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【発明の名称】 クッション材およびその製造法
【発明者】 【氏名】高下 昌士

【氏名】北川 暁直

【要約】 【課題】二重編地片の嵩高性、反発性、通気性を損なわず、しかも手触りおよび肌触りが優れたクッション材を提供する。

【解決手段】表裏二層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪郭に切断した二重編地片13と、その二重編地片の周縁部に、二重編地片の繊維を含むように一体に設けられる高分子発泡体からなる枠体14とからなるクッション材10。枠体14の端面と二重編地片13の端縁とは間隔があけられており、そのため枠体14の表面には二重編地片の繊維は突出していない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表裏二層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪郭に切断した二重編地片と、その二重編地片の周縁部に、二重編地片の繊維を含むように一体に設けられる高分子発泡体からなる枠体とからなるクッション材。
【請求項2】 前記二重編地片と枠体の見かけ上の弾力性が実質的に同じである請求項1記載のクッション材。
【請求項3】 前記二重編地片の繊維の端部と枠体の表面との間および(または)前記二重編地片の上面および下面と枠体の表面との間に間隔があいている請求項1記載のクッション材。
【請求項4】 表裏二層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪郭に切断し、得られた二重編地片の一部ないし全体と、あらかじめ発泡させた高粘度の高分子発泡材料とを金型内に入れ、ついで高分子発泡材料を架橋させて枠体を形成し、二重編地片と一体化させるクッション材の製造法。
【請求項5】 前記二重編地片を水平状態に維持し、2辺ないし4辺の周縁部に同時に枠体を形成する請求項4記載のクッションの製造法。
【請求項6】 前記高分子発泡材料が、液状の高分子材料に空気を混入させて泡立て処理をしたメレンゲ状のものである、請求項5記載のクッションの製造法。
【発明の詳細な説明】【0001】
[発明の詳細な説明]本発明はクッション材およびその製造法に関する。さらに詳しくは、いわゆる二重編地を芯材として利用したクッション材およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】特許第2720985号公報には、表裏二層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地(立体編布、あるいは3Dネットともいう)を用いたクッションなどの充填材が開示されている。このような二重編地は、通気性および反発性が高い点を利用し、椅子のクッション材、シーツ、掛け布団、敷布団、まくら、その他、スポーツ用・医療用のサポーターとして好適に用いられることが提案されている。さらに上記公報には、上記の二重編地を天竺編地を用いた袋体に詰め込んで、シーツとして使用すること、あるいは木綿製パイル生地を用いた袋体に充填して、夏季用掛け布団として使用することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記二重編地片には、一般的にはポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリルなどの合成繊維や、再生繊維、ウール、木綿といった天然繊維のいずれも用いられる。ただしクッション材に用いる場合は、嵩高性と適度な反発性を持たしながら通気性を付与するのが好ましく、そのため、連結糸には上記の合成繊維のモノフィラメントを使用するのがよいとされている。しかし連結糸にモノフィラメントを用いた二重編地片をそのまま袋体に充填する場合、切断した周辺部では表裏の編地、連結糸を構成するモノフィラメントがバラけてくるおそれがある。さらに端部のモノフィラメントが突出しているため、たとえばモノフィラメントが袋体を突き抜けてチクチクする感触が残るなど、従来のウレタンフォームを用いたクッション材に比して、袋体の上からの手触り、肌触りが好ましくない。
【0004】本発明は二重編地を用いたクッション材の手触り、肌触りを向上させ、二重編地片の嵩高性、反発性、通気性を損なわず、しかも従来のウレタンフォームなどのクッション材を用いた場合とほぼ同等の使用感を実現することを技術課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のクッション材は、表裏二層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪郭に切断した二重編地片と、その二重編地片の周縁部に、二重編地片の繊維を含むように一体に設けられる高分子発泡体からなる枠体とからなることを特徴としている。このようなクッション材においては、前記二重編地片と枠体の見かけ上の弾力性が実質的に同じであるものが好ましい。さらに二重編地片の繊維の端部と枠体の表面との間および(または)二重編地片の上面および下面と枠体の表面との間に間隔があいているものが好ましい。
【0006】本発明のクッション材の製造法は、表裏二層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪郭に切断し、得られた二重編地片の一部ないし全体と、あらかじめ発泡させた高粘度の高分子発泡材料とを金型内に入れ、ついで高分子発泡材料を架橋させて枠体を形成し、二重編地片と一体化させることを特徴としている。その場合、二重編地片を水平状態に維持し、2辺ないし4辺の周縁部に同時に枠体を形成するのが好ましい。また、前記高分子発泡材料は、液状の高分子材料に空気を混入させて泡立て処理をしたメレンゲ状のものであるのが好ましい。
【0007】
【作用および発明の効果】本発明のクッション材は、二重編地片の周囲に高分子発泡体からなる枠体が一体化されているので、周囲からほつれる問題がない。さらに二重編地片の切断した端縁が高分子発泡体で覆われているので、繊維の末端が表面に現れない。そのため、クッション材自体および袋体に収容した場合の手触りや肌触りがよい。また、周縁部だけが高分子発泡体であるので、中央部の嵩高性、反発性、通気性は二重編地と同じである。
【0008】また、周縁部は中央部の二重編地の反発性に合わせて、高分子の材料、配合、発泡倍率を制御することにより、二重編地と同等の見かけ上の反発性を持たせることができる。このようにして前記二重編地片と枠体の見かけ上の弾力性が実質的に同じであるクッション材の場合は、袋体に入れたときでも、枠体部分で違和感が発生しにくい。
【0009】二重編地片の繊維の端部と枠体の表面との間および(または)二重編地片の上面および下面と枠体の表面との間に間隔があいているクッション材の場合は、繊維の端部が枠体で厚く覆われるので、繊維の端部が枠体の表面から飛び出るおそれが少ない。そのため、一層クッション材の手触りや肌触りがよくなる。
【0010】本発明のクッション材の製造法では、二重編地片の一部または全体と、あらかじめ発泡させた高粘度の高分子材料とを金型内に入れる。そのため、架橋時に発泡させる必要がなく、大気圧の下で容易に成形することができる。しかしながら充分な高分子発泡材料が得られないとき、また成形上あらかじめ発泡させた高分子材料が障害になるときは、適量の発泡剤を加えてもよい。あらかじめ発泡させた高分子材料は流動性がほとんどないため、二重編地片を水平に保持していても、中央部まで高分子発泡材料が流れてこない。また成形中に発泡して中央部まで膨れてくることも少ない。したがって周縁部にのみ枠体を容易に形成しうる。この製造法において、二重編地片を水平に維持し、2辺ないし4辺に同時に枠体を形成する場合は、クッション材を効率よく製造しうる。
【0011】前記高分子発泡材料として、液状の高分子材料に空気を混入させて泡立て処理をしたメレンゲ状のものを用いる場合は、発泡倍率や粘度、流動性を比較的任意に調節しうる。そのため使用する二重編地片に対し、適切な発泡倍率、粘度、流動性を適用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照しながら本発明のクッション材およびその製造法の実施の形態を説明する。図1は本発明のクッション材の一実施形態を示す要部斜視図、図2は図1のII-II 線断面図、図3a〜bは本発明のクッション材の製造法の一実施形態を示す概略断面図、図4a〜cは本発明のクッション材の製造法の他の実施形態を示す概略断面図、図5a〜dは本発明のクッション材の製造法のさらに他の実施形態を示す概略断面図である。
【0013】図1はベッドパッドに使用するクッション材10を示している。そのクッション材10は、二重編地を矩形状に切断した二重編地片13と、その二重編地片13の周囲に一体に成形された高分子発泡体製の枠体14とから構成されている。二重編地は従来公知のものであり、図2に示す拡大した二重編地片13に基づいて説明すると、表裏二層のネット状の編地15、16と、それらの編地15、16を間隔をあけて連結する連結糸17とからなる、いわば立体的なネット状の編地である。
【0014】二重編地片13の端部は、枠体14の端部よりもいくらかの寸法Pだけ内側の位置で留まっている。そのため、枠体14の外側は、二重編地片13がなく、高分子発泡体のみで構成される層19が形成されている。また、枠体14の厚さBは二重編地片13の厚さTよりわずかに厚い。それにより枠体14の表面側(図2の上側)および裏面側も、高分子発泡体のみからなる層14aが形成されている。そのため二重編地片13を構成する糸の端部が枠体14の表面から突出することがない。ただし枠体14の厚さBはできるだけ二重編地片13の厚さTに近い方が、クッション材の表面が平滑になるので好ましい。
【0015】また、二重編地片13は糸の隙間が空間になっているので、枠体14を構成する高分子発泡体の一部は、成形時に二重編地片13の周縁部の内部に浸透し、アンカー効果を奏する。したがって枠体14と二重編地片13とは、強固に接合する。そして高分子発泡体は二重編地片13の内部側R、すなわちクッション材10の中心側には形成されていない。このようなクッション材10は、二重編地片13の周囲の繊維の切断端が枠体14の高分子発泡体により固定されているので、ほつれることがない。また、枠体14は高分子発泡体から構成されているので、適度な可撓性、弾力性および反発性を有する。しかも中心部はネットであるので、通気性が高い。
【0016】二重編地片13の表裏二層の編地15、16および連結糸17の材料には、ポリエステル、アクリル、ポリアミド(ナイロン)、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂繊維、とくに反発性が求められる二重編地片では、モノフィラメントが好適に用いられる。表裏二層の編地15、16には、綿、ウールなどの天然繊維も採用しうるが、前述の熱可塑性樹脂の繊維からなる編地が好ましい。また連結糸と同じ熱可塑性樹脂を用いる場合は、廃棄時の分別廃棄が容易になり、リサイクルが容易になる。
【0017】前記枠体14は断面矩形状に形成されているが、三角形状、台形状、円、半円楕円など、他の形態でもよい。枠体14を構成する高分子発泡体は、軟質ポリ塩化ビニル(PVC)や、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、あるいはそれらのエラストマ、エチレン−ビニルエステル共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸エステル共重合体などの発泡体が用いられる。また他の高分子発泡体として、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)などのゴムの発泡体、すなわちいわゆるラバーフォームを用いることができる。また、枠体の材料は、二重編地片の材料と濡れ性がよいものが好ましい。さらに枠体を二重編地片と同じ種類の材料で形成する場合は、廃棄時に分別する必要がなく、リサイクルが容易になる。
【0018】上記の材料を発泡させるには、加熱あるいは化学反応によりガスを発生する発泡剤を混入したり、混練のときに充分にホイップして細かな空気の泡を混入させたり、水などを混入しておき、加熱により水蒸気を発生させていわゆる水蒸気発泡させる方法などを採用しうる。
【0019】前記クッション材10を製造するには、始めにシート状の二重編地を所定の輪郭形状、たとえば矩形状に切断して二重編地片13とし、その後、図3に示すように、枠体14を成形する。二重編地片を切断するには、たとえば裁断用の金型をセットしたプレス機や、回転刃を有するカッター(サークルカッター)などが用いられる。また、レーザーカッターなどを用いることもできる。裁断寸法はクッション材10として仕上げる寸法よりも、いくらか小さ目とし、枠体14の端面と二重編地片の端部との間にいくらか間隔を開けておく。なお裁断は4辺を同時にすることもでき、1辺ずつ行うこともできる。
【0020】ついで図3aに示すように、金型20に高分子発泡材料21を充填しておく。高分子発泡材料21としてゴムラテックスを用いる場合は、発泡剤を用いず、ゴムラテックスを泡立て器などで撹拌し、空気を混入させながら細かい気泡を形成する。しかしながら成形方法、成型品の形状によっては適量の発泡剤を使用してもよい。このようにして泡立てたゴムラテックスは、粘度が高いクリームないしメレンゲ状になる。この状態では、粘度が高く、比重が小さいため、ほとんど流動性を示さない。しかしある程度流動性があってもよい。ウレタン樹脂のように2液混合型の合成樹脂の場合は、あらかじめ混合して発泡させておく。このように金型に入れる前にあらかじめ発泡させておくことにより、金型内で材料が二重編地片の中央側まで入り込むことがない。
【0021】金型20は底部22と、その底部の両側から立ち上がる壁部23、24とからなる凹字状の形態を呈する。なお、ここでは金型20は底部22および一方の壁部23を構成するL字状の部品と、他方の壁部24を構成するI字状の部品とに分離可能にしている。しかし一体型を用いてもよい。金型20には、成形温度を維持するための電熱ヒーターないし蒸気パイプなどのヒーター25が通されている。なお、金型20をヒータで直接加熱するほか、金型全体を加熱炉などの熱雰囲気中に収容して加熱するようにしてもよい。金型20はアルミニウムなどの熱伝導牲がよい材料で製造するのが好ましい。
【0022】ついで図3bに示すように、二重編地片13の側縁を金型20内の高分子発泡材料21の中に押し込み、高分子発泡材料21が二重編地片13の連結糸の間まで入り込むようにする。なお、側縁の端部は金型20の底面よりいくらか上の位置に維持する。ついで加熱して所定時間維持し、高分子発泡材料を架橋させる。スチレン・ブタジエン・ラバーのラテックスの場合では、たとえば40〜70℃程度で1〜2分程度予備加熱し、その後70〜120℃程度で10〜20分程度加熱して加硫を行う。なおゴムラテックスを用いる場合は、金型に入れる前に、泡立て機などで撹拌し、空気を混入させながら細かい気泡を形成する。このようにして泡立てたゴムラテックスは、粘度が高いクリームないしメレンゲ状になる。この状態では、粘度が高く、見かけ比重が小さいため、ほとんど流動性を示さない。しかしある程度流動性があってもよい。なお、発泡剤を用いて成形時に発泡を継続させてもよい。
【0023】その後、金型から二重編地片13を引き上げ、余分な残留する成分、たとえば加硫剤残渣などを水などで洗浄し、70℃で3時間以上放置して二次加硫させる。それにより、二重編地片13の周縁部の一辺に枠体が一体化して形成される。枠体14を全周に形成する場合は、上記の成形工程を各辺についてそれぞれ行う。それにより図1または図2に示すクッション材10が得られる。なお、クッション材の使用状態に応じて、すべての辺について形成せず、1辺だけ、あるいは対向する2辺だけなど、全周の一部のみに成形することもできる。
【0024】つぎに図4a〜cを参照して、二重編地片の全周に枠体を形成する場合の効率的な製造法を説明する。この製造法では、まず図4aに示すように、二重編地片13を水平方向に支持するために、二重編地片13の平面形状よりも大きい金型20を横向きに配置する。金型20は底部22と、その周囲から立ち上がる壁部23とから構成されている。金型20には加熱用のヒーター25が通されている。
【0025】ついで図4bに示すように、この金型20の中央の空所内に、あらかじめ裁断して得た二重編地片13を寝かせた状態で配置する。そのとき二重編地片13の外周と壁部23の内面との間に隙間を設けておく。このときの金型20の空所の大きさは、成形しようとするクッションの形状に必要な大きさであり、裁断した二重編地片は必要とする大きさよりいくらか小さい目にする。さらに金型20の上面に、中央に開口部26を備えた蓋体27をセットする。蓋体27はいくつかに分割していてもよい。開口部26の大きさは、クッション材を形成したときの、中央の高分子発泡体が入らない範囲よりもいくらか小さめにする。
【0026】ついで図4cに示すように、蓋体27に設けた孔29および配管30を通じて前述と同様のホイップ後の高分子発泡材料21を周辺部に向けて注入し、底部22、壁部23および蓋体27で囲まれる断面矩形状の領域に高分子発泡材料21を充填する。
【0027】高分子発泡材料21を充填した後、図3の場合と同様に金型を所定の温度に維持し、高分子発泡材料を加硫あるいは架橋させ、枠体14を形成する。そして枠体14がある程度硬化した後、蓋体27を外して二重編地片13の周囲に枠体14が一体化されたクッション材10を取り出す。加硫あるいは架橋に要する時間は通常10〜20分程度である。そして高分子材料はフォーム状でほとんど流動性がなく、さらにあらかじめ発泡させているので、架橋時に膨張して二重編地片13の内側まで侵入してくることはない。また、発泡剤を用いた場合でも、量で調整したり、発泡剤の種類を選択することによって、二重編地片13の内部に流れ込むことを防ぐことができる。なお、図1の二重編地片13では、手前側(左下)の枠体の部分14bは、図2に示すように連結糸17が並んだ状態であるので、高分子発泡材料が流れ込みにくい。それにより枠体14の内面側は、それらの連結糸17からいくらか内側に膨んだ形態で停止し、その状態で弾力性を有する状態で固化する。
【0028】図4の製造法では、先に二重編地片を金型に入れ、その後、高分子材料を注入するようにしているが、先に高分子材料を入れてもよい。図5a〜dはそのような製造法の一実施形態を示している。この製造法では、図5aに示すように、金型20内に、できるだけ枠体と同じ形状となるように、ノズル28などから高分子材料21を壁部23に沿って底部22と壁部23の間に隙間ができないように絞り出しておく。ついで図5bに示すように、二重編地片13を金型20内に入れる。そのとき高分子材料21は二重編地片13によって押し込まれ、金型20の角部分まで充分に充填されると共に、二重編地片13の連結糸17の間まで入り込む。
【0029】二重編地片13を金型20に押し込んだとき、金型20の角部分と二重編地片13の連結糸17の間に高分子材料が入り込むため、二重編地片13の上面部分の高分子材料21が不足することがある。この場合には図5cに示すように、二重編地片13の上側にも高分子材料を適量絞り出し、いくらか盛り上げる。ついで図5dに示すように、その上から蓋体27を被せ、高分子材料を押さえ込む。その後は図4の場合と同様に、予備加熱および加硫を行い、蓋体27を外して成形後のクッション材を取り出し、余分な残留成分を水で洗浄し、二次加硫させる。
【0030】この製造法では、高分子材料の絞り出し後に二重編地片を金型内に入れるため、高分子材料が金型の隅々まで充分に充填され、金型の内面形状に合ったきれいな形状に成形される。また、発泡密度も均一になる。
【0031】上記のようにして得られたクッション材10は、布製の袋に充填して、ベッドカバーなどに使用することができる。枠体14を構成する高分子発泡体の最終的な発泡倍率は、製造しようとするクッション材の用途、とくに所望の硬さによって選択すればよいが、通常は0.1〜10倍程度、好ましくは2〜3倍程度の緻密な発泡状態とする。発泡倍率を10倍を超えて大きくすると、空洞が多くなり、二重編地片13と枠体14との接合強度が低くなるからである。
【0032】前記実施形態では、成形時にとくに圧力を加えていないが、中央部側(蓋体27の開口部26側)を気密に維持すると共に、圧縮空気を導入して加圧するようにしてもよい。また、前述の実施形態では、二重編地片13を矩形状にしているが、三角形、円形、楕円形など、任意の形状にすることができる。また、二重編地片13は1枚だけを用いているが、複数枚重ねて厚いクッション材を一度に成形することもできる。
【出願人】 【識別番号】391008401
【氏名又は名称】株式会社三ツ星
【出願日】 平成13年9月18日(2001.9.18)
【代理人】 【識別番号】100100044
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 重夫
【公開番号】 特開2003−88449(P2003−88449A)
【公開日】 平成15年3月25日(2003.3.25)
【出願番号】 特願2001−283725(P2001−283725)