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【発明の名称】 配膳カート
【発明者】 【氏名】高橋 和弘
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内

【氏名】間瀬 徳太郎
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内

【氏名】水野 文夫
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内

【要約】 【課題】衝突検知センサが確実に衝突を検知でき、外観も良く、部品数も最少にする。

【解決手段】パワーアシスト車輪13等の電動車輪が設けられた配膳カートのカート本体ベース25の背面に、衝突検知センサ取付部18と該衝突検知センサ取付部18の両端に形成された衝突検知センサ挿通孔23とを有するバンパースカートを設ける。衝突検知センサ19は、衝突検知センサ挿通孔23に両端部が表側から裏側に向けて挿通され、中央部が前記衝突検知センサ取付部18に取り付けられる。そして、衝突検知センサ19が衝突を検知したときパワーアシスト車輪13を即時に停止させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カート本体下端部に設けられた電動車輪と、カート本体ベースの背面に設けられ、衝突検知センサ取付部と該衝突検知センサ取付部の両端に設けられた衝突検知センサ挿通孔とを設けたバンパースカートと、前記衝突検知センサ挿通孔に両端部が表側から裏側に向けて挿通され、中央部が前記衝突検知センサ取付部に取り付けられた衝突検知センサとを具え、該衝突検知センサが衝突を検知したとき前記電動車輪を停止させるようにしたことを特徴とする配膳カート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病院や老人ホーム等において給食の加熱及び配膳を行うための配膳カートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】病院の入院患者用食事は、それぞれの患者の病状に合わせて多彩なメニューを用意する必要があるが、従来は、それぞれの病院内に厨房を設け、そこで病院自らが調理して提供するか、あるいは、調理を外部の調理会社に依頼して提供するようにしていた。
【0003】しかし、そのように、それぞれの病院毎に調理を行うには、設備的及び人的に無駄が大きく非効率的である。そこで、それを解決するため、特許第2644187号公報(A47B 31/02)に示されるように、調理センターで複数の病院の料理を調理し、それぞれの病院に配送するようにした給食システムが提案されている。
【0004】該給食システムでは、調理センターで、複数の病院からの注文に応じて種々の料理を調理し、クックチル処理が施された後、食器と共にパックする。それらパックされた料理は、クールワゴンに収納した状態で配送用冷蔵冷凍車に載せて、それぞれの病院に配送する。
【0005】病院では、給食時刻が近づいたら、各患者に対応するメニューに従って、クールワゴンから料理を取り出して、それぞれの患者毎にトレーの上に配置し、それぞれ配膳カートの所定の区画室に収納して加熱する。加熱が終了したら、その状態で各病室に運んで行き、それぞれの患者に料理が提供される。
【0006】このような給食システムに用いられる配膳カートは、重量が重くなり、人力だけで移動させるのは大変である。そこで、パワーアシスト車輪を付けて、ハンドルを軽く引くと、電動のパワーアシスト車輪が走行をアシストすることにより、小さな力で配膳カートを移動させることができるようにした配膳カートが開発されている。また、運転スイッチを操作して電動で前進,後退する配膳カートも開発されている。
【0007】そのような配膳カートでは、ハンドルの反対側は操作者から見難いため、壁面や置いてある物あるいは人にぶつかって、壁面や物を壊したり、人にけがをさせてしまうおそれがある。そこで、ハンドルの反対側の面に衝突検知センサを設けて、それにより衝突を検知したら即座に車輪の駆動を停止させるようにしている。
【0008】図4は、衝突検知センサを取り付けた従来の配膳カートを示す図である。図4において、31,32は扉、33はパワーアシスト車輪、34はキャスター、35はハンドル、36はコーナーカバー、37はサイドカバー、38は衝突検知センサである。
【0009】扉31,32の中に多数の区画室があり、その中に料理を載せたトレーが収納される。ハンドル35を握って押したり引っ張ったりすると、パワーアシスト車輪33が動き出す。パワーアシスト車輪33を設けている関係上、配膳カートの下側が広く空いているため、配膳カートの下に足が入ってパワーアシスト車輪33やキャスター34でけがをしないように、パワーアシスト車輪33とキャスター34の周囲は、サイドカバー37等により覆っている。そして、ハンドル35が付いている側とは反対側の面に衝突検知センサ38を設け、それにより衝突を検知したら即座にパワーアシスト車輪33の電源をオフにして、配膳カートを停止させる。
【0010】図5は、衝突検知センサの従来の取り付け構造を示す図である。符号は、図4のものに対応しており、39はカート本体、40は本体ベース、41は、衝突検知センサ38を本体ベース40に固定するためのホルダーゴム、42はセンサカバー、43は、衝突検知センサ38をセンサカバー42から露出させるための長孔、44,45は、センサカバー42を固定するためのビス孔である。
【0011】本体ベース40の背面側にホルダーゴム41を固定し、そのホルダーゴム41内にケーブル状の衝突検知センサ38を固定する。そして、ホルダーゴム41や衝突検知センサ38のリード線を覆って、リード線を保護したり、外観を良くしたりするため、衝突検知センサ38のみを長孔43から露出させる形でセンサカバー42とコーナーカバー36とを設ける。
【0012】そのようにして、外観を保ちながら、操作者から見難い背面側が、壁面や置いてある物あるいは人にぶつかっても、即座に停止させて壁面や物を壊したり、人にけがをさせてしまうのを防止するようにしていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の配膳カートでは、衝突検知センサ38を本体ベース40に固定した上にセンサカバー42を被せるようにしているため、衝突検知センサ38とセンサカバー42の長孔43の位置が完全に一致せずに外観上見苦しくなったり、衝突検知が不良になったりするという問題点があった。また、衝突検知センサ38の両端部及びリード線をカバーするため別部品としてコーナーカバー36も必要になってコスト高になったり、取付作業の手間が増したりする点でも問題点があった。
【0014】本発明は、そのような問題点を解決すること、すなわち、衝突検知センサが確実に衝突を検知でき、外観も良く、部品数も最少限にすることを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、請求項1に記載の配膳カートは、カート本体下端部に設けられた電動車輪と、カート本体ベースの背面に設けられ、衝突検知センサ取付部と該衝突検知センサ取付部の両端に設けられた衝突検知センサ挿通孔とを設けたバンパースカートと、前記衝突検知センサ挿通孔に両端部が表側から裏側に向けて挿通され、中央部が前記衝突検知センサ取付部に取り付けられた衝突検知センサとを具え、該衝突検知センサが衝突を検知したとき前記電動車輪を停止させるようにしたことを特徴とする。このようにすると、衝突検知センサが確実に衝突を検知でき、外観も良く、部品数も最少限になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の配膳カートの一例を示す図である。図1において、1はコントロールユニット収納部、2はコントロールパネル、3,4は扉、5は加熱プレート、6は区画室、7は仕切板、8は冷却システム、9は蒸発器、10は冷却ファン、11は冷気供給ダクト、12は吸気ダクト、13はパワーアシスト車輪、14はキャスター、15はハンドル、16はユニットカバー、17はバンパースカート、19は衝突検知センサ、20はトレー、21は加熱用食器、22は非加熱用食器である。
【0017】配膳カートの庫室は、前後左右にそれぞれ二分されており、また、縦方向は加熱プレート5により区切られていて、多数の区画室6が形成されている。各区画室6には、それぞれに食材を盛り付けた食器を載せたトレー20が収納されるようにしている。トレー20上の食器は、加熱用食器21と非加熱用食器22が左右に分けられており、非加熱用食器22が内側になるようにしている。観音開きの扉3,4は、カートの前面と後面に設けられていて、前後からトレー20を出し入れできるようにしている。
【0018】各区画室6の底面を構成する加熱プレート5は、内部に複数の誘導加熱コイルが埋め込まれている。そして、トレー20の上の各加熱用食器21は、位置決め手段により常に所定の位置になるように載せられており、トレー20が、各区画室6の所定位置に収納されると、それぞれの加熱用食器21は、常に、各誘導加熱コイルに対応した位置に配置される。
【0019】さらに、各区画室6内には、区画室6を左右に二分して外側部分の加熱空間と内側部分の冷蔵保持空間とに分けられるように仕切板7が設けられており、その加熱空間に加熱用食器21が置かれ、冷蔵保持空間に非加熱用食器22が置かれるようにしている。そして、加熱空間内で各誘導加熱コイルにより加熱用食器21が加熱される間、冷蔵保持空間には、配膳カートの底部に設けられた冷却システム8の蒸発器9で冷却された冷気が、冷却ファン10により冷気供給ダクト11を介して供給され、非加熱用食器22が冷却される。その結果、区画室6の中では、非加熱用食器22の食材を冷蔵しながら、加熱用食器21の食材の加熱を可能にしている。
【0020】この配膳カートは、ハンドル15を持って引いたり押したりすると、電動のパワーアシスト車輪13が走行をアシストするため、小さな力で配膳カートを移動させることができるようになっている。そして、この配膳カートでは、パワーアシスト車輪13を設けている関係上、配膳カートの下側が広く空いているため、配膳カートの床下に冷却ユニット8を設けており、それを隠すようにユニットカバー16とバンパースカート17により覆っている。それら、ユニットカバー16とバンパースカート17は、配膳カートの下に人の足が入るのを防止する機能も果たしている。
【0021】そして、ハンドル15が付いている側とは反対側の面、すなわち背面のバンパースカート17の表面に衝突検知センサ取付部18を設け、その中に衝突検知センサ19を取り付けており、それにより衝突を検知したら即座にパワーアシスト車輪13の電源をオフにして、配膳カートを停止させる。
【0022】図2は、配膳カートへの衝突検知センサの取り付け構造を示す図であり、図3は、衝突検知センサの取り付け部の断面図である。符号13〜19は、図1のものに対応している。衝突検知センサ19は、周知のケーブル状衝突検知センサであり、その側面に物体が衝突すると内部に並設されている2本の導線が瞬間的に短絡されることにより、衝突を検知するようになっている。
【0023】バンパースカート17は、樹脂を真空成形して作成する。その衝突検知センサ取付部18は、図3に示すように、周囲が前面に膨出しており、その内側はバンパースカート17の表面と同じ高さの平面となっている。そして、衝突検知センサ取付部18の左右両端部傾斜面に、衝突検知センサ19の両端部を挿通する衝突検知センサ挿通孔23を設けている。
【0024】図3(イ),(ロ)に取付前後の状態を断面図で示すように、衝突検知センサ取付部18の内側平面にホルダーゴム27を固定する。そして、衝突検知センサ19の両端部及びリード線を衝突検知センサ挿通孔23に通した状態で、衝突検知センサ19をホルダーゴム27に嵌め込む。その結果、衝突検知センサ19がバンパースカート17に固定される。
【0025】そして、ビス孔24,26にビスを通してねじ込むことにより、バンパースカート17をカート本体ベース25に固定する。さらに、ユニットカバー16もカート本体ベース25にビス止めする。その結果、衝突検知センサ19の両端部及びそのリード線をバンパースカート17の裏側に収納した状態で、衝突検知センサ19をバンパースカート17の前面に突出させて安定的に設けることが可能になる。その結果、衝突検知センサが確実に衝突を検知でき、外観もすっきりする。また、1枚のバンパースカート17でコーナー部分もカバーできるため、部品数も最少になる。
【0026】なお、上記実施形態では、電動車輪としてパワーアシスト車輪13を用いた配膳カートを示したが、本発明は、運転スイッチを操作して電動モータを運転し駆動する車輪を設けた配膳カートにも適用できる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、次に記載するような効果を奏する。すなわち、衝突検知センサ取付部を有し、該衝突検知センサ取付部の両端に衝突検知センサ挿通孔を設けたバンパースカートを用い、前記衝突検知センサ挿通孔に衝突検知センサの両端部を表側から裏側に向けて挿通し、衝突検知センサの中央部を衝突検知センサ取付部に取り付けるようにした。その結果、衝突検知センサをバンパースカートの前面に突出させて安定的に設けることができ、衝突検知センサで確実に衝突を検知でき、外観も良く、部品数も少なくなる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号
【出願日】 平成14年1月30日(2002.1.30)
【代理人】 【識別番号】100100963
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 陽男
【公開番号】 特開2003−219916(P2003−219916A)
【公開日】 平成15年8月5日(2003.8.5)
【出願番号】 特願2002−20929(P2002−20929)