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【発明の名称】 机への支柱の取付構造
【発明者】 【氏名】今井 文博

【要約】 【課題】構造及び組付け作業が簡単で、安価に製造できるとともに、軽量化を図ることができ、運搬にも便利であり、さらに、廃棄時に、材料別に分別することができるようにした机への支柱の取付構造を提供する。

【解決手段】脚3,4により支持され、かつ天板5の両側部を支持する前後方向を向く左右1対の支持杆2の後部に、平面形が、立設しようとする棚板39等支持用の支柱25の非円形の外形より僅かに大きいほぼ相似形をなす有底の受け孔26を設け、この受け孔26に、支柱25の下端部を、それらの間に弾性体よりなる有底筒状の受け座29を介在させて嵌合し、かつ受け孔26の底部と受け座29の底部とを貫通するボルト32を、支柱25の下端に設けたねじ孔33に螺合させることにより、支柱25の下端を支持杆2に固着する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脚により支持され、かつ天板の両側部を支持する前後方向を向く左右1対の支持杆の後部に、平面形が、立設しようとする棚板等支持用の支柱の非円形の外形より僅かに大きいほぼ相似形をなす有底の受け孔を設け、この受け孔に、前記支柱の下端部を、それらの間に弾性体よりなる有底筒状の受け座を介在させて嵌合し、かつ前記受け孔の底部と受け座の底部とを貫通するボルトを、前記支柱の下端に設けたねじ孔に螺合させることにより、前記支柱の下端を前記支持杆に固着したことを特徴とする机への支柱の取付構造。
【請求項2】 受け座の外周部上端より下方を向く切り込みを設けた請求項1記載の机への支柱の取付構造。
【請求項3】 受け座の筒部の外周面と内面との少なくともいずれか一方に、上下方向を向くリブを設けた請求項1または2記載の机への支柱の取付構造。
【請求項4】 リブの外側面を、上方に向かって外側に拡開する傾斜面とした請求項3記載の机への支柱の取付構造。
【請求項5】 天板の後縁における受け孔の直上に位置する部分に、支柱の少なくとも前部の形状と補形をなす切除可能部を設け、この切除可能部を切除することにより形成した切り欠きに支柱の前部を嵌合するようにした請求項1〜4のいずれかに記載の机への支柱の取付構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、机上に、棚板やキャビネット等を支持する支柱を取付ける構造に関する。
【0002】
【従来の技術】棚板等を支持する支柱を机に強固に取付けるようにした従来のものとしては、例えば、特開昭11−164741号公報に記載されているように、支柱の下端に設けた下方を向く長い嵌挿部材を、脚の上端より差し込み、脚の外側面からねじ止めしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような従来のものでは、筒状とした支柱の下端部に、上下方向に長い別部材の嵌挿部材の上部を嵌挿して固着しなければならず、部品点数や製造作業工数が増加し、製造コストが高くつき、しかも、嵌挿部材が支柱の下端より長く突出しているので、支柱全体の長さが長くなり、運搬に不便であり、さらに、支柱のデザインの自由度が狭められる等の問題がある。
【0004】本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、構造及び組付け作業が簡単で、安価に製造できるとともに、軽量化を図ることができ、運搬にも便利であり、さらに、廃棄時に、材料別に分別することができ、環境への負荷の軽減に資することができるようにした机への支柱の取付構造を提供するとを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課題は次のようにして解決される。
(1) 脚により支持され、かつ天板の両側部を支持する前後方向を向く左右1対の支持杆の後部に、平面形が、立設しようとする棚板等支持用の支柱の非円形の外形より僅かに大きいほぼ相似形をなす有底の受け孔を設け、この受け孔に、前記支柱の下端部を、それらの間に弾性体よりなる有底筒状の受け座を介在させて嵌合し、かつ前記受け孔の底部と受け座の底部とを貫通するボルトを、前記支柱の下端に設けたねじ孔に螺合させることにより、前記支柱の下端を前記支持杆に固着する。
【0006】(2) 上記(1)項において、受け座の外周部上端より下方を向く切り込みを設ける。
【0007】(3) 上記(1)または(2)項において、受け座の筒部の外周面と内面との少なくともいずれか一方に、上下方向を向くリブを設ける。
【0008】(4) 上記(3)項において、リブの外側面を、上方に向かって外側に拡開する傾斜面とする。
【0009】(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、天板の後縁における受け孔の直上に位置する部分に、支柱の少なくとも前部の形状と補形をなす切除可能部を設け、この切除可能部を切除することにより形成した切り欠きに支柱の前部を嵌合するようにする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。図1に示すように、この机(1)は、前後方向を向く左右1対の支持杆(2)(2)の下部に前部脚杆(3)及び後部脚杆(4)を連結するとともに、左右の支持杆(2)(2)をもって天板(5)の両側部を支持し、かつ天板(5)の後端より後方に突出する両支持杆(2)(2)の後端部により、前後いずれかの面にオプション部品取付用の係合部(6)を設けたオプション部品取付板(以下単に取付板という)(7)の両側部を、その前面が天板(5)の後端より後方に離間するようにして支持させた基本構造を有している。
【0011】各支持杆(2)は、その中間部下面に、前下方に向かってわずかに延出し、かつ先端に同方向を向く差し込み片(8a)が突設された脚接続部(8)を有し、ここに、前下方を向く前部脚杆(3)の上端部が、その上端開口部に差し込み片(8a)が差し込まれるようにして取り付けられている。
【0012】また、各支持杆(2)の後端より若干前方の下面には、真下に向かってわずかに延出し、かつ下端に真下を向く差し込み片(9a)が突設された脚接続部(9)が形成され、そこに、真下を向く後部脚杆(4)の上端部が、その上端開口部に差し込み片(9a)が差し込まれるようにして取り付けられている。
【0013】左右の支持杆(2)(2)の中間部内面には、ほぼ上向きコ字形をなす受け材(10)が一体的に形成されており、ここには、左右方向を向く角管状の連結杆(11)の各端部が受支され、かつ止めねじ(12)をもって固着されている。
【0014】この連結杆(11)をもって左右の支持杆(2)(2)の中間部同士を連結したことにより、それらと取付板(7)とにより、平面視方形の枠が形成され、その枠構造により、机(1)全体の強度が大となるようにしている。
【0015】各支持杆(2)のやや後端寄りの上面には、上向きの位置決めピン(13)が突設されており、各位置決めピン(13)に、天板(5)の下面における予め定めた位置に設けておいた嵌合孔(14)(図3参照)が嵌合するようにして、天板(5)を左右の支持杆(2)(2)上に載置し、かつ支持杆(2)(2)の下方から止めねじ(15)をもって適所をねじ止めすることにより、天板(5)は左右の支持杆(2)(2)上の定位置に確実に載置され、かつ固着されている。
【0016】各支持杆(2)の後端部には、上下方向及び左右方向に狭幅としたくびれ部(16)を介して、側面形を取付板(7)の側面形とほぼ同一とした接続部(17)が形成されており、この左右の支持杆(2)(2)における接続部(17)(17)間に、取付板(7)を挟んで、上下2本ずつの止めねじ(18)(18)をもってねじ止めすることにより、取付板(7)は、左右の端部が接続部(17)(17)により防護された状態で、両支持杆(2)(2)により強固に支持されている。
【0017】取付板(7)が支持杆(2)(2)に取り付けられたとき、取付板(7)の上面は、天板(5)の上面とほぼ等高をなすようにしてある(図3参照)。
【0018】図1及び図3に示すように、取付板(7)の前面側のオプション部品取付用の係合部(6)は、その前面に左右方向に向けて設けられ、かつ開口の下縁に上向き突条(19a)を有する断面倒立L字状をなす上下2条の係止溝(19)(19)としてある。
【0019】また、取付板(7)の後面側のオプション部品取付用の係合部(6)は、その後面に左右方向に向けて設けられ、かつ開口の上下の縁に互いに対向する突条(20a)(20a)を有する断面横向きT字状の上下2条の係止溝(20)(20)としてある。
【0020】前面の係合部(6)には、例えば図3に想像線で示すように、配線ダクト(21)の背面に設けた上下2段の下向きフック片(21a)(21a)を係止させて、配線ダクト(21)を取付板(7)と天板(5)の後端との間の空間に配設したり、詳細な係止状態の図示は省略するが、机(1)の後部下面を覆う幕板(22)、天板(5)の後端と取付板(7)との間の空間の上端を覆うカバー(23)等のオプション部品を、必要に応じて、簡単に装着することができる。
【0021】また、後面の係合部(6)には、例えば図3に想像線で示すように、目隠しパネル(または間仕切パネル)(24)を、その前面に上下2列に複数個ずつ突設した段付きピン(24a)を取付板(7)のいずれか一方の側端から上下の係止溝(20)(20)に差し込むことにより装着することができる。
【0022】図1〜図4に示すように、各支持杆(2)における接続部(17)より前方の内側部上面には、平面形が、棚板等支持用の支柱(25)の断面形状である前方を向く砲弾形の(非円形の)外形より僅かに大きいほぼ相似形をなす有底の受け孔(26)が形成され、かつその直上の天板(5)の後縁には、支柱(25)の後端部を除く部分の断面形状と補形をなす切除可能部(27)が形成されている。
【0023】この切除可能部(27)を切除することにより天板(5)の後縁に形成される切り欠き(28)に、各支柱(25)を後方より嵌合し、かつ各支柱(25)の下端部を、受け孔(26)に、それらの間にゴムまたは合成樹脂材料等の弾性体よりなる有底筒状の受け座(29)を介在させて嵌合し、かつ受け孔(26)の底部に設けた前後の通孔(30)(30)と受け座(29)の底部(29a)に設けた前後の通孔(31)(31)とを貫通する前後2本のボルト(32)(32)を、各支柱(25)の下端に設けたねじ孔(33)(33)に螺合することにより、各支柱(25)を、各支持杆(2)の後部に強固に固着し、天板(5)の後部に左右に対をなすように立設することができる。
【0024】図2に明示してあるように、受け座(29)は、支柱(25)の下端面とほぼ同一形状をなす底部(29a)と、その外周縁より起立する筒部(29b)とからなり、筒部(29b)の前後の中央には、上端から下端にかけて、切り込み(34)(34)が設けられている。また、筒部(29b)の外周面における両側面適所と各切り込み(34)の両側縁とには、上下方向を向くリブ(35)(36)が設けられている。これらのリブ(35)(36)のほぼ上半部の外側面には、上方に向かって外側にわずかに拡開する傾斜面(35a)(36a)が形成されている。
【0025】受け座(29)の筒部(29b)の肉厚は、受け孔(26)の中央に支柱(25)の下端部を嵌合したときにそれらの間に形成される間隙とほぼ同一かまたは僅かに大とし、受け座(29)を支柱(25)の下端部に嵌合して、その状態で、それらを受け孔(26)に嵌合したとき、リブ(35)(36)の上部が圧縮されて、支柱(25)の下端部が受け孔(26)内において移動不能となるようにしてある。
【0026】中空とした支柱(25)の下端部内面には、閉塞板(37)が溶接により固着され、そこに前後1対のねじ孔(33)(33)が設けられている。
【0027】図1に示すように、各支柱(25)の上端には、前後方向を向く支持板(38)のやや後部下面が固着され、左右の両支持板(38)(38)をもって、棚板(39)やキャビネット(40)等を支持しうるようになっている。
【0028】各支柱(25)を机(1)から取外すには、前後のボルト(32)(32)を外した後、各支柱(25)を受け孔(26)から抜き出すだけでよい。また、支柱(25)の端部に嵌合した状態で取り出されるか、または受け孔(26)に残存した受け座(29)を、それらから外すことにより、異材料のものを簡単に分別することができる。
【0029】なお、上述の実施形態においては、支柱(25)の断面形状は、前向き砲弾形としたが、これに限定されるものではなく、例えば、角筒状その他の非円形とすることができる。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、支柱の下端部に受け座を嵌合して、それを支持杆の受け孔に嵌合し、かつ支柱の下端を、受け孔の底部の下方からボルトをもって支持杆に締着することにより、支柱を簡単に机に取り付けることができるとともに、構造が簡単で、安価に製造でき、しかも、従来のもののように、支柱の下端に長い差し込み部を設ける必要がないので、支柱の全長を短くして、運搬し易くすることができ、かつ軽量化を図ることができる。また、支柱と、支持杆と、受け座とを、容易に分離することができるので、廃棄時に、材料別に簡単に分別することができ、環境への負荷の軽減に資することができる。
【0031】請求項2記載の発明によると、受け座に切り込みを設けたことにより、受け座を支柱の下端部や支持杆の受け孔に容易に着脱することができるとともに、支持杆の受け孔に嵌合したときの受け座の弾性変形を効果的に吸収することができる。
【0032】請求項3記載の発明によると、受け座を支持杆の受け孔に容易に挿入することができるとともに、受け座の圧縮される部分を特定して、支柱を安定して支持することができる。
【0033】請求項4記載の発明によると、受け座を支持杆の受け孔に容易に挿入することができ、しかも挿入後には、受け座の開口部側で支柱を強力に把持して、支柱を強固に保持することができる。
【0034】請求項5記載の発明によると、支柱を設けないときの天板の体裁をよくすることができるとともに、支柱を設けるときは、天板の切除可能部を切除することにより形成された切り欠きに支柱の前部を嵌合することにより、支柱の前方への傾倒を阻止することができる。
【出願人】 【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社岡村製作所
【出願日】 平成13年11月29日(2001.11.29)
【代理人】 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一 (外2名)
【公開番号】 特開2003−159126(P2003−159126A)
【公開日】 平成15年6月3日(2003.6.3)
【出願番号】 特願2001−364233(P2001−364233)