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【発明の名称】 シートヘッドレスト
【発明者】 【氏名】永安 秀隆
【住所又は居所】愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ株式会社内

【氏名】福田 滋
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内

【氏名】長谷川 康紀
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内

【氏名】松林 清佳
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内

【要約】 【課題】シートバックに対するヘッドレストの組み付け性を向上させるとともに、ヘッドレストカバーとシートバックカバーとの境目の外観もよくする。

【解決手段】シートバック20との一体感を出すように構成されたシートヘッドレストであって、フレーム22aにヘッドレストパッド32が設けられているとともに、このパッド32の外側にヘッドレストカバー40が被せ付けられ、このヘッドレストカバー40に取り付けられた被係止部材(フック42)が、シートバックカバー24に取り付けられた係止部材(フック26)に結合されることで、シートバック20に対する組み付けが行われている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シートバックとの一体感を出すように構成されたシートヘッドレストであって、フレームにヘッドレストパッドが設けられているとともに、このパッドの外側にヘッドレストカバーが被せ付けられ、このヘッドレストカバーに取り付けられた被係止部材が、シートバックカバーに取り付けられた係止部材に結合されることで、シートバックに対する組み付けが行われているシートヘッドレスト。
【請求項2】 請求項1に記載されたシートヘッドレストであって、前記被係止部材がヘッドレストカバーにおける開放側の端部で、かつ少なくともシートの前面側と背面側とにそれぞれ取り付けられ、これと対応する位置に前記係止部材が取り付けられているシートヘッドレスト。
【請求項3】 請求項2に記載されたシートヘッドレストであって、前記被係止部材が、前記ヘッドレストカバーの前記開放部の内側に回り込んだ箇所において前記係止部材に結合されているシートヘッドレスト。
【請求項4】 請求項1に記載されたシートヘッドレストであって、前記ヘッドレストパッドが前面側と背面側とに分かれており、これらが前記フレームを挟み込むようにして組み付けられているシートヘッドレスト。
【請求項5】 請求項1に記載されたシートヘッドレストであって、前記ヘッドレストパッドが、それよりも剛性があり、かつ前面側と背面側との両プレート部分を二枚合わせとした構成のインサート部材を被う状態で一体に成形されているとともに、このインサート部材が前記フレームに接する状態で組み付けられているシートヘッドレスト。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートヘッドレストに関し、詳しくは主としてシートバックがフレームにネット体を張ることで構成された車両用シートのヘッドレストに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のシートにおけるヘッドレストは、シートバックとの一体感が出るような構成になっている。つまりシートバックフレームと一体の部分を利用してヘッドレストが組み付けられるようになっている。図19は従来のヘッドレスト取付け構造の一例を表した断面図である。この図面で示すようにシートバックフレーム100の前面開放部には、ワイヤーの枠102に張られたネット体104が組み付けられている。またシートバックには、パッド112の外側にカバー114を被せ付けた構造のヘッドレスト110が組み付けられている。このヘッドレスト110には、カバー114内側の樹脂プレート115に取り付けられた複数個のクリップ116,118が予め組み込まれている。そしてシートバックに対するヘッドレスト110の組み付けは、クリップ116をシートバックフレーム100と一体の部分に結合し、別のクリップ118を前記のネット体104に結合している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ヘッドレスト110をシートバックに組み付けるために複数個のクリップを用いるため作業性がわるく、またヘッドレスト110がそのカバー114とネット体104との境目で浮き上がることもあり、そうなると外観が損なわれる。本発明は前記課題を解決しようとするもので、その目的は、シートバックに対するヘッドレストの組み付け性を向上させるとともに、ヘッドレストカバーとシートバックカバーとの境目の外観もよくすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成するためのもので、請求項1に記載の発明は、シートバックとの一体感を出すように構成されたシートヘッドレストであって、フレームにヘッドレストパッドが設けられているとともに、このパッドの外側にヘッドレストカバーが被せ付けられ、このヘッドレストカバーに取り付けられた被係止部材が、シートバックカバーに取り付けられた係止部材に結合されることで、シートバックに対する組み付けが行われている。
【0005】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載されたシートヘッドレストであって、前記被係止部材がヘッドレストカバーにおける開放側の端部で、かつ少なくともシートの前面側と背面側とにそれぞれ取り付けられ、これと対応する位置に前記係止部材が取り付けられている。このように請求項1または2の発明では、前記ヘッドレストカバーの被係止部材を前記シートバックカバーの係止部材に結合することで、前記シートバックに対するヘッドレストの組み付けが完了するので、その作業性がよくなる。また前記ヘッドレストカバーと前記シートバックカバーとが直接結合された状態になることから、相互の境目の外観がよくなる。
【0006】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載されたシートヘッドレストであって、前記被係止部材が、前記ヘッドレストカバーの前記開放部の内側に回り込んだ箇所において前記係止部材に結合されている。これにより、前記ヘッドレストカバーと前記シートバックカバーとの境目の仕上がりがさらによくなる。
【0007】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載されたシートヘッドレストであって、前記ヘッドレストパッドが前面側と背面側とに分かれており、これらが前記フレームを挟み込むようにして組み付けられている。この構成を採用することにより、前記ヘッドレストパッドを前記フレームに対して容易に組み付けることができる。
【0008】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載されたシートヘッドレストであって、前記ヘッドレストパッドが、それよりも剛性があり、かつ前面側と背面側との両プレート部分を二枚合わせとした構成のインサート部材を被う状態で一体に成形されているとともに、このインサート部材が前記フレームに接する状態で組み付けられている。これによって前記ヘッドレストパッドを一部品として取り扱うことができ、しかも前記インサート部材によって前記ヘッドレストパッドを前記フレームに簡単に組み付けることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明する。まず実施の形態1を図1〜11によって説明する。図1は車両用シート(フロントシート)の外観を表した斜視図である。このシートは“ネットシート”と称されるタイプであって、シートクッション10およびシートバック20におけるそれぞれのカバー12,24にネット体が使用されている。このネット体には不織布(繊維)をネット状に編んだ物、あるいはネット状の織物を用いており、それを適度の弾性をもたせた状態で張ることによってシートクッション10の着座面およびシートバック20の背もたれ面にクッション性をもたせている。そしてシートバック20の上部にはヘッドレスト30が組み付けられている。
【0010】図2はシートバック20の上部と分解状態のヘッドレスト30とを表した斜視図、図3は同じくシートバック20の上部とヘッドレスト30との左半分を拡大して表した断面図である。これらの図面で示すように、シートバック20はシートバックフレーム22の外側にシートバックカバー24(ネット体)が被せ付けられた構造になっている。またシートバックフレーム22における上部の中央部にはアーチ型のフレーム22aが一体に形成されており、このフレーム22aはシートバックカバー24から露出している。このフレーム22aに対してヘッドレスト30のパッド32が取り付けられ、このヘッドレストパッド32の外側にヘッドレストカバー40が被せ付けられている。
【0011】図4は図3のA-A矢視方向の断面図、図5は図3のB-B矢視方向の断面図、図6は図3のC-C矢視方向の断面図、図7は図3のD-D矢視方向の断面図、図8は図3のE-E矢視方向の断面図である。また図9は図3のF-F矢視方向の断面図、図10は図3のG-G矢視方向の断面図、図11は図3のH-H矢視方向の断面図である。これらの図面からも明らかなように、ヘッドレストパッド32はシートの前面側と背面側とに分かれており、これらがフレーム22aを両側から挟み込むようにして組み付けられている。ヘッドレストカバー40の下部は開放されており、ヘッドレストパッド32の外側に対してヘッドレストカバー40が上方から被せ付けられている。またヘッドレストカバー40における開放側の前面および背面には、合成樹脂材などで成形されたフック42がカバー40に対する縫製あるいは溶着によってそれぞれ取り付けられている。
【0012】図4〜6および図9,10から明らかなように、両ヘッドレストパッド32には互いの合わせ面34において開口した溝36が形成されており、この溝36にフレーム22aがはまり込んでいる。つまり溝36における各部位の形状は、個々に対応するフレーム22aの各部位の形状に合わせて設定されている。したがって溝36は、対応するフレーム22aの部位によってヘッドレストパッド32の双方に形成されていたり、片方だけに形成されていたりする。またヘッドレストパッド32はその下部において、シートバック20の上部がはまり込む凹部38を備えている(図4〜8)。シートバック20において、この凹部38に位置する箇所のシートバックカバー24の前面および背面には、合成樹脂材などで成形されたフック26がカバー24に対する縫製あるいは溶着によってそれぞれ取り付けられている。
【0013】シートバック20にヘッドレスト30を組み付けるには、前に記載したようにフレーム22aに対して二つのヘッドレストパッド32を前後両側から挟み込むようにして組み付けた後、このヘッドレストパッド32にヘッドレストカバー40を被せ付ける。このヘッドレストカバー40における開放側の端部は、ヘッドレストパッド32の下部を包み込んだ状態で前記の凹部38に位置させている。そして凹部38の内部では、ヘッドレストカバー40に取り付けられている両フック42(被係止部材)を、シートバックカバー24に取り付けられているフック26(係止部材)にそれぞれ結合する。これだけの簡単な作業によってシートバック20に対するヘッドレスト30の組み付けが完了する。
【0014】このようにフック26,42の結合により、シートバックカバー24にヘッドレストカバー40が直接結合された状態となる。しかもヘッドレストカバー40側のフック42は、このヘッドレストカバー40における開放部の内側に回り込んだ前記の凹部38内においてシートバックカバー24側のフック26に結合される。したがって、この結合部が外から見えないのはもちろんのこと、ヘッドレストカバー40とシートバックカバー24との境目の仕上がりがよくなる。また前記のように二つのヘッドレストパッド32をフレーム22aに対してシートの前面側および背面側から挟み込むようにして組み付けることで、比較的複雑な断面形状をしているフレーム22aを前記の溝36に的確に収めた状態でヘッドレストパッド32を組み付けることができる。
【0015】つぎに実施の形態2を図12〜18によって説明する。図12(A)はシートバック20の上部と分解状態のヘッドレスト30とを表した斜視図、図13は同じくシートバック20の上部とヘッドレスト30との左半分を拡大して表した断面図である。この実施の形態2におけるヘッドレストパッド33は一体成形部材であり、その内部にはインサート部材50が位置している。このインサート部材50は、上縁部位のヒンジ部分54で連結された前面側および背面側のプレート部分52をヒンジ部分54で折って二枚合わせにした形状になっている。その成形は、ポリエチレンテレフタレート樹脂の繊維体またはウレタン樹脂などを用い、シートバック20におけるフレーム22aの形状に合わせて図12(B)で示すように展開状態で成形する。その後、両プレート部分52を二枚合わせに折ってヘッドレストパッド33の成形型内にセットし、ヘッドレストパッド33と一体に成形する。
【0016】図14は図13のI-I矢視方向の断面図、図15は図13のJ-J矢視方向の断面図、図16は図13のK-K矢視方向の断面図、図17は図13のL-L矢視方向の断面図、図18は図13のM-M矢視方向の断面図である。これらの図面で明らかなように両プレート部分52における各部位の断面形状は、個々に対応するフレーム22aの各部位の形状に合わせた形状になっており、両プレート部分52の溝56にフレーム22aが収まっている。またヘッドレストパッド33の外側には、実施の形態1の場合と同様にヘッドレストカバー40が上方から被せ付けられているとともに、ヘッドレストパッド33の下部にはシートバック20の上部がはまり込む凹部39がある(図14〜16)。
【0017】シートバック20にヘッドレスト30を組み付けるには、フレーム22aに対してヘッドレストパッド33を上方から被せ付ける。このとき、フレーム22aはインサート部材50を構成している二枚合わせのプレート部分52を押し開きながら進入して、図14〜18で示す所定の位置に納まる。つまりヘッドレストパッド33だけでは、その内部がフレーム22aの進入によって変形し、フレーム22aを所定の位置に収めるのが困難であるが、ヘッドレストパッド33よりも剛性の高いインサート部材50があることで、一体成形品であるヘッドレストパッド33を簡単に組み付けることができる。
【0018】その後は、実施の形態1と同様にヘッドレストパッド33の外側にヘッドレストカバー40を被せ付ける。そしてヘッドレストカバー40の開放側の端部でヘッドレストパッド33の下部を包み込みながら、凹部39の内部においてヘッドレストカバー40側の両フック42(被係止部材)を、シートバックカバー24側のフック26(係止部材)にそれぞれ結合する。これによってシートバック20に対するヘッドレスト30の組み付けが完了する。なお実施の形態2を表した図12〜18において、実施の形態1と同一もしくは均等構成と考えられる部材には、図面に同一符号を付して重複する説明は省略した。
【出願人】 【識別番号】000101639
【氏名又は名称】アラコ株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市吉原町上藤池25番地
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
【出願日】 平成13年9月19日(2001.9.19)
【代理人】 【識別番号】100064344
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 英彦 (外4名)
【公開番号】 特開2003−88444(P2003−88444A)
【公開日】 平成15年3月25日(2003.3.25)
【出願番号】 特願2001−285294(P2001−285294)