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【発明の名称】 バックパッキング用のセット
【発明者】 【氏名】小林 節正

【要約】 【課題】運搬すべき物品の形状・寸法に応じて最適のバッグを選択使用することができ、従って運ぶときの背負いにくさがなく、収容した物品の動揺が少なく、かつ、その保護が容易であって、しかも形状や色彩にさまざまなバリエーションをもたせることができてファッション性の高い、バックパッキング用のセットを提供する。

【解決手段】肩掛け(2)を備えたボード(1)、ウエストベルト(3)、背中クッション(4)およびバッグ(5)を本質的な構成部分とし、ボードの外側の面にファスナーを取り付けておいて、そこへ、ボードと同じか、またはそれより小さいバッグをファスナーで取り付けるとともに、固定リングを用いてボードに固定する。バッグの形状・寸法を、物品に応じてさまざまに選択して複数個を組み合わせることにより、上記の課題を解決する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 肩掛け(2)を備えたボード(1)、ウエストベルト(3)、背中クッション(4)およびバッグ(5)を本質的な構成部分とするバックパッキング用のセットであって、ボード(1)は、ほぼ長方形の、多少の可撓性を有するが、剛性の高い板でできていて、外側の面には、横方向に走るテープ状のファスナー(11)を偶数本並べてとり付けてあり、外側の面の上部および各ファスナーテープの上側に「日」字型の固定リング(12)を、それぞれの短い「日」字型リング用テープ(13)をもって複数個とり付け、内側の面には、縦方向に走るクッション固定用のテープ状のファスナー(14)を左右に1本ずつ2本とり付けるとともに、その下部に、ウエストベルト固定用のテープ状のファスナー(15)を横方向にとり付けてあり、ボードの上辺において、左右両側から長さが可変な肩掛け調節ベルト(6)が延びてその端が肩掛け(2)に固定されていて、ボード両側辺下部からは前記ウエストベルトに対するステーとなるバックル着脱式のステーベルト(7)の一方(7A)が延びており、肩掛け(2)は、集合部分(21)がボード(1)の上部中央に固定され、両下端(22)から長さが可変な肩掛け長さ調節ベルト(23)が延びてボード(1)の両側辺下部に固定され、肩部から前方にかけて肩クッション材(24)が付けてあり、かつ、肩掛けの下端近くの部分において、両側のベルトをつなぐバックル着脱式の連結ベルト(8)が横方向に走り、ボード(1)と肩掛け(2)との接合部には、全体を片手で提げるためのハンドル(25)があり、ウエストベルト(3)は、長さの調節が可能であって、後の部分に前記ボード(1)のウエストベルト固定用のファスナー(15)に噛み合うファスナー(31)が取り付けてあり、前方にはバックル着脱式のウエストベルト結合ベルト(32)が延び、後方に向かっては、前記ステーベルト(7)の他方(7B)が延びており、背中クッション(4)は逆U字状であって、両脚の一方の面に、前記2本のクッション固定用のテープ状ファスナー(14)と噛み合うファスナーの他方(41)が取り付けてあり、バッグ(5)は、ボード(1)と同じかまたはそれより小さい、ほぼ箱型の容器であって、本体(51)とジッパー(53)により開閉する蓋(52)からなり、ボードに取り付けるためのファスナー(54)を有し、上部に前記「日」字型の固定リング(12)をその中に通して契合させる「ロ」字型のリング(55)を1個または2個以上、短いテープ(56)で取り付けたものである、バックパッキング用のセット。
【請求項2】 ボード(1)の縦横の寸法の比率が、下記のいずれかである請求項1のバックパッキング用のセット。(数字はひとつの単位を表す)
縦×横=1×2,2×2,3×2,4×2【請求項3】 バッグ(5)の縦横の寸法の比率が、下記のいずれかである請求項1のバックパッキング用のセット。(1単位の長さはボードのそれと同じ)
縦×横=1×1,2×1,3×1,4×1;1×2,2×2,3×2,4×2【請求項4】 主たる材料として、ボードはプラスチック成型品とナイロンクロスを、ベルトはナイロンクロスを、テープはナイロンの編み物を、バッグ類はゴムまたは軟質のプラスチックでライニングしたナイロンクロスを、クッションは発泡ポリウレタンを、バックルならびに「日」字型リングおよび「ロ」字型リンクはプラスチック成型品を、それぞれ使用した請求項1のバックパッキング用のセット。
【請求項5】 バッグの外側に、内容物の多寡に応じて周囲を絞ることができる伸縮可能な調節ベルトを1本または2本以上付属させた請求項1のバックパッキング用のセット。
【請求項6】 バッグを形成するクロスとして防水クロスを使用し、ジッパーにも防水ジッパーを使用することにより、バッグを完全防水性にした請求項1のバックパッキング用のセット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックパッキング用のセットに関する。本発明のセットは、それに入れて運ぶべき物の形状・寸法に最も適切な形状・寸法のバッグを取り付けることができる。この明細書で、「ファスナー」の語は、「ベルクロファスナー」とか「マジックテープ(登録商標)」とか呼ばれる、面と面とを突き合わせると一体化し、強い力をかければ引き剥がすことのできる、一対のシートの組み合わせをいい、「ジッパー」の語は、一対の多数が並んだ務歯の係合を利用するファスナーをいう。
【0002】
【従来の技術】バックパッキングに使用するリュックサック型の容器は、従来、その用途ごとに、運ぶべき物の形状、寸法、重量が異なるのに応じて、バッグの大きさ形状、および強度や耐水性などの性能が異なるものが選択使用されていた。たとえば、いわゆる「デイパック」は、日帰りのハイキングや散策に適切なように。必要な強度をもつが薄手の材料で軽量に作られており、本格的な登山などのヘビーデューティー用のリュックサックは、別の分野の製品として、より丈夫な材料を用いて頑丈に、かつ耐水性を考慮して製作されている。
【0003】近年、郊外で使用するバッグに限らず、街を歩くときに使う、いわゆる「シティーユース」のバッグであっても、両手が空いている便利さを求め、リュックサック型のものが多用されるようになってきた。しかし、それらの製品は、収容すべき内容物が多岐にわたり、その形状・寸法がさまざまに異なるという実状に対して十分に適応したものとはいえず、ファッション性もいまひとつ物足りないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記のようなバックパッキング用のリュックサック製品の現状にかんがみ、入れて運ぶべき物品の形状・寸法に応じて最適のバッグを選択使用することができ、従って運ぶときの背負い難さがなく収容した物品の動揺が少なく、かつ物品の保護が容易であって、しかも形状や色彩にさまざまなバリエーションをもたせることができてファッション性の高い、バックパッキング用のセットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本考案のバックパッキング用のセットは、図1に示すように、肩掛け(2)を備えたボード(1)、ウエストベルト(3)、背中クッション(4)およびバッグ(5)のグループを、本質的な構成部分とする。
【0006】ボード(1)は、ほぼ長方形の、多少の可撓性を有するが剛性の高い板でできていて、外側の面には、図2に示すように、横方向に走るテープ状のファスナー(11)を縦に偶数本並べてとり付けてあり、外側の面の上部および各ファスナーテープの上側に「日」字型の固定リング(12)を、それぞれの短いテープ(13)をもって複数個とり付けて、内側の面には、図3に示すように、クッション固定用のテープ状のファスナー(14)を縦方向に2本とり付けるとともに、その下部に、ウエストベルト固定用のテープ状のファスナー(15)を横方向にとり付けてあり、内側の面には上辺両側から長さが可変な肩掛け調節ベルト(6)が延びてその端が肩掛け(2)に固定されていて、ボード両側辺下部から前記ウエストベルトに対するステーとなるバックル着脱式のステーベルト(7)の一方(7A)が延びている。
【0007】横方向に走るテープ状のファスナー(11)の本数は、偶数であれば任意に選ぶことができるが、本発明の特徴を発揮させるためには、8本または6本が適切である。
【0008】肩掛け(2)は、集合部分(21)がボード(1)の上部中央に固定され、下端(22)から長さが可変なベルト(23)が延びてボード(1)の両側辺下部に固定され、肩部から前方にかけて肩クッション材(24)が付けてあり、かつ、肩掛けの下端近くの部分において、両側のベルトをつなぐバックル着脱式の肩掛け連結ベルト(8)が横方向に走り、ボード(1)と肩掛け(2)との接合部には、全体を片手で提げるためのハンドル(25)がある。
【0009】ウエストベルト(3)は、長さの調節可能であって、図4および図5に示すように、後の部分に前記ボード(1)のウエストベルト固定用のファスナー(15)に噛み合うファスナー(31)が取り付けてあり、前方にはバックル着脱式の連結ベルト(32)が延び、後方に向かっては前記ステーベルト(7)の他方(7B)が延びている。バックルには、ワンタッチで接続したり切り離したりできるものが実用化されており、上記ののバックルをはじめとして、本発明のバックル類には、そのようなものを使用することが好ましい。
【0010】背中クッション(4)は、図6に見るように逆U字状であって、両脚の一方の面に、前記2本のクッション固定用ファスナー(14)と噛み合うファスナーの他方(41)が取り付けてある。
【0011】バッグ(5)は、ボード(1)と同じかまたはそれより小さい、ほぼ箱型の容器であって、図7および図8に一例を示すように、本体(51)とジッパー(53)により開閉する蓋(52)とからなり、ボードに取り付けるためのファスナー(54)を有し、上部に前記「日」字型の固定リング(12)をその中に通して契合させる、「ロ」字型のリング(55)を1個または2個以上、短いテープ(56)で取り付けたものである。未契合の「日」字型の固定リング(12)と「ロ」字型のリング(55)との詳細を、図9A(後方から見た図)および図9B(断面図)に示す。これらのリングの働きは、容易に理解されるように、ファスナーでは不十分となるおそれのある、ボードとバッグの結合を確実にすることにある。
【0012】
【発明の実施形態】ボード(1)は、幅に関しては、あまりバリエーションがなく、S,LまたはS,M,Lに分ける程度であるが、長さは、より多くの態様が可能である。たとえば、ある長さを1単位として、ボードの横幅と縦の長さとの比率が、下記のいずれかに該当するようにえらぶことができる。図11に、これらの場合を簡略に示す。
横×縦=2×1,2×2,2×3,2×4【0013】一方、バッグ(5)は、ボードの大きさの範囲内で、より多くの変更態様が可能である。最も好都合なのは、バッグの横幅を、ボードの横幅と同じにするか、または半分にすることであって、それらの組み合わせを使用することができる。具体的には、バッグの横幅と縦の長さとの比率が、下記のいずれかに該当するようにえらぶことになる。図12に、図11に対応させて、種々の寸法のバッグを簡略に示す。
横×縦=1×1,1×2,1×3,1×4;2×1,2×2,2×3,2×4【0014】バッグのサイズがボードのサイズに等しい場合を別にして、大きいボードに対して小さいバッグを複数個使用する場合は、バッグの組み合わせにさまざまなバラエティが可能である。図13ないし図16に、そうした組み合わせを示す。
【0015】本発明のバックパッキング用のセットを製作する材料として適切なものを挙げれば、ボードはプラスチック成型品とナイロンクロス、ベルトはナイロンクロス、テープはナイロンの編み物、バッグ類はゴムまたは軟質のプラスチックでライニングしたナイロンクロス、クッションは発泡ポリウレタン、バックルならびに「日」字型リングおよび「ロ」字型リンクは、プラスチック成型品である。
【0016】小型のバッグにおいては必要ないが、大型のバッグにあっては、図10にその一例を示すように、本体の外側に、補強ベルト(57)および(または)調節ベルト(58)を、1本または2本以上付属させることが好ましい。後者は、内容物の多い少ないに応じて周囲を絞ることができる、伸縮可能なものとする。大型のバッグはまた、バッグ自体を単独で提げられるようにすると、取り扱いに便利であり、この目的のため、提げ手(59)を、バッグ上部に設けることが好ましい。
【0017】ボード(1)およびバッグ(5)のファスナー(11,54)は、前述のように、面と面とを突き合わせると一体化し、強い力をかければ引き剥がすことのできる一対のシートである。この種のファスナーとしては、オス・メスの異種の面を組み合わせではじめてこの機能をもつものが以前からあり、強い結合力を示すが、近年、オス・メスの区別なく結合力を発揮するタイプのものも開発された。どちらを選択してもよい。
【0018】こうしたファスナーは、使用しないとき、すなわち相手の面と接合させないでおいたときに、不用意に他の面と結合したり、あるいはゴミを集めてしまったりする不都合があるから、それを防ぐため、対応する形状・寸法の相手材を付けておくべきである。これら相手材は、ボードにバッグを取り付けたときには、当然剥がされているが、散逸してしまうと以後の使用に差し支えるから、適宜の収納ポケット(図示してない)を、ボードに用意することが推奨される。収納ポケットは、このセットの使用に差し支えのない限り、任意の位置に設けることができる。
【0019】バッグを形成するクロスとして防水クロスを使用し、ジッパーにも防水ジッパーを使用することにより、バッグの防水性を高めることができる。ジッパーが防水ジッパーであれば、ジッパー部分に、図示したような雨よけの蓋(52)を設ける必要がなく、簡明な構造のバッグとすることができる。そのようなバッグを使用したセットも、本発明にしたがうバックパッキング用のセットの、高性能なひとつの態様であって、推奨すべきものである。
【0020】本発明のバックパッキング用のセットを構成する各部分の色彩は、任意に選択し、組み合わせることができる。ベージュ、青、黒、グレーなどの基調色で統一してもよいが、赤、黄、オレンジ、ピンクなども可能であり、かつ、これら種々の色彩のものを組み合わせることにより、組み立てたバックパッキング用のリュックサックがカラフルになる。
【0021】
【発明の効果】本発明のバックパッキング用のセットは、ボード、肩掛け、ウエストベルトおよび背中クッションのそれぞれの構造が適切であり、前三者の相互の関係を、■ボード上辺と肩掛けとをつなぐ肩掛け調節ベルト(6)、■ウエストベルトに対するステーベルト(7)、および、■肩掛けを前方で引き寄せる肩掛け連結ベルト(8)のはたらきにより最適な状態とし、かつそれを維持することができるから、ボードを背負ったときの安定性がすこぶるよく、背負った者の負担が最小限で済む。それゆえ、重量物を背負うことが容易であり、また長時間の運搬も可能であって、バックパッキング用のリュックサックとしての性能は、抜群にすぐれている。
【0022】さらに、本発明を特徴づける、異なる形状・寸法のバッグを組み合わせてボードに取り付けられるということは、■運搬すべき物品の形状・寸法に応じて最適のバッグを選択できること、■必要により1個づつ個別にバッグに収容できること、■したがって、物品を損なう心配少なく取り扱えること、などの実用上のメリットを与えるほか、種々の形状と色彩のバッグを組み合わせることにより、カラフルで趣味感に溢れたバックパッキングができあがる。
【出願人】 【識別番号】592197588
【氏名又は名称】株式会社ルック
【出願日】 平成14年4月26日(2002.4.26)
【代理人】 【識別番号】100070161
【弁理士】
【氏名又は名称】須賀 総夫
【公開番号】 特開2003−310351(P2003−310351A)
【公開日】 平成15年11月5日(2003.11.5)
【出願番号】 特願2002−125158(P2002−125158)