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【発明の名称】 化粧料塗布具
【発明者】 【氏名】深澤 清彦
【住所又は居所】東京都品川区東大井5丁目23番37号 三菱鉛筆株式会社内

【氏名】中村 忍
【住所又は居所】東京都品川区東大井5丁目23番37号 三菱鉛筆株式会社内

【要約】 【課題】化粧料を一定量づつ塗布部材へ供給することができて、塗布する場合に化粧料が不足したり逆に化粧料が過剰になってしごいた場合に飛散するようなことがなく、又、化粧料の残量を確認できて化粧料を最後まで使い切ることができる化粧料塗布具を提供する。

【解決手段】塗布具本体1と、塗布具本体1に対し着脱自在なキャップ2とから成り、その塗布具本体1は流動性を有する化粧料3を収容し且つその化粧料3の残量を視認可能としたタンク4と、化粧料3を塗布するためのブラシ5等の塗布部材と、タンク内の化粧料3を定量づつ塗布部材へ送り出す化粧料押出機構6とを具えるとともに、キャップ2の内部に塗布部材のシゴキ栓7を具えた特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 塗布具本体1と、塗布具本体1に対し着脱自在なキャップ2とを具え、その塗布具本体1にマスカラ等の流動性を有する化粧料3を収容し且つその化粧料3の残量を視認可能とするタンク4と、化粧料3を塗布するためのブラシ等の塗布部材6と、タンク4内の化粧料3を定量づつ塗布部材6へ送り出す定量押出機構11とを設け、又、キャップ2の内部に塗布部材6に付着した余分な化粧料3を取り除き且つ化粧料3を塗布部材6の全体に均一に分散させるシゴキ部材40を設けたことを特徴とする化粧料塗布具。
【請求項2】 塗布部材6の中心部にパイプ状の軸7を設けて、その軸7の内部を化粧料3の供給路9となし、かつ、軸7の前端に化粧料3の吐出口10を設けた請求項1記載の化粧料塗布具。
【請求項3】 塗布部材6の軸7の根元部分で毛8を植設していない個所に化粧料3の吐出口10を設けた請求項1記載の化粧料塗布具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマスカラ等の化粧料塗布具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的なマスカラ等の化粧料塗布具は、容器に化粧料を収容して、その容器に対し着脱自在なキャップにブラシ等の塗布部材を一体的に取り付け、不使用時にキャップを容器に被せている状態で、塗布部材を容器の内部に挿入して化粧料に浸漬している状態を保つ構造になっている。また、化粧料を収容した容器は外面に印刷や塗装を施したり、不透明な素材を使用していて、内部を視認することができないようになっている。
【0003】上記のような従来の化粧料塗布具は、塗布部材に一定量の化粧料を供給することが難しく、例えばマスカラを睫毛などに塗布する場合に、マスカラが不足したり、逆にマスカラが過剰にブラシに付着して、しごいた時に飛散する等の問題がある。また、化粧料の残量を確認できないという不便があるとともに、化粧料を最後まで使い切ることができないという不満がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を解決すること、すなわち、化粧料を一定量づつ塗布部材へ供給することができて、塗布する場合に化粧料が不足したり逆に化粧料が過剰になってしごいた場合に飛散するようなことがなく、又、化粧料の残量を確認できて化粧料を最後まで使い切ることができる化粧料塗布具の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の化粧料塗布具は、塗布具本体1と、塗布具本体1に対し着脱自在なキャップ2とを具え、その塗布具本体1にマスカラ等の流動性を有する化粧料3を収容し且つその化粧料3の残量を視認可能とするタンク4と、化粧料3を塗布するためのブラシ等の塗布部材6と、タンク4内の化粧料3を定量づつ塗布部材6へ送り出す定量押出機構11とを設け、又、キャップ2の内部に塗布部材6に付着した余分な化粧料3を取り除き且つ化粧料3を塗布部材6の全体に均一に分散させるシゴキ部材40を設けたことを特徴とする、という構成にしたものである。
【0006】なお、本発明の化粧料塗布具は、塗布部材6の中心部にパイプ状の軸7を設けて、その軸7の内部を化粧料3の供給路9となし、かつ、軸7の前端に化粧料3の吐出口10を設けた構成にすることも可能である。
【0007】また、本発明の化粧料塗布具は、塗布部材6の軸7の根元部分で毛8を植設していない個所に化粧料3の吐出口10を設けた構成にすることも可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図示した本発明の実施例に基づき本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の化粧料塗布具は、塗布具本体1と、その塗布具本体1に対し着脱自在なキャップ2を具えている。
【0009】塗布具本体1は、マスカラ等の流動性を有する化粧料3を収容可能なタンク4を備えている(図5及び図7参照)。このタンク4は軸筒5の前半部に設けることができる。このタンク4は内部に収容した化粧料3の残量を視認できるように透明な素材を用いて形成する。なお、タンク4の外面に印刷や塗装を施す場合は、化粧料3の残量を確認できるように非印刷部又は非塗装部を設けることができる。また、タンク4の外面にラベル等を貼る場合は、化粧料の残量を確認できるように、そのラベル等に窓部を設けることができる。
【0010】塗布具本体1は、図1乃至図4に示すように、前端にブラシ等の塗布部材6を設けている。ブラシ等の塗布部材6は中心部に軸7を有する構造、すなわち、軸7の外周部に多数の毛8を植設した構造にしている。このブラシ等の塗布部材6には上記のタンク4から化粧料3を供給する。その化粧料の供給路9は中心部の軸7に設けている。すなわち、軸7をパイプ状としてタンク4と連通させ、軸7の所要位置に化粧料吐出口10を設けている。
【0011】化粧料吐出口10は、図1及び図2に示した第1実施例のように、軸7の前端、すなわち、毛8の植設部より前方に設けることができる。また、化粧料吐出口10は、図3及び図4に示した第2実施例のように、軸7の根元部分、すなわち、毛8の植設部より後方の、毛8を植設していない個所に設けることもできる。
【0012】塗布具本体1には、図5乃至図8に示すように、化粧料3を一定量づつタンク4からブラシ等塗布部材6へ送り出すための定量押出機構11を設けている。この定量押出機構11の構成は自由であり、例えば図5及び図6に示した構造にすることもでき、或いは図7及び図8に示した構造にすることもできる。
【0013】まず、図5及び図6に示した定量押出機構11について説明する。この定量押出機構11は、ピストン12と、ネジ軸13と、回転止め14と、回転筒15と、逆転防止体16と、コイルばね17と、ストッパ18と、ツマミ19とによって構成されている。
【0014】ピストン12はタンク4の内面に水密に接触させて、前方へ摺動自在としている。ネジ軸13は反対側の両側面にそれぞれ平面部20(図6参照)を設けるとともに、それ以外の外周面に雄ネジ21を設けて、ピストン12の後部に一体的に取り付けている。回転止め14は断面多角形で、軸筒5の後半部、すなわち、タンク4の後方に連続する軸筒後部22に設けた断面多角形内孔部23に回転不能に嵌着している。また、この回転止め14はネジ軸13の横断面形状と同一形状で僅かに大きい通孔24を有して、その通孔24にネジ軸13を回転不能に挿通している。回転筒15は全体が筒状で、前端外面部に形成した鍔25の後面側に歯26を一定ピッチで周方向に設けている。回転筒15は、又、前端内面部に雌ネジ27(図5参照)を設け、さらに、後端部に断面多角形筒部28を設けている。この回転筒15は、その内部にネジ軸13を挿入して、その雌ネジ27にネジ軸13の雄ネジ21を螺合させている。逆転防止体16は断面多角形で、その前面側に歯29を一定ピッチで周方向に設けるとともに、その後面側にばね受け凹部30を設けている。この逆転防止体16は軸筒後部22の断面多角形内孔部23に回転不能に嵌着し、又、回転筒15の外周部に嵌めて、その歯29を回転筒15の歯26に噛合させている。コイルばね17は前端を逆転防止体16のばね受凹部30に当接し、逆転防止体16を介して回転筒15の鍔25を常に回転止め14に当接させている。逆転防止体16の歯29と回転筒15の歯26は、互いに噛合することによって、その回転筒15を一方向にのみ回転可能として、逆回転は阻止する歯形になっている。ストッパ18は筒状で、軸筒後部22の後端内部に固着している。ツマミ19は前端部に小径筒部31を有し、その後方に大径筒部32を有し、その小径筒部31をスリット33を設けることにより径方向に弾性変形可能となして、その小径筒部31の前端面にばね受凹部34(図5参照)を設けるとともに、前端外面部に係止突起35を設け、又、大径筒部32に断面多角形内孔部36を設けている。このツマミ16は、大径筒部32の断面多角形内孔部36に回転筒15の断面多角形筒部28を挿入して一体的に回転可能としている。なお、回転筒15はツマミ19に対し前方へ摺動自在である。また、ツマミ19はその小径筒部31を軸筒後部22の内部に後端開口から挿入して弾性変形により前端のばね受凹部34及び係止突起35をストッパ18の前方に位置させて、そのばね受凹部34にコイルばね17の後端を当接させるとともに、係止突起35をストッパ18の前端縁に係止させて、軸筒後部22に対し回転自在に取り付けている。
【0015】この定量押出機構11は、ツマミ19を回転操作することにより回転筒15も一体的に一定角度づつ回転させて、その回転筒15の雌ネジ27に雄ネジ21を螺合させ且つ回転止めされたネジ軸13を一定距離ずつ前進させ、これによりピストン12もタンク4内を一定距離づつ前進させて一定量の化粧料3を押出すことによりブラシ等の塗布部材6へ供給可能としている。
【0016】次に、図7及び図8に示した定量押出機構11について説明する。この定量押出機構11は、ピストン12と、ネジ軸13と、ネジ送り体37と、回転止め14と、回転筒15と、逆転防止体16と、コイルばね17と、ストッパ18と、ツマミ19とによって構成されている。
【0017】ピストン12はタンク4の内面に水密に接触させて、前方へ摺動自在としている。ネジ軸13は反対側の両側面にそれぞれ平面部20(図8参照)を設けるとともに、それ以外の外周面に雄ネジ21を設けて、ピストン12の後部に一体的に取り付けている。ネジ送り体37は断面多角形で、軸筒5の後半部、すなわち、タンク4の後方に連続する軸筒後部22に設けた断面多角形内孔部23に回転不能に嵌着している。また、このネジ送り体37は雌ネジ38を有して、その雌ネジ38にネジ軸13を挿通して雄ネジ21と螺合させている。回転筒15は全体が筒状で、前端外面部に形成した鍔25の後面側に歯26を一定ピッチで周方向に設けている。回転筒15は、又、前端内面部に平面部39(図8参照)を設け、さらに、後端部に断面多角形筒部28を設けている。この回転筒15は、その内部にネジ軸13を挿入して、その平面部39とネジ軸13の平面部20とを向き合わせて、ネジ軸13と一体的に回転可能としている。逆転防止体16は断面多角形で、その前面側に歯29を一定ピッチで周方向に設けるとともに、その後面側にばね受け凹部30を設けている。この逆転防止体16は軸筒後部22の断面多角形内孔部23に回転不能に嵌着し、又、回転筒15の外周部に嵌めて、その歯29を回転筒15の歯26に噛合させている。コイルばね17は前端を逆転防止体16のばね受凹部30に当接し、逆転防止体16を介して回転筒15の鍔25を常に回転止め14に当接させている。逆転防止体16の歯29と回転筒15の歯26は、互いに噛合することによって、その回転筒15を一方向にのみ回転可能として、逆回転は阻止する歯形になっている。ストッパ18は筒状で、軸筒後部22の後端内部に固着している。ツマミ19は前端部に小径筒部31を有し、その後方に大径筒部32を有し、その小径筒部31をスリット33を設けることにより径方向に弾性変形可能となして、その小径筒部31の前端面にばね受凹部34(図7参照)を設けるとともに、前端外面部に係止突起35を設け、又、大径筒部32に断面多角形内孔部36を設けている。このツマミ16は、大径筒部32の断面多角形内孔部36に回転筒15の断面多角形筒部28を挿入して一体的に回転可能としている。なお、回転筒15はツマミ19に対し前方へ摺動自在である。また、ツマミ19はその小径筒部31を軸筒後部22の内部に後端開口から挿入して弾性変形により前端のばね受凹部34及び係止突起35をストッパ18の前方に位置させて、そのばね受凹部34にコイルばね17の後端を当接させるとともに、係止突起35をストッパ18の前端縁に係止させて、軸筒後部22に対し回転自在に取り付けている。
【0018】この定量押出機構11も、ツマミ19を回転操作することにより回転筒15も一体的に一定角度づつ回転させて、その回転筒15と一体的に回転するネジ軸13の雄ネジ21を、回転止めされたネジ送り体37の雌ネジ38に螺合させることにより、回転運動を直進運動に変換してネジ軸13を一定距離ずつ前進させ、これによりピストン12もタンク4内を一定距離づつ前進させて一定量の化粧料3を押出すことによりブラシ等の塗布部材6へ供給可能としている。
【0019】なお、定量押出機構は上記のものに限定するものではなく、その他の機構を採用することも勿論可能である。
【0020】キャップ2は、図1乃至図4に示すように、その内部にシゴキ部材40を装着している。シゴキ部材40はブラシ等の塗布部材6が通過可能なシゴキ孔41を有し、ブラシ等の塗布部材6をそのシゴキ孔41に通すことにより、その塗布部材6をしごいて余分な化粧料3を取り除くとともに、化粧料3を塗布部材6の全体に均一に分散させることができる。シゴキ部材40は、図1及び図3に示すように、キャップ2を塗布具本体1に嵌着したときに、ブラシ等の塗布部材6がシゴキ孔41に挿入するように取り付けている。
【0021】なお、第1実施例のように、化粧料吐出口10を軸7の前端、すなわち、毛8の植設部より前方に設けた場合は、キャップ2を塗布具本体1から外した状態でツマミ19を操作して化粧料吐出口10から化粧料3をシゴキ部材40付近に吐出する。化粧料3は粘度が高いのでシゴキ部材40に溜まることになる。そして、ブラシ等の塗布部材6をシゴキ孔41を通過させながら前後動させれば、化粧料3は塗布部材6の全体に均一に付着し、かつ、余分な化粧料3が取り除かれる。或いは、キャップ2を塗布具本体1に嵌着した状態でツマミ19を操作して化粧料吐出口10から化粧料3をキャップ2の内部に吐出する。化粧料3はキャップ2の内部に溜まり、ブラシ等の塗布部材6に付着する。そして、ブラシ等の塗布部材6を同様にシゴキ孔41を通過させながら前後動させれば、化粧料3は塗布部材6の全体に均一に付着し、かつ、余分な化粧料3が取り除かれる。
【0022】また、第2実施例のように、化粧料吐出口10を軸7の根元部分、すなわち、毛8の植設部より後方に設けた場合は、キャップ2を塗布具本体1に嵌着した状態でツマミ19を操作して化粧料吐出口10から化粧料3を吐出する。化粧料3は化粧料吐出口10の周囲に位置するシゴキ部材40に付着することになる。そして、ブラシ等の塗布部材6を同様にシゴキ孔41を通過させながら前後動させれば、化粧料3は塗布部材6の全体に均一に付着し、かつ、余分な化粧料3が取り除かれる。
【0023】
【発明の効果】本発明の化粧料塗布具は上記の通りであり、ブラシ等の塗布部材6に対し化粧料3を一定量づつ供給することができるので、塗布する場合に化粧料3が不足する事態や、過剰になってしごいたときに飛散する事態を回避することができる。そして、タンク4内部の化粧料3の残量を確認することができる利便性があるとともに、化粧料3を最後まで使い切って無駄を省くことができる。
【出願人】 【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
【住所又は居所】東京都品川区東大井5丁目23番37号
【出願日】 平成14年5月17日(2002.5.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−325225(P2003−325225A)
【公開日】 平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願番号】 特願2002−142553(P2002−142553)