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【発明の名称】 気密容器
【発明者】 【氏名】鈴木 和夫

【氏名】鈴木 一男

【要約】 【課題】内容物に含まれている揮発分の揮散を防止する。

【解決手段】内容物を充填する凹部空間の周りを取り囲む環状溝を有する容器本体と、この容器本体に揺動可能に保持され凹部空間の密閉状態にて該環状溝に入り込む環状壁を有する蓋体と、容器本体の環状溝に配置され蓋体の環状壁と協働して該凹部空間を気密状態に維持するシール部材とを備えた容器において、前記凹部空間に、充填にかかる内容物の上部に配置されその中央域にて該内容物を露出させる揮散防止用の落とし蓋を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内容物を充填する凹部空間の周りを取り囲む環状溝を有する容器本体と、この容器本体に揺動可能に保持され凹部空間の密閉状態にて該環状溝に入り込む環状壁を有する蓋体と、容器本体の環状溝に配置され蓋体の環状壁と協働して該凹部空間を気密状態に維持するシール部材とを備えた容器であって、前記凹部空間に、充填にかかる内容物の上部に配置されその中央域にて該内容物を露出させる揮散防止用の落とし蓋を配置したことを特徴とする気密容器。
【請求項2】 落とし蓋は開口の面積が凹部空間における開口面積の35%以下である請求項1記載の気密容器。
【請求項3】 蓋体は、その内壁面に鏡、パッキン又は不織布等の吸収体を備える請求項1又は2記載の気密容器。
【請求項4】 容器本体は、外側ケースを備える1〜3の何れかに記載の気密容器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、揮発性の高い内容物を充填するのに好適な気密容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、化粧品の分野では、揮発成分を含む商品が数多く開発、販売される傾向にある。
【0003】ところで、揮発成分の高い商品を内容物とするものは、その揮散を極力抑制する観点から気密性に優れた容器に入れられているのが普通であるところ、パッキンを有する従来の気密容器に単に入れただけでは、この種の内容物は容器の開閉を行なうだけで揮散するのが避けられないため、従来から使用されている内容物と比較してその目減りが激しい不具合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、揮発性の高い内容物を充填する容器につき、蓋を開けた状態でも内容物に含まれる揮発分の揮散を極力抑制できる新規な構造について提案するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、内容物を充填する凹部空間の周りを取り囲む環状溝を有する容器本体と、この容器本体に揺動可能に保持され凹部空間の密閉状態にて該環状溝に入り込む環状壁を有する蓋体と、容器本体の環状溝に配置され蓋体の環状壁と協働して該凹部空間を気密状態に維持するシール部材とを備えた容器であって、前記凹部空間に、充填にかかる内容物の上部に配置されその中央域にて該内容物を露出させる開口を有する揮散防止用の落とし蓋を配置したことを特徴とする気密容器であり、落とし蓋は開口の面積が凹部空間における開口面積の35%以下とするのが好ましい。
【0006】蓋体はその内壁面に鏡やパッキンあるいは不織布等からなる吸収体を備えることができ、また、容器本体はその外側に容器そのものの化粧のために外側ケースを設けることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
【0008】図1〜図3は本発明に従う気密容器の実施の形態を示した図であり、図1は外観斜視図、図2(a)(b)はその平面及び側面図であり、図3は断面をそれぞれ示したものである。
【0009】図1〜3において番号1はレフィル容器とすることができる容器本体であり、この容器本体1は内容物を充填する凹部空間1aの周りに2重側壁1b、1cによって形成された環状溝を有している。
【0010】また、2は容器本体1の外側に配置された着脱自在な外側ケースであってこの外側ケース2はこの例では図示されていないアンダーカットにより容器本体1に嵌合したものとなっている。また、3は容器本体1に枢軸Pを介して揺動可能に保持される蓋体である。蓋体3は凹部空間1aを密閉した状態にて環状溝に入り込む環状壁3aを有している。
【0011】また、4は環状溝1cに配置されるシール部材(ブチルゴムやエラストマー等)、5は蓋体3の内壁面に設けられた鏡、パッキンあるいは不織布等の吸収体、6は内容物の上部に配置され内容物の使用量に応じて凹部空間の底部に向けて落下していく揮散防止用の落とし蓋であり、この落とし蓋6の中央域には内容物を露出させそこから指の腹またはパフでもって内容物を掬い取ることができる開口6aを有している。
【0012】上記の構成になる容器は、内容物を取り出すために容器を開放しても内容物が大気に接触する領域は落とし蓋6の開口6aのみであり、その面積は極めて小さいので、内容物の中に含まれる揮発成分の揮散(気化)が従来の容器に比較して抑制されるため内容物の目減りが少なくてすむ。
【0013】本発明において開口6aの面積は容器本体1の凹部空間1aにおける開口面積の35%以下とするが、その理由は、従来知られている気密型の容器においては1日約5分程度容器を開放する通常の使用形態において1日の使用で内容物の揮散率が0.05%程度になり、これを10日継続した場合で0.5%程度、30日継続した場合で1.5%程度になるが、開口6aの面積を凹部空間1aの開口面積の35%以下とすると30日を経過した後においてもその揮散率を1%以下に留めておくことができるからである。
【0014】凹部空間1aの直径を26mmとし、落とし蓋6の開口6aの直径を14mm(開口率約29%)とした場合に、1日5分間蓋を開放した場合で30日を経過したのちの揮散率は0.5%程度に留まる。
【0015】容器本体1、蓋体3はポリプロピレン等の合成樹脂を、また、外側ケース2についてはABS、AS等の樹脂を射出成形等によって製造することができるが、使用する樹脂や成形法についてはとくに限定されない。
【0016】落とし蓋6は、スチレン系の樹脂にて成形した場合に内容物によってはその直接的な接触によって割れが生じる場合があるのでオレフォン系(PP、PE)の樹脂からなる成形品を適用するのがよい。
【0017】環状溝に配置するシール部材4は、容器本体1と別体としてもよいし、インサート成形により一体化を図ることもできる。
【0018】容器本体1はレフィル容器とすることもでき、この場合、容器本体1は外側ケース2から着脱できるようにしておき、外側ケース2を再利用する。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、蓋を開けた状態であっても内容物が露出する領域が小さいので揮発成分の気化が最小限に留められる。
【出願人】 【識別番号】592042750
【氏名又は名称】株式会社アルビオン
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
【出願日】 平成14年4月17日(2002.4.17)
【代理人】 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作
【公開番号】 特開2003−304928(P2003−304928A)
【公開日】 平成15年10月28日(2003.10.28)
【出願番号】 特願2002−115075(P2002−115075)