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【発明の名称】 ベッド用テーブル装置
【発明者】 【氏名】鎌田 達夫
【住所又は居所】東京都昭島市中神町1148番地 フランスベッド株式会社東京工場内

【要約】 【課題】この発明はテーブル板が押し上げられたときに、簡単な構成で確実に上昇させることができるベッド用テーブル装置を提供することにある。

【解決手段】移動可能な支持体2に立設された中空状の固定支柱6と、ロッド部19を上側にし、シリンダ部18を下側にして固定支柱内に移動可能に収容されたガススプリング17と、固定支柱にスライド可能に外嵌された中空状の可動支柱11と、可動支柱の上端に取付けられるとともにガススプリングのロッド部の先端が連結されロッド部がロック状態のときに下方から押し上げられると可動支柱及びガススプリングと一体的に固定支柱に沿って上昇するテーブル板14と、テーブル板に設けられその操作によってガススプリングの作動部を押圧しガススプリングのロッド部のロック状態を解除してテーブル板を上下動可能とする操作レバー26とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動可能に構成された支持体と、この支持体に立設された中空状の固定支柱と、シリンダ部、このシリンダ部に突没可能に設けられたロッド部及びこのロッド部の先端に設けられその操作によって上記ロッド部のロック状態を解除して突没可能とする作動部とを有し、上記ロッド部を上側にして上記固定支柱内に移動可能に収容されたガススプリングと、上記固定支柱にスライド可能に外嵌された中空状の可動支柱と、この可動支柱の上端に取付けられるとともに上記ガススプリングのロッド部の先端が連結されこのロッド部がロック状態のときに下方から押し上げられると上記可動支柱及び上記ガススプリングと一体的に上記固定支柱に沿って上昇するテーブル板と、このテーブル板に設けられその操作によって上記作動部を押圧し上記ガススプリングのロッド部のロック状態を解除して上記テーブル板を上下動可能とする操作部とを具備したことを特徴とするベッド用テーブル装置。
【請求項2】 上記ガススプリングのシリンダ部の下端部には、上記固定支柱の内面に摺接するスライダが取付けられていることを特徴とする請求項1記載のベッド用テーブル装置。
【請求項3】 上記固定支柱の上端には上部ストッパが設けられ、上記可動支柱の下端部には可動支柱を固定支柱に沿って上昇させたときに上記上部ストッパと当接して上記可動支柱が上記固定支柱から抜出するのを阻止する下部ストッパが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のベッド用テーブル装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はベッドの利用者が食事用テーブルや小物置などとして利用するベッド用テーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ベッドの利用者が上述した用途などに利用するベッド用テーブル装置が知られている。この種のテーブル装置はキャスタによって移動可能な支持体を有し、この支持体には固定支柱が設けられ、この固定支柱には可動支柱が設けられている。この可動支柱にはテーブル板が取付けられている。
【0003】上記固定支柱にはガススプリングが収容され、そのシリンダ部は固定支柱に固定されている。上記ガススプリングのロッド部は上記テーブル板に連結固定されている。したがって、上記ガススプリングのロッド部のロック状態を解除すること、上記ロッド部によって上記テーブル板の高さを、利用者が使い易い高さに調整できるようになっている。
【0004】一方、病院などでは、利用者の昇降を容易にしたり、医師が診察し易いようにするためなどに高さ調整可能なベッドが用いられることが多い。上記テーブル装置は使用時には上記支持体をベッドの側方から下面側に挿入する。それによって、上記テーブル板はベッドの上方に幅方向に沿って所定の高さで保持されるから、ベッド上の利用者が利用することが可能となる。
【0005】上記テーブル装置を高さ調整可能なベッドで利用すると、テーブル板がベッドの上方にある状態でベッドを高くしてしまうことがある。その場合、テーブル板の下面にベッドのフットボードや側柵などが当たり、ベッドやテーブル装置が損傷するということがある。
【0006】そこで、天板がベッドの上方にあるときに、ベッドを上昇させて天板が押圧されると、ガススプリングのロック状態を解除し、上記天板をガススプリングによって上昇させてベッドやテーブル装置が損傷するのを防止する構造が特開平9−252850号公報によって提案されている。
【0007】上記公報に示されたベッドサイドテーブルは、台車に基部支柱が立設され、この基部支柱には可動支柱がスライド可能に設けられている。上記基部支柱にはガススプリングのシリンダ部が固定されて収容され、このガススプリングのロッド部の先端は可動支柱の上端に連結固定されている。
【0008】上記可動支柱の上端部にはブラケットが回動軸によって揺動可能に設けられ、このブラケットにテーブル板(甲板)が取付けられている。このテーブル板には操作レバーが枢着されている。操作レバーの一端は上記ロッド部の先端に設けられた操作軸に対向している。操作レバーを回動させて上記操作軸を押圧すれば、ロッド部のロック状態が解除されるから、テーブル板を上下動させることが可能となっている。
【0009】ベッドの上方にテーブル板がある状態でベッドが上昇し、テーブル板がベッドによって押圧されると、テーブル板が回動軸を支点として回動する。上記操作軸はテーブル板を回動可能に支持した回動軸からずれているため、テーブル板が回動すると、操作レバーと操作軸とが接近し、操作レバーによって操作軸が押し込まれる。それによって、ガススプリングのロック状態が解除されるから、テーブル板が可動支柱とともに上昇し、テーブルやベッドが損傷するのが防止されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構成によると、テーブル板を可動支柱に対してブラケット及び回動軸を用いて揺動可能に連結しなければならない。そのため、ブラケットや回動軸などの部品が必要となるため、部品点数の増大や構成の複雑化によるコスト上昇を招くということがあった。
【0011】可動支柱にテーブル板を揺動可能に取付けると、使用中にテーブル板ががた付くことになる。そこで、使用中におけるテーブル板のがた付きを防止するため、上記ブラケットを上記可動支柱に対してクッション部材により弾性的に保持し、テーブル板が下方から押圧されたときに上記クッション部材を弾性変形させてテーブル板を揺動させるようにしている。そのため、がたつき防止のためにクッション部材が必要となるから、そのことによっても、部品点数の増大や構成の複雑化を招くということがある。
【0012】この発明は、テーブル板を可動支柱に固定して設けても、このテーブル板が下方から押し上げられたときに、上昇させることができるようにしたベッド用テーブル装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、移動可能に構成された支持体と、この支持体に立設された中空状の固定支柱と、シリンダ部、このシリンダ部に突没可能に設けられたロッド部及びこのロッド部の先端に設けられその操作によって上記ロッド部のロック状態を解除して突没可能とする作動部とを有し、上記ロッド部を上側にして上記固定支柱内に移動可能に収容されたガススプリングと、上記固定支柱にスライド可能に外嵌された中空状の可動支柱と、この可動支柱の上端に取付けられるとともに上記ガススプリングのロッド部の先端が連結されこのロッド部がロック状態のときに下方から押し上げられると上記可動支柱及び上記ガススプリングと一体的に上記固定支柱に沿って上昇するテーブル板と、このテーブル板に設けられその操作によって上記作動部を押圧し上記ガススプリングのロッド部のロック状態を解除して上記テーブル板を上下動可能とする操作部とを具備したことを特徴とするベッド用テーブル装置にある。
【0014】請求項2の発明は、上記ガススプリングのシリンダ部の下端部には、上記固定支柱の内面に摺接するスライダが取付けられていることを特徴とする請求項1記載のベッド用テーブル装置にある。
【0015】請求項3の発明は、上記固定支柱の上端には上部ストッパが設けられ、上記可動支柱の下端部には可動支柱を固定支柱に沿って上昇させたときに上記上部ストッパと当接して上記可動支柱が上記固定支柱から抜出するのを阻止する下部ストッパが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のベッド用テーブル装置にある。
【0016】この発明によれば、ガススプリングがロックされた状態で、テーブル板が下方から押し上げ力を受けると、その押上げ力によってテーブル板は可動支柱及びガススプリングとともに上昇するから、テーブル板などが損傷するのが防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発明の一実施の形態を説明する。
【0018】図1はこの発明のテーブル装置1を示す斜視図であって、このテーブル装置1は支持体2を有する。この支持体2は連結部材3の両端にそれぞれ脚部材4を平行に連結し、各脚部材4の両端にそれぞれストッパ付きのキャスタ5を取付けて走行可能に構成されている。
【0019】上記支持体2の一端部には扁平状の角パイプからなる固定支柱6が立設されている。すなわち、図2(a)に示すように、支持体2の一端部の上面には、上記固定支柱6の断面積よりも大きな矩形状のベース板7が固着され、上記固定支柱6の下端には四角錐状のカバー部材8の上端が固着されている。そして、このカバー部材8の下端が上記ベース部材7に固着されることで、固定支柱6が支持体2に立設固定されている。
【0020】上記固定支柱6には、この固定支柱6よりも断面積の大きな可動支柱11が外嵌されている。この可動支柱11の下端部内には下部ストッパ12が固定され、上記固定支柱6の上端には上部ストッパ13が固定されている。
【0021】上記下部ストッパ12と上部ストッパ13は、可動支柱11を固定支柱6に沿って上下動するとき、その上下動をガイドする。さらに、可動支柱11を所定以上に上昇させると、下部ストッパ12が上部ストッパ13に当接し、可動支柱11が固定支柱6から抜出するのを阻止するようになっている。
【0022】上記可動支柱11の上端にはテーブル板14が連結固定される。このテーブル板14の下面には角筒状の受け部材15が長手方向に沿って取付けられ、この受け部材15の長手方向一端部に上記可動支柱11の上端が連結固定されている。上記固定支柱6内にはガススプリング17が収容されている。このガススプリング17はシリンダ18部及びこのシリンダ部18に突没可能に設けられたロッド部19を有し、このロッド部19の先端からは作動部としての作動軸20が突出している。この作動軸20がロッド部19の先端から突出しているときにはロッド部19が移動不能にロックされ、上記作動軸20を押圧すると、上記ロッド部19のロック状態が解除され、内蔵された高圧ガスの圧力によってロッド部19がシリンダ部18から突出する方向に付勢される。
【0023】上記ガススプリング17はシリンダ部18を下方にして上記固定支柱6に収容されている。シリンダ部18の下端には図2(a)に示すようにコ字状の連結部材22が固着されている。この連結部材22には上記固定支柱6の内面に沿ってスライド可能なスライダ23が連結軸24によって着脱可能に連結されている。つまり、ガススプリング17は、上記固定支柱6内に、この固定支柱6の高さ方向に沿って移動可能に収容されている。
【0024】上記ガススプリング17のロッド部19は、先端部を上記テーブル板14の下面に設けられた受け部材15の一端部に固着している。図3(a)に示すように、上記ロッド部19に設けられた作動軸20は上記受け部材15の一端部内に突出させている。
【0025】上記受け部材15の一端部は開口し、この開口端部内には操作部としての操作レバー26が中途部を枢着して設けられている。この操作レバー26の一端部は上記作動軸20に対向し、他端部は上記受け部材15の外部に突出している。そのため、操作レバー26の他端部を図3(b)に矢印で示す方向へ押し上げれば、その一端部によって作動軸20が押圧されるから、ガススプリング17のロッド部19のロック状態を解除することができる。
【0026】このような構成のベッド用テーブル装置によれば、図3(a)に示すようにテーブル板14が下降した状態において、操作レバー26を回動させてガススプリング17の作動軸20を押圧すれば、このガススプリング17のロッド部19のロック状態が解除され、ガス圧によって突出方向に付勢される。したがって、テーブル板14を図3(a)から同図(b)に示すように上昇させることができる。
【0027】テーブル板14が図3(b)に示すように上昇した状態から下降させる場合には、操作レバー26を操作して作動軸20を押圧し、ロッド部19のロック状態を解除したならば、その状態でテーブル板14をガス圧に抗して押圧すれば、テーブル板14を下降させることができる。
【0028】テーブル板14を所定の高さまで下降させたならば、操作レバー26の操作を解除し、ロッド部19をロック状態に戻せば、テーブル板14をその高さで保持することができる。
【0029】テーブル装置は、食事用のテーブルや小物類の置き場などとして、図4に示すように支持体2をベッド31の側方から下面側に進入させ、テーブル板14をベッド31の上方に位置させて使用する。
【0030】上記ベッド31は図示しない上下駆動機構によって高さ位置の調整可能な構成となっていて、テーブル板14をベッド31のフットボード32の上方に位置させた状態で、フットボード32を図4に実線で示す下降位置から鎖線で示す上昇位置に上昇させてしまうことがある。
【0031】テーブル板14がベッド31上において、図3(a)に示す高さ位置で使用されている状態でベッド31が上昇すると、テーブル板14の下面にフットボード32の上端が当たり、テーブル板14を押し上げる。テーブル板14には固定支柱6にスライド可能に支持された可動支柱11が取付けられている。この可動支柱11には、上記固定支柱6に収容されたガススプリング17のロッド部19が連結されている。
【0032】上記ガススプリング17は上記固定支柱6内に移動可能に収容され、この固定支柱6に対して連結されていない。そのため、テーブル板14がベッド31のフットボード32によって押し上げられると、図4に示すようにこのテーブル板14とともに可動支柱11を介してガススプリング17も上昇するから、ベッド31やテーブル装置1応力によって損傷するのが防止される。
【0033】上記ガススプリング17のシリンダ部18には上記可動支柱11の内面に沿ってスライドするスライダ23が設けられている。そのため、図5に示すように、このスライダ23によってガススプリング17は固定支柱6内で円滑に上昇するから、ガススプリング17とともにテーブル板14も円滑に上昇させることが可能となる。
【0034】このように、この発明のテーブル装置1は、ガススプリング17のロッド部19をテーブル板14に連結したが、上記ガススプリング17のシリンダ部18は固定支柱6内に単に挿入するだけとし、この固定支柱6に対して自由に上下動できるようにした。
【0035】そのため、ガススプリング17のロック状態を解除していないときに、上記テーブル板14がベッド31のフットボード32によって押し上げられても、テーブル板14がガススプリング17とともに上昇するから、ベッド31やテーブル装置1を損傷させるような応力が発生するのを防止できる。
【0036】なお、ベッド31に側柵が設けられている場合には、上記テーブル板14が側柵によって押し上げられることもある。
【0037】上記ガススプリング17は固定支柱6に対して上昇可能に収容するだけの構造である。そのため、従来のように上記テーブル板14を可動支柱11に揺動可能に設けずにすむから、部品点数を減少させ、コストの低減や構成の簡略化を図ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ガススプリングがロックされた状態で、テーブル板が下方から押し上げ力を受けると、その押上げ力によってテーブル板は可動支柱及びガススプリングとともに上昇するから、テーブル板などが損傷するのを防止することができる。
【0039】しかも、テーブル板が下方から押し上げられたときに、ガススプリングを固定支柱に対して自由に上昇させる構造であるから、ガススプリングのロック状態を解除してテーブル板を上昇させる従来構造に比べて部品点数を少なくし、コストの低減や構成の簡略化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000010032
【氏名又は名称】フランスベッド株式会社
【住所又は居所】東京都渋谷区桜丘町31番15号
【出願日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
【公開番号】 特開2003−325239(P2003−325239A)
【公開日】 平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願番号】 特願2002−135571(P2002−135571)