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【発明の名称】 棚配設用収納装置
【発明者】 【氏名】佐藤 明
【住所又は居所】新潟県三条市島田2丁目8番3号 オークス株式会社内

【要約】 【課題】棚に対して引き出し並びに押し入れ操作を容易に行うことができる上、収納体の引き出し位置を無段階で位置決め変更可能となる棚配設用収納装置を提供すること。

【解決手段】底面を開放させた棚1内に収納体2を配設し、この収納体2と棚1の内面とにこの収納体2を上下方向にスライドせしめるスライド機構3を設け、このスライド機構3を介して収納体2を棚1内からこの棚1の略真下方向であって棚1の底面開放部よりも下がった位置に引き出し配設できるように構成し、この棚1若しくは収納体2に、少なくとも収納体2の引き出し移動に伴って巻き出され、且つこの巻き出し時に略一定の抵抗を生じて収納体2の引き出し移動に際し常に略一定の抵抗を付与するように構成した巻き出し式定荷重バネ4を設け、この定荷重バネ4にこの定荷重バネ4を巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替る切替機構5を設けた棚配設用収納装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 底面を開放させた棚内に収納体を配設し、この収納体と棚の内面とにこの収納体を上下方向にスライドせしめるスライド機構を設け、このスライド機構を介して収納体を棚内からこの棚の略真下方向であって棚の底面開放部よりも下がった位置に引き出し配設できるように構成し、この棚若しくは収納体に、少なくとも収納体の引き出し移動に伴って巻き出され、且つこの巻き出し時に略一定の抵抗を生じて収納体の引き出し移動に際し常に略一定の抵抗を付与するように構成した巻き出し式定荷重バネを設け、この定荷重バネにこの定荷重バネを巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替る切替機構を設けたことを特徴とする棚配設用収納装置。
【請求項2】 前記定荷重バネの巻き取り部に、この巻き取り部の回動作動に伴って回動する軸部を設け、この軸部を回動停止状態とすることによって定荷重バネを巻き出し停止状態とする前記切替機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の棚配設用収納装置。
【請求項3】 前記定荷重バネの巻き取り部に、この巻き取り部の回動作動に伴って回動する軸部を設け、この軸部にこの軸部を回動停止状態に締付固定する締付具を設け、この締付具に形成した作動部を引動若しくは押動操作することで軸部が回動可能状態となる前記切替機構を設けたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の棚配設用収納装置。
【請求項4】 前記定荷重バネの巻き取り部に、この巻き取り部の回動作動に伴って回動する軸部を設け、この軸部にこの軸部を回動停止状態に締付固定する締付具としての捩りバネを被嵌し、この捩りバネの少なくとも一方の端部を作動部として引動若しくは押動操作することでこの捩りバネの締付状態が緩んで前記軸部が回動可能状態となる前記切替機構を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の棚配設用収納装置。
【請求項5】 前記収納体に引き出し用取手を設け、この引き出し用取手の近傍に前記切替機構の操作部を設けて、引き出し用取手を掴みながら操作部を操作して前記定荷重バネを巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替できるように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の棚配設用収納装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、キッチンの吊戸棚に備え付けられる棚配設用収納装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、この種の棚配設用収納装置としては、例えば、キッチンの吊戸棚に備え付けられていて、この棚内から収納体を手前側下方へ下がった位置に引き出し配設できる構造のものが主流である。
【0003】本発明は、この点、底部が開放した吊戸棚内に収納体を設けて、棚の底部開放部より収納体を略真下へ引き出し配設することができる構造であって、更に引き出し操作を容易に行うことができる定荷重バネを利用した構造とすると共に、この引き出し時に定荷重バネを任意の巻き出し長で停止させて収納体の引き出し位置を無段階に位置決め変更可能となる極めて実用性に秀れた画期的な棚配設用収納装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0005】底面を開放させた棚1内に収納体2を配設し、この収納体2と棚1の内面とにこの収納体2を上下方向にスライドせしめるスライド機構3を設け、このスライド機構3を介して収納体2を棚1内からこの棚1の略真下方向であって棚1の底面開放部よりも下がった位置に引き出し配設できるように構成し、この棚1若しくは収納体2に、少なくとも収納体2の引き出し移動に伴って巻き出され、且つこの巻き出し時に略一定の抵抗を生じて収納体2の引き出し移動に際し常に略一定の抵抗を付与するように構成した巻き出し式定荷重バネ4を設け、この定荷重バネ4にこの定荷重バネ4を巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替る切替機構5を設けたことを特徴とする棚配設用収納装置に係るものである。
【0006】また、前記定荷重バネ4の巻き取り部4Aに、この巻き取り部4Aの回動作動に伴って回動する軸部4Bを設け、この軸部4Bを回動停止状態とすることによって定荷重バネ4を巻き出し停止状態とする前記切替機構5を設けたことを特徴とする請求項1記載の棚配設用収納装置に係るものである。
【0007】また、前記定荷重バネ4の巻き取り部4Aに、この巻き取り部4Aの回動作動に伴って回動する軸部4Bを設け、この軸部4Bにこの軸部4Bを回動停止状態に締付固定する締付具6を設け、この締付具6に形成した作動部6Aを引動若しくは押動操作することで軸部4Bが回動可能状態となる前記切替機構5を設けたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の棚配設用収納装置に係るものである。
【0008】また、前記定荷重バネ4の巻き取り部4Aに、この巻き取り部4Aの回動作動に伴って回動する軸部4Bを設け、この軸部4Bにこの軸部4Bを回動停止状態に締付固定する締付具6としての捩りバネ16を被嵌し、この捩りバネ16の少なくとも一方の端部を作動部6Aとして引動若しくは押動操作することでこの捩りバネ16の締付状態が緩んで前記軸部4Bが回動可能状態となる前記切替機構5を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の棚配設用収納装置に係るものである。
【0009】また、前記収納体2に引き出し用取手7を設け、この引き出し用取手7の近傍に前記切替機構5の操作部8を設けて、引き出し用取手7を掴みながら操作部8を操作して前記定荷重バネ4を巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替できるように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の棚配設用収納装置に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0011】収納体2を棚1内から引き出す際には、定荷重バネ4によって引き出し抵抗が生じているが、この引き出し抵抗が略一定の抵抗であるため、引き出し始めから引き出し終わりまで略一定の引き出し力によって引き出すことができる。
【0012】従って、例えば、単に収納体2を抗張弾性を有するバネなどによって棚1内から吊り下げた構造の場合には、収納体2が下方へ引き出される程バネに強い復帰力が生じるために、下方へ引き出すに従って強い引き出し力を要することになってしまうが、定荷重バネ4を使用する本発明では、前述のように引き出し始めから引き出し終わりまでに略一定の引き出し力によって引き出すことができるため、強い力を要することなくこの引き出し操作を容易に行うことができる。
【0013】また、引き出した収納体2を棚1内に収納する場合には、例えば、後述の切替機構5により定荷重バネ4を回動可能な状態に切替た後、定荷重バネ4の復帰力により簡単に押し上げ収納することができる。
【0014】また、本発明では、この収納体2の引き出し並びに押し上げ収納操作に際して、切替機構5により定荷重バネ4を巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替することができ、この切替機構5により定荷重バネ4を任意の巻き出し位置で巻き出し停止状態とさせて収納体2を任意の引き出し位置に停止させることができる。
【0015】従って、本発明によれば、切替機構5により収納体2の引き出し位置を任意の位置に無段階で位置決め変更可能となり、極めて実用的となる。
【0016】また、例えば、前記定荷重バネ4の巻き取り部4Aに、この巻き取り部4Aの回動作動に伴って回動する軸部4Bを設け、この軸部4Bを回動停止状態とすることによって定荷重バネ4を巻き出し停止状態とする前記切替機構5を設ければ、前記作用効果を確実に発揮する切替機構5を容易に設計実現可能となり、一層実用的となる。
【0017】また、例えば、前記定荷重バネ4の巻き取り部4Aに、この巻き取り部4Aの回動作動に伴って回動する軸部4Bを設け、この軸部4Bにこの軸部4Bを回動停止状態に締付固定する締付具6を設け、この締付具6に形成した作動部6Aを引動若しくは押動操作することで軸部4Bが回動可能状態となる前記切替機構5を設ければ、前記作用効果を確実に発揮する切替機構5を簡易構成にして容易に設計実現可能となり、しかも、定荷重バネ4の巻き取り部4Aの軸部4Bを単に締付具6で締付固定して回動停止状態とする構成のため、収納体2を位置決めする際に機械音や異音などを生ずることなく静音性にも秀れるなど、極めて実用的となる。
【0018】また、例えば、前記定荷重バネ4の巻き取り部4Aに、この巻き取り部4Aの回動作動に伴って回動する軸部4Bを設け、この軸部4Bにこの軸部4Bを回動停止状態に締付固定する締付具6としての捩りバネ16を被嵌し、この捩りバネ16の少なくとも一方の端部を作動部6Aとして引動若しくは押動操作することでこの捩りバネ16の締付状態が緩んで前記軸部4Bが回動可能状態となる前記切替機構5を設ければ、前記作用効果を確実に発揮する切替機構5をより一層簡易構成にして容易に設計実現可能となり、極めて実用的となる。
【0019】また、例えば、前記収納体2に引き出し用取手7を設け、この引き出し用取手7の近傍に前記切替機構5の操作部8を設けて、引き出し用取手7を掴んで収納体2を引き出し操作しながら操作部8を操作して前記定荷重バネ4を巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替できるように構成すれば、この切替機構5の切替操作を操作部8を操作しながら極めて容易に行うことができる一層実用性に秀れた構成となる。
【0020】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0021】本実施例の棚1は、図1に示すように、正面から見て縦長の方形状を呈する前面及び底面開放型の吊戸棚1を採用している。
【0022】本実施例の収納体2は、前面開放型の縦長方形箱状体に構成し、この収納体2の下部に転コ字型の引き出し用取手7を垂設状態に突設している。
【0023】また、この収納体2は、高さ寸法を前記棚1の底部から上部までの高さよりもやや低く設定して、棚1内の空間部内に略完全に収納されるように構成している。
【0024】本実施例では、この収納体2と棚1の内面とにこの収納体2を上下方向にスライドせしめるスライド機構3を設けている。
【0025】スライド機構3について説明すると、図1,図2に示すように、収納体2の後面部にスライド体9を設ける一方、このスライド体9をスライド自在に装着し得るスライドガイド10(ガイドレール)を前記棚1の後部内面に縦設状態して付設し、このスライドガイド10にスライド体9を装着することで、棚1内に収納体2を設置すると共に、この収納体2を図1に示す棚1内収納状態から、図3に示すようにこの棚1の略真下方向であって棚1の底面開放部よりも下方へ下がった位置に引き出しスライド配設できるように構成している。
【0026】また、本実施例では、この棚1と収納体2とに、収納体2の引き出し移動に伴って巻き出され、且つこの巻き出し時に略一定の抵抗を生じて収納体2の引き出し移動に際し常に略一定の抵抗を付与するように構成した巻き出し式定荷重バネ4を設けている。
【0027】具体的に説明すると、定荷重バネ4は、サンコースプリング株式会社製のC型コンストンバネ(商品名)を採用しているもので、このコンストンバネ4を収納体2の天板部上に固定すると共に、このコンストンバネ4の巻き出し先端部を棚1の上部下面に連結固定して、収納体2を棚1内より下方へ引き出すと、これに伴ってコンストンバネ4が巻き出されて収納体2の引き出し移動に際し常に略一定の抵抗を付与する構成としている。図中符号11はコンストンバネ4を回動自在に軸支する支持具、12はコンストンバネ4の巻き出し先端を連結するための連結具である。
【0028】また、本実施例では、この定荷重バネ4にこの定荷重バネ4を巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替る切替機構5を設けている。
【0029】具体的に説明すると、切替機構5は、前記定荷重バネ4の巻き取り部4Aに、この巻き取り部4Aの回動作動に伴って回動する軸部4Bを設け、この軸部4Bを回動停止状態とすることによって定荷重バネ4を巻き出し停止状態とする構成としている。
【0030】更に説明すると、定荷重バネ4の巻き取り部4Aの回転軸を左右方向に延設形成して、この回転軸の左右延設部分を前記軸部4Bとし、図1における右側のこの軸部4Bに締付具6を設け、この締付具6は常に軸部4Bを回動停止状態に締付固定していて、この締付具6に形成した作動部6Aを引動操作することで、この締付具6が緩んで軸部4Bが回動可能状態となり定荷重バネ4を巻き出し可能となる構成としている。
【0031】更に詳しく説明すると、締付具6は捩りバネ16を採用し、この捩りバネ16を軸部4Bに被嵌してこの捩りバネ16が常に軸部4Bを回動停止状態に締付固定する構成としている。
【0032】また、この捩りバネ16の一端部は、下方へ突出させて収納体2の天板部に対して固定し、他端部は後方へ突出するように設けて、この後方へ突出する他端部を前記作動部6Aとし、この作動部6Aを下方へ伏動させると捩りバネ16の締付固定状態が緩み、軸部4Bが回動可能な状態に切替るように構成している。
【0033】また、本実施例では、前記引き出し用取手7の近傍に前記切替機構5の操作部8を設けて、引き出し用取手7を掴んで収納体2を引き出し操作しながら操作部8を操作して前記定荷重バネ4を巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替できるように構成している。
【0034】具体的に説明すると、操作部8はコ字枠状の部材で構成し、このコ字枠状の操作部8を収納体2の下部であって且つ収納体2を側方から見て前記引き出し用取手7の後方近傍となる位置に、この引出し用取手7に対して接離回動自在となるように枢着した構成としている。
【0035】また、この操作部8には、後方に向けて連結杆8Aを一体的に突設し、この連結杆8Aと前記捩りバネ16の作動部6Aとの間に連結部材13を介在連結し、操作部8を操作することで連結杆8A・連結部材13を介して作動部6Aが連動するように構成している。
【0036】本実施例では、前記引き出し用取手7を掴んだ手で操作部8を掴む(握る)ことができ、この操作部8を掴んで手前側(引き出し用取手7側)に引動すると、作動部6Aが連動伏動して捩りバネ16が緩み、収納体2を前記スライド機構3を介して昇降移動させることが可能となり、操作部8から手を放すと捩りバネ16の復帰力により自動的に作動部6Aが起動して捩りバネ16が軸部4Bを締付固定すると共に、操作部8が引き出し用取手7から離反し、収納体2が位置決めされる構成としている。
【0037】従って、この操作部8を操作して切替機構5を切替ることにより、収納体2の引き出し位置を任意の位置に無段階で位置決め変更できる構成としている。
【0038】また、本実施例では、引き出し用取手7と操作部8とを、収納体2が棚1内に収納された状態でも棚1の底面開放部から突出(露出)するように構成し、これにより収納体2の棚1内からの引き出し操作を行い易くしている。
【0039】尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0040】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、収納体を棚内から引き出す際には引き出し始めから引き出し終わりまでに略一定の引き出し力によって引き出すことができるため、この引き出し操作を容易に行うことができるし、引き出した収納体を棚内に収納する場合には、定荷重バネの復帰力により簡単に押し上げ収納することができ、しかも本発明では、この収納体の引き出し・押し上げ収納操作に際して、切替機構により定荷重バネを巻き出し可能な状態と巻き出し停止状態とに切替することができるため、この切替機構により定荷重バネを任意の巻き出し位置で巻き出し停止状態とさせて収納体を任意の引き出し位置に無段階に位置決め変更可能となるなど、極めて実用性に秀れた画期的な棚配設用収納装置となる。
【0041】また、請求項2記載の発明においては、前記作用効果を確実に発揮する前記切替機構を容易に設計実現可能となる一層実用性に秀れた棚配設用収納装置となる。
【0042】また、請求項3記載の発明においては、前記作用効果を確実に発揮する前記切替機構を簡易構成にして容易に設計実現可能となり、しかも、定荷重バネの巻き取り部の軸部を単に締付具で締付固定することでこの定荷重バネを巻き出し停止状態とする構成のため、収納体を位置決めする際に機械音や異音などを生ずることなく静音性にも秀れるなど、極めて実用性に秀れた構成の棚配設用収納装置となる。
【0043】また、請求項4記載の発明においては、前記作用効果を確実に発揮する前記切替機構をより一層簡易構成にして容易に設計実現可能となる極めて実用性に秀れた構成の棚配設用収納装置となる。
【0044】また、請求項5記載の発明においては、切替機構の切替操作を極めて容易に行うことができる一層実用性に秀れた構成の棚配設用収納装置となる。
【出願人】 【識別番号】000172787
【氏名又は名称】オークス株式会社
【住所又は居所】新潟県三条市島田2丁目8番3号
【出願日】 平成14年4月2日(2002.4.2)
【代理人】 【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛 (外1名)
【公開番号】 特開2003−289959(P2003−289959A)
【公開日】 平成15年10月14日(2003.10.14)
【出願番号】 特願2002−99845(P2002−99845)