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【発明の名称】 幕板付きテーブル
【発明者】 【氏名】中山 健
【住所又は居所】神奈川県横浜市西区北幸二丁目7番18号 株式会社岡村製作所内

【氏名】笹崎 悟
【住所又は居所】神奈川県横浜市西区北幸二丁目7番18号 株式会社岡村製作所内

【要約】 【課題】前列の椅子などが、後列のテーブルの幕板に当たるのを防ぐとともに、幕板が左右の広範囲に亘って窪むことを防止する。

【解決手段】左右に離間する脚支柱2、2を有するテーブル1の脚支柱間、または脚支柱の後面側に幕板3を設けた幕板付きテーブルにおいて、幕板3を金属薄板製とするとともに、この幕板3を、ほぼ垂直をなす基部3aと、この基部3aの下端縁から、折曲部3bを介して下前方に延設された傾斜部3cと、傾斜部3cの下端縁から、前向屈曲部3dを介して上方へ延設された上向部3fとを備えるものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右に離間する脚支柱を有するテーブルの脚支柱間、または脚支柱の後面側に幕板を設けた幕板付きテーブルにおいて、幕板を金属薄板製とするとともに、この幕板を、ほぼ垂直をなす基部と、この基部の下端縁から下前方に延設された傾斜部と、この傾斜部の下端縁から前上方へ延設された上向部とからなるものとしたことを特徴とする幕板付きテーブル。
【請求項2】 前記傾斜部の下端縁から、前向屈曲部を介して上前方に延設された折り返し部と、この折り返し部の上端縁から屈曲部を介して上前方に延設された上向部とを備えることを特徴とする請求項1記載の幕板付きテーブル。
【請求項3】 前記上向部の上端縁を、下方に向けて折り返えしたことを特徴とする請求項1または2記載の幕板付きテーブル。
【請求項4】 前記基部の下部と、傾斜部の上部にまたがる上下方向を向く複数のスリットを、左右方向に並設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の幕板付きテーブル。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば学校や研修会場等において使用される幕板付きテーブルに係り、特にその幕板の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】学校や研修会場等において、前後に多数列並べて使用される幕板付きテーブルから、着座のために、椅子を後方に引き出した際に、その椅子の後脚が、後列のテーブルの幕板の後面下部に当たり、幕板が広範囲に亘って窪み、場合によっては、脚支柱に取付けられている幕板の左右両端が、脚支柱から離脱するに至るおそれがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の問題点に鑑み、前列のテーブル用の椅子などが、幕板の後面に当たりにくくするとともに、仮に当たった場合にも、そのために幕板が広範囲に亘って窪んだり、当たった際の衝撃が、幕板の脚支柱への取付け部となっている、幕板の左右両端に波及することを可及的に防止し得るようにした幕板付きテーブルを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)左右に離間する脚支柱を有するテーブルの脚支柱間、または脚支柱の後面側に幕板を設けた幕板付きテーブルにおいて、幕板を金属薄板製とするとともに、この幕板を、ほぼ垂直をなす基部と、この基部の下端縁から下前方に延設された傾斜部と、この傾斜部の下端縁から前上方へ延設された上向部とからなるものとする。
【0005】(2)上記(1)項において、傾斜部の下端縁から、前向屈曲部を介して上前方に延設された折り返し部と、この折り返し部の上端縁から屈曲部を介して上前方に延設された上向部とを備える。
【0006】(3)上記(1)項または(2)項において、上向部の上端縁を、下方に向けて折り返えす。
【0007】(4)上記(1)項〜(3)項のいずれかにおいて、基部の下部と、傾斜部の上部にまたがる上下方向を向く複数のスリットを、左右方向に並設する。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用したテーブルを、後下方から見た斜視図、図2は、図1に示すテーブルにおける幕板取付前の後下方斜視図、図3は、図1におけるIII−III線縦断要部拡大側面図、図4は、同じくテーブルの左端部の要部拡大正面図である。
【0009】本発明は、左右に離間する脚支柱(2)(2)を有するテーブル(1)の脚支柱(2)(2)間、または脚支柱(2)の後面(以下、図1の手前側を前方として説明する。)側に幕板(3)を設けた幕板付きテーブル(1)において、幕板(3)を金属薄板製とするとともに、この幕板(3)を、ほぼ垂直をなす基部(3a)と、この基部(3a)の下端縁から屈曲部(3b)を介して下前方に延設された傾斜部(3c)と、傾斜部(3c)の下端縁から屈曲部(3d)を介して上方へ延設された折り返し部(3e)(3f)とを備えるものとしたことを特徴とする幕板付きテーブル(1)である。
【0010】左右に離間する脚支柱(2)(2)は、金属パイプよりなり、その下端に、前方を向くパイプ状のベース脚(5)の後端を結合して、脚体(6)が構成されている。
【0011】左右の脚支柱(2)(2)における上端の対向面には、縦長の楕円形断面をなす金属パイプ状の連結杆(7)の左右両端の閉塞部材(図示略)が、両脚支柱(2)の外側面より挿入したボルト(8)により固定されている。
【0012】左右の脚支柱(2)(2)における上端の前面には、後記する天板(9)支持用の金属製の先細り角筒状をなす支持杆(10)の後端が、その上面が脚支柱(2)の上端と整合するようにして、溶接等により前向き水平状に固着されている。
【0013】両支持杆(10)の前端の中空孔内には、図5の断面図に示すように、例えば合成樹脂により、支持杆(10)の内側部と同様の外形をなす塞栓状の天板固定具(11)の後端部が、前端部に形成された係止段部(12)が、支持杆(10)の開口縁と当接するまで圧入されている。
【0014】天板固定具(11)の上端には、上面が支持杆(10)の上面と同一面をなす取付片(11a)が、前向きに突設され、その中央部には、上下方向の通孔(13)が、下面が開口する大径の凹孔(14)を介して穿設されている。
【0015】上記連結杆(7)の前面の上端には、側面視倒立L字状をなす複数(実施形態では4個)の支持金具(15)の下向片(15a)が、上片(15b)の上面が連結杆(7)の上端と整合するようにして、溶接等により固着されている(図1、図3、図4参照)。
【0016】天板(9)は、次のようにして固定されている。すなわち、図5に示すように、天板(9)の左右両側部の前端部下面は、その部分に予め圧嵌しておいためねじ筒(16)に、左右の支持杆(10)における天板固定具(11)の取付片(11a)の通孔(13)より挿入したねじ(17)を螺合することにより、両支持杆(10)に取付けられている。この際、ねじ(17)の頭部は、凹孔(14)内に没入されるので、外部に露呈して体裁が損なわれることはない。
【0017】天板(9)の後端部の下面は、上記各支持金具(15)の上片(15b)に穿設した通孔(図示略)にねじ(17)を挿入し、これを、天板(9)に予め圧嵌しておいた上記と同様のめねじ筒(図示略)に螺合することにより、連結杆(7)に間接的に取付けられている(図3、図4参照)。天板(9)の下側には、棚(18)が取付けられている。幕板(3)は、連結杆(7)よりも後方の天板(9)の直下において、左右の脚支柱(2)(2)間に設けられている。
【0018】本発明は、この幕板(3)の形状等に特徴を有する。すなわち、図3に示すように、幕板(3)を金属薄板製とするとともに、この幕板(3)を、ほぼ垂直をなす基部(3a)と、この基部(3a)の下端縁から、緩い折曲部(3b)を介して下前方に延設された傾斜部(3c)と、傾斜部(3c)の下端縁から、前向屈曲部(3d)を介して、前上方へ延設された折り返し部(3e)と、折り返し部(3e)の前端から上方へ向けた上向部(3f)とからなるものとしてある。
【0019】前記折り返し部(3e)と上向部(3f)は、傾斜部(3c)の下端縁から、前向屈曲部(3d)を介して、上前方へと延設された折り返し部(3e)と、この折り返し部(3e)の上端縁から、上向屈曲部(3g)を介して、折り返し部(3e)よりも大きい仰角で上前方に延設された上向部(3f)とよりなり、かつ上向部(3f)の上端縁は、裏面(表面でもよい)下方に向けて、折り返し(3h)されている。
【0020】また、前記基部(3a)の下部と、傾斜部(3c)の上部にまたがる上下方向を向く複数のスリット(4)が、左右方向に並設されている。この幕板(3)を、左右の脚支柱(2)(2)間に取付ける具体的方法は次のとおりである。
【0021】図2に示すように、幕板(3)の前面における連結杆(7)よりも下方の左右両端には、平面視前向コ字状をなす取付杆(19)が、その後端縁の外側方を向く左右1対の固定片(19a)(19a)をスポット溶接等により固着することにより、上下方向を向いて取付けられている。
【0022】両取付杆(19)の幕板(3)と平行をなす前面には、上下2個の取付孔(20)が穿設され、それと整合する裏面には、ナット(21)が溶接により固着されている(図6参照)。
【0023】左右の脚支柱(2)における連結杆(7)の直下の対向面には、図6にも示すように、幕板(3)と平行な内向片(22a)と、その外側縁に直角に折曲して形成された後向片(22b)とからなる平面視内向きL字状の幕板(3)取付用のブラケット(22)(22)が、その後向片(22b)の上下2個所に、脚支柱(2)の内側面に装着しためねじ筒(23)に向かってねじ(24)を螺挿することにより、内向片(22a)を前方に向けて垂直に固定されている。
【0024】両内向片(22a)には、上記取付杆(19)前面の上下の取付孔(20)と等間隔の上下2個の取付孔(25)が穿設されている。
【0025】幕板(3)は、その左右の取付杆(19)の前面を、脚支柱(2)の左右のブラケット(22)における内向片(22a)の後面に当接させた状態で、取付杆(19)の前面と内向片(22a)との取付孔(20)(25)に前方よりねじ(26)を挿入し、これを、取付杆(19)の裏面のナット(21)に螺挿することにより、天板(9)の直下の左右の脚支柱(2)(2)間に取付けられている(図4,図6参照)。
【0026】この取付時において、幕板(3)の上端部前面は、図3に示すように、連結杆(7)の後面と当接し、かつ幕板(3)の中央部前面のやや上方寄りにスポット溶接された係合片(27)における側面視ほぼL字状の当接片(27a)が、連結杆(7)の下端と前面下部に下方より当接して係合するため、幕板(3)が前後方向に撓むのが防止される。
【0027】また、係合片(27)を連結杆(7)に下端と前面に当接させることにより、幕板(3)の前後と上下方向の位置決めがなされ、かつ取付杆(19)の前面と外側面を、ブラケット(22)の内向片(22a)と後向片(22b)に当接させることにより、幕板(3)の前方及び左右方向への移動も規制されるので、取付杆(19)とブラケット(22)の取付孔(20)(25)は容易に整合し、それらを簡単にねじ止めすることができる。
【0028】幕板(3)は、それを除いた机本体を組立てた後でも、左右の脚支柱(2)間に簡単に取付けることができ、また、幕板(3)が不要となった際などには、容易に取外すことができる。
【0029】上記実施形態では、幕板(3)の左右両側端に取付杆(19)を固着し、これを、脚支柱(2)に固着したブラケット(22)にねじ止めするようにしているが、次にような取付構造とすることもある。
【0030】すなわち、図7に示すように、幕板(3)の左右両端の前面に、内向片(28a)と、その外側縁に連設された前向片(28b)とからなるL字状の取付部材(28)を、内向片(28a)をスポット溶接することにより固着し、前向片(28b)を、ねじ(29)をもって脚支柱(2)の内側面に固定する。このようにすると、取付杆(19)を省略することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果を奏する。
(1) 請求項1記載の発明によれば、幕板が、ほぼ垂直をなす基部の下端縁から、屈曲部を介して下前方に傾斜部を延設した形状となっているため、前列のテーブル用の椅子などが幕板の下部に当たる可能性は小さい。すなわち、従来一般に、前列のテーブル用の椅子が、後列のテーブルの幕板に当たって、幕板が窪んだり、幕板の左右両端が脚支柱から離脱する現象は、前列のテーブル用の椅子を着座などのために持ち上げた時に、椅子の後脚が、後列のテーブルの幕板の下部に当たり、その衝撃が原因で生ずるものであった。しかし、本発明においては、幕板の下部を下前方に延設した傾斜部とし、下部が前方に窪んでいるため、前記椅子の後脚が当たりにくく、幕板の窪みなどの弊害を防止することができる。また、幕板における基部と傾斜部間に屈曲部が存在するため、幕板の前後方向の負荷に対する強度が向上し、万一、椅子などが当たった場合にも、幕板の窪みを最小限にすることができる。
【0032】(2) 請求項2記載の発明によれば、折り返し部と上向部との間に屈曲部が存在するため、幕板の折り返し部における前後方向の負荷に対する強度が向上し、着座者などが足などで幕板を前方から後方に押した場合にも、幕板の変形を防止することができる。
【0033】(3) 請求項3記載の発明によれば、着座者などが、折り返し部の上端縁で足先などを外傷することを防ぎ、安全性を高めることができる。
【0034】(4) 請求項4記載の発明によれば、複数のスリットが左右方向に並設されているため、万一、前列の椅子などが当たった場合にも、その衝撃が左右方向に伝わることがスリットの存在によって防がれ、幕板の左右方向の広範囲に亘る窪みを防止しうるとともに、幕板の脚支柱への取付け部に、前記衝撃が伝わることを防ぎ、幕板の左右両端が脚支柱から離脱することを防止することができる。さらに、スリットを左右方向へ並設したことにより、デザイン性も向上する。
【出願人】 【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社岡村製作所
【住所又は居所】神奈川県横浜市西区北幸2丁目7番18号
【出願日】 平成14年4月16日(2002.4.16)
【代理人】 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一 (外2名)
【公開番号】 特開2003−304937(P2003−304937A)
【公開日】 平成15年10月28日(2003.10.28)
【出願番号】 特願2002−113816(P2002−113816)