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【発明の名称】 櫛型塗布容器
【発明者】 【氏名】岸 隆生
【住所又は居所】東京都江東区大島3の2の6 株式会社吉野工業所内

【氏名】水嶋 博
【住所又は居所】東京都江東区大島3の2の6 株式会社吉野工業所内

【要約】 【課題】収納液の粘度にかかわりなく良好な液の塗布を行え、しかも液ダレ等の不都合を生じることもなく、また、開封時にはバルブが円滑に働いて液の注出不良を引き起こす等の不都合のない優れた櫛肩塗布容器を提案する。

【解決手段】容器体2の口頸部7に櫛型の吐出塗布具3を着脱可能に装着してなる櫛型塗布容器であって、塗布具内流路8を閉塞するとともに、液圧でスリット18が開くスリットバルブ4を設け、また、スリットバルブ4のスリット18を開いた状態で維持する栓部材23を着脱可能に装着した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】容器体2の口頸部7に櫛型の吐出塗布具3を着脱可能に装着してなる櫛型塗布容器に於いて、塗布具内流路8を閉塞するとともに、液圧でスリット18が開くスリットバルブ4を設けてなることを特徴とする櫛型塗布容器。
【請求項2】上記流路8を上記スリットバルブ4上流位置に於いて閉塞し、且つ、スリットバルブ4のスリット18を開いた状態で維持するスリット開放維持部25を備えた栓部材23を着脱可能に装着してなる請求項1記載の櫛型塗布容器。
【請求項3】上記吐出塗布具3が、上記口頸部7外周に嵌合した装着筒13上方に内部を容器体2内と連通する流路8とした筒部9を延設するとともに、筒部9上方に延設した櫛歯10に吐出口11を開口し、且つ、上記流路8と吐出口11とを櫛歯10に穿設した分岐流路12を介して連通させてなり、上記スリットバルブ4が、上記筒部9内周に周縁フランジ部19を液密に嵌着させるとともに、フランジ部19内周縁より立設した周壁21上端縁より下方へ半球状に凹む頂板部22を延設し、該頂板部22に放射状のスリット18を設けてなる請求項1記載の櫛型塗布容器。
【請求項4】上記筒部9内周下端に周縁部を密嵌して流路8を閉塞する閉塞板部24上面より、上端がスリット18を押し上げる棒状をなすスリット開放維持部25を立設し、且つ、閉塞板部24下面より把手27を垂設した栓部材23を設けてなる請求項3記載の櫛型塗布容器。
【請求項5】上記容器体2が、保形性を有する外層2aと、外層2a内面に剥離可能に積層した内層2bとからなる請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の櫛型塗布容器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は櫛型塗布容器に関し、詳しくは、低粘度の流動性の高い収納液を収納しても液ダレすることがなく、また、開封直後に液の注出不良を引き起こす等の虞のない櫛型塗布容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】容器体の口頸部に櫛型の吐出塗布具を装着して、収納液を櫛歯の先端から注出すると同時に櫛歯により髪をすきながら均一に収納液の塗布を行える櫛型塗布容器が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種容器では、収納液が毛染め液等が主流であり、比較的粘度の高い収納液を扱う場合が多く、その結果問題が生じることが少なかったが、近年のこれら毛染め液の液質の多様化或いは毛染め液以外の収納液の多様化に伴い、低粘度の収納液を扱う場合も多々見られるようになった。
【0004】その結果、収納液を塗布する段階或いは容器を傾けた段階で液が不用意に垂れる不都合が生じる場合があり、改善が要望されている。
【0005】本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、収納液の粘度にかかわりなく良好な液の塗布を行え、しかも液ダレ等の不都合が生じることもなく、また、開封時にはバルブが円滑に働いて液の注出不良を引き起こす等の不都合がない優れた櫛型塗布容器を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本請求項1発明の容器は上記課題を解決するため、容器体2の口頸部7に櫛型の吐出塗布具3を着脱可能に装着してなる櫛型塗布容器に於いて、塗布具内流路8を閉塞するとともに、液圧でスリット18が開くスリットバルブ4を設けてなることを特徴とする櫛型塗布容器として構成した。
【0007】また、請求項2発明の容器は、上記流路8を上記スリットバルブ4上流位置に於いて閉塞し、且つ、スリットバルブ4のスリット18を開いた状態で維持するスリット開放維持部25を備えた栓部材23を着脱可能に装着してなる請求項1記載の櫛型塗布容器として構成した。
【0008】また、請求項3発明の容器は、上記吐出塗布具3が、上記口頸部7外周に嵌合した装着筒13上方に内部を容器体2内と連通する流路8とした筒部9を延設するとともに、筒部9上方に延設した櫛歯10に吐出口11を開口し、且つ、上記流路8と吐出口11とを櫛歯10に穿設した分岐流路12を介して連通させてなり、上記スリットバルブ4が、上記筒部9内周に周縁フランジ部19を液密に嵌着させるとともに、フランジ部19内周縁より立設した周壁21上端縁より下方へ半球状に凹む頂板部22を延設し、該頂板部22に放射状のスリット18を設けてなる請求項1記載の櫛型塗布容器として構成した。
【0009】また、請求項4発明の容器は、上記筒部9内周下端に周縁部を密嵌して流路8を閉塞する閉塞板部24上面より、上端がスリット18を押し上げる棒状をなすスリット開放維持部25を立設し、且つ、閉塞板部24下面より把手27を垂設した栓部材23を設けてなる請求項3記載の櫛型塗布容器として構成した。
【0010】また、請求項5発明の容器は、上記容器体2が、保形性を有する外層2aと、外層2a内面に剥離可能に積層した内層2bとからなる請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の櫛型塗布容器として構成した。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】図面にある如く本発明の櫛型塗布容器1は、容器体2と、櫛型の吐出塗布具3とを備え、該吐出塗布具3はスリットバルブ4を内臓している。
【0013】容器体2は、筒状の胴部5上端より肩部6を介して口頸部7を起立して構成しており、内部に収納液を収納する。容器体2は図1の実施例の如く合成樹脂製で、圧搾可能な胴部を備えた通常のボトルタイプのものであっても良く、或いは図2に示す如き内層剥離タイプのものであっても良い。図2に於いて容器体2は、保形性を備えた外層2aと、外層2a内面に剥離可能に積層した可撓性の内層2bとで構成しており、全体として図1の容器体と同様の形態をなし、収納液の減少に伴い内層2bが剥離して収納容量を減少するため、液の減少に伴う外気の導入を必要とせず、従って、外気に触れるのを好まない収納液の場合に特に好ましく使用できる。
【0014】吐出塗布具3は、口頸部7にその上端開口を閉塞して液密に且つ着脱可能に嵌合させたもので、内部を容器体2内と連通する流路8とした筒部9を備え、また、筒部9上方に延設した櫛歯10に吐出口11を開口し、流路8と吐出口11とを、櫛歯10に穿設した分岐流路12を介して連通させている。
【0015】図示例では、装着筒13上端より内方へ、口頸部7上面に下面を当接するフランジ14を延設するとともに、フランジ14内周縁より垂設した上記筒部9の一部をなすシール筒15を口頸部7内周に嵌合させて液密性を図っている。また、上記筒部9はフランジ14内周縁より上方へ、上下方向中間部に下向き段部16を形成して立設し、上端縁より頂板17を延設している。また、櫛歯10は、頂板17上に多数立設し、上部にそれぞれ吐出口11を開口している。更に分岐流路12は、頂板17に下端を開口して各櫛歯10内を通り吐出口11と連通させている。
【0016】スリットバルブ4は、合成ゴム等の柔軟で弾力性に富む材質により形成されたもので、上記流路8を閉塞し、液圧によりスリット18が開く如く構成している。図示例では、フランジ部19を上記下向き段部下面に嵌合させ、フランジ部19下方に環状部材20を嵌着させ、フランジ部19内周縁より立設した周壁21上端縁より下方へ凹む半球状の頂板部22を延設し、頂板部22に放射状のスリット18を穿設している。環状部材20は、上記下向き段部16下方の筒部9内周面に凹凸係合手段を介して嵌合させた環状縦壁20a 上端より内方へ環状横壁20b を延設した断面鉤型をなし、下向き段部16下面と環状横壁20b 上面との間にフランジ部19を挟持させて固定している。尚、フランジ部19と環状横壁20b との間にも凹凸係合手段を設けている。
【0017】上記の如く構成した櫛型塗布容器1は、図1の状態から胴部5を圧搾すれば、液圧でスリット18が開き、収納液が流路8を介して各分岐流路12を通り、各吐出口より吐出される。同時に櫛歯10を使用して髪をとかしながらの塗布を行える。胴部5の圧搾を停止すればその弾性復元力により胴部5内が負圧化し、自らの弾性復元力とともに、スリット18が閉じる。また、胴部5内の負圧化に伴い、スリット18を介して外気が導入される。尚、容器体2を図2に示す如き内層剥離タイプのものを使用した場合には、液を吐出した後内層が収縮し、内層に弾性復元力がない為、外気が導入されずそのままの状態を維持する。さらには、図示はしないが、特開平09−175566号に示されるような機能をとることもできる。
【0018】図3は本発明の他の実施例を示し、本実施例では上記実施例に於いて栓部材23を備えている。
【0019】栓部材23は、容器開封前のスリット18を常時容易に開口できる如くするために設けたものであり、上記流路8を上記スリットバルブ4上流位置に於いて閉塞する閉塞板部24を備え、且つ、スリットバルブ4のスリット18を開いた状態で維持するスリット開放維持部25を備えている。
【0020】図示例に於いて、閉塞板部24は、上記シール筒15内周に嵌合させた嵌合筒部26の下端縁より一体に延設した円板状をなしている。また、スリット開放維持部25は、閉塞板部24上面中央より立設した円柱状をなしており、その先端でスリット18の中央部を若干押し上げ、スリット18の各当接面を離隔した状態で維持させている。また、閉塞板部24下面中央より、板状の把手27を垂設している。
【0021】この場合の櫛型塗布容器1は、図3の状態で流通,販売される。そして、使用する際に吐出塗布具3を容器体2からはずした後、栓部材23を取り外し、吐出塗布具3を再び容器体2に装着して使用する。この際、スリット18は直前まで当接面が離隔した状態で維持されていたため、液圧により簡単に開く。それからの使用方法は図1の実施例と同様である。尚、開封使用後残液を長期間保存して置く場合には、吐出塗布具3を充分洗浄した後栓部材23を再び装着しておけば、収納液の品質を落とすことなく保管することができ、特に内層剥離タイプの容器体2を使用すればその効果はより一層増大する。
【0022】上記各部材は特に断りの無い限り合成樹脂或いはエラストマー等により形成すると良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の櫛型塗布容器は、既述構成としたことにより、収納液が低粘度で流動性の富んだものであっても、使用中に液ダレが生じる虞はなく、また、粘度の高いものにあっても液の吐出、塗布に支障はなく、使い勝手の良い汎用性に富んだものである。
【0024】また、請求項2発明の櫛型塗布容器は、スリット18が使用直前までその当接面を離隔した状態で維持できるため、開封使用時にスリットが開かないという不都合を生じることはなく、しかも、残液があった場合には、再び元の状態で保管できる利点を兼ね備えている。
【0025】また、請求項3発明の櫛型塗布容器は、構造が簡単で、組み付作業も容易であり、各櫛歯10より液が吐出されて均一な塗布を容易に行え、しかも、スリット18は半球状に凹む頂板部22に放射状に設けられているため、一遍に比較的大量の液を吐出口11に流出させることができる。
【0026】また、請求項4発明の櫛型塗布容器は、把手27により着脱が容易に行えるため、開封作業を容易に行える利点がある。
【0027】また、請求項5発明の櫛型塗布容器は、外気と接触するのが不都合な収納液を収納することが出来る利点がある。
【出願人】 【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
【住所又は居所】東京都江東区大島3丁目2番6号
【出願日】 平成14年3月29日(2002.3.29)
【代理人】 【識別番号】100068157
【弁理士】
【氏名又は名称】今岡 良夫 (外1名)
【公開番号】 特開2003−289935(P2003−289935A)
【公開日】 平成15年10月14日(2003.10.14)
【出願番号】 特願2002−97323(P2002−97323)