの操作部材で実施していたため、ユーザの操作を複雑なものとしていた。

【解決手段】前述の三つの機能のうちの少なくとも一つを作動させるように制御機構に作用する互いに別個の、少なくとも二つの操作部材5,28または35を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スライドレール(6)によって乗物のフロア(9)に連結されるようになっているクッション(3)と、背もたれ(2)が概ね水平に、前記クッション(3)と平行に延びている水平折り畳み位置と、前記背もたれ(2)が概ね垂直に延び、そのユーザがシート(1)に座ることを可能にする快適位置との間を水平な1つのピボット軸線(X)を中心として、前記クッション(3)に対してピボット運動するように取り付けられ、前記快適位置が、前記背もたれの後方直立位置と前方直立位置の間を角度方向に延びる範囲内にある背もたれ(2)と、前記クッション(3)に対する前記背もたれ(2)のピボット運動を制御し、かつ関節部(4)に、前記背もたれ(2)を快適位置へと調節するように指令する(5)機能、前記背もたれ(2)を前記ピボット軸線(X)を中心として前記水平折り畳み位置に向かって回転させることによって前記背もたれ(2)を傾けることを指令する機能、および、前記背もたれ(2)を、調節された複数の前記快適位置の1つと前記水平折り畳み位置との間の中間折り畳み位置へと前記ピボット軸線(X)を中心として回転させることによって、前記背もたれ(2)の傾けることを指令する機能からなる3つの機能を実行するように構成された機構とを有し、この機構は、前記背もたれ(2)が前記ピボット軸線(X)を中心として前記クッション(3)に対して自由に回転できることを可能にするロック解除状態と、前記クッション(3)に対する前記背もたれ(2)の回転が快適位置では阻止されるロック状態との間で作動させることが可能な関節部(4)を有する乗物用シートにおいて、それぞれが前述の3つの機能の少なくとも1つを作動させるように前記制御機構に作用する互いに別個の、少なくとも2つの操作部材(5、28、または35)をさらに有することを特徴とする乗物用シート。
【請求項2】 ブロック機構(11)を有し、該ブロック機構(11)自体が、前記背もたれ(2)と前記クッション(3)から選択された第1のシート要素に固定されている回転部材(16)と、伝達部材(21)によって動かされ、前記クッション(3)と前記背もたれ(2)から選択された、前記回転部材(16)が固定されているものとは異なる第2のシート要素上で動くように取り付けられたブロック部材(18)であって、前記背もたれ(2)が前記中間折り畳み位置にあるときに、前記ブロック部材が前記回転部材(16)の第1の止め部(17)と接触して、前記背もたれ(2)がその水平折り畳み位置に向かってピボット運動しないようにする作動位置と、前記ブロック部材(18)がもはや前記第1の止め部(17)と接触しない引っ込み位置との間を動くことができ、作動位置に向かって弾性的に付勢されているブロック部材(18)とを有する、請求項1に記載のシート。
【請求項3】 ブロック機構(11)を有し、該ブロック機構(11)自体が、前記背もたれ(2)と前記クッション(3)から選択された第1のシート要素に固定されている回転部材(16)と、前記クッション(3)と前記背もたれ(2)から選択された、前記回転部材(16)が固定されているものとは異なる第2のシート要素上で動くように取り付けられているブロック部材(18)であって、前記背もたれ(2)が前記中間折り畳み位置にあるときに、該ブロック部材(18)が前記回転部材(16)の第1の止め部(17)と接触して、前記背もたれ(2)がその水平折り畳み位置に向かってピボット運動しないようにする作動位置と、前記ブロック部材(18)がもはや前記第1の止め部(17)と接触しない引っ込み位置との間を動くことができ、前記引っ込み位置に向かって弾性的に付勢されているブロック部材(18)とを有する、請求項1に記載のシート。
【請求項4】 前記ブロック部材(18)は、前記背もたれ(2)がその水平折り畳み位置にあるときに、前記回転部材(16)と係合して前記背もたれ(2)を前記クッション(3)に対して不動にするように構成されている、請求項2または3に記載のシート。
【請求項5】 前記回転部材(16)は、前記スライドレール(6)をロックまたはロック解除するようにそれ自体が構成されているレバー(23)を作動させるように構成され、かつ前記レバー(23)が、前記スライドレール(6)をロック解除する作動位置と、前記レバー(23)が前記スライドレール(6)のロックを可能にする受動位置との間を前記背もたれ上を動くように取り付けられているカム面(22)を有する、請求項2から4のいずれか1項に記載のシート。
【請求項6】 前記レバー(23)はその受動位置に向かって弾性的に付勢され、前記カム面(22)は、前記背もたれ(2)がその中間折り畳み位置にあるとき、前記レバー(23)をその作動位置へ動かすように構成されている、請求項5に記載のシート。
【請求項7】 前記レバー(23)はその作動位置に向かって弾性的に付勢され、前記カム面(22)は、前記背もたれ(2)が調節された快適位置またはその水平折り畳み位置にあるとき、前記レバー(23)をその受動位置に動かすように構成されている、請求項5に記載のシート。
【請求項8】 前記背もたれ(2)がその中間折り畳み位置にあるとき、前記レバー(23)は前記ブロック部材(18)をその作動位置に保持することができる、請求項6または7に記載のシート。
【請求項9】 前記ピボット軸線(X)を中心とするピボット運動において、前記背もたれ(2)と一体になってピボット運動するブロック機構(11)を有する、請求項1に記載のシート。
【請求項10】 いずれもピボット運動するように前記背もたれ(2)に取り付けられているブロック部材(18)とレバー(23)とを有し、前記ブロック部材(18)は、前記中間折り畳み位置において前記背もたれ(2)を傾かせる操作部材(35)によって、前記ブロック部材が前記レバー(23)と相互作用しない引っ込み位置と、前記背もたれ(2)が前記ピボット軸線(X)を中心として快適位置から前記中間折り畳み位置へピボット運動するときに前記ブロック部材が前記レバー(23)を前記背もたれ(2)と一緒に回転させる作動位置との間で操作される、請求項9に記載のシート。
【請求項11】 前記レバー(23)は、快適位置から中間折り畳み位置への前記背もたれ(2)のピボット運動の際に前記ブロック部材(18)によって動かされると、前記スライドレール(6)のロック解除を指令する、請求項10に記載のシート。
【請求項12】 前記レバー(23)は、前記背もたれ(2)が前記水平折り畳み位置に向かってピボット運動するとき、前記中間折り畳み位置における前記背もたれ(2)の回転を阻止し、前記クッション(38)に固定されている要素に当たる、請求項10または11に記載のシート。
【請求項13】 前記ブロック部材(18)は、第1の弾性手段(52)によって、それが前記レバー(23)と相互作用しない引っ込み位置に向かって戻され、前記レバー(23)は、第1の弾性手段(52)とは独立した第2の弾性手段(54)によって、それがブロック部材(18)と相互作用し、前記スライドレール(6)がロックされることを可能にする受動位置に戻される、請求項10から12のいずれか1項に記載のシート。
【請求項14】 前記ブロック機構(11)は、前記スライドレール(6)のロックおよびロック解除を指令するように構成され、ピボット運動するように背もたれ(2)に取り付けられたレバー(23)を有する、請求項9に記載のシート。
【請求項15】 前記レバー(23)は、前記背もたれ(2)が前記水平折り畳み位置にあるときに前記スライドレール(6)のロックを解除させないように、快適位置から前記中間折り畳み位置へ向かう前記背もたれ(2)の回転中に、前記レバー(23)が、前記スライドレール(6)をロック解除させるその作動位置に向かって動かされように構成されたガイド手段(64、67、69)を有する、請求項14に記載のシート。
【請求項16】 前記背もたれ(2)を、前記水平折り畳み位置に向かって傾けることを行なわせる操作部材(28)と、前記背もたれ(2)を、前記中間折り畳み位置において傾けることを行なわせる操作部材(35)は互いに異なっている、請求項1から15のいずれか1項に記載のシート。
【請求項17】 前記背もたれ(2)を前記中間折り畳み位置へ向かって傾けることを行なわせる前記操作部材(35)が、前記関節部(4)と前記背もたれ(2)の上部との間の選択された位置に取り付けられている、請求項1から16のいずれか1項に記載のシート。
【請求項18】 前記両操作部材(28,35)の一方が、前記シート(1)の、前記関節部(4)と反対の側面に位置するブロック機構(11)を動かすことができる、請求項1から17のいずれか1項に記載のシート。
【請求項19】 前記背もたれを、前記水平折り畳み位置に向かって傾けることを行なわせる前記操作部材(28)と、前記関節部(4)を操作する前記操作部材(5)とが同じである、請求項1から18のいずれか1項に記載のシート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前方に折り畳むことができる背もたれを有する乗物用シートに関する。
【0002】本発明は、特に、スライドレールによって乗物のフロアに連結されるようになっているクッションと、背もたれが概ね水平に、クッションと平行に延びている水平折り畳み位置と、背もたれが概ね垂直に延び、ユーザがシートに座ることを可能にする快適位置との間を水平な1つのピボット軸線を中心として、クッションに対してピボット運動するように取り付けられ、この快適位置が、背もたれの後方直立位置と前方直立位置の間を角度方向に延びる範囲内にある背もたれと、クッションに対する背もたれのピボット運動を制御し、かつ関節部に、背もたれを快適位置へと調節するように指令する機能、背もたれを前記ピボット軸線を中心として水平折り畳み位置に向かって回転させることによって、背もたれを傾けることを指令する機能、および背もたれを、調節された複数の快適位置の1つと水平折り畳み位置との間の中間折り畳み位置までピボット軸線を中心として回転させることによって、背もたれを傾けることを指令する機能からなる3つの機能を実行するように構成された機構とを有し、この機構が、背もたれがピボット軸線を中心としてクッションに対して自由に回転できることを可能にするロック解除状態と、クッションに対する背もたれの回転が快適位置では阻止されるロック状態との間で作動させることが可能な関節部を有する乗物用シートに関する。
【0003】
【従来の技術】フランス特許出願公開明細書第2 746 064号は、技術的な観点からは全く申し分無いが、背もたれを快適位置から中間折り畳み位置に動かす第1の方向と、背もたれを快適位置へと調節し、使用位置から水平折り畳み位置への変更を可能にする第2の方向に作動させる必要がある、唯1つの制御部材によって、前述の3つの機能が制御されるというという欠点を持った、そのようなシートの一例を記載している。これら3つの機能がただ1つの操作部材で行なえるために、ユーザの操作を複雑なものとなっている。
【0004】本発明の具体的な目的は、この欠点を軽減することである。
【0005】このために、本発明によれば、当該種類のシートは、それぞれが前述の3つの機能のうちの少なくとも1つを作動させるように制御機構に作用する互いに別個の、少なくとも2つの操作部材をさらに有することを特徴としている。
【0006】これらの構成により、ユーザは、クッションに対する背もたれのさまざまな位置をとるために少なくとも2つの異なる操作部材を動かすので、シートは簡潔なままである。各制御部材は、前述の3つの機能のうちの多くとも2つを作動させ、これによって、万一ユーザがこれまで操作されていなかった単一制御部材を無理に動かして背もたれに予期され動作を行わせたとしても、行われるべき調節が混乱するおそれおよび背もたれをクッションに対して関節式に連結してピボット運動させる機構への損傷のおそれが抑えられる。
【0007】本発明の第1の実施態様では、以下の構成のうちのいずれかおよび/または他を用いることができる。
【0008】ブロック機構を有し、このブロック機構自体が、背もたれとクッションから選択された第1のシート要素に固定されている回転部材と、伝達部材によって動かされ、クッションと背もたれから選択された、回転部材が固定されているものとは異なる第2のシート要素上で動くように取り付けられているブロック部材であって、一方では、背もたれが中間折り畳み位置あるときに、ブロック部材が回転部材の第1の止め部と接触して、背もたれがその水平折り畳み位置に向かってピボット運動しないようにする作動位置と、ブロック部材がもはや第1の止め部と接触しない引っ込み位置との間を動くことができ、作動位置に向かって弾性的に付勢されているブロック部材とを有する。
【0009】ブロック部材は、背もたれがその水平折り畳み位置にあるときに回転部材と係合して背もたれをクッションに対して不動にするように構成されている。
【0010】回転部材は、スライドレールをロックまたはロック解除するようにそれ自体が構成されているレバーを作動させるように構成され、かつレバーが背もたれ上でスライドレールをロック解除する作動位置と、レバーがスライドレールのロックを可能にする受動位置との間を動くように取り付けられているカム面を有する。
【0011】背もたれがその中間折り畳み位置にあるとき、レバーはその受動位置に向かって弾性的に付勢され、カム面はレバーをその作動位置に動かすように構成されている。
【0012】背もたれがその中間折り畳み位置にあるとき、レバーはブロック部材をその能動位置に保持できる。
【0013】背もたれが水平折り畳み位置に向かって傾くのを行なわせる操作部材と、背もたれが、中間折り畳み位置において傾くのを行なわせる操作部材は互いに異なる。
【0014】背もたれが中間折り畳み位置へ向かって傾くのを行なわせる操作部材が、関節部と背もたれの上部との間の選択された位置に取り付けられている。
【0015】両操作部材の一方が、シートの、関節部と反対の側面に位置するブロック機構を動かすことができる。
【0016】第1の実施態様とは独立した、本発明の第2の実施態様では、以下の構成のうちのいずれかおよび/または他を用いることができる。
【0017】ブロック機構を有し、このブロック機構自体が、背もたれとクッションから選択された第1のシート要素に固定されている回転部材と、クッションと背もたれから選択された、回転部材が固定されているものとは異なる第2のシート要素に動くように取り付けられているブロック部材であって、背もたれが中間折り畳み位置あるときに、ブロック部材が回転部材の第1の止め部と接触して、背もたれがその水平折り畳み位置に向かってピボット運動しないようにする作動位置と、他方では、ブロック部材がもはや第1の止め部と接触しない引っ込み位置との間を動くことができ、引っ込み位置に向かって弾性的に付勢されているブロック部材とを有する。
【0018】ブロック部材は、背もたれがその水平折り畳み位置にあるときに回転部材と係合して背もたれをクッションに対して不動にするように構成されている。
【0019】回転部材は、スライドレールをロックまたはロック解除するようにそれ自体が構成されているレバーを作動させるように構成され、レバーが背もたれ上でスライドレールをロック解除する作動位置と、レバーがスライドレールをロックさせる受動位置との間を動くように取り付けられているカム面を有する。
【0020】レバーはその能動位置に向かって弾性的に付勢され、背もたれが調節された快適位置またはその水平折り畳み位置にあるとき、カム面はレバーをその受動位置に動かすように構成されている。
【0021】背もたれがその中間折り畳み位置にあるとき、レバーはブロック部材をその作動位置に保持できる。
【0022】背もたれが水平折り畳み位置への傾くのを行なわせる操作部材と、背もたれが中間折り畳み位置において傾くのを行なわせる操作部材は互いに異なる。
【0023】背もたれが中間折り畳み位置への傾くのを行なわせる操作部材は、関節部と背もたれの上部との間の選択された位置に取り付けられている。
【0024】第1および第2の実施態様とは独立した第3の実施態様では、以下の構成のうちのいずれかおよび/または他を用いることができる。
【0025】ピボット軸線を中心とするピボット運動において、背もたれと一体になってピボット運動するブロック機構を有する。
【0026】いずれもピボット運動するように背もたれに取り付けられているブロック部材とレバーとを有し、ブロック部材は、背もたれの中間折り畳み位置におけるレバーと相互作用しない引っ込み位置と、背もたれがピボット軸線を中心として快適位置から中間折り畳み位置へピボット運動するときにレバーを背もたれと一緒に回転させる作動位置との間の 傾きを行なわせる操作部材によって操作される。
【0027】レバーは、快適位置から中間折り畳み位置への背もたれのピボット運動の際にブロック部材によって動かされるときに、スライドレールのロック解除を指令する。
【0028】レバーは、背もたれが水平折り畳み位置に向かってピボット運動するときに、中間折り畳み位置における背もたれの回転を阻止し、クッションに固定されている要素に当たる。
【0029】背もたれが水平折り畳み位置に向かう傾くのを行なわせる操作部材と、背もたれが、中間折り畳み位置において傾くのを行なわせる操作部材は互いに異なる。
【0030】背もたれが中間折り畳み位置へ向かって傾くのを行なわせる操作部材が、関節部と背もたれの上部との間の選択された位置に取り付けられている。
【0031】両操作部材の一方が、シートの、関節部と反対の側面に位置するブロック機構を動かすことができる。
【0032】背もたれが水平折り畳み位置に向かって傾くのを行なわせる操作部材と、関節部を操作する操作部材が同じである。
【0033】最初の3つの実施態様とは独立した第4の実施態様では、以下の構成のうちのいずれかおよび/または他を用いることができる。
【0034】ピボット軸線Xを中心とするピボット運動において、背もたれと一体になってピボット運動するブロック機構を有する。
【0035】いずれもピボット運動するように背もたれに取り付けられているブロック部材とレバーとを有し、ブロック部材は、ブロック部材が背もたれの中間折り畳み位置における、レバーと相互作用しない引っ込み位置と、背もたれがピボット軸線を中心として快適位置から中間折り畳み位置へピボット運動するときにブロック部材がレバーを背もたれと一緒に回転させる作動位置との間の傾きを行なわせる操作部材によって操作される。
【0036】レバーは、快適位置から中間折り畳み位置への背もたれのピボット運動の際にブロック部材によって動かされると、スライドレールのロック解除を指令する。
【0037】レバーは、背もたれが水平折り畳み位置に向かってピボット運動するときに、中間折り畳み位置における背もたれの回転を阻止し、クッションに固定されている要素に当たる。
【0038】背もたれが水平折り畳み位置に向かって傾むくのを行なわせる操作部材と、背もたれか、中間折り畳み位置において傾むくのを行なわせる操作部材は互いに異なる。
【0039】背もたれが中間折り畳み位置へ向かって傾むくのを行なわせる操作部材は、関節部と背もたれの上部との間の選択された位置に取り付けられている。
【0040】背もたれが、水平折り畳み位置に向かって傾むくのを行なわせる操作部材と、関節部を操作する操作部材が同じである。
【0041】最初の4つの実施態様とは独立した第5の実施態様では、以下の構成のうちのいずれかおよび/または他を用いることができる。
【0042】ピボット軸線Xを中心とするピボット運動において、背もたれと一体になってピボット運動するブロック機構を有する。
【0043】ブロック機構は、スライドレールのロックとロック解除を指令するように構成され、ピボット運動するように背もたれに取り付けられたレバーを有する。
【0044】レバーは、背もたれが水平折り畳み位置にあるときにスライドレールのロックを解除させないように、快適位置から中間折り畳み位置へ向かう背もたれの回転中に、レバーを、スライドレールのロックを解除させるその作動位置に向かって動かすように構成されたガイド手段を有する。
【0045】背もたれの、水平折り畳み位置に向かう傾きを行なわせる操作部材と、背もたれの、中間折り畳み位置における傾きを行なわせる操作部材は互いに異なる。
【0046】背もたれが中間折り畳み位置へ向かって傾くのを行なわせる操作部材が、関節部と背もたれの上部との間の選択された位置に取り付けられている。
【0047】本発明の別の態様、目的、および利点は、本発明の3つの実施形態に関する詳細な説明から明らかになるであろう。また、本発明は図面を参照することにより一層深く理解できるであろう。
【0048】各図面において、同一の参照符号は全く同じまたは同様の構成要素を示している。
【0049】本発明によるシートの5つの実施形態を以下に説明する。これら5つの実施形態は互いに独立した実施される。
【0050】図1から3は基本的に、以下に記載される5つの実施形態に共通している特徴に相当するものである。
【0051】図1は乗物用シート1、特に、サイドドアが2つしかない乗物に装備されるようになっているフロントシートを示している。
【0052】このシート1は、傾きを快適位置としても知られている使用位置に調節するために、水平なピボット軸線、すなわち折り畳み用の軸線Xを中心としてピボット運動するようにクッション3に取り付けられている背もたれ2を有している。背もたれ2の直立状態の使用位置の角度調節は、背もたれ2の後方直立位置と前方直立位置との間にわたる直立した使用位置の範囲内で行われる。この調節は、ここに記載されている実施形態に見られるような、例えば回転式の取っ手5または別の何らかのものなどの第1の操作部材によって操作される、それ自体公知の関節部4を使用してユーザによって行われる。そのような関節部の例は、例えば、フランス特許出願公開明細書第2 740 406号に記載されている。
【0053】関節部4は、背もたれ2がピボット軸線Xを中心としてある角度ストロークにわたってクッション3に対して回転できるように構成されおり、ユーザが背もたれ2を快適位置でクッション3に対して止めることが可能な、刻み目のある部分と、クッション3に対する背もたれ2の回転を妨げない、刻み目のない部分とを有している。
【0054】クッション3は、シート1が動かないように通常ロックされている、 図1では1本しか見えない平行な2本のスライドレール6に支えられている。バー7または他の操作部材(図4から21に示されているもののような)によってロックが解除されてシート1全体を縦方向Lに前後に滑らせることができる。各スライドレール6は、乗物のフロア9に固定されている固定部材8と、この固定部材8に対して滑り、かつシート1のクッション3に固定されている可動部材10を通常有している。
【0055】背もたれ2の位置をユーザが最も心地よいと感じる位置に調節するために、ユーザは取っ手5を矢印fの方向に上方に動かす。このようにして、取っ手5は背もたれ2を解放するように関節部4に指令する。その後、ユーザは背もたれ2を、関節部4の刻み目のある部分に相当する角度ストロークにわたって背もたれ2の後方の直立位置と前方の直立位置との間で、後方または前方にさらに傾けることができる。背もたれ2がユーザに合った位置に傾られると、ユーザは取っ手5を離し、取っ手5はその初期位置に弾性力で戻る。関節部4が再びロックされ、背もたれ2をクッション3に対して傾ける動作は再び阻止される。
【0056】背もたれ2を図3に示されているように矢印Rの方向にさらに前方にピボット運動させることによって、シートの背もたれ2を水平折り畳み位置に折り畳むことも可能である。この位置では背もたれ2はクッション3と概ね平行に延びており、背もたれ2の背面は、支持面として作用する程度に、したがって棚板を形成するのに十分に硬質であることが好ましい。
【0057】本発明によるシートの第1の実施形態を図4から8と組み合わせて以下に説明する。
【0058】クッション3に対する背もたれ2の傾きは、シート1の一方の側面に位置する関節部4を有する機構と、シート1の、関節部4が取り付けられている側と反対の側面に位置するブロック機構11によって操作される。
【0059】快適さを調節する機能を作動させる操作部材および背もたれ2を中間折り畳み位置に傾ける機能を作動させる操作部材は一致し、取っ手5に相当するものであるが、背もたれ2を水平折り畳み位置に傾ける機能は前述のものと異なる別個のもので、ノブ28に相当するものである。
【0060】図4に示されているように、クッション3の主要な金属の骨組は、前方の横材12と後方の横材13によって連結された2つの第1のサイドフランジ3a、3bを含む。第1のサイドフランジ3a、3bはスライドレール6の上に載っている。第2のサイドフランジ2a、2bに対する第1のサイドフランジ3a、3bの回転は、関節部4とブロック機構11によって制御される。関節部4とブロック機構11はそれぞれ、第1のサイドフランジ3a、3bと第2のサイドフランジ2a、2bとの間に、水平なピボット軸線Xと同軸に取り付けられている。また、横材15は、第2のサイドフランジ2aと2bを一括に連結し、これら2つのサイドフランジが同時にピボット運動できるようにする。関節部4とブロック機構11の間に連結シャフトは存在しない。
【0061】この実施形態におけるブロック機構11は、クッション3に対する背もたれ2のさまざまな位置に相当する図5、6、7、8に詳しく示されている。
【0062】このように、図5は、図1に示された位置(その直立位置の範囲内、後方の快適位置)にある背もたれ2の位置にあるブロック機構11を示している。
【0063】ブロック機構11は、一方では、例えば圧着または溶接などによってサイドフランジ2aに固定されるようになっている回転部材16を有し、他方では、関節点20を中心として動くようにクッション3のサイドフランジ3bに取り付けられているブロック部材18とを有する。
【0064】回転部材16は、第1の止め部17を備えている。図5に示されている位置では、ブロック部材18は回転部材16の第1の止め部17と接触しない。何が起こるかというと、この第1の止め部17はブロック部材18から突出している相補的な止め部19から角度的にずれており、後者の止め部19は、例えば図6に示されているように、回転部材16がピボット軸線Xを中心としてピボット運動するまでは第1の止め部17と接触せず、それからブロック部材18と相当して、能動位置をとる。
【0065】図5に相当する構成では、ブロック機構11が解除され、回転部材16が快適さの調節範囲PC内でクッション3のサイドフランジ3bに対して自由に回転することができる。ユーザは、シート1の反対側にある関節部4によって背もたれ2の快適位置をこの範囲内で調節できる。快適さの調節範囲PCは、後方の直立位置と前方の直立位置との間に及ぶ。
【0066】図6を参照すると、背もたれ2は、前方の直立位置を越えて、ユーザが、特にリヤシートに着席するまたはこのシートから離れるために、リヤシートに近づけるように構成された中間折り畳み位置に移動している。
【0067】この中間折り畳み位置に達するために、ユーザは関節部5の取っ手5を矢印f’の方向に下方向に、この取っ手5が関節部4のロック解除位置に相当する角度範囲内に位置するように動かし(図1参照)、背もたれ2を、前方傾斜の範囲PB内で、図2に示されているように軸線Xを中心として矢印Rの方向に、使用時の両直立位置の範囲を越える中間折り畳み位置に達するまで傾ける。
【0068】ピボット軸線Xを中心とする背もたれ2の回転運動は、中間折り畳み位置に達するまで続き、その位置は、第1の止め部17と相補的な止め部19との接触の結果、固定される。この傾きは回転部材16に伝達される。
【0069】回転部材16は、クッション3の金属の骨組の第1のサイドフランジ3b上を関節点24を中心として動くように取り付けられているレバー23を作動させるように構成されたカム面22をさらに有する。このレバー23は、カム従動節25をその一端に有し、スライドレール6を制御するバー7に連結されたケーブル26をその他端に有する。
【0070】背もたれ2が中間折り畳み位置にあるとき、スライドレール6は、シート1が図1および2に示されているL方向に移動できるように、ロックが解除されていることが必要である。このために、図6に示されているように、レバー23はカム従動節25がカム面22と接し、ケーブル26(通常、ボーデンタイプのケーブル)の作用でバー7に加えられる張力によってスライドレール6のロックを解除する能動位置にあり、レバー23はその関節点24を中心として矢印f1の方向にピボット運動する。
【0071】第1の実施形態によれば、図1に示されている直立の使用位置から、または図2に示されているようにリヤシートに近づけるようにする、部分的に折り畳まれた位置から水平折り畳み位置に達するために、ユーザは、取っ手5とは異なる別個の、例えば背もたれ2の上部、すなわち図1から3に示されているように背もたれ2の上半分、より詳細には、図4に示されているように背もたれ2の背面の、やはり上部、に配置された第2の制御部材、例えばノブ28を動かさなくてはならない。
【0072】ノブ28は、伝達部材21と関節部4に、通常はボーデンタイプのケーブルである連結部材29aおよび29bをそれぞれ介して連結されている。
【0073】図7は、直立位置から水平折り畳み位置までの回転部材16の回転運動の開始に相当する位置にあるブロック機構11を示している。この位置に達するには、ノブ28を動かさなくてはならない。その結果、ケーブル29aが伝達部材21を矢印f3の方向に移動させる。この伝達部材21により、引っ込み位置にあるブロック部材18は回転部材16と接触不能になる。第1の止め部17は、背もたれ2の骨組みに固定されている回転部材16がピボット軸線Xを中心とするその回転運動を、背もたれ2が完全に折り畳まれた位置に達するまで継続できるように、ブロック部材18をその関節点20を中心としてピボット運動させることによって、相補的な止め部19から外れる。関節部4の直立位置と水平折り畳み位置の間の範囲PMに及ぶ場合もある回転運動のとき、ブロック機構11は関節部4に接触せず、関節部4はケーブル29bの作用のためにロック解除位置にとどまる。関節部4をロック解除位置に確実にとどめておくことができるこの構成は、フランス特許出願公開明細書第2 740 406号に詳述されている。
【0074】図8は、背もたれ2の水平折り畳み位置に相当する位置にあるブロック機構11を示している。
【0075】水平折り畳み位置では、スライドレール6がロックされている。事実、回転部材16のピボット運動のために、カム面22は矢印f2の方向にピボット運動してレバー23を解放し、それ自体、もはやカム面22にカム従動節25が接しない引っ込み位置に入る。レバー23がその静止位置に向かって弾性的に押し進められると、ケーブル26がゆるみ、それによってスライドレール6がロック可能となる。
【0076】背もたれ2が水平折り畳み位置にあるとき、背もたれ2は概ね水平な位置にロックされる必要があり、起き上がって直立位置に戻ってはならない。このため、回転部材16は、相補的な止め部19と協働する第2の止め部27と、ブロック部材18上に形成されたノッチ30と協働できる第3の止め部14とを備えている。ノッチ30は、水平折り畳み位置から直立位置への背もたれ2の傾き動作に対し、相補的な止め部19の上流に位置する。
【0077】同様に、背もたれ2が水平折り畳み位置にあるとき、この背もたれ2が概ね水平な位置を越えて折り畳まれることがなく、この水平折り畳み位置において、例えば重量物がその背面に置かれたときに下向きの荷重に耐えられることが好ましい。このために、回転部材16は、第1の止め部17および第2の止め部27に対して補強され、関節点20によって具現化されている回転軸線の延長部として配置されているペグ32と接するようになっている第4の止め部31を有している。
【0078】シート1の背もたれ2をその通常の使用位置に戻すために、ユーザは、ノブ28を動かし、その結果、連結部材29aを矢印f3の方向に引っ張る。この連結部材29aは、ブロック部材18の相補的な止め部19がもはや第3の止め部14と接触できなくなるように伝達部材21を動かし、したがって、回転部材16の角運動は、実現可能な図1および5に示されているように、背もたれ2をその使用位置に戻すことができる方向になされる。この使用位置に達すると、関節部4はフランス特許出願公開明細書第2 746 064号の教示にしたがって、背もたれ2の位置を固定するために再びロック状態となる。
【0079】この第1の実施形態の別の形態によれば、快適さを調節する制御部材と、背もたれ2を中間の位置に折り畳む制御部材は別個のものである。この場合、背もたれ2を中間の位置に折り畳む制御部材は、例えば、背もたれ2の上半分、背もたれ2の側面に配置され、ケーブルによって関節部4に(次の実施形態に関連して記載されるものと同様にして)連結される。
【0080】第2の実施形態を図1から3および図9から12と関連させて以下に詳述する。
【0081】この第2の実施形態に相当するシート1は、水平なピボット軸線Xを中心としてピボット運動するようにクッション3に取り付けられている背もたれ2と、例えば回転する取っ手5などの制御部材によって制御される関節部4とを有する(図1参照)。
【0082】クッション3は、バー7によってロック解除され得る2本のスライドレール6によって支えられている。
【0083】背もたれ2をクッション3に対して傾けることは、シート1の一方の側面に位置する関節部4を有する機構と、シート1の、関節部4と反対の側面に位置するブロック機構11とによって制御される。
【0084】快適さを調節する機能を作動できる制御部材、すなわち取っ手5と、背もたれ2を中間折り畳み位置に傾ける機能を作動可能にする制御部材、すなわちレバー35と、背もたれ2を水平折り畳み位置に傾ける機能を作動可能にする制御部材、すなわちノブ28は、異なる別個のものである。
【0085】図9に示されているように、関節部4とブロック機構11は、クッション3の第1のサイドフランジ3a、3bと背もたれ2の第2のサイドフランジ2a、3bの間に、水平なピボット軸線Xと同軸にそれぞれ取り付けられている。関節部4とブロック機構11の間に連結シャフトは存在しない。しかしながら、横材15が第2のサイドフランジ2a、2bを連結し、これら2つのサイドフランジを同時にピボット運動できるようにしている。
【0086】横材15は、背もたれ2の背面の上部から突出するようになっているノブ28と、背もたれ2の、関節部4および取っ手5と同じ側から突出するようになっているレバー35とを支えている。
【0087】ノブ28は、連結部材29b(例えば、ボーデンケーブル)によって関節部4に連結されている。レバー35は、別の連結部材36(例えば、ボーデンケーブル)によってブロック機構11に連結され、さらに別の連結部材37(例えば、ボーデンケーブル)によって関節部4に連結されている。
【0088】この実施形態のブロック機構11は、クッション3に対する背もたれ2のさまざまな位置に相当する図10a、10b、11a、11b、12a、および12bに詳しく示されている。
【0089】したがって、図10aと10bは、図1に示されている背もたれ2の位置(その後方の快適位置)のブロック機構11を示している。
【0090】ブロック機構11は、例えば圧着または溶接によってサイドフランジ2bに固定されるようになっている回転部材16と、他方で、関節点20を中心としてクッション3のサイドフランジ3bに動くように取り付けられているブロック部材18とをさらに有する。
【0091】回転部材16は、第1の止め部17を備えている。図10aと10bに示されている位置では、ブロック部材18は回転部材16の第1の止め部17と接触しない。事実、この第1の止め部17はブロック部材18から突出している相補的な止め部19から角度的にずれている。相補的な止め部19は、回転部材16がピボット軸線Xを中心として、例えばブロック部材18の能動位置と背もたれ2の中間折り畳み位置とに相当する図11aおよび11bに示されているようにピボット運動するまでは第1の止め部17と接触しない。
【0092】図10aと10bに相当する構成では、ブロック部材18は、ブロック部材18がばね33によって弾性的に付勢された引っ込み位置にある。
【0093】回転部材16は、レバー23を作動させるように構成されたカム面22を有している。このレバー23は、カム面22と協働する第1の端部と、バー7を作動させるケーブル26に連結された第2の端部との間に配置されたアクスル24を中心としてピボット運動するように取り付けられている。図10bに示されているように、ばね34がレバー23を能動位置に向かって弾性的に付勢している。しかしながら、カム面22は、図10aと10bに相当する位置、すなわち、快適調節の位置では、レバー23がケーブル26を付勢しない受動位置にレバー23を保持するように構成されている。
【0094】ブロック部材18はばね33によって、レバー23をその受動位置に保持する位置に向かって弾性的に付勢されている。
【0095】この構成では、ブロック機構11が解放され、回転部材16は、クッション3に対する背もたれ2の位置を関節部4だけで制御する快適さの調節範囲PCにわたって、クッション3のサイドフランジ3bに対して自由に回転可能となる。
【0096】図11aおよび11bは、リヤシートへ近づくのを可能にする中間折り畳み位置に相当する位置にあるブロック機構11を示している。背もたれ2を相当する位置に位置させるために、ユーザは、レバー35と連結部材36および37を使って、一方では、一方の側面の関節部4をロック解除し、他方では、ブロック部材18を上方に、すなわち、ばね33の作用とは反対の力を加えることによって押し進めた。関節部4のロックを解除することにより、ユーザは背もたれ2を矢印Rの方向に傾けることができる(図2参照)。ブロック部材18を作動させることによってブロック部材がレバー23から解放され、それによってブロック部材18がカム面に従動できるようになる。カム面22は、ばね34の作用を受けてレバー23が関節点24を中心としてピボット運動してケーブル26を引っ張り、それに伴ってケーブル26がスライドレール6のロックを解除するように構成されている。
【0097】背もたれ2の中間折り畳み位置に相当するこの構成では、ブロック部材18は、レバー23によって、ケーブル26の引っ張りに相当する能動位置に保たれている。
【0098】回転部材16の第1の止め部17がブロック部材18の相補的な止め部19と接し、したがって、背もたれ2がその水平折り畳み位置に向かってピボット運動するのが妨げられる。
【0099】ユーザが背もたれ2を使用位置に戻すことによってレバー23はばね34の作用に逆らってカム面22に沿って動き、それに伴ってレバー23はスライドレール6をロックするその受動位置に戻る。
【0100】それからブロック部材18は、ばね33の作用を受けて、図10aと10bに相当する構成においてとる位置に戻り、レバー23を受動位置に保持する。
【0101】図12aと12bは、背もたれ2の水平折り畳み位置に相当している。この位置に達するために、ユーザは背もたれ2を前述のように快適位置に起き上がらせ、それから連結部材29bによって関節部4に連結されているノブ28を動かして関節部4のロックを解除し、背もたれ2を矢印R(図3参照)の方向に、回転部材16の第2の止め部27がブロック部材18の相補的な止め部19に接触するまで傾ける。この動作中、レバー23はブロック部材18によって、ケーブル26が引っ張られない、したがってスライドレール6がロックされたままのその受動位置に保持されたままである。
【0102】背もたれ2は、一方では、直立位置に向かう背もたれ2の動きに逆らうばね34の作用によって、また、他方では、背もたれ2がクッション3に向かって水平折り畳み位置を越えて回転するのを妨げる、第2の止め部27と相補的な止め部19の協働によって、その水平折り畳み位置に保持される。
【0103】この実施形態の別の形態によれば、快適さを調節するための制御部材と、背もたれ2を中間の位置に折り畳むための制御部材は一致している。この場合、例えば、第1の実施形態のように、快適さを調節するために一方の方向に動かし、関節部4のロックを解除して、リヤシートへの出入りできるように背もたれ2を傾けるためにもう一方の方向に動かすことができる単一の取っ手5が存在している。
【0104】第3の実施形態を図1から3および図13から17と関連させて以下に詳述する。
【0105】この第3の実施形態に相当するシート1は、水平なピボット軸線Xを中心としてクッション3上をピボット運動するように取り付けられている背もたれ2と、例えば回転する取っ手5などの制御部材によって制御される関節部4とを有する(図1参照)。
【0106】クッション3は、バー7によってロック解除され得る2本のスライドレール6によって支えられている。
【0107】背もたれ2をクッション3に対して傾けることは、シート1の一方の側面に位置する関節部4を有する機構と、シート1の、関節部4と反対の側面に位置するブロック機構11とによって行なわれる。
【0108】快適さを調節する機能を作動可能にする制御部材と背もたれ2を水平折り畳み位置と傾ける機能を作動可能にする制御部材は一致し、取っ手5に相当するものであるが、背もたれ2を中間折り畳み位置に傾ける機能を作動可能にする、レバー35に相当する制御部材とは別個のものである。
【0109】図13に示されるように、関節部4とブロック機構11は、背もたれ2の第2のサイドフランジ2a、2bに対するクッション3の第1のサイドフランジ3a、3bの回転を制御する。
【0110】関節部4とブロック機構11の間に連結シャフトは存在しない。しかしながら、横材15が第2のサイドフランジ2aと2bを互いに結合し、これら2つのサイドフランジを同時にピボット運動できるようにしている。
【0111】横材15は、背もたれ2の、関節部4および取っ手5と同じ側から突出するようになっているレバー35を支えている。レバー35は、連結部材36(例えば、ボーデンケーブル)によってブロック機構11に連結され、別の連結部材37(例えば、ボーデンケーブル)によって関節部4に連結されている。
【0112】この実施形態のブロック機構11は、図14と、クッション3に対する背もたれ2のさまざまな位置に相当する図15、16、17に詳しく示されている。
【0113】このブロック機構11はブロック部材18とレバー23を有している。ブロック部材18とレバー23は、両方とも、シート1の、関節部4と反対の側面に位置する第2のサイドフランジ2bにピボット運動するように取り付けられている。
【0114】背もたれ2は、水平なピボット軸線Xを中心としてクッション3に対して関節式に連結されている。トーションばね34が背もたれ2を中間折り畳み位置および水平折り畳み位置に弾性力で戻す。ばね34は、クッションの第1のサイドフランジ3bに固定されている止め部38に当たっている外側の端部を有する。ばね34の内側の端部は、ピボット39と協働してばね34と背もたれ2を一体として回転させる。
【0115】ブロック部材18は、それ自体がねじ42によってフランジ2bに取り付けられているプレート41に、ねじ40によって固定されている。ブロック部材18は、ねじ40によって具現化されている水平な軸線を中心としてピボット運動できる。ブロック部材18は、ブロック部材18がレバー23と相互作用しない引っ込み位置と、背もたれ2が快適位置から中間折り畳み位置に向かってピボット軸線Xを中心としてピボット運動するときに、ブロック部材18がレバー23を背もたれ2と一緒に回転させる能動位置との間を回転移動することができる。ブロック部材18は、連結部材36への取付箇所43を有している。また、ブロック部材18は、この取付箇所43の近くに、ばね33を取り付ける別の取付箇所44も有する。ばね33はブロック部材18をその引っ込み位置に戻す。
【0116】ブロック部材18は、レバー23と協働するようになっているフック45を、ねじ40について取付箇所43、44と概ね対称に有する。
【0117】レバー23は、スペーサ部材46によってピボット39を中心として自由に回転するように取り付けられている。レバー23はサイドフランジ2bとプレート41との間のピボット39上に保持されている。第1のサイドフランジ3bと第2のサイドフランジ2bは、ピボット39にねじ込まれるねじ47によって結合されている。ピボット39は、第2のサイドフランジ2b、スペーサ部材46、およびレバー23を貫通する。
【0118】レバー23は、ブロック部材18のフック45と協働するようになっているフック48を有している。レバー23は、フック48の近くに、スライドレール6のロックおよびロック解除を指令する連結部材の取付箇所49も有する。この連結部材はボーデンタイプのケーブル26であることが有利である。レバー23は、ピボット39へのレバー23の関節部についてフック48および取付箇所49と概ね対称に、ピボット軸線Xに対して概ね半径方向に直角に延びている枝部50を有している。レバー23は、ケーブル26のピボット軸線Xについて取付箇所49と概ね対称に、ばね33の取付箇所51を有している。したがって、連結部材36が引っ張られていない場合、ばね33は、フック45と48が互いに協働しないようにブロック部材18とレバー23を戻す。
【0119】図1に示されている背もたれ2の位置に相当する図15に示されるように、ばね33はブロック部材18を引っ込み位置(図15に点線で示されている)に戻す。この構成では、ブロック機構11が解放され、第2のサイドフランジ2bは、クッション3に対する背もたれ2の位置を関節部4だけで制御する快適さの調節範囲全体にわたって、第1のサイドフランジ3bに対して自由に回転できる。背もたれ2を中間折り畳み位置に傾けるためにユーザがレバー35を動かすとき、ユーザは、一方で、関節部4のロックを解除し、他方で、ばね33の作用に逆らってブロック部材18を作動位置に傾かせる連結部材36を引っ張る。関節部4のロックを解除することにより、ユーザは背もたれ2を矢印Rの方向に傾けることができる(図2参照)。その結果、ブロック部材18のフック45がレバー23のフック48と協働する。したがって、ユーザが背もたれ2を中間折り畳み位置に傾ける、レバー23は第2のサイドフランジ2bと一緒に回転させられる。快適位置を越えて中間折り畳み位置に向かって背もたれ2を傾けるために、ユーザはレバー35を離すこともでき、それによって関節部4が自由な回転ストロークを備えた部分に入る。
【0120】図16に示されているように、中間折り畳み位置では、レバー23の枝部50が、クッション3に固定された止め部38に当たっている。この中間折り畳み位置では、レバー23はケーブル26も引っ張り、したがってスライドレール6のロックを解除する。
【0121】止め部38に当たっている枝部50は、背もたれ2がその水平折り畳み位置へとピボット運動するのを妨たげる。
【0122】背もたれ2が中間折り畳み位置にあり、ユーザがレバー35を離すと、背もたれ2は、背もたれ2を水平折り畳み位置に向かって戻すばね34の作用によって中間折り畳み位置に留まる。中間折り畳み位置では、両フック45と48は、レバー35が解放された場合でも互いに協働し続ける。
【0123】スライドレール6のロックが解除されるので、ユーザは、このシート1の後ろの空間に近づける十分な空間をあけるようにシート1を前方に動かすことができる。
【0124】背もたれ2を使用位置に戻すために、ユーザはばね34の作用に逆らって背もたれ2を起こす。レバー23は、背もたれ2がケーブル26の戻り作用を受けている状態で時計回り方向に戻る。ケーブル26が十分に緩むと、ばね33はフック45と48を互いに分離させようとする。その後、ブロック部材18は引っ込み位置に戻ることができる。
【0125】背もたれ2を快適位置から水平折り畳み位置に傾けるために、ユーザは取っ手5を動かして関節部4のロックを解除する。レバー35が制御されていないので、ブロック部材18は引っ込み位置にとどまる。このように、背もたれ2が使用位置から水平折り畳み位置に前方に傾けられるとき、レバー23は動かされない。レバー23はクッション3に対してその初期位置にとどまり、ケーブル26によって加えられる戻り力によってこの位置に保持される。ブロック部材18が引っ込み位置にとどまっているので、また、レバー23に連結されたばね33の端部の動きが、ばね33の、ブロック部材18への取付箇所44を中心とする一定半径の円弧に概ね一致しているので、このケーブル26上のレバー23の引っ張りは、ゼロでない場合でもごく小いままであるばね33の戻り力だけに相当している。
【0126】背もたれ2をその水平折り畳み位置から快適位置に戻すために、ユーザは再び取っ手5を動かして関節部4のロックを解除する。そうすると、ばね34の戻り力に逆らって背もたれ2を使用位置に起こすことができる。
【0127】第4の実施形態を図1から3、18、および19と組み合わせて以下に詳述する。
【0128】この実施形態によれば、シート1は、クッション3上で水平なピボット軸線Xを中心としてピボット運動するように取り付けられている背もたれ2を有する(図1参照)。
【0129】この実施形態によれば、クッション3は、バー7によってロック解除できる2本のスライドレール6によって支えられている。
【0130】図18に示されているように、クッション3の金属の主要な骨組は、背もたれ2の一部である2つの第2サイドフランジ2a、2bにそれぞれ連結されている2つの第1サイドフランジ3a、3bを有している。第1のサイドフランジ3a、3bはスライドレール6の上に載っている。 背もたれ2をクッション3に対して傾けることは、シート1の同じ側に配置された関節部4とブロック機構11とを含む機構によって行なわれる。
【0131】快適さを調節する機能を作動可能にする制御部材と背もたれ2を水平折り畳み位置に傾ける機能を作動可能にする制御部材は一致し、取っ手5に相当している。しかしながら、これらは、背もたれ2を中間折り畳み位置に傾ける機能を作動可能にする、レバー35に相当する制御部材とは別個のものである。
【0132】クッション3の第1のサイドフランジ3a、3bおよび背もたれ2の第2のサイドフランジ2a、2bは、ピボット軸線Xと平行に縦方向に延びている連結バー51を中心として回転するように組み立てられている。
【0133】横材15が第2のサイドフランジ2aと2bを互いに結合している。横材15は、背もたれ2の、関節部4および取っ手5と同じ側に突出するようになっているレバー35を支えている。レバー35は、連結部材36(例えば、ボーデンケーブル)によってブロック機構11に連結されている。
【0134】この実施形態のブロック機構11は図19に詳しく示されている。
【0135】このブロック機構11はブロック部材18とレバー23を有している。ブロック部材18とレバー23は、いずれも、第2のサイドフランジ2bにピボット運動するように取り付けられている。
【0136】ブロック部材18は、それ自体がねじ42によってフランジ2bに取り付けられているプレート41に、ピボット40によって固定されている。ブロック部材18はピボット40上を、ピボット軸線Xと概ね平行な軸線を中心として、ブロック部材18がレバー23と相互作用しない引っ込み位置と、背もたれ2が快適位置から中間折り畳み位置に向かってピボット軸線Xを中心としてピボット運動するときに、ブロック部材18がレバー23を背もたれ2と一緒に回転させる能動位置との間を回転移動することができる。ブロック部材18は、一方では、プレート41の折り曲げられた部分によって形成されている突出部53に接し、他方では、ピボット40と同軸に延び、フランジ2bに対して固定されているブロック部材18の一部の平坦部の上に載っているトーションばね52によって、その引っ込み位置に弾性力で戻される。
【0137】ブロック部材18は、連結部材36の取付箇所43を有している。
【0138】ブロック部材18は、レバー23と協働するようになっているフック45を、ねじ40について取付箇所43と概ね対称に有する。
【0139】レバー23は、レバー23がスライドレール6をロックさせることができる受動位置と、レバー23がスライドレール6のロック解除を指令する連結部材(図示せず)を作動させる能動位置との間を、連結シャフト51を中心として自由に回転できるように取り付けられている。レバー23は、ブロック部材18のフック45と協働するようになっているフック48を有している。レバー23は、連結シャフト51に対してフック48と反対側に、スライドレール6のロックおよびロック解除を指令する連結部材の取付手段も有している。トーションばね54は、レバー23をその受動位置に弾性力で戻す。
【0140】図19では、ブロック機構11が解除された構成で示されている。これにより、第2のサイドフランジ2bは、快適さの調節範囲全体にわたって、および、水平折り畳み位置に向かって、第1のサイドフランジ3bに対して自由に回転でき、いずれの場合も、関節部4だけでクッション3に対する背もたれ2の位置を制御する。
【0141】背もたれ2を中間折り畳み位置に傾けるためにユーザがレバー35を動かすと、ユーザは、一方で、当業者に周知の不図示の連結部材を使って関節部4のロックを解除し、他方で、連結部材36を引っ張る。
【0142】連結部材36が緊張すると、ブロック部材18はトーションばね52の戻り力に逆らってピボット40を中心として回転移動させられる。
【0143】次に、ブロック部材18のフック45がレバー23のフック48と向かい合う。
【0144】関節部4のロックが解除された状態で、乗物のリヤシートへ再び近づけるようにするには、ユーザは背もたれ2を前方に、中間折り畳み位置に倒すだけでよい。この傾け動作で、ブロック部材18はフランジ2bと一緒に動かされる。このとき、2つのフック45と48は互いに協働し、これにより、レバー23が、トーションばね54の戻り力に逆らってピボット軸線Xを中心として回転駆動される。その回転の際、レバー23はスライドレール6のロック解除を指令する連結部材を引っ張る。 背もたれ2の回転は、フランジ3bに接触するレバー23によって範囲が定められる。
【0145】ユーザが背もたれ2を後方に戻すと、レバー23は、図19に相当するその受動位置に戻される。レバー23が受動位置にあるとき、もはやフック45と48の間に力はかかっていない。したがって、連結部材36に余分な力がかかっていなければ、ブロック部材18は、トーションばね52の戻り力によって引っ込み位置に戻ることができる。
【0146】背もたれ2の、水平折り畳み位置への運動は、取っ手5を使って関節部4のロックを解除し、背もたれ2を前方に傾けることによって行われる。この傾け動作では、レバー35が何の作用も受けなければ、ブロック機構11は受動状態のままで、スライドレール6のロック解除は起こらない。
【0147】第5の実施形態を図1から3および20から32と組み合わせて以下に説明する。
【0148】この実施形態に相当するシート1は、クッション3上で水平なピボット軸線Xを中心としてピボット運動するように取り付けられている背もたれ2を有する(図1参照)。
【0149】クッション3は、バー7を使ってロック解除され得る2本のスライドレール6によって支えられている。
【0150】図20に示されているように、背もたれ2をクッション3に対して傾けることは、いずれもシート1の同じ側に配置された関節部4とブロック機構11とを含む機構によって制御される。
【0151】快適さを調節する機能を作動させるための、取っ手5に相当する制御部材と、背もたれ2を水平折り畳み位置へ傾ける機能を作動させるための、ノブ28に相当する操作部材と、背もたれ2を中間折り畳み位置へ傾ける機能を作動させるための、レバー35に相当する操作部材は、互いに別個のものである。
【0152】クッション3の金属の主要な骨組は、背もたれ2の一部を形成している第2のサイドフランジ2a、2bにそれぞれ連結されている2つの第1のサイドフランジ3a、3bを有している。第1のサイドフランジ3a、3bはスライドレール6の上に載っている。ピボット軸線Xに相当する連結シャフトは存在しないが、横材15が第2のサイドフランジ2aと2bを互いに結合し、これら2つのサイドフランジを同時にピボット運動できるようにしている。2つの第1のサイドフランジ3a、3bは後方の横材13によって互いに結合されている。
【0153】横材15は、背もたれ2の、関節部4および取っ手5と同じ側から突出するようになっているレバー35を支えている。レバー35は、連結部材36(例えば、ボーデンケーブル)によってブロック機構11に連結されている。横材15は、背もたれ2の背面から突出するようになっているノブ28も支えている。レバー28は、連結部材37(例えば、ボーデンケーブル)によってブロック機構11に連結されている。
【0154】ブロック機構11は、図21と、クッション3に対する背もたれ2のさまざまな位置に相当する図22から33に詳しく示されている。
【0155】このブロック機構11はブロック手段18aとレバー23を有している。ブロック手段18aは歯付き円板55と、ロック用フック56と、カム57とを有する。ブロック手段18aは、サイドフランジ2bの一部分と密閉プレート58とから構成されるケーシングに囲まれている。
【0156】ロック用フック56は、ピボット軸線Xと概ね平行な、フック用ピボット59によって具現化されている軸線を中心としてピボット運動する。カム57は、ピボット軸線Xと概ね平行な、カム用ピボット60によって具現化されている軸線を中心としてピボット運動する。カム用ピボット60は、トーションばね61によって弾性力で付勢される。
【0157】トーションばね61は、カム用ピボット60上に形成された平坦部と協働する内側端部と、密閉プレート58上に形成された突出部62と接している外側端部との間で予め応力がかけられている。
【0158】カム用ピボット60は、水平折り畳み制御用のリンク63とリヤシートへの出入制御用のリンク64によって動かされる。水平折り畳み制御用のリンク63とリヤシートへの出入制御用のリンク64は互いに押しつけられ、カム用ピボット60に一緒に取り付けられている。水平折り畳み制御用のリンク63は、カム用ピボット60と一体になって回転する。水平折り畳み制御用のリンク63は、リヤシートへの出入制御用のリンク63に面しているその一方の表面に2つのスタッド65を有する。リヤシートへの出入制御用のリンク64は、カム用ピボット60の回転の軸線を中心とする円弧に延びる2つの切欠き部66を有する。リヤシートへの出入制御用のリンク64は、水平折り畳み制御用のリンク63に対して、両スタッド65が両切欠き部66に係合するように位置している。
【0159】リヤシートへの出入制御用のリンク64は、カム用ピボット60を中心として自由に回転する。したがって、切欠き部66の円弧に相当する角度範囲では、水平折り畳み制御用のリンク63を、その動作中に、リヤシートへの出入制御用のリンク64を伴わずに動かすこことができる。
【0160】リヤシートへの出入制御用のリンク64は、ボーディングペグ(boarding peg)69も有する。このボーディングペグ69は、リヤシートへの出入制御用のリンク64を形成しているプレートと直角に、すなわち、ピボット軸線Xと平行に延びている。
【0161】水平折り畳み制御用のリンク64は、連結部材37によってノブ28に連結されている。リヤシートへの出入制御用のリンク65は、連結部材36によってレバー35に連結されている。リヤシートへの出入制御用のリンク65は、取付箇所43において連結部材36に連結されている。
【0162】歯付き円板55は、関節部4と歯付き円板55とを一体として回転させるように関節部4と協働するようになっている、刻み目付きの内面を備えた環の形をしている。歯付き円板55は、ロック用フック56に形成された同様の歯と協働するようになっている歯を備えた2つの刻み目付き領域を有する外周面も有する。これら2つの刻み目付き領域は、それぞれ、快適位置用の刻み目70と水平折り畳み用の刻み目71の領域である。
【0163】ロック用フック56は、カム57のカム面と協働するようになっている扇形部を有している。
【0164】レバー23は、ガイド67を形成するようにプレス加工されたシートメタルで作られている。ガイド67は、レバー23が密閉プレート58上に取り付けられると、ピボット軸線Xを中心として円弧に延びるトンネルを形成する。このトンネルの一方の端部は、止め部68を構成する半径方向の延長部を形成するために広げられている。レバー23は、取付箇所49において、スライドレール6のロックおよびロック解除を指令する連結部材26に連結されている。
【0165】ブロック機構11は、図22に示されているように一旦組み立てられると、図23にさらに詳しく示されているように、快適さの調節と水平折り畳みとを行なう段階と、図24にさらに詳しく示されているように、リヤシートへの出入を行なう段階とに分けることができる。
【0166】快適位置の調節は図25から27に示されている。快適位置を調節する場合、レバー35もノブ28も動かされない。その結果、カム57は不動のままでロック用フック56の扇形部と協働し、それによってフック56を歯付きの円板55の快適位置用の刻み目領域70と係合状態に保持する。したがって、歯付き円板55とブロック機構11全体は、ピボット軸線Xを中心としてフランジ2bと一緒に、したがって背もたれ2と一緒に、すべて一体となって回転する。快適さの調節範囲におけるこの回転運動は、図26に示されているタイプの中間位置を通って、図25に相当する前方の直立位置と図27に相当する後方の直立位置の間で行われてもよい。ボーディングペグ69は、この快適さの調節範囲の全域にわたってガイド67内を自由に動く。このように、快適位置の調節範囲における背もたれ2の回転がレバー23の動きにつながることはない。したがって、スライドレール6はロックされたままである。
【0167】歯付き円板55は、背もたれ2の直立位置で、フランジ3bに固定されている位置の止め部74と協働し、それによって快適さの調節の範囲を限定する突出部73を有する。
【0168】背もたれ2を快適位置から中間折り畳み位置へピボット運動させるために、ユーザはレバー35を動かさなくてはならない。したがって、連結部材36に張力がかかる。この張力によって、リヤシートへの出入制御用のリンク64がカム用ピボット60を中心として回転する。切欠き部66におけるスタッド65のデッドストローク後、リヤシートへの出入制御用のリンク64も水平折り畳み制御用のリンク63に沿って動く。このようにして、この動きは、カム用ピボット60とカム57に伝達される。
【0169】図28から30に示されているように、カム57は、その動作中、ロック用フック56を快適位置用の刻み目領域70から外すようにロック用フック56の扇形部72と相互作用する。したがって、ブロック機構11と背もたれ2は関節部4から切り離される。その結果、ユーザは背もたれ2を中間折り畳み位置に向かって傾けることができる。しかしながら、リヤシートへの出入制御用のリンク64の、カム用ピボット60を中心とする回転運動のときに、ボーディングペグ69が動かされている。背もたれ2が中間折り畳み位置の方へ傾くと、ボーディングペグ69の経路はガイド67のトンネルの外側になる。したがって、ボーディングペグ69は、背もたれ2が中間折り畳み位置にあるとき、止め部68と協働する(図29)。
【0170】このようにボーディングペグ69は、その回転時にはレバー23を一緒に運ぶ。レバー23は、その動作中、連結部材26を引っ張り、したがって、スライドレール6のロックを解除できる。
【0171】中間折り畳み位置にあるとき、レバー23はクッション3のサイドフランジ3bに接している。
【0172】中間折り畳み位置では、ロック用フック56は、歯付き円板55の、快適位置用の刻み目領域70と水平折り畳み用の刻み目領域71の間にある刻み目の無い領域に載っていることがわかる。
【0173】快適位置への戻りは、レバー35を制御する必要なく背もたれ2を後方に傾け、ロック用フック56を歯付き円板55に再係合させ、したがって、ロック用フック56の歯が歯付き円板55の刻み目の無い領域に載っていないときにのみ起こる関節部4への固定を生じさせることによって行われる。
【0174】背もたれ2の水平折り畳みは図31から33に示されている。背もたれ2を快適位置から水平折り畳み位置に傾けるために、ユーザはノブ28を動かす。このノブ28は、連結部材37に張力を与える。この張力によって水平折り畳み制御用のリンク63がカム用ピボット60およびカム57と一緒に回転する。一方、水平折り畳み制御用のリンク63のこの回転では、切欠き部66によって、リヤシートへの出入制御用のリンク64は伴なわれない。
【0175】カム57は、ロック用フック56の歯を歯付き円板55の快適位置用の刻み目領域70から切り離すようにロック用フック56の扇形部72と相互作用する。その結果、ユーザは背もたれ2を前方に、水平折り畳み位置へ傾けることができる。リヤシートへの出入制御用のリンク64が水平折り畳み制御用のリンク64と一緒に運ばれなかったので、背もたれ2がピボット軸線Xを中心として水平折り畳み位置、すなわちガイド67の内側に傾く間、ボーディングペグ69はストロークに従動する。
【0176】図32に示されているストロークの最後で、ノブ28が離され、ロック用フック56が再び歯付き円板55と協働し、その歯が水平折り畳み用の刻み目領域71の両方に係合させられる。
【0177】不注意で、背もたれ2が水平折り畳み位置にあるときにユーザばレバー35を動かしたとしても、ボーディングペグ69は図33に示すようにガイド67内に閉じ込められている。このため、ノブ28が再び制御されなければ、リヤシートへの出入制御用のリンク64が作動されることはなく、また、ロック用フック56が歯付き円板55から外されることもない。したがって、レバー23はピボット運動せず、スライドレール6のロックは解除されない。
【出願人】 【識別番号】596096113
【氏名又は名称】フォーレシャ シェージュ ダトモビル ソシエテ アノニム
【出願日】 平成14年10月15日(2002.10.15)
【代理人】 【識別番号】100088328
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 暢之 (外2名)
【公開番号】 特開2003−159140(P2003−159140A)
【公開日】 平成15年6月3日(2003.6.3)
【出願番号】 特願2002−300964(P2002−300964)