| 【発明の名称】 |
化粧用スポンジパフ |
| 【発明者】 |
【氏名】大和 雄一 【住所又は居所】広島県広島市西区三篠町2丁目2番8号西川ゴム工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】現行生産品の処理方法ではスポンジパフ全体に均質に処理されるため、部分的に摩擦係数を下げたいという要求(例えば「顔の細かい部分を塗布する、スポンジ周辺部を中央部よりもさらに良く滑らせて欲しい。」)に対応できなかった。
【解決手段】スポンジ基材11に液体12を付着させ、液体12を付着させた部位を含むスポンジ基材11の表面に熱融着可能な粒状物13を塗布し、スポンジ基材11を加熱して粒状物を融着させ、加熱後スポンジ基材11を加熱して液体12を除去(又は揮発し)、部分的に表面の摩擦係数の異なるスポンジを得る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スポンジ基材(11)の表面滑り性を部分的に変化させたことを特徴とする化粧用スポンジパフ。 【請求項2】 スポンジ基材(11)に液体を塗布した後、スポンジ基材(11)に熱融着可能な粒状物(13)を塗布し、加熱して熱融着可能な粒状物(13)をスポンジ基材(11)に熱融着させた後、塗布した液体(あるいは乾燥し残った固体)を除去することで得られることを特徴とする請求項1記載の化粧用スポンジパフ。 【請求項3】 スポンジ基材(11)に塗布する液体が、水に比べ表面張力の小さな液体であることを特徴とする請求項2記載の化粧用スポンジパフ。 【請求項4】 スポンジ基材(11)に塗布する液体が、揮発性液体(12)でスポンジ基材(11)を加熱して熱融着可能な粒状物(13)を熱融着させ、同時に塗布した液体を揮発させることを特徴とする請求項2記載の化粧用スポンジパフ。 【請求項5】 スポンジ基材(11)がEPDM又はシリコーン変性EPDMであることを特徴とする請求項1,2又は3記載の化粧用スポンジパフ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、メイクアップ化粧料、特にファンデーション塗布などに使用される化粧用パフに関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来、メイクアップ化粧料を塗布する際にポリウレタン発泡体やゴム発泡体が使用されている。その理由として適度の弾性を有しているため肌触りがソフトであることが考えられる。しかしその反面、発泡体の持つ弾力性のために肌の上でのすべり性が悪く、肌に引っかかる、つっぱる等の問題があった。 【0003】液状の化粧料を塗布するために、独立気泡構造スポンジパフを使用することが多いが、余分な液体化粧料を内部に染み込まないと言う特徴があるにもかかわらず、敬遠してしまうユーザーも多い。また、独立気泡構造スポンジパフにおいては、全く化粧料を含むことがないため、肌とスポンジパフとの間で化粧料が”遊ぶ”状態が発生し、上滑りとか、化粧料が肌に塗布されなくなったときの急に起こるつっぱりの感が避けられない。 【0004】図1はスポンジ基材11を示すものである。図2に示す如く、独立気泡構造のスポンジ基材11の表面上に、その表面が塞がらない程度に不連続にポリオレフィン系で粒径数μm〜数百μmの樹脂粒状物13を熱融着により接着させたものが出現している。このスポンジパフ50は、肌とスポンジパフとの接触面積が小さくなるため、摩擦抵抗が小さくなり、突張り感がなくなり、しかも、スポンジパフ50上に生じる樹脂粒状物13の相互の隙間に液状化粧料を若干含むため、上滑り感や、表面に付着した化粧料が無くなった時に急に起こる突張り感を小さく押さえることが出来る。 【0005】図2のスポンジパフ50は、スポンジ全体に均質に処理されるため、部分的に摩擦係数を下げたいという要求(例えば「顔の細かい部分を塗布する、スポンジ周辺部を中央部よりもさらに良く滑らせて欲しい。」)に対応できなかった。図2において、Fは滑りがほぼ一定な範囲、即ち全範囲を示している。 【0006】図3に示す如く、中央部をマスキング処理する方法が考えられるが、中央部は全く処理されないため処理部61とマスキング部62の摩擦係数の差が大きく、またマスキング境界部分63に樹脂粒状物13が多く溜まり付着するため、使用感が落ちてしまう欠点が避けられない。また、使用感を損なわないように中央部分も表面処理するためには、2度処理することが必要となり、工数が上昇してしまうことが避けられない。図3において、Dは良く滑る部分の範囲を、またEは滑りにくい部分の範囲を示している。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、粒状物を付着させたスポンジパフにおいて、表面の粒状物の粗密度を部分的に変える方法を提供し、スポンジパフの使用感を向上させようとするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】 図4〜図6を参考にして説明する。請求項1の発明に係る化粧用スポンジパフは、スポンジ基材11の表面滑り性を部分的に変化させたことを特徴とするものである。 【0009】請求項2の発明に係る化粧用スポンジパフは、請求項1の発明において、スポンジ基材11に液体を塗布した後、スポンジ基材11に熱融着可能な粒状物13を塗布し、加熱して熱融着可能な粒状物13をスポンジ基材11に熱融着させた後、塗布した液体(あるいは乾燥し残った固体)を除去することで得られることを特徴とするものである。 【0010】請求項3の発明に係る化粧用スポンジパフは、請求項2の発明において、スポンジ基材11に塗布する液体が、水に比べ表面張力の小さな液体であることを特徴とするものである。 【0011】請求項4の発明に係る化粧用スポンジパフは、請求項2の発明において、スポンジ基材11に塗布する液体が、揮発性液体12でスポンジ基材11を加熱して熱融着可能な粒状物13を熱融着させ、同時に塗布した液体を揮発させることを特徴とするものである。 【0012】請求項5の発明に係る化粧用スポンジパフは、請求項1〜3のいずれかの発明において、スポンジ基材11がEPDM又はシリコーン変性EPDMであることを特徴とするものである。 【0013】 【発明の実施の形態】 本発明の表面改質処理をする際に、部分的に微妙な処理剤(微細樹脂粒状物)の濃淡を簡便につける方法について説明する。本発明は、事前にスポンジ表面状態を変える液体12(約180°C以下で揮発するもの)を塗布し、粒状物13付着量の微妙な差を生じさせるものである。揮発性の少ない液体などでも同様の効果が得られるが、後でその液体を除去する工程が必要となるため、粒状物質を熱融着させる際の熱(約180°C)で揮発してしまうものがより望ましい。液体としては、界面活性剤,トルエン,エタノール等がある。トルエン,エタノール等は180°C以下で揮発するため、さらに望ましい。 【0014】表面改質を実施するスポンジ基材11に、界面活性剤,エタノールあるいはトルエン等の揮発性液体12を、濃淡をつけさせたい模様のスタンプ14などを用い塗布する。その後スポンジ基材11と粒状物13を容器15に入れ撹拌具16より撹拌し、スポンジ基材11上に粒状物13を塗布する。さらに加熱装置17中で加熱し、粒状物13を融着させ、液体(あるいは乾燥し残った固体)を除去し(揮発性液体の場合は融着と同時に揮発)、スポンジパフ10を得る。 【0015】粒状物粒径数μm〜数百μmの超高分子量ポリエチレン(分子量100万以上)であることが好ましい。 【0016】スポンジ基材11の表面改質処理は、加熱して熱融着可能な粒状物13をスポンジ基材11に塗布し、熱融着させることも出来る。 【0017】スポンジ基材11の全面を表面改質処理し、最も滑り性の悪い部分であっても少なくともスポンジ基材11に比べ滑り性を向上させてもよい。 【0018】本発明を用い表面改質処理すると、ファンデーション塗布後、模様を出したい場合にも使用感を損なうことなく模様を出すことが出来る。 【0019】 【実施例】スポンジ基材: EPDM製独立気泡スポンジ処理粉体: ミペロンXM−220(三井化学製) 処理温度: 150°C処理時間: 5分測定機: カトーテック株式会社製 KES−SE測定条件: 荷重50gf移動速度: 1.00mm/秒接触子の材質: 鉄接触子の接触面積: 1cm×1cm【0020】図7において、Pはスポンジ基材11に通常の改質処理をした良く滑る部分、Qはスポンジ基材にトルエン処理をしたやや良く滑る部分、Rは未処理のスポンジ基材である。 【0021】図8は、表面摩擦試験機の原理図で、移動する摩擦子71上にパフ又はスポンジ基材11を載せ、更に接触子72を当て、接触子72に50gfの荷重Wを加えながら、1.00mm/秒の速度で動かした。その結果は表1の通りである。
【0022】この実施例1から、通常の表面改質処理をしたものは、未処理のものと比較すると摩擦係数が大幅に低下していることが分かる。また、トルエン処理をしたものは、未処理のものと比較すると摩擦係数が低下しているが、通常の表面改質処理をしたものよりやや摩擦係数が向上している。 【0023】 【発明の効果】 本発明に係るスポンジパフ50は、パフの表面が部分的に滑り易い部分とややよく滑る部分とになっており、顔の凹凸に応じて使い分けすることが出来、使用感が向上する。 【0024】図4のスポンジパフ60においては、スポンジ基材11の中央部分に揮発性液体12を塗布し、樹脂粒状物13を塗布し、その後加熱装置17で加熱して樹脂粒状物13を融着すると共に揮発性液体12を揮発させ(あるいは除去し),得られたスポンジパフ10である。中央部分もそれなりに摩擦係数が下がっているが、周辺部分は更に摩擦係数が下がっており、軽く肌上を動かすことができる。Dは良く滑る部分を表し、Gはやや良く滑る部分を表している。 【0025】図5は、図4と同様に製造されたスポンジパフ製品であるが、図の縦方向に良く滑り、軽く動かせる。図5の横方向に動かすには力が必要となり、しっかりとした塗布感を得られる。生産工程上で、振動させ移動する工程を設置した場合、容易に製品の向きを揃えることができる。また、スポンジを滑らせる際、滑る方向性を出したい場面にも有効である。Dは良く滑る部分を表し、Gはやや良く滑る部分を表している。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000196107 【氏名又は名称】西川ゴム工業株式会社 【住所又は居所】広島県広島市西区三篠町2丁目2番8号
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| 【出願日】 |
平成14年4月8日(2002.4.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062328 【弁理士】 【氏名又は名称】古田 剛啓
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| 【公開番号】 |
特開2003−289939(P2003−289939A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月14日(2003.10.14) |
| 【出願番号】 |
特願2002−104691(P2002−104691) |
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