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【発明の名称】 棒状化粧料繰り出し容器
【発明者】 【氏名】小林 勉
【住所又は居所】大阪府茨木市宇野辺1−6−9 株式会社吉野工業所大阪工場内

【氏名】米崎 真次
【住所又は居所】大阪府茨木市宇野辺1−6−9 株式会社吉野工業所大阪工場内

【要約】 【課題】操作が簡便でありながらも、不用意に回転操作ができないようにした棒状化粧料繰り出し容器を提供すること。

【解決手段】ケース本体と、ケース本体に上下動可能に装着された回転操作筒と、回転操作筒に上下動可能に装着され、内周にねじを螺設した内筒を具えた収納皿と、ケース本体に回転不可能、上下動可能に装着されたねじ軸体とからなる棒状化粧料繰り出し容器であって、回転操作筒は、ケース本体の上端縁上に突出したフランジと、その下方に刻設されたローレットとを具えており、ケース本体は、回転操作筒が下降位置にあるとき、上記ローレットに係合して回転操作筒の回転操作を不可能にする凸リブを設けていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケース本体と、ケース本体に上下動可能に装着された回転操作筒と、回転操作筒に上下動可能に装着され、内周にねじを螺設した内筒を具えた収納皿と、ケース本体に回転不可能、上下動可能に装着されたねじ軸体とからなる棒状化粧料繰り出し容器であって、回転操作筒は、ケース本体の上端縁上に突出したフランジと、その下方に刻設されたローレットとを具えており、ケース本体は、回転操作筒が下降位置にあるとき、上記ローレットに係合して回転操作筒の回転操作を不可能にする凸リブを設けていることを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。
【請求項2】 ケース本体と、ケース本体に上下動可能に装着され、内周にねじを螺設した内筒を具えた収納皿と、ケース本体に上下動と回転可能に装着されたねじ軸体と、ケース本体に回転可能に装着された回転操作体とからなる棒状化粧料繰り出し容器であって、回転操作体は、内周にローレットを刻設した係合リングを立接し、周縁に係合板を突設した基板と、下端に操作筒を突設した側壁とからなり、ケース本体と係合板との間に、係合板を下方に付勢する弾性体を弾装して操作筒を最下端位置に位置決めし、操作筒を最上端位置に押し上げたときに、係合リングのローレットが、ねじ軸体に設けたローレットと噛み合い、繰り出し可能としたことを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口紅、リップクリーム、スティックアイシャドー、スティックファンデーション等の棒状化粧料繰り出し容器に関する。
【0002】
【従来の技術】口紅等の棒状化粧料を、収納皿と該収納皿を繰り出す螺旋機構と、繰り出しのための回転操作筒とを具えたケース本体と、ケース本体の蓋体とからなる棒状化粧料繰り出し容器は、従来より使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の化粧料繰り出し容器は、蓋体を開いたとき、ケース本体に装着された回転操作筒が露出され、露出された操作筒を廻動させることによって、収納皿を繰り出させるようにしていた。しかしながら、蓋体の高さは操作筒を覆っているので、ケース本体に対して比較的長くならざるを得なかった。
【0004】そこで、蓋体の高さを短くして収納皿の上端部を覆うだけとし、ケース本体から操作筒を露出させるようにした繰り出し容器が提案されたが、ポケットやバッグ等に入れて持ち歩いているとき、操作筒が何らかの弾みで回動されて不用意に中身が繰り出され、そのことによって蓋体が押し上げられて開けられ、周辺を汚すという問題があった。また、子どもがいたずらに操作筒を回して、中身を繰り出してしまうというような問題もあった。
【0005】本発明は、上記の問題を解決することを課題とし、操作が簡便でありながらも、不用意に回転操作ができないようにした棒状化粧料繰り出し容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を解決するため、棒状化粧料繰り出し容器として、ケース本体と、ケース本体に上下動可能に装着された回転操作筒と、回転操作筒に上下動可能に装着され、内周にねじを螺設した内筒を具えた収納皿と、ケース本体に回転不可能、上下動可能に装着されたねじ軸体とからなる棒状化粧料繰り出し容器であって、回転操作筒は、ケース本体の上端縁上に突出したフランジと、その下方に刻設されたローレットとを具えており、ケース本体は、回転操作筒が下降位置にあるとき、上記ローレットに係合して回転操作筒の回転操作を不可能にする凸リブを設けていることを特徴とする構成を採用する。
【0007】別実施形態として、ケース本体と、ケース本体に上下動可能に装着され、内周にねじを螺設した内筒を具えた収納皿と、ケース本体に回転可能に装着されたねじ軸体と、ケース本体に上下動と回転可能に装着された回転操作体とからなる棒状化粧料繰り出し容器であって、回転操作体は、内周にローレットを刻設した係合リングを立接し、周縁に係合板を突設した基板と、下端に操作筒を突設した側壁とからなり、ケース本体と係合板との間に、係合板を下方に付勢する弾性体を弾装して操作筒を最下端位置に位置決めし、操作筒を最上端位置に押し上げたときに、係合リングのローレットが、ねじ軸体に設けたローレットと噛み合い、繰り出し可能としたことを特徴とする構成を採用する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1実施形態繰り出し容器について、図面を参照して説明する。図1において、Aはケース本体、Bは回転操作筒、Cはねじ軸体、Dは収納皿、Eはキャップ、aは口紅、リップクリーム、スティックアイシャドー、スティックファンデーション等の棒状化粧料の中身である。
【0009】 図1〜3に示すように、ケース本体Aは、外筒1と底板2とからなり、外筒1は、外周が縮径された上部の回転規制筒部3と、外周が拡径された中間部の上下規制筒部4、下部の軸体支持筒部5とを具えている。回転規制筒部3の内周下端に、内方に突出する膨出環6が突設されており、膨出環6の上方には、周方向に等間隔をおいて一定長さの凸リブ7が設けられている。
【0010】 膨出環6から下方は上下規制筒部4となっており、その下端には段部8が形成され、軸体支持筒部5が続いている。軸体支持筒部5の内周には、周方向に等間隔をおいて、凸リブ9が刻設されている。
【0011】図2,3に示すように、回転操作筒Bは、上部がキャップ取付筒10となっており、その下端にはフランジ11が突設されている。フランジ11の下方には、下端部が前記凸リブ7に係合するローレット12が刻設され、フランジ11とともに操作部を形成しており、その下方には、前記段部8に係合する膨出部13が形成されている。回転操作筒Bの内周には、下方に延びる複数の凸条14が刻設されており、下端部には、内端を上方に傾斜された係止環15を具えた受け板16が連設されている。
【0012】ねじ軸体Cは、軸支持体20と該軸支持体20の中央に立設されたねじ軸21とからなっている。軸支持体20は、台板22と側筒23とからなり、側筒23の外周には、ケース本体Aの凸リブ9に噛み合うローレット24が刻設されている。ねじ軸21の下方部には係止環15が係合する拡径部25が設けられ、拡径部25の上方にはねじ26が螺設されている。
【0013】図2,3に示すように、収納皿Dは、外筒30と内筒31、連結板32とからなっており、外筒30の外周には、回転操作筒Bの凸条14に係合する凹溝33が刻設されている。内筒31の内周には、ねじ軸21のねじ26に螺合するねじ34が螺設されている。
【0014】図1に示すように、キャップEは、回転操作筒Bのキャップ取付筒10に嵌挿する筒体35と頂板36とからなっており、回転操作筒Bの上端に被嵌されるようになっている。
【0015】次に、本第1実施形態繰り出し容器の使用態様と作用態様について、図4を参照して説明する。繰り出し容器の使用にあたって、まず、フランジ11をつまんで上方にひきあげると、図に示すように、回転操作筒Bの膨出部13が、膨出環6に係合するまで上昇し、回転操作筒Bの操作部をケース本体Aの上端から露出させることができる。
【0016】次いで、キャップEを取外し、回転操作筒Bをその操作部のローレット12をつまんで回転させると、凸条14と収納皿Dの凹溝33との係合により、回転操作筒Bの回転とともに収納皿Dが回る。ねじ軸21は、凸リブ9とローレット24との係合によって回転不能とされているので、収納皿Dの内筒31の回転によって収納皿Dが上昇し、化粧料を繰り出すことができる。
【0017】キャップEを取外した後は、回転操作筒Bの引き出し、回転は片手でできるので操作が容易であり、口紅、その他棒状化粧料を塗る場合には、回転操作筒Bの操作部が容器の上方にあるので、操作部をつまんでそのまま塗ることができる。
【0018】次に、本発明の第2実施形態繰り出し容器について、図5、6を参照して説明する。本実施形態は、前記第1実施形態のケース本体、回転操作筒の構成、およびねじ軸体の一部の形状を変更したもので、前記実施形態と同一である構成には符号に添字aを付して図示し、くわしい説明を省略する。
【0019】図5において、Aaはケース本体、Baは回転操作体、Caはねじ軸体、Daは収納皿、Eaはキャップ、aは口紅、リップクリーム、スティックアイシャドー、スティックファンデーション等の棒状化粧料の中身である。
【0020】ケース本体Aaは、上端部に縮径されたキャップ取付筒40を設けた円筒体41によって形成され、その内周には所定長さの複数の凸条42が突設されており、該凸条42の下端部には、内端を上方に傾斜した係止環43を具えた受け板44が連設されている。受け板44より下方に延びる円筒体41の下筒部45の下端には、内方に突出する突出環46が設けられている。
【0021】回転操作体Baは、ケース本体Aa内に装着された基板50と側壁51とを具えている。基板50の上面には、係合リング52が立設され、係合リング52の下方部内周にはローレット53が刻設されている。
【0022】基板50の周縁は、側壁51外周より突出し、下筒部45内周に摺接する環状の係合板54が形成され、係合板54とケース本体Aaの受け板44下面との間には、圧縮ばね55、または、ゴム、軟材質の合成樹脂を素材とした筒状の弾性体が弾装されている。圧縮ばね55の付勢によって、係合板54は突出環46に圧接されるようになっている。
【0023】側壁51は、その外周が、下筒部45下端の突出環46の内周面に摺接するようになっており、下端には、外周面が下筒部45の外周と面一となるよう拡径され、外周にローレット56を刻設した操作筒57が連設されている。
【0024】ねじ軸体Caは、前記第1実施形態と同様に、台板22aと側筒23aを具えた軸支持体20aとねじ軸21aとからなっている。側筒23aの外周には、ローレット24aが刻設され、操作時に、回転操作体Baの係合リング52のローレット53に係合するようになっている。ねじ軸21aには、拡径部25aが設けられ、ねじ軸体Caは、ケース本体Aaの係止環43に回転可能に支持されている。
【0025】収納皿Daは、前記第1実施形態と同様に、外筒30aと内筒31a、連結板32aとからなっており、外筒30aの外周に設けられた凹溝33aが、ケース本体Aaの凸条42に係合し、内筒31aはねじ軸21aに螺合され、ねじ軸体Caの回転に応じて上下方向に移動されるようになっている。
【0026】次に、本実施形態の使用態様と作用効果について説明する。繰り出し容器の不使用状態では、図5に示すように、圧縮ばね55の作用により、回転操作体Baの係合板54が押し下げられ、突出環46に圧接し、操作筒57がケース本体Aaの下筒部45からもっとも離れた最下端位置に移動する。その際、回転操作体Baの係合リング52に設けたローレット53は、ねじ軸体Caのローレット24aとの噛み合いから外れた位置となり、回転操作体Baの操作筒57を回転させても、回転操作体Baは空転し、化粧料を繰り出すことができない。
【0027】化粧料の繰り出しにあたっては、図6に示すように、キャップEaを取外し、ケース本体Aaを持って、回転操作体Baを圧縮ばね55の作用に抗してケース本体Aa内に押し込み、回転操作体Baの係合リング52内面に形成したローレット53をねじ軸体Caのローレット24aに噛み合わせる。次に、回転操作体Baを回せば、ねじ軸体Caが回転され、収納皿Daをケース本体Aa内で軸方向に移動させることができる。
【0028】したがって、操作筒57を軸方向に押圧して回転させることにより、収納皿Daに保持された化粧料を繰り出すことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。第1実施形態の繰り出し容器によれば、ケース本体に、フランジとローレットを具えた回転操作筒を上下動可能に装着し、ケース本体に、回転操作筒の下降位置においてローレットに噛み合う凸リブを設けたから、フランジをつまんで回転操作筒を引き上げない限り、回転操作ができないようになった。また、使用にあたって、回転操作筒の操作部が棒状化粧料繰り出し容器の上方にあるので、棒状化粧料繰り出し容器の使用が簡単にできるようになった。
【0030】また、第2実施形態の繰り出し容器によれば、ケース本体に回転操作筒を上下動可能に取り付け、回転操作筒の押圧時にねじ軸体と係合させるようにしたから、押圧操作をしない限り繰り出すことができなくなった。
【出願人】 【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
【住所又は居所】東京都江東区大島3丁目2番6号
【出願日】 平成14年3月29日(2002.3.29)
【代理人】 【識別番号】100105326
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 眞治
【公開番号】 特開2003−169714(P2003−169714A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2002−97120(P2002−97120)