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【発明の名称】 シートタイプ化粧品及びその製造方法
【発明者】 【氏名】鈴木 恭一
【住所又は居所】高知県土佐市北地2424番地7 三昭紙業株式会社内

【氏名】金子 昭博
【住所又は居所】高知県土佐市北地2424番地7 三昭紙業株式会社内

【要約】 【課題】化粧料が含浸されたシート材を1枚ずつ剥離する操作を容易とし、密閉された包装体内に多数枚のシート材を封入することを可能として使用者の便ならしめ、しかもシート材の保形性と強度を高めたシートタイプ化粧品とその製造方法を提供することを目的とする。

【解決手段】吸水性を有するシート材としての不織布シート1間に疎水性を有するシート状フィルム2を介挿して構成した多層の積層体を所定の形状に打ち抜いて化粧品ユニット4を成形し、この化粧品ユニット4に化粧料を含浸して、包装体6内に密閉封止したシートタイプ化粧品及びその製造方法を基本手段としている。吸水性を有するシート材として、化学合成繊維又は化学合成繊維+天然繊維でなる不織布シートを用いるか、吸水性を有する紙を用いる。疎水性を有するシート状フィルムとして、ポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムを用いる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸水性を有するシート材間に疎水性を有するシート状フィルムを介挿するとともに、吸水性を有するシート材に化粧料を含浸して、包装体内に密閉封止して得たことを特徴とするシートタイプ化粧品。
【請求項2】 吸水性を有するシート材間に疎水性を有するシート状フィルムを介挿して構成した多層の積層体を所定の形状に打ち抜いて化粧品ユニットを成形し、この化粧品ユニットに化粧料を含浸して、包装体内に密閉封止して得たことを特徴とするシートタイプ化粧品。
【請求項3】 前記吸水性を有するシート材として、化学合成繊維又は化学合成繊維+天然繊維でなる不織布シートを用いた請求項1又は2に記載のシートタイプ化粧品。
【請求項4】 前記シート材として、吸水性を有する紙を用いた請求項1,2又は3に記載のシートタイプ化粧品。
【請求項5】 前記疎水性を有するシート状フィルムとして、厚みが8μm〜1000μmの範囲にあるポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムを用いた請求項1,2,3又は4に記載のシートタイプ化粧品。
【請求項6】 吸水性を有するシート材間に疎水性を有するシート状フィルムを介挿して多層の積層体を構成し、該積層体を所定の形状に打ち抜いて化粧品ユニットを成形して化粧料を含浸し、包装体内に密閉封止したことを特徴とするシートタイプ化粧品の製造方法。
【請求項7】 シートロールから繰り出された吸水性を有するシート材を長手方向に沿って二つ折りにして、シート状フィルムロールから繰り出された疎水性を有するシート状フィルムをシート材内に挟み込んで3層構造の積層体を構成し、該積層体を所定の形状に打ち抜いて化粧品ユニットを成形して化粧料を含浸し、包装体内に密閉封止したことを特徴とするシートタイプ化粧品の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は所定の化粧料を含浸した目もと用,フェイス用等の各種シートタイプ化粧品を構成するシート材間に、疎水性を有するシート状フィルムを介挿して積層することにより、使用者がシート材を1枚ずつ剥離する操作を容易にするとともに、介挿したシート状フィルムによって包装時の保形性と強度を高めたシートタイプ化粧品とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から化粧料を含浸したシートタイプ化粧品を用いて、目もとや顔面全体の肌の手入れを行う商品が市販されており、肌への湿潤作用を得るためには、吸水性を有するシート材に化粧料を充分に含ませることが必要である。このような目もと用,フェイス用等のシートタイプ化粧品として、化粧料を含浸した不織布または紙でなる吸水性の高いシート材を包装体内に積層して密封したパック型の商品が一般に提供されている。しかし化粧料を充分に含浸したシート材の複数枚を積層すると、シート材間の密着性が高くなって利用者が1枚ずつシート材を剥離する操作が行い難くなるという問題がある。
【0003】そこで利用者が包装体からシート材を1枚ずつ取り出しやすくするため、一つの包装体内に化粧料を含浸したシート材を1枚だけ封入した1回分の使い切りタイプのパック型化粧品としたり、各シート材を1枚ずつ横方向又は縦方向に一定間隔ずらせて複数枚封入したパック型化粧品とする手段が用いられている。また、シートタイプ化粧品自体の強度が不足しているため、予め所定の形状に打抜かれた不織布シートでなるシート材を、同様な形状に成形されたプラスチック容器に載せて製品化する手段が用いられており、該プラスチック容器によってシート材に所望の保形性や強度を付与している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記したように所定の形状に打抜かれた吸水性を有するシート材を複数枚積層して化粧料を含浸させると、シート材間の密着性が高くなって該シート材を1枚ずつ剥離する操作が困難になるという課題がある。これに対処するため、一つの包装体内にシート材を1枚だけ封入する手段、もしくはシート材の複数枚を横方向又は縦方向に一定間隔だけずらせて包装体内に封入する手段もあるが、何れも1回分の使い切り化粧品としての使用形態を取らざるを得ないため、利用者の操作が煩瑣であるとともに1回分だけ使用するパック型化粧品としてのコストが高く、かつ、包装資材の無駄が多くなってしまうという難点がある。
【0005】そこで本発明は上記の問題点を解決して、化粧料が含浸されたシート材を使用者が1枚ずつ剥離する操作が容易であるとともに、密閉された包装体内に多数枚のシート材を封入することを可能として使用者の便ならしめ、しかもプラスチック容器等を用いることなく保形性と強度を高めたシートタイプ化粧品とその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、吸水性を有するシート材間に疎水性を有するシート状フィルムを介挿するとともに、吸水性を有するシート材に化粧料を含浸して、包装体内に密閉封止して得たシートタイプ化粧品、及び吸水性を有するシート材間に疎水性を有するシート状フィルムを介挿して構成した多層の積層体を所定の形状に打ち抜いて化粧品ユニットを成形し、この化粧品ユニットに化粧料を含浸して、包装体内に密閉封止して得たシートタイプ化粧品とその製造方法を基本手段として提供する。
【0007】吸水性を有するシート材として、化学合成繊維又は化学合成繊維+天然繊維でなる不織布シートを用いるか、吸水性を有する紙を用いる。また、疎水性を有するシート状フィルムとして、厚みが8μm〜1000μmの範囲にあるポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムを用いる。
【0008】本発明のシートタイプ化粧品の他の製造方法例として、シートロールから繰り出された吸水性を有するシート材を長手方向に沿って二つ折りにして、シート状フィルムロールから繰り出された疎水性を有するシート状フィルムをシート材内に挟み込んで3層構造の積層体を構成し、該積層体を所定の形状に打ち抜いて化粧品ユニットを成形して化粧料を含浸し、包装体内に密閉封止して製造する。
【0009】かかるシートタイプ化粧品によれば、利用者が包装体を開封して化粧料が含浸されたシート材の一端部を指先でつまんで引くことにより、該シート材が疎水性を有するシート状フィルムから容易に剥離して、シート材を1枚ずつ取り出して使用に供することができる。シート状フィルムはシート材を1枚ずつ取り出し可能とする機能とともに該シート材の強度を保持する機能を有している。また、包装体内に多数枚のシート材を封入することができるので、従来の1回分使い切りタイプ化粧品に比して利用者の操作が簡易化され、かつ、シートタイプ化粧品としての製造コストを下げることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明にかかるシートタイプ化粧品及びその製造方法の各種実施形態を説明する。本発明では、吸水性を有するシート材間に疎水性を有するシート状フィルムを介挿するとともに、吸水性を有するシート材に化粧料を含浸して、包装体内に密閉封止して得たシートタイプ化粧品、及び吸水性を有するシート材間に疎水性を有するシート状フィルムを介挿して構成した多層の積層体を所定の形状に打ち抜いて化粧品ユニットを成形し、この化粧品ユニットに化粧料を含浸して、包装体内に密閉封止して得たシートタイプ化粧品とその製造方法を基本手段としている。
【0011】図1〜図4は本発明によるシートタイプ化粧品の製造方法の第1実施例を、一例として目もと用として利用するシートタイプ化粧品を製造する際の工程例として示している。図中の1,1はシート材として吸水性を有する不織布シートであり、2,2は疎水性を有するシート状フィルムである。図示例では9枚の各不織布シート1,1間に8枚のシート状フィルム2,2が各々介挿され、これら不織布シート1,1とシート状フィルム2,2との多層の積層体が構成されている。尚、上記不織布シート1として、化学合成繊維又は化学合成繊維+天然繊維を用いることができる。更に不織布シート1に代えて吸水性を有する紙を用いてもよい。
【0012】具体的には、不織布シート1,1として、寸法が390mm×206mmの天然繊維でなる坪量30gのシート材を用いており、シート状フィルム2,2として、寸法が390mm×206mm、厚みが50μmのポリプロピレンフィルムもしくはポリエチレンフィルムを採用する。尚、シート状フィルム2,2の厚みは8μm〜1000μmの範囲であれば使用可能である。
【0013】図2は金属製の打ち抜き型3の形状例を示しており、該打ち抜き型3の寸法は4cm×8cmで全面に三日月型の孔部3a,3aが開口されている。図示例では孔部3a,3aを計12個設けてある。
【0014】図3は上記打ち抜き型3を用いて、図1に示す不織布シート1,1とシート状フィルム2,2の積層体を打ち抜くことにより得られた化粧品ユニット4を示す外観図である。目もと用化粧品の場合には、化粧品ユニット4の寸法は略10mm〜300mmの範囲にあることが好ましい。そして図4に示すように、該化粧品ユニット4を包装体6内に入れ、化粧料5を注入してから開閉自在なシール手段を用いて密封することにより、本発明による目もと用シートタイプ化粧品が完成する。なお、化粧品ユニット4としては、不織布シート1,1の間に1枚のシート状フィルム2を介挿させた積層体を包装体6内に入れ、化粧料5を注入するようにしてもよい。
【0015】かかる第1実施例によれば、利用者は包装体6を開封して化粧料5が含浸された不織布シート1の一端部を指先でつまんで引くことにより、該不織布シート1が疎水性を有するシート状フィルム2から容易に剥離するため、不織布シート1を1枚ずつ取り出して使用に供することができる。シート状フィルム2は、シート材としての不織布シート1を1枚ずつ取り出し可能とする機能以外に、該不織布シート1の強度を保持する機能をも有している。使用後はシール手段により包装体6の開口部を閉止することにより、化粧料5の蒸発を防止して不織布シート1がなくなるまで繰り返し使用することができる。
【0016】図5〜図8は本発明の第2実施例を、同様に目もと用のシートタイプ化粧品を製造する際の工程例として示しており、図5(A)に示す11は不織布シートロール、12はシート状フィルムロールである。不織布シートロール11から図外の繰り出し装置によってシート材として吸水性を有する不織布シート1が順次繰り出され、シート状フィルムロール12から疎水性を有するシート状フィルム2が順次繰り出される。
【0017】図5(B)に示したように、繰り出された不織布シート1は長手方向に沿う中心部分が二つ折りにされ、該不織布シート1内にシート状フィルム2が挟み込まれる。図6は図5(B)のA−A線に沿う断面図であり、二つ折りにされた不織布シート1内にシート状フィルム2が挟み込まれた3層の積層体が構成されている。
【0018】第1実施例と同様に、不織布シート1として天然繊維でなる坪量30gのシート材を用いており、シート状フィルム2として、ポリプロピレンフィルムを採用する。図7は金属製打ち抜き型13の形状例を示しており、該打ち抜き型13には三日月型の孔部13aが1個だけ開口されている。
【0019】図8は上記打ち抜き型13を用いて、不織布シート1とシート状フィルム2の積層体を打ち抜くことにより得られた3層構造の化粧品ユニット14を示す外観図である。この化粧品ユニット14を前記第1実施例で用いた包装体6(図4参照)内に入れ、化粧料5を注入してから密封することにより、第2実施例にかかる目もと用シートタイプ化粧品が完成する。なお、二つ折りにされた不織布シート1内にシート状フィルム2が挟み込まれた3層の積層体を多層積層させてから所定形状に打ち抜き、化粧品ユニット14を多層積層した状態で包装体6内に入れ、化粧料5を注入してもよいことはもとよりである。
【0020】かかる第2実施例によれば、1枚のシート状フィルム2の表裏両面に不織布シート1,1が添着された化粧品が得られるので、利用者は包装体を開封して化粧料が含浸された不織布シート1の一端部を指先でつまんで引くことにより、該不織布シート1が疎水性を有するシート状フィルム2から容易に剥離するため、不織布シート1を1枚ずつ取り出して合計2回の使用に供することができる。なお、化粧品ユニット14を多層に積層した場合は第1実施例と同様に複数回にわたって使用することが可能である。シート状フィルム2は不織布シート1を1枚ずつ取り出し可能にするとともに該不織布シート1の強度を保持する機能を有している。
【0021】図9は本発明にかかるシートタイプ化粧品を、目もと用の化粧品に代えてフェイス用のパックタイプ化粧品15に適用した例を示す平面図であり、このようなフェイス用のパックタイプ化粧品15を製作する際にあっても前記第1,第2実施例で説明した製造方法をそのまま適用することができる。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にかかるシートタイプ化粧品によれば、吸水性を有するシート材間に疎水性を有するシート状フィルムを介挿して構成した多層の積層体を所定の形状に打ち抜いて化粧品ユニットを成形してあるため、シート材間の密着性が低下して該シート材を1枚ずつ剥離する操作がきわめて容易であり、利用者が包装体を開封してからシート材の一端部を軽くつまんで引くことにより、該シート材を1枚ずつ取り出して使用に供することができる。また、包装体内に多数枚のシート材を封入することにより従来の1回分使い切りタイプ化粧品に比して利用者の操作が簡易化され、シートタイプ化粧品としての製造コストは低廉となる利点がある。
【0023】シート材間に介挿したシート状フィルムは、シート材を1枚ずつ取り出し可能にする機能とともに該シート材の強度を保持する機能をも発揮しており、簡単な包装形態であっても従来の成型されたプラスチック容器等を用いずに充分な強度を保持させることができる。更に本発明第2実施例に記載したように、一つの包装体内にシート材を2枚だけ封入して1回分又は2回分の使い切り化粧品としての使用形態を取ることもできる。
【0024】従って本発明によれば、化粧料が含浸されたシート材を使用者が1枚ずつ剥離する操作を容易にし、密閉された包装体内に多数枚のシート材を封入することを可能として使用者の便ならしめるとともにシート材の保形性と強度を高めたシートタイプ化粧品とその製造方法を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】599051007
【氏名又は名称】三昭紙業株式会社
【住所又は居所】高知県土佐市北地2424番地7
【出願日】 平成14年4月26日(2002.4.26)
【代理人】 【識別番号】100085648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 幹人
【公開番号】 特開2003−310347(P2003−310347A)
【公開日】 平成15年11月5日(2003.11.5)
【出願番号】 特願2002−125683(P2002−125683)