| 【発明の名称】 |
洗面化粧台 |
| 【発明者】 |
【氏名】丸山 俊夫 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
【氏名】内田 光洋 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】ハウジングの変形防止のためにハウジングに裏板を取り付けて補強するも、製造コストの低減化を図ると共に良好な組立てを可能にした洗面化粧台を提供する。
【解決手段】ハウジング1を、前面に鏡2を装着する前壁部3と上記前壁部3の外周縁3aに亙って裏方に延出した枠壁部4とで構成すると共に、裏方に開口した中空空間5を形作るような形状に連続した樹脂薄板によって形成する。前壁部3に裏方に凹没する凹所を設ける。裏板6の外周縁6bをハウジング1の枠壁部4の内周面4aに亙って沿わせると共に裏板6の前面6aを前壁部3の凹所の裏面に沿わせるようにしてハウジング1の中空空間5に上記中空空間5に亙る板状の補強用の裏板6を配置する。裏板6とハウジング1とを固定するビス等の締結具7をハウジング1の前壁部3の凹所に表裏を貫通させて配置する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前面に鏡を装着したハウジングからなる洗面化粧台であって、上記ハウジングが、前面に鏡を装着する前壁部と上記前壁部の外周縁に亙って裏方に延出した枠壁部とで構成されると共に裏方に開口した中空空間を形作るような形状に連続した樹脂薄板によって形成され、上記前壁部に裏方に凹没する凹所を設け、裏板の外周縁をハウジングの枠壁部の内周面に亙って沿わせると共に裏板の前面を前壁部の凹所の裏面に沿わせるようにしてハウジングの中空空間に上記中空空間に亙る板状の補強用の裏板を配置し、裏板とハウジングとを固定するビス等の締結具をハウジングの前壁部の凹所に表裏を貫通させて配置したことを特徴とする洗面化粧台。 【請求項2】 前壁部の外周縁形状を矩形状に形成したハウジングと裏板との固定箇所を複数個設けると共に、上記固定箇所を、前壁部の外周縁近傍位置における前壁部の重心に対して略対称位置で且つ前壁部の外周縁の対向する角部間を結ぶ対角線の近傍位置に位置させたことを特徴とする請求項1に記載の洗面化粧台。 【請求項3】 裏板の外周縁とハウジングの枠壁部とを取付具で連結したことを特徴とする請求項1に記載の洗面化粧台 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、洗面化粧台に関する発明であって、詳しくは洗面化粧台の主体を構成するハウジングの補強構造に関する発明である。 【0002】 【従来の技術】従来から、図7に示すように、洗面化粧台は主体を構成するハウジング1の前面に鏡2を貼着して構成されるものであるが、このハウジング1として、前面に鏡2を装着する前壁部3と上記前壁部3の外周縁3aに亙って裏方に延出した枠壁部4とで構成されると共に裏方に開口した中空空間5を形作るような形状に連続した樹脂薄板によって形成されたもの、つまり裏方に開口した中空空間5を形作るような容器状の真空成形品のようなものを用いた場合には、構造的な理由から剛性が低く変形の恐れを有するものであった。特に落下等によってハウジング1に大きな衝撃が負荷された場合には、ハウジング1全体にねじれ等の変形が生じて鏡2に負荷がかかり、鏡2が割れてしまうといったトラブルを発生させることもあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかして、このような構造的に剛性が不足したハウジング1にあっては、ハウジング1の中空空間5に亙るような裏板6をハウジング1の裏側に取り付けることで剛性補強が為されるものである。具体的に裏板6のハウジング1への取り付けは、図8に示すように、ハウジング1の開口縁(ハウジング1の枠壁部4の内周面4a)に装着する断面F型の取付具15を用いるものであって、つまり、この取付具15を裏板6の外周縁6bに嵌め込んでリベット等の締結具16によって取り付け、上記裏板6に備えた取付具15をハウジング1の枠壁部4の内周面4aに沿わせて接着剤によって取り付けすることで、裏板6のハウジング1への取り付けが行われていた。このように裏板6をハウジング1の開口縁に亙って取り付けることで、ハウジング1の枠壁部4ひいてはハウジング1全体の形崩れを防止できるように、つまりハウジング1の剛性補強が為されている。ところが、この裏板6のハウジング1への取付にあっては、断面F型の取付具15を用いて行われることから、裏板6のハウジング1への取り付けにかかる部品点数が多くなり製造コストがかかると共に組立て作業が煩雑になってしまうといった問題を有するものであった。 【0004】本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ハウジングの変形防止のためにハウジングに裏板を取り付けて補強するも、製造コストの低減化を図ると共に良好な組立てを可能にした洗面化粧台を提供することを課題とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明に係る洗面化粧台は、洗面化粧台の主体を構成するハウジング1が、前面に鏡2を装着する前壁部3と上記前壁部3の外周縁3aに亙って裏方に延出した枠壁部4とで構成されると共に裏方に開口した中空空間5を形作るような形状に連続した樹脂薄板によって形成され、上記前壁部3に裏方に凹没する凹所を設け、裏板6の外周縁6bをハウジング1の枠壁部4の内周面4aに亙って沿わせると共に裏板6の前面6aを前壁部3の凹所の裏面に沿わせるようにしてハウジング1の中空空間5に上記中空空間5に亙る板状の補強用の裏板6を配置し、裏板6とハウジング1とを固定するビス等の締結具7をハウジング1の前壁部3の凹所に表裏を貫通させて配置したことを特徴とする。これによると、構造的に剛性が不足したハウジング1の裏側に裏板6を取り付けることで従来同様にハウジング1の剛性補強が為されて鏡2の割れ等の不具合の発生を防止できるものであり、そして、このハウジング1への裏板6の取付はビス等の締結具7のみで行わせており、つまり従来技術の取付具15を用いないで済み、しかして裏板6のハウジング1への取り付けにかかる部品点数を少なくして組立て作業の簡単化が図られるものである。 【0006】また、前壁部3の外周縁3a形状を矩形状に形成したハウジング1と裏板6との固定箇所を複数個設けると共に、上記固定箇所を、前壁部3の外周縁3a近傍位置における前壁部3の重心に対して略対称位置で且つ前壁部3の外周縁3aの対向する角部3b間を結ぶ対角線Aの近傍位置に位置させたことも好ましい。これによると、ハウジング1と裏板6との固定箇所を複数個設けると共に前壁部3の外周縁3a近傍位置における前壁部3の重心に対して略対称位置に位置させたことで、ハウジング1にバランス良く固定箇所を位置できてハウジング1の変形防止に資することができ、更に、上記固定箇所は前壁部3の外周縁3aの対向する角部3b間を結ぶ対角線Aの近傍位置にしたことで、発生確率の高いハウジング1の変形状態である対向する角部3bを結ぶ対角線Aを軸にするようなねじれ変形を有効に防止することができる。 【0007】また、裏板6の外周縁6bとハウジング1の枠壁部4とを取付具で連結したことも好ましい。これによると、ハウジング1の枠壁部4の外側へのふくれ変形を防止でき、更なるハウジング1の変形防止に資することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。 【0009】図1及び図2に本発明の実施の形態の例を示す。洗面化粧台は主体を構成するハウジング1の前面に鏡2を装着して構成される。上記ハウジング1は、前面に鏡2を装着する前壁部3と上記前壁部3の外周縁3aに亙って裏方に延出した枠壁部4とで主体が構成されると共に上記主体が裏方に開口した中空空間5を形作るような形状に連続した樹脂薄板によって形成されたもの、つまり真空成形のような樹脂成形で形成されたものである。ここで、本例のハウジング1にあっては、前壁部3はその外周縁3a形状が矩形状に形成されており、また、枠壁部4は上記前壁部3と連続した矩形リング帯状に形成されている。このハウジング1の前壁部3には裏方に凹没した凹所が設けられている。この凹部としては、本例では鏡2の装着部位である鏡装着凹所8や収納物の収納部位である収納凹所9がある。この鏡装着凹所8の平坦面状の底部8aにあってはその前面に鏡2が積層されて配置され、また、収納凹所9にあっては上記収納凹所9の前面開口を開閉する扉体12が設けられる。この鏡装着凹所8は鏡2を装着する部位であるから前面からの凹没量は少なくなるように形成されるも、収納凹所9は収納物を収納する部位であるから前面からの凹没量は大きくするように形成される。そして、この鏡装着凹所8の底部8aには更に裏方に凹没した締結具収納部10が設けられており、この締結具収納部10は収納凹所9の底部9aと前壁部3の前面から裏方向への凹没量が同一になるように形成されている。そして、上記締結具収納部10及び収納凹所9の底部9aにはそれぞれ表裏を貫通する締結具挿入孔11が形成されている。 【0010】上述したハウジング1は、従来技術のハウジング1同様の主体を有するものであるから、補強用の裏板6を取り付けない状態では構造的に剛性が不足していて変形し易いものである。しかして、このハウジング1も補強用の裏板6で剛性補強が為される。ここで、補強用の裏板6にあっては、従来技術の裏板6同様にハウジング1の中空空間5に亙るような板状に形成されたものが用いられるものであり、以下のようにして裏板6がハウジング1に取り付けられてハウジング1の剛性補強が為される。つまり、裏板6はハウジング1の裏方の開口から中空空間5に挿入され、そして、上記裏板6の外周縁6bをハウジング1の枠壁部4の内周面4aに亙って沿わせると共に、裏板6の前面6aを前壁部3の裏面、つまり締結具収納部10及び収納凹所9の底部9aの裏面に沿わせるように裏板6を位置させ、そして、上記裏板6を締結具挿入孔11に挿入したビス等の締結具7でハウジング1に固定させることで、裏板6を中空空間5に亙って配置できてハウジング1の剛性補強が為されるのである。 【0011】上述したように裏板6をハウジング1に取り付けることで為されたハウジング1の剛性補強にあっては、ハウジング1への裏板6の取り付けが締結具7のみで行われており、つまり従来技術の取付具15を用いないで済ませており、しかして裏板6のハウジング1への取り付けにかかる部品点数を少なくして製造コストを抑えると共に組立て作業の簡単化が図られているのである。更に言うと、上記締結具7は、洗面化粧台の前面から鏡2の陰になって見えない鏡装着凹所8の底部8aや洗面化粧台の前面から見えにくい(収納凹所9の前面開口を扉体12が開放した場合にのみ見える)収納凹所9の底部9aにおいてハウジング1の表裏を貫通させて配置されることから、つまりハウジング1の前面壁3の前面に露出されないように締結具7を配置でき、ハウジング1の剛性補強によって洗面化粧台の前面の外観が低下するといったことも回避しているのである。ここで、鏡装着凹所8に貫通させる締結具7は締結具収納部10に収納されるから、鏡装着凹所8への鏡2の装着に締結具7が邪魔にならないのである。なお、上述したようにハウジング1への裏板6の固定は、従来技術の取付具15を用いないでハウジング1の前壁部3に貫通した締結具7を介して行っているから上記取付具15によるハウジング1の枠壁部4と裏板6との固定は為されていないものであるが、ハウジング1の枠壁部4は前壁部3の外周縁3aに亙って延出するリング帯状の連続壁であるから、上記枠壁部4の内周面4aに亙って裏板6を沿わせることで充分に枠壁部4の変形を防止できるものと言える。 【0012】また、締結具7による裏板6とハウジング1との固定部分は当然に裏板6のハウジング1への変形防止効果が大きい場所であるが、本例ではこの固定箇所は、前壁部3の外周縁3a近傍位置で且つ前壁部3の重心に対して略対称位置である多数箇所に設定してある。このように固定箇所をハウジング1にバランス良く位置させることで、ハウジング1の変形防止の効果の向上が期されているのである。そして、上記多数箇所に設けた固定箇所のうちいくつかの箇所は鏡装着凹所8の底部8aに位置させており、これは、鏡2は装着される鏡装着凹所8の底部8aを特に変形させないように意図されたものであり、ハウジング1の変形により内部応力が働いて破損する恐れのある鏡2の保護を期しているのである。 【0013】また、図3には本発明の実施の形態の他例を示している。この例は、先の実施の形態の例同様に裏板6によるハウジング1の剛性補強を図る上で、裏板6とハウジング1との固定部分の位置設定について変更した例である。つまり、本例では、この固定箇所として、前壁部3の外周縁3a近傍位置で且つ前壁部3の重心に対して略対称位置で、更に、前壁部3の外周縁3aの対向する角部3b間を結ぶ対角線Aの近傍位置に設定している。ここで、上述したような形状のハウジング1の変形は、図4に示すように、前壁部3の外周縁3aの対向する角部3bを結ぶ対角線Aを軸にするようなねじれ変形が発生確率の高いハウジング1の変形状態である(図4では、ハウジング1の変形前の状態を点線で示し、ハウジング1の変形後の状態を実線で示してある)。そこで、上述したように裏板6とハウジング1との固定位置の設定条件を、前壁部3の外周縁3a近傍位置にすると共に前壁部3の重心に対して略対称位置にすることに加え、前壁部3の外周縁3aの対向する角部3b間を結ぶ対角線Aの近傍位置にすることで、上述した発生確率の高いハウジング1の変形状態である対向する角部3bを結ぶ対角線Aを軸にするようなねじれ変形を有効に防止できるようにしている。しかして、鏡2の割れ等のハウジング1の変形による不具合が有効に防止されているのである。 【0014】また、図5には本発明の実施の形態の更に他例を示している。この例は、先の実施の形態の例または他例のようにハウジング1に裏板6を取り付けた状態に加え、裏板6の外周縁6bとハウジング1の枠壁部4とを取付具13で連結させた例である。先の実施の形態の例で述べたように、ハウジング1の開口縁(枠壁部4の内周面4a)に裏板6の外周縁6bを沿わせるように配置するだけでもハウジング1の枠壁部4の変形を充分に防止できるものであるが、本例のように更に裏板6の外周縁6bとハウジング1の枠壁部4とを取付具13で連結することで、更なるハウジング1の枠壁部4の変形、特にハウジング1の枠壁部4の外側へのふくれ変形を有効に防止できるのである。なお、本発明では、裏板6はその前面6aがハウジング1の前壁部3の裏面に当接されていて締結具7によって高強度の状態で固定されており、また、裏板6の外周縁6bとハウジング1の枠壁部4とを取付具13で連結することはハウジング1の枠壁部4の外側へのふくれ変形を有効に防止するだけの目的であるので、裏板6の外周縁6bとハウジング1の枠壁部4との取付具13による連結箇所は、前壁部3の隣接する角部3b間に位置したハウジング1の枠壁部4の一辺に一つずつ設ける程度で充分なものである。 【0015】なお、上記取付具13としては、例えば図6(a)に示すブロック状のものや、図6(b)に示す断面逆L型アングル状のものが用いられるものであり、この取付具13をハウジング1の枠壁部4の内周面4a及び裏板6の前面6aに当接させ、それぞれビス等の締結具14で取付具13とハウジング1の枠壁部4の内周面4aとを固定すると共に取付具13と裏板6とを固定するようにして、取付具13を介した裏板6の外周縁6bとハウジング1の枠壁部4との固定が行われるのである。 【0016】 【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、洗面化粧台の主体を構成するハウジングが、前面に鏡を装着する前壁部と上記前壁部の外周縁に亙って裏方に延出した枠壁部とで構成されると共に裏方に開口した中空空間を形作るような形状に連続した樹脂薄板によって形成され、上記前壁部に裏方に凹没する凹所を設け、裏板の外周縁をハウジングの枠壁部の内周面に亙って沿わせると共に裏板の前面を前壁部の凹所の裏面に沿わせるようにしてハウジングの中空空間に上記中空空間に亙る板状の補強用の裏板を配置し、裏板とハウジングとを固定するビス等の締結具をハウジングの前壁部の凹所に表裏を貫通させて配置したので、構造的に剛性が不足したハウジングの裏側に裏板を取り付けることで従来同様にハウジングの剛性補強が為されて鏡の割れ等の不具合の発生を防止しつつ、ハウジングへの裏板の取付はビス等の締結具のみで行わせているから、従来技術の取付具を用いないで済み、しかして裏板のハウジングへの取り付けにかかる部品点数を少なくして製造コストを抑えると共に組立て作業の簡単化が図られているものである。 【0017】また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、前壁部の外周縁形状を矩形状に形成したハウジングと裏板との固定箇所を複数個設けると共に、上記固定箇所を、前壁部の外周縁近傍位置における前壁部の重心に対して略対称位置で且つ前壁部の外周縁の対向する角部間を結ぶ対角線の近傍位置に位置させたので、まず、複数個設けたハウジングと裏板との固定箇所の設定条件を、前壁部の外周縁近傍位置における前壁部の重心に対して略対称位置に設定したことで、ハウジングにバランス良く固定箇所を位置できてハウジングの変形防止の効果が向上するのであり、更に、上記固定箇所を、上述した固定箇所の設定条件に加えて前壁部の外周縁の対向する角部間を結ぶ対角線の近傍位置に設定したことで、発生確率の高いハウジングの変形状態である対向する角部を結ぶ対角線を軸にするようなねじれ変形を特に防止でき、ハウジングの変形防止の効果が更に向上するものである。 【0018】また、請求項3記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、裏板の外周縁とハウジングの枠壁部とを取付具で連結したので、特にハウジングの枠縁部の外側へのふくれ変形を防止できるものであって、更なるハウジングの変形防止の向上を図ることができるのである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
|
| 【出願日】 |
平成13年11月27日(2001.11.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087767 【弁理士】 【氏名又は名称】西川 惠清 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−159131(P2003−159131A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月3日(2003.6.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−361603(P2001−361603) |
|