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【発明の名称】 ヒートスタンピングされた金属製人工爪
【発明者】 【氏名】サン ヤン チャン

【要約】 【課題】あらかじめ金属様装飾的外観になっている装飾用人工爪の簡単且つ安価な製造方法及び装置を提供する。

【解決手段】生まれつき備わった爪に取り付けられる金属製人工爪を製造する方法は、熱活性化層(16)を備えた金属基材(15)を異形爪本体(10)にヒートスタンピングして金属基材を爪本体に接合する工程を含む。また、金属製人工爪を形成するために金属基材を異形爪本体にヒートスタンピングするダイセット(18)が提供され、このダイセットは、爪本体の底面の輪郭に実質的に一致していて、爪本体をダイセット内に支持する第1の異形面(30)を含むダイ(26)と、第1の異形面と向かい合って位置した第2の異形面(28)を含むパンチ(22)とを有する。第2の異形面は、ヒートスタンピング中、金属基材を爪本体の頂面の輪郭に合致させるために爪本体の頂面の輪郭に実質的に一致している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生まれつき備わった爪に取り付けられる金属製人工爪を製造する方法であって、熱活性化層を備えた金属基材を異形爪本体の表面にヒートスタンピングして前記金属基材を前記爪本体に接合する工程を有していることを特徴とする方法。
【請求項2】 ヒートスタンピング工程は、前記爪本体をヒートスタンピングプレスダイセット内に配置する工程を含み、前記爪本体は、生まれつきの爪の頂面に取付け可能な寸法形状のものであり、輪郭を備えた頂面及び輪郭を備えた底面を有し、前記ヒートスタンピング工程は、前記金属基材を前記ヒートスタンピングプレスダイセット内に配置して前記熱活性化層が前記爪本体の前記頂面に向くようにする工程と、前記ヒートスタンピングプレスダイセットを閉じて前記金属基材の前記熱活性化層が前記爪本体の前記頂面と接触するようにする工程と、前記ヒートスタンピングプレスダイセットを加熱して前記金属基材の前記熱活性化層を前記爪本体の前記頂面に結合させる工程とを更に含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】 前記ヒートスタンピングプレスダイセットは、前記爪本体の底面の輪郭に実質的に一致していて、前記ダイセットを閉じると、前記爪本体の前記底面を支持する第1の異形面を有していることを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】 前記ヒートスタンピングプレスダイセットは、前記爪本体の前記頂面の輪郭に実質的に一致した第2の異形面を有し、前記ダイセットの前記第2の異形面は、前記ダイセットを閉じると、前記爪本体の前記頂面に向くことを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】 前記ヒートスタンピングプレスダイセットは、前記第2の異形面を包囲した切れ刃を有し、前記切れ刃は、前記ダイセットを閉じると、前記爪本体の周囲の周りにぐるりと前記金属基材を切断することを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】 前記ダイセットを閉じると、前記ダイセットの前記第2の異形面は、前記金属基材に当接し、前記金属基材が前記前記爪本体の前記頂面の形状に一致するようにすることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項7】 前記金属基材は、前記爪本体の前記頂面の形状に一致すると伸びることを特徴とする請求項6記載方法。
【請求項8】 前記切断された金属基材の周縁部は、前記爪本体の周縁部にくっつくことを特徴とする請求項5記載の方法。
【請求項9】 前記切断された金属基材の周縁部は、切断の際、斜切されることを特徴とする請求項5記載の方法。
【請求項10】 前記金属基材を透明なシーラントで被覆する工程を更に有していることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】 前記ヒートスタンピングプレスダイセットは、パンチを備えた上側ダイシューを有し、前記第2の異形面は、前記パンチ上に設けられていることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項12】 前記ヒートスタンピングプレスダイセットは、ダイを備えた下側ダイシューを有し、前記第1の異形面は、前記ダイ上に設けられていることを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項13】 前記金属基材は、アルミニウム、銀、銅及び金から成る群から選択された金属で構成されていることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項14】 前記金属基材は、前記爪本体の前記頂面全体上に結合されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項15】 前記金属基材は、前記爪本体の頂面の一部上にのみ結合されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項16】 前記爪本体は、透明な材料で作られていることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項17】 前記爪本体は、生まれつきの爪の爪床全体に実質的に一致する寸法形状の近位端部を有していることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項18】 前記爪本体は、生まれつきの爪の遠位端部にのみ取付け可能な寸法形状の近位端部を有していることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項19】 前記ヒートスタンピングに先立って、前記金属基材を前記異形爪本体上で延伸する工程を更に有していることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項20】 前記金属基材を前記異形爪本体上で延伸する工程は、前記爪本体をヒートスタンピングプレスダイセット内に配置する工程を含み、前記爪本体は、生まれつきの爪の頂面に取付け可能な寸法形状のものであり、輪郭を備えた頂面及び輪郭を備えた底面を有し、前記延伸工程は、前記金属基材を前記ヒートスタンピングプレスダイセット内に配置して前記熱活性化層が前記爪本体の前記頂面に向くようにする工程と、前記爪本体の互いに反対側の側部上の前記金属基材を遠心ローラに係合させる工程と、延伸ローラで前記金属基材を前記爪本体上に押しつけて前記金属基材を前記異形爪本体上で延伸する工程とを更に含むことを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項21】 金属製人工爪を形成するために金属基材を異形爪本体にヒートスタンピングするダイセットであって、爪本体の底面の輪郭に実質的に一致していて、爪本体を前記ダイセット内に支持する第1の異形面を含むダイと、前記第1の異形面と向かい合って位置した第2の異形面を含むパンチとを有し、前記第2の異形面は、ヒートスタンピング中、金属基材を爪本体の頂面の輪郭に合致させるために爪本体の頂面の輪郭に実質的に一致していることを特徴とするダイセット。
【請求項22】 パンチは、前記第2の異形面を包囲していて、ホットスタンピングの際、金属基材を爪本体の周囲の周りでぐるりと切断する切れ刃を更に有していることを特徴とする請求項21記載のダイセット。
【請求項23】 前記パンチの互いに反対側の側部上に設けられていて、ヒートスタンピングに先立って、前記金属基材を前記異形爪本体上で延伸する延伸ローラを更に有していることを特徴とする請求項21記載のダイセット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に、接着剤で生まれつき備わった爪に装着される人工爪に関し、特に、ヒートスタンピングされた外側金属層を備えた人工爪及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】人工爪は長年にわたり、指の美容的外観の向上のために用いられている。中には自分の爪が弱すぎるので折れずに所望の長さまで成長することができないために人工爪の利用を選択する人がいる。また中には、人工爪が生まれつき備わった爪よりもかなり強く、しかも耐久性があるという理由や爪艶出剤が人工爪表面に一層よく付着するとうい理由で人工爪を選択する人もいる。生まれつき備わった爪の形状及び輪郭が気に入らず、自分の爪の外観を良くするために人工爪の使用を選択する人もいる。
【0003】手を装飾する技術分野においては、全体として手指の爪の形状に製造された薄い成形プラスチック部材から作られた装飾用指爪アクセサリーを提供することが知られている。事実、多くの人工指爪製造業者は、指爪アクセサリーにおいて材質、配列及び色の種々の組合せを提供した。かかる人工指爪アクセサリーの出現により、装用者は今や、生まれつき備わった指爪に簡単に取り付けられ、後で容易に取り外される複雑な前もってデザインの施された指爪を所持できる。
【0004】従来の前もってデザインの指爪は、その頂面にステンシル又はエアブラシが施された装飾的デザインを有している。前もってデザインの施された人工爪は、或る量の液体接着剤を人工爪の底面及び(又は)生まれつきの爪の頂面に塗布してアクセサリーを爪に取り付けることにより生まれつきの爪の表面に接着される。通常、装用者は、過剰の接着剤を拭き取り又はトリムしなければならず、そして次に接着剤が乾いてアクセサリーが爪に固定されるようになるまで数ヶ月間待たなければならない。次に、オーバーレイを人工爪の頂面全体に付着させる。オーバーレイは通常、透明又は半透明であり、装飾的デザインは、人工爪の頂面の側から見えるようになっている。オーバーレイがいったん硬化すると、人工爪は所望通りの形状になっている。
【0005】人工爪に与えられた無数の考えられるデザインのうちで、特に魅力のある装飾は、人工爪に金属様の見てくれを与えることであり、それにより爪は、金属材料から作られたものであるように見える。代表的には、この装飾は、金属様の外観を備えた艶出剤を直接人工爪に塗装し又は塗布することにより得られる。これは、消費者によって行うことができ、或いはこれを消費者への販売前にあらかじめ塗布することもできる。いずれの場合においても、この方法は、費用がかかり、厄介であり且つ時間がかかる場合がある。加うるに、爪の艶出剤は、そげ落ちたり剥がれるのが通例であり、最終的に、生まれつきの爪に塗布されるにせよ、人工爪に塗布されるにせよ、いずれにせよ塗布のやり直しの必要がある。
【0006】米国特許第6,296,836号明細書から、金属様の見てくれを達成するよう爪に付着された金属箔材料層を備えた爪を提供することが知られている。しかしながら、この装飾を達成するには、まず最初に接着剤コーティングをブラシで爪の頂面に塗布し、爪よりも広い面積をもつ薄い金属材料シートを接着剤コーティング上に付着させ、材料をブラシで滑らかにして折り目及びしわを無くし、そして爪の周囲からはみ出た過剰の材料をトリムする。最終的に、透明な艶出剤又は他のシーラのコーティングをシート材料上に被着させて装飾された爪の耐久性を維持する。所望の装飾が達成されるが、上記方法はこれ又、厄介であって時間がかかり、そして満足のいく結果を達成するには或る程度の技量が必要である。したがって、本発明の目的は、あらかじめ金属様の装飾的外観になっていて、簡単且つ安価に製造される装飾用人工爪を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、生まれつきの爪に取り付けられる金属製人工爪を製造する方法及びダイセットである。本明細書で用いる「人工爪」という用語は、業界において「チップ」と呼ばれている指爪の延長部を含むものであり、これについては以下により詳細に説明する。
【0008】本発明の方法は、熱活性化層を備えた金属基材を異形爪本体にヒートスタンピングして金属基材を爪本体に接合する工程を有している。好ましくは、ヒートスタンピング工程は、爪本体をヒートスタンピングプレスダイセット内に配置する工程を含み、爪本体は、生まれつきの爪の頂面に取付け可能な寸法形状のものであり、輪郭を備えた頂面及び輪郭を備えた底面を有し、ヒートスタンピング工程は、金属基材をヒートスタンピングプレスダイセット内に配置して熱活性化層が爪本体の頂面に向くようにする工程と、ヒートスタンピングプレスダイセットを閉じて金属基材の熱活性化層が爪本体の頂面と接触するようにする工程と、ヒートスタンピングプレスダイセットを加熱して金属基材の熱活性化層を爪本体の頂面に結合させる工程とを更に含む。本発明の方法は好ましくは更に、金属基材を透明なシーラントで被覆する工程を更に有する。
【0009】本発明の好ましい実施形態では、ヒートスタンピングプレスダイセットは、爪本体の底面の輪郭に実質的に一致していて、ダイセットを閉じると、爪本体の底面を支持する第1の異形面を有している。これと同様に、ヒートスタンピングプレスダイセットは、爪本体の頂面の輪郭に実質的に一致した第2の異形面を有し、ダイセットの第2の異形面は、ダイセットを閉じると、爪本体の頂面に向く。第2の異形面を包囲した切れ刃が、ダイセットを閉じると、爪本体の周囲の周りにぐるりと金属基材を切断するために設けられるのがよい。ダイセットを閉じると、ダイセットの第2の異形面は、金属基材に当接し、金属基材が爪本体の頂面の形状に一致するようにする。加うるに、切断された金属基材の周縁部は、爪本体の周縁部にくっつき、切断の際、斜切される。
【0010】金属基材は好ましくは、アルミニウム、銀、銅及び金から成る群から選択された金属で構成される。これを爪本体の頂面全体上に配置するのがよく、或いは爪本体の頂面の一部上にのみ配置してもよい。好ましくは、爪本体は、透明な材料で作られた一体の射出成形本体である。金属製爪は、フルカバーであるのがよく、爪本体の近位端部は、生まれつきの爪の爪床全体に実質的に一致する寸法形状になっており、或いは、爪は爪チップであってもよく、爪本体の近位端部は、生まれつきの爪の遠位端部にのみ取付け可能な寸法形状になっている。
【0011】本発明に従って金属製人工爪を製造する方法は好ましくは、ヒートスタンピングに先立って、金属基材を異形爪本体上で延伸する工程を更に有する。具体的には、爪本体をヒートスタンピングプレスダイセット内に配置し、金属基材をヒートスタンピングプレスダイセット内に配置して熱活性化層が爪本体の頂面に向くようにする。爪本体の互いに反対側の側部上の金属基材を遠心ローラに係合させ、それによりヒートスタンピングに先立って、延伸ローラで金属基材を爪本体上に押しつけて金属基材を異形爪本体上で延伸する。
【0012】金属製人工爪を形成するために金属基材を異形爪本体にヒートスタンピングするダイセットも又、本発明の結果として提供される。ダイセットは主要構成要素として、爪本体の底面の輪郭に実質的に一致していて、爪本体をダイセット内に支持する第1の異形面を含むダイと、第1の異形面と向かい合って位置した第2の異形面を含むパンチとを有する。第2の異形面は、ヒートスタンピング中、金属基材を爪本体の頂面の輪郭に合致させるために爪本体の頂面の輪郭に実質的に一致している。
【0013】パンチは好ましくは、上側ダイシュー上に設けられ、このパンチは、第2の異形面を包囲していて、ホットスタンピングの際、金属基材を爪本体の周囲の周りでぐるりと切断する切れ刃を更に有する。ダイは好ましくは、第1のダイシューに向いた下側ダイシュー上に設けられる。ダイセットは好ましくは、パンチの互いに反対側の側部上に設けられていて、ヒートスタンピングに先立って、金属基材を異形爪本体上で延伸する延伸ローラを更に有する。
【0014】本発明の結果として、装飾的金属様外観をもつ人工爪が提供される。かかる爪を製造する方法は、簡単であって、費用効果がよく、しかも接着剤の厄介な個別的塗布又は金属シート材料の平滑化又はトリムを必要としない。結果的に、あらかじめ施された金属様外観を有する安価で美容的に魅力的な人工爪が得られる。本発明の他の目的及び特徴は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むと明らかになろう。しかしながら、図面は、例示として作成されているに過ぎず、本発明を限定しようとするものではない。
【0015】
【好ましい実施形態の詳細な説明】まず最初に、図1及び図2を参照すると、本発明に従って形成された金属製人工爪8が示されている。金属製人工爪8は好ましくは、遠位端部11、近位端部12、頂面13及び底面14を備えた一体成形本体10を有している。近位端部12、特に近位端部12に隣接した底面14は、生まれつき備わった爪の頂面に取付け可能な寸法形状になっている。好ましくは、遠位端部11は、人工爪を生まれつきの爪に取り付けると、生まれつきの爪の端からはみ出るように寸法決めされている。
【0016】爪本体10は好ましくは、プラスチック材料、例えばABSプラスチックから射出成形され、全体として形状が矩形である。プラスチック材料は、透明であってもよく、不透明であってもよい。遠位端部11を図1に示すように丸くしてもよく、或いはこれは真っ直ぐであってもよい。人工爪は、任意特定の寸法形状には限定されない。換言すると、本発明の人工爪は、手指の爪及び(又は)足指の爪に有用であり、種々の寸法形状で製造することができる。例えば、爪本体10の近位端部12は、生まれつきの手指の爪の爪床全体と寸法形状が実質的に一致するのがよく、それにより人工爪を生まれつきの手指の爪の爪床全体上に被着されるフルネイルカバー(full nail cover )と呼ばれている。変形例として、近位端部12は、生まれつの手指の爪の遠位端部にのみ取付け可能であってもよく、即ち、例えばこれは生まれつきの爪床の遠位端部とのみ寸法形状が一致してもよく、それにより人工爪は、生まれつきの手指の爪の端に取り付けられるネイルチップ又は爪チップ17と呼ばれている。
【0017】金属基材15が、爪本体10の表面13に接合されている。以下に詳細に説明するように、金属基材15は、金属材料を爪本体10に永続的に接合する熱活性化層16を備えた薄い金属材料シート15である。薄い金属材料シートは、アルミニウム、銀、銅、金又は他の金属箔材料であるのがよく、熱活性化層16は、熱活性化接着剤であるのがよい。かかる材料は、アドミナル・コーテッド・プロダクツ(Adminal Coated Products )社によって部品番号、例えばALUM−W718D又はGOLD−127Yとして供給されている。金属基材15は、爪本体10へのその付着の際、滑らかで光沢のある外観を生じさせ、これは爪に追加の強度を与え、容易にはひびが入ったりそげ落ちたりすることはない。図1に示すように、金属基材15を爪本体10の頂面13全体にわたって被着する。しかしながら、これを所望に応じてその一部にのみ被着させてもよい。加うるに、透明な艶出剤17又は他のシーラの1以上のコーティングを金属基材15に塗布して装着後の爪の耐久性を維持するのがよい。
【0018】次に、図3及び図4を参照すると、金属製人工爪は、本発明に従って金属基材15を爪本体に永続的に接合するよう構成されたダイセット18を有するヒートスタンピングプレスで形成されている。ダイセット18は、パンチ22を備えた上側ダイシュー20及びダイ26を備えた下側ダイシュー24を有している。好ましい実施形態では、パンチ22は、爪本体10の頂面13の長手方向輪郭と横方向輪郭の両方に一致する異形面28を有している。これと同様に、ダイ26は好ましくは、爪本体10の底面14の長手方向輪郭と横方向輪郭の両方に一致する異形面30を有する。パンチ22の異形面28を、切れ刃32によって丸くすることができ、この切れ刃は、以下に詳細に説明するように、爪本体14の周囲からはみ出た薄い金属基材15の余分の材料をトリムする。好ましくは、切れ刃32は、爪本体10の周囲に厳密に一致している。
【0019】ダイセット18は、ヒートスタンピングプレスを図4に示すように閉じたとき、パンチ22の異形面28がダイ26の異形面30に整列してこれと合致するように構成されている。ダイセット18が1つだけ図3及び図4に示されているが、以下に詳細に説明するように、複数の金属製人工爪を同時に形成するためにヒートスタンピングプレスにおいて多数のダイセットの配列体を用いることができる。加うるに、ダイセット18を加熱する手段は図3及び図4には示されていないが、この種のヒートスタンピングプレスでは一般的なように、上側ダイシュー20及び下側ダイシュー24は、ダイセットの温度を代表的には約500°F(約260℃)まで昇温させる発熱体を有している。
【0020】作用を説明すると、まず最初に爪本体10をダイ26の異形面30上に置く。金属基材15を爪本体10の頂部上に置いて熱活性化層16が爪本体の頂面13に向くようにする。次に、加熱状態の上側ダイシュー20と下側ダイシュー24を結合して、上側ダイシューのパンチ22の異形面28が金属基材15に当接し、それにより金属基材が異形面に合致しながら伸びるようにする。この延伸の結果として、滑らかでしわのない外観が最終製品に与えられることになる。ダイセット18は加熱されるので、熱活性化層16は、熱に応動し、プレスを一段と閉じたときに爪本体の頂面13に接合する。ダイセット18の閉鎖時に、切れ刃32は、金属基材15を爪本体10の周囲の周りで切断する。金属基材15を切断すると、熱活性化層16により、金属基材の周縁部が、爪本体10の周縁部に付着する。換言すると、金属基材15の周縁部は、切れ刃32による熱切断の結果として斜切される(斜め又ははすに切られる)ことになる。ダイセット18を開き、完成状態の金属製人工爪8をプレスから取り出すことにより製造工程を完了させる。上述のように、爪8に透明なシーラントで被覆して耐久性を増すようにするのがよい。
【0021】次に、図5〜図8を参照すると、ダイセット34の好ましい形態が示されている。図5〜図8に示すダイセット34は、上側ダイシュー38に設けられた複数のパンチ36及び下側ダイシュー42に設けられたこれとつがい関係をなす複数のダイ40を有している。それぞれ3つのダイ40を備えた3つのパンチ36が図5〜図8に示されているが、両手の各指に寸法が一致した10個で1組の金属製人工爪を同時にヒートスタンピングするためには全部で10個のパンチ及びダイが好ましい。図5〜図8に示すダイセット34は好ましくは、パンチ36及びダイ40の各々の両側部上に配置された延伸ローラ44を更に有する。延伸ローラ44は、爪本体10と少なくとも同程度の長さをもち、金属基材46への損傷を阻止する湾曲した周面を備えた円筒形ロッドである。延伸ローラ44を上側ダイシュー38に機械的に連結するのがよいが、上側ダイシューとは無関係に垂直方向に動くよう設計されたものであってもよい。以下に説明するように、延伸ローラ44の目的は、実際のヒートスタンピングに先立って、金属基材46をまず最初に爪本体10の輪郭上であらかじめ延伸することにある。
【0022】図5〜図8に示す好ましいダイセット34は、供給スプール48及び排出スプール50を備えた金属基材送りシステムを更に有している。上述の金属基材15とは異なり、図5〜図8に示す好ましいダイセット38に用いられる金属基材46は、熱活性化層54と向かい合って配置された支持層52上に開放自在に支持される。供給スプール48は、金属基材46をロールの形態で支持し、そして金属基材をダイセット34に連続供給して、支持層がパンチ36に向き、熱活性化層54がダイ40に向くようにする。金属基材46を小刻みにダイセット34内へ送って、各ヒートスタンピングの実施に先立って、金属基材が各爪本体10の上に位置するようにする。
【0023】作用を説明すると、まず最初に爪本体10を各ダイ40の異形面上に置く。金属基材供給システムは、金属基材46を各爪本体10の上に位置決めし、熱活性化層54が図5に示すように爪本体の頂面に向くようにする。すべてのものを定位置に配置した状態で、延伸ローラ44は、爪本体10に向かって同時に下方に移動し、金属基材46に係合する。各ダイ40を跨いだ延伸ローラ44は、金属基材46を図6に示すように各爪本体10の輪郭上に延伸する。次に、加熱状態の上側ダイシュー38を下方に移動させて上側ダイシューのパンチ36の異形面が図7に示すように金属基材46及び爪本体10に当接するようになる。熱活性化層54は、上側ダイシュー38によって供給された熱に応動し、爪本体10の頂面に接合する。加熱状態の上側ダイシューのパンチ36とじかに接触状態にある金属基材46の領域だけが、熱に応動し、支持層52から開放されることになる。これにより、加熱状態のパンチ相互間に位置する金属基材46の部分は支持層52上にそのままの状態になる。金属基材46を開放自在な支持層52上に供給し、爪本体に接合されるべき基材の一部だけを加熱することにより、上側ダイシューのパンチ36は上述のように切れ刃を必要としないことは注目される。換言すると、基材の加熱状態の領域だけが支持層52から開放され、爪本体10に接合されるので、金属基材46を切断する必要はない。
【0024】接合をいったん完了すると、上側ダイシュー38を上昇させ、完成状態の金属製人工爪を下側ダイ40から取り出す。次に、新しい爪本体10を下側ダイ40上に置き、金属基材供給システムは、金属基材を図8に示すように各爪本体上に小刻みに位置決めする。上述の方法を繰り返して別の1組の金属製人工爪を製造する。
【0025】本発明の方法の実施の結果として、所望の外観をもつ金属製人工爪が提供される。爪を製造する方法は、簡単であって、費用効果がよく、接着剤の厄介な個別的塗布又は金属シート材料の平滑化又はトリムを必要としない。あらかじめ被着された金属層は、耐久性があり、耐チッピング性があり、美容的に魅力的である。
【0026】現時点において本発明の好ましい実施形態であると考えられる形態を説明したが、当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなく本発明の種々の変形例及び改造例を想到でき、かかる全ての変形例及び改造例は、本発明の範囲に属するものとして請求の範囲に含まれる。
【出願人】 【識別番号】501245023
【氏名又は名称】ケイエムシー エクシム コーポレイション
【出願日】 平成14年11月8日(2002.11.8)
【代理人】 【識別番号】100059959
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 稔 (外8名)
【公開番号】 特開2003−325224(P2003−325224A)
【公開日】 平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願番号】 特願2002−325471(P2002−325471)