| 【発明の名称】 |
棒状化粧材繰出容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】大庭 淳 【住所又は居所】東京都新宿区下落合1−3−22 鈴野化成株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体筒と、この本体筒と回動可能に嵌合する先筒と、その先端に棒状化粧材を支持し、前記本体筒と先筒内に内挿される芯チャック部材を備え、前記先筒と前記本体筒の相互回動によって、棒状化粧材を前記先筒に沿って進退させる棒状化粧材繰出容器において;芯チャック部材の先端に複数の爪片を形成し、この爪片は前記先筒内の摺動溝内に位置して棒状化粧材を収容保持するとともに、この爪片基部と前記摺動溝の係合をもって回転止め機構を構成し、前記爪片に延設される竿体表面に螺旋部を配し、前記本体筒前部に設けた係合部に螺合することで繰出機構を構成するとともに、前記本体筒の係合部が前記芯チャック部材の螺旋部に弾性的に螺合する手段をもって、繰出の上昇限下降限の回動負荷に際して、前記本体筒が前記芯チャック部材に対してクラッチ回転することを特徴とする棒状化粧材繰出容器。 【請求項2】 前記芯チャック部材の爪片前端部が前記先筒の摺動溝前端部に当接する部位を繰出の上昇限とするとともに、この当接する圧力をもって、前記本体筒の係合部が前記芯チャック部材の螺旋部に対してクラッチ回転する事を特徴とする請求項1記載の棒状化粧材繰出容器。 【請求項3】 前記芯チャック部材の螺旋部は、凸部頂点を有するローレット状の凸条螺旋より構成され、これに係合する前記本体筒に設けられた係合部は、スリット間に設けられた係合突起として配されていることを特徴とする、請求項1記載の棒状化粧材繰出容器。 【請求項4】 前記本体筒が弾性体によって製作され、前記係合部が前記芯チャック部材の螺旋部に対し、変形可能とすることを特徴とする請求項1記載の棒状化粧材繰出容器。 【請求項5】 前記先筒は、棒状化粧材を最小の間隔で摺動する貫通孔を有するとともに、本体筒の摺動溝を前記先筒の貫通孔とほぼ同寸に穿設し、芯チャック部材の竿体外径を、前記棒状化粧材とほぼ同寸としたことを特徴とする、請求項1〜3記載の棒状化粧材繰出容器。 【請求項6】 前記先筒、本体筒、及びこれらに内挿される前記芯チャック部材とでカートリッジを構成し、ホルダーに着脱可能であるとともに、ホルダーに嵌着時には先筒とホルダーとの回動で、前記カートリッジ内の棒状化粧材が進退可能とする、同期係合部を前記本体筒に設けたことを特徴とする請求項1記載の棒状化粧材繰出容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、棒状化粧材繰出容器に関する。特には、部品点数を最小とするとともに、上昇限下降限に置いて、クラッチ機構を有する棒状化粧材繰出容器に関する。 【0002】 【従来の技術】アイブロウ、アイライナー、アイシャドウ、リップライナー等の小径の棒状化粧材を収容した繰出容器は、古くから数多く特許においても、かつ市場においても存在し、例えば実開昭60−33919号公報などに代表されている。 【0003】この考案の主旨は、繰出容器の部品点数を極力減らし、組み付けしやすく、棒状化粧材を繰出容器の芯筒に沿って最小の間隔で摺動させることによって、容器全体を極めて細軸に形成するとともに、外的衝撃より確実に棒状化粧材を保護することにあり、そのために第13図に明らかなように芯筒内に4つの摺動溝を設け、芯チャック先端の爪片をこの摺動溝内に収容して、棒状化粧材の保持摺動を行うもので、上記公報の図2の断面図によって芯材と芯筒との間隔がわずかなため、芯材を保護できるとともに、容器本体を細軸とすることを可能とした、優れた発明である。 【0004】これも、芯材の保持を、芯筒内の摺動溝内で爪片によって行う斬新な手段を採用した結果のたまものである。 【0005】しかしながら、上記爪片による棒状化粧材の保持は、従来のカップ形状の芯材保持部よりも保持方法としてはやや不安があるため、上記公報の図4において、爪片の隆起突起が段部に当接する事で繰上の上昇限とする記載がなされ、また上記公報の図6では、ばねを介して芯チャック部材をスプリングバックさせてクラッチ手段として、上昇限における回動負荷に対応している。 【0006】さらには同様な繰出容器で、爪片は使用していないがばねを使用しない回動負荷に対するクラッチ方法としては、実開昭60−161925号公報に見られるように、作業素子の支持体(芯チャック)の基部に、軸方向に沿ってスリットを突設し、基部を可撓二股構造としてこれに対応したものが知られている。 【0007】また、同様に爪片を使用した繰出容器としては、特許第3629834号公報が公開されている。 【0008】これも前記実開昭60−33919と同様に、先筒内の縦溝に爪片を位置させ、芯材を保護したもので、この場合は爪片の保護を、押棒の後部に連結したストッパー部材で行い、ストッパー部材と螺旋筒との当接をもって上昇限とすることで、爪片先端の先筒内の縦溝上端面への当接を防止している。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】実開昭60−33919号公報の発明の主旨である、繰出容器の部品点数を極力減らし、組み付けしやすく、容器全体を極めて細軸に形成するとともに、外的衝撃より確実に芯材を保護するために、爪片による化粧材保持部を採用した場合、実開昭60−33919号公報の図1はもちろんのこと、図4における爪片(32)の隆起突起(33)を芯筒(1)に形成した段部(24)に当接して、繰出上昇限にしようとしても、人間の手による回動力で、さらに回動させる負荷がかかると、螺合による本体と芯チャックの推進力は簡単に前記爪片に影響を与え、棒状化粧材を折ってしまったり、繰上不良を起こす原因となる。 【0010】また、下降限においても、さらに下降する回動力が過剰にかけられると、爪片がよじれてしまい、結果、棒状化粧材の保持能力を失ってしまうこととなる。 【0011】実開昭60−33919号公報の、ばねを利用してスプリングバックさせる方法は、ばねという一つの部材を加えなければならず、部品点数を極力減らした棒状化粧材繰出容器を提供するという本来の目的より、外れてしまう事となる。 【0012】また、実開昭60−261925号公報による方法により、クラッチ機構として爪片の保護を行おうとすると、容器本体内の雌ねじの頂点部分で芯チャック部材の基部に設けたスリット下端の突起が内側に押された状態で放置されると、繰出機構そのものが変形して働かず、他の欠陥が表面化してしまうこととなる。 【0013】特許第3029834号公報の、同様に爪片を用いた繰出容器においては、先端に爪片を形成した押棒には複数の突起を設けて、これを螺旋筒との螺合に用いるとともに、先筒の縦溝に係合して回転止め機構として、押棒の強度を強めてねじれに対して爪片が曲がらないようにしているとともに、ストッパー部材を押棒基端側に連結して、螺旋筒下端面とストッパー部材との当接で上昇限としているため、実開昭60−33919号公報の繰出容器よりも、回動負荷に対して爪片が影響を受けにくくなってはいるが、繰出容器の部品点数は必ずしも最小限とはならない。 【0014】先筒内の縦溝に爪片を位置させ、これによって棒状化粧材を保持する繰出容器は、容器全体の細軸化と、移動や落下における芯材保護には効力があっても、実際に使用する際の回動負荷に対しては、従来のカップ型の棒状化粧材保持部よりも数段劣る結果となっていた。 【0015】本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、爪片を使用した繰出容器であって、特許第3029834号公報の棒状化粧材繰出容器の押棒のストッパー部材を必要としない繰出容器であって、部品点数を最小とするとともに、上昇限下降限の回動負荷に対して、爪片に影響のでない繰出容器を提供することを目的とする。 【0016】 【課題を解決するための手段】そのため、本発明の棒状化粧材繰出容器においては、本体筒と、この本体筒と回動可能に嵌合する先筒と、その先端に棒状化粧材を支持し、前記本体筒と先筒内に内挿される芯チャック部材を備え、前記先筒と前記本体筒の相互回動によって、棒状化粧材を前記先筒に沿って進退させる棒状化粧材繰出容器において;芯チャック部材の先端に複数の爪片を形成し、この爪片は前記先筒内の摺動溝内に位置して棒状化粧材を収容保持するとともに、この爪片基部と前記摺動溝の係合をもって回転止め機構を構成し、前記爪片に延設される竿体表面に螺旋部を配し、前記本体筒前部に設けた係合部に螺合することで繰出機構を構成するとともに、前記本体筒の係合部が前記芯チャック部材の螺旋部に弾性的に螺合する手段をもって、繰出の上昇限下降限の回動負荷に際して、前記本体筒が前記芯チャック部材に対してクラッチ回転する手段を講じている。 【0017】第2の発明においては、前記芯チャック部材の爪片前端部が前記先筒の摺動溝前端部に当接する部位を繰出の上昇限とするとともに、この当接する圧力をもって、前記本体筒の係合部が前記芯チャック部材の螺旋部に対してクラッチ回転する事を講じている。 【0018】第3の発明においては、前記芯チャック部材の螺旋部は、凸部頂点を有するローレット状の凸条螺旋より構成され、これに係合する前記本体筒に設けられた係合部は、スリット間に設けられた係合突起として配される手段を講じている。 【0019】第4の発明においては、前記本体筒が弾性体によって製作され、前記係合部が前記芯チャック部材の螺旋部に対し、変形可能とする手段を講じたものである。 【0020】第5の発明においては、前記先筒は、棒状化粧材を最小の間隔で摺動する貫通孔を有するとともに、本体筒の摺動溝を前記先筒の貫通孔とほぼ同寸に穿設し、芯チャック部材の竿体外径を、前記棒状化粧材とほぼ同寸とする手段を講じたものである。 【0021】第6の発明においては、前記先筒、本体筒、及びこれらに内挿される前記芯チャック部材とでカートリッジを構成し、ホルダーに着脱可能であるとともに、ホルダーに嵌着時には先筒とホルダーとの回動で、前記カートリッジ内の棒状化粧材が進退可能とする、同期係合部を前記本体筒に設ける手段を講じたものである。 【0022】 【作用及び効果】本発明は、本体筒と、これに回動可能に連結された先筒と、この中に内挿された芯チャック部材とで構成される棒状化粧材繰出容器であり、本体筒と先筒との相互回動によって、芯チャック部材の先端に保持された棒状化粧材が先筒に沿って進退する構造である。 【0023】本発明の芯チャック部材は先端に複数の爪片を形成し、この爪片は前記先筒内の摺動溝内に位置して、棒状化粧材を保持するとともに、爪片基部と前記先筒内の摺動溝の係合によって回転止め機構を構成し、前記芯チャック部材の爪片に延設される竿体上の螺旋部と、前記本体筒前部に設けた係合部との螺合をもって繰出機構とするとともに、前記本体筒の係合部が前記芯チャック部材の螺旋部に対して、弾性的に螺合する手段を取ることによって、繰出の上昇限や下降限の回動負荷に対して、前記本体筒が芯チャック部材に対してクラッチする事で、繰出機構の破壊や、棒状化粧材の折れなどを防止していることを、本発明の特徴としている。 【0024】また、このクラッチは先筒、本体筒、芯チャック部材の3部材のみで可能なことも特徴とする。 【0025】第2の発明では、前記芯チャック部材の爪片前端部が、前記先筒の摺動溝前端部に当接する部位を繰出の上昇限とするとともに、この当接する圧力で前記本体筒の係合部が前記芯チャック部材に対してクラッチ回転するもので、本体筒の係合部は爪片に影響を与える事なく、芯チャック部材に対してクラッチ回転を行うものである。 【0026】第3の発明によって、前記芯チャック部材の螺旋部は、凸部頂点を有する、ローレット状の凸条螺旋より構成され、これに係合する前記本体筒に設けられた係合部は、スリット間に設けられた係合突起として配されることで、弾性的に前記芯チャック部材の螺旋部に係合して繰出機構を構成しながら係合離脱と係合復帰を確実に行うクラッチ回転が可能となる。 【0027】また、第4の発明によって、前記本体筒を弾性体によって製作し、係合部が前記芯チャック部材の螺旋部に対して変形可能とすることで、螺合とクラッチの両方を可能としたもので、弾性体とは、NBRのゴム等や、熱可塑性エラストマーを指すものである。 【0028】第5の発明では、前記先筒は棒状化粧材を最小の間隔で摺動する貫通孔を有するとともに、本体筒の摺動溝を前記先筒の貫通孔とほぼ同寸に穿設し、芯チャック部材の竿体外径を、前記棒状化粧材とほぼ同寸とすることで、前記先筒と前記本体筒を、常時まっすぐに維持することで、先筒と本体筒の回動を安定したものとするとともに、芯チャック部材の進退をスムーズに行える。 【0029】第6の発明によって、本発明の棒状化粧材繰出容器の本体筒に、同期係合部を設け、ホルダー内に前記棒状化粧材繰出容器を着脱できるようにすることで、ホルダーと先筒との回動で、棒状化粧材を進退させるカートリッジとして使用できるものである。 【0030】 【実施例】本発明を、添付図面に沿って、詳細に説明する。図1〜図8迄は、本発明の第1実施例を示し、図9〜図11は第2実施例を示すものである。 【0031】図1は、第1実施例の棒状化粧材繰出容器1の縦一部断面図で、本発明の棒状化粧材繰出容器1は、先筒10,本体筒20,芯チャック部材30により主要部が構成され、Oリング2は、繰出操作時の重みを演出するために使用されている。 【0032】図2は図1のA−A断面図を表し、図3の(A)図は本発明に使用される芯チャック部材を斜視図で示したもので、(B)図は(A)図のB−B断面を表している。 【0033】図4は先筒10の断面図、図5は本体筒20の断面斜視図を表し、図6は本発明の棒状化粧材繰出容器1の上昇限の状態を示している。また、図7の本体筒20aは、図5の本体筒20とは異なる構成を採用したものである。又、図8の本体筒20bも本体筒20及び20aとは異なる構成としたものである。図1〜図8に示される第1実施例を以下に詳細に説明する。 【0034】第1実施例の棒状化粧材繰出容器1は、図1に示されているように、先端開口孔11を備えた先筒10と本体筒20と、前端に棒状化粧材を保持する化粧材保持部31を4片の爪片32によって構成した芯チャック部材30とで構成されたもので、本体筒20に対して先筒10を回動すると、前記芯チャック部材30が軸方向に進退する構造となっている。 【0035】本実施例の芯チャック部材30は、図3に明らかなように、前端の4片の爪片32で棒状化粧材Aを収容保持するもので、この爪片32下部には、係合部39が爪片32よりやや幅広く設けられ、竿体36の表面に凸部頂点38を有する凸条螺旋がローレット状に形成され、これが螺旋部37を構成している。 【0036】前記芯チャック部材30の爪片32及び係合部39は、先筒10内の摺動溝12内に位置し、係合部39は摺動溝12に係合して回転止め機構を構成している。 【0037】また、爪片32の背面には突起33が設けられ、この突起33は先筒10内の摺動溝12の摺動面12bに常時当接して棒状化粧材Aの保持を行っている。 【0038】図2の(A)図、A−A断面に、棒状化粧材Aが爪片32に支持されている状態が表されている。 【0039】棒状化粧材Aは軸方向には先筒10の内周面16によって支持されているため、先筒10の先端開口孔11より穿設された貫通孔17は、棒状化粧材Aを最小の間隔で摺動していることとなる。 【0040】そのため、棒状化粧材Aは先筒10にで温度や湿度等による曲がりを、常に修正されていることとなる。 【0041】また、図2のB図では一対の爪片32’によって棒状化粧材A’を保持し、内周面16’で軸方向に支持している様子が表されている。突起33’が先筒10の摺動溝12’の摺動面12b’に当接して、棒状化粧材A’を常に一定の保持力を維持させている。 【0042】芯チャック部材30の爪片32は、(A)図のように4片でも、また(B)図のように一対でも、また棒状化粧材を包括するように120度方向に3片設けてもよいものである。 【0043】いずれにしろ、棒状化粧材は軸方向に支持される先筒10の内周面16,16’を配され、先筒10内を最小の間隔で摺動するものである。 【0044】図4の先筒10に回動可能に連結される本体筒20は、図5に示され、軸方向に先筒嵌入部27と摘み部28に分けられ、先筒嵌入部27にはOリング溝26と凸部25が形成され、この先筒嵌入部27は前記先筒10の腔部14に嵌入され、環状凹部15に前記凸部25が嵌合することで、振動や移動の際に、不意に動いて繰出機構が作動してしまうことを防止している。 【0045】この本体筒20前端には一対のスリット24が設けられ、係合突起23はこのスリット24の間に設けられ、前記芯チャック部材30の螺旋部37と螺合機構を構成する。 【0046】図1における状態が本発明の棒状化粧材繰出容器1の下降限を表し、図6の状態が上昇限の状態を示すものである。本発明の棒状化粧材繰出容器1の作動を以下に説明する。 【0047】先筒10を保持し、本体筒20を回動すると、内挿された芯チャック部材30の爪片32下部の係合部39は、先筒10内の摺動溝12と係合して回転止め機構を構成し、芯チャック部材30の竿体36に形成された螺旋部37は、本体筒20の係合突起23に螺合して繰出機構が働き、芯チャック部材30は先筒10と同期に回動しながら軸方向に移動する。 【0048】芯チャック部材30先端の爪片32に保持された棒状化粧材Aは、先筒10の先端開口孔11より突出を始め、化粧を施すことを可能とし、先筒10と本体筒20を逆に回動する事で、前記メカニズムによって棒状化粧材Aは先筒10内へと後退することになる。 【0049】本実施例では、爪片32を棒状化粧材の化粧材保持部31とした細軸を可能とする繰出容器であって、部品点数を最小とするとともに、上昇限、下降限の回動負荷に対して、爪片32に影響のでない方法として、図6の繰出上昇限において、芯チャック部材30の爪片32は、先筒10の摺動溝12の摺動溝前端部12aに爪片前端部32aが当接し、更なる回動負荷がかけられると、芯チャック部材30の竿体36表面の螺旋部37に係合している本体筒20の係合突起23は、螺旋部37を構成しているローレット状の凸条螺旋より外れ、クラッチ回転を始めることで爪片32や棒状化粧材Aの保護を行うことを、本実施例の目的とするものである。 【0050】本体筒20が芯チャック部材30に対してクラッチ回転をしやすいように、係合突起23はスリット24間に設けて弾性を持たせるとともに、先筒10と本体筒20前部との間に空洞部Yを設けて、係合突起23が変形する際の空間の配慮がなされている。 【0051】また、芯チャック部材30の竿体36表面の螺旋部37は、凸部頂点を有するローレット状の凸条螺旋により構成され、本体筒20の係合突起23は外れやすく、また螺合しやすいものとなっているばかりか、クラッチ回転においてはカチカチというクラッチ音を発生させることで、すでに繰上が上昇限であることを使用者に明確に知らしめるものである。 【0052】この特徴ある係合突起23は、上昇限ばかりか、図1における下降限の状態においても、更なる下降させる回動力が働くと、前述と同様に芯チャック部材30の螺旋部37より外れてカチカチとクラッチ音を発生させて下降限を知らせながらクラッチ回転をし、棒状化粧材を保護する。 【0053】本発明の芯チャック部材30の爪片32は、先筒10の摺動溝12の摺動溝前端部21aに当接するわけだが、爪片32の背面に設けた突起33を前記摺動溝12の摺動面12aに常時当接しているとともに、内径に棒状化粧材Aを保持している爪片32は、内外より支持された強固な凸片として、摺動溝前端部12aに当接する。この回動による当接圧力は、螺合力に優り、【0054】それ故に、本体筒20の係合突起23が芯チャック部材30の螺旋部37に対して、爪片32に影響を与えることなく、さらに棒状化粧材Aを折ることもなくクラッチ回転することを可能としている。 【0055】爪片32の爪片前端部32aが摺動溝前端部12aに当接する事で、芯チャック部材30が本体筒20に対してクラッチする事を特徴とする。 【0056】更なる特徴として、図4に見られる先筒10の貫通孔17をt寸法とした場合、図5の竿体摺動孔22の寸法Tを略同一寸法とすることで、芯チャック部材30の竿体36外径を、前記先筒10の貫通孔17,及び本体筒20の竿体摺動孔22に対して最小の間隔で摺動する寸法に設定することで、先筒10と本体筒20をまっすぐに維持することが可能となり、芯チャック部材30はガタつきやブレがなく軸方向の移動が可能なため、棒状化粧材Aもスムーズな進退を可能とするものである。 【0057】芯チャック部材30の竿体36がローレット状の凸条螺旋で形成されているため、竿体36断面が円形に近いことがさらにこの効果を高めている。 【0058】第1実施例においては、棒状化粧材Aの外径は、芯チャック部材30の竿体36外径とほぼ同一寸法という事が出来る。 【0059】図7の本体筒20aは、図5の本体筒20とは異なり、スリット24を設けておらず、またOリング溝26も設置していない本体筒20aであって、この本体筒20aは熱可塑性エラストマーにより、射出成形金型によって製作されたもので、全体がゴム状弾性を有している。 【0060】同様に本体筒20aは、NBR等のゴム成形でも実現可能な形状を有しているが、エラストマーによる成形の方が、より寸法精度が高く製作できるものである。 【0061】この本体筒20aを前記先筒10に回動可能に連結し、前記芯チャック部材30を内挿した棒状化粧材繰出容器1aは、繰出の上昇限、下降限における回動負荷に対して係合突起23aが変形してクラッチ回転することを特徴とする。 【0062】また、竿体摺動孔22aは、Ta寸法として表され、芯チャック部材30の竿体36外径寸法よりわずかに小径に穿設されていてもよく、適度な抵抗によって芯チャック部材30はカップダウンをすることもないのでOリング2は必要としない。 【0063】いずれにしろ、本体筒20a全体が弾性を有するわけで、本実施例において係合突起23aを変形させてクラッチ回転をさせることで、爪片32や棒状化粧材Aの保護を行っている。 【0064】図8の本体筒20bは、図7の本体筒20aと同様にOリング溝26を設置していない。その替わり、図5の本体筒20と同様にスリット24bが配され、スリット24bと同方向に水平なスリット29b、29b’が形成され、このスリット29b、29b’の間にベンド片26bが設置されている事を特徴としている。このベンド片26bは、図1の棒状化粧材繰出容器1のOリング2と同様な効果を与えるものであり、先筒10と本体筒20bの間で適度な摺動抵抗を与え、Oリングを不要とするものであり、先筒10と本体筒20bと芯チャック部材30の3部材のみで繰出容器を構成する1例である。 【0065】図9から図11までは、本発明の第2実施例の棒状化粧材繰出容器101を示すものである。 【0066】先筒110,本体筒120,芯チャック部材130の3部材で構成されることは第1実施例の棒状化粧材繰出容器1と同様である。 【0067】図9は棒状化粧材Bが後退限に位置する棒状化粧材繰出容器101の縦一部断面図であり、図10は先筒110の断面図、図11は本体筒120の斜視図を示すものである。 【0068】第2実施例の棒状化粧材繰出容器101と、第1実施例の棒状化粧材繰出容器1との違いは、先筒110と本体筒120の連結方法にある。先筒110と本体筒120とが連結され作動する際に、本体筒120の係合突起123が、弾性を持って芯チャック部材130の螺旋部137に係合し、上昇限、下降限において前記螺合が空転することによって爪片、及び機構の破壊を防止している点は同様である。 【0069】第2実施例の先筒110は、図10に示されているように、下部に連結のための凸部118を備えた本体筒嵌入部119を有する。 【0070】これに対応して、図11の本体筒120は、凹部125を備え、内部にスリット124によって形成されるベンド片126内に係合突起123を設けてある。 【0071】第2実施例の本体筒120の摘み部128は、本体筒120の軸方向の長さそのものになる分、先筒110の摘み部部分の長さは自由に調整できることを特徴とする。 【0072】逆に第1実施例の棒状化粧材繰出容器1は、先筒10の長さはストローク長で決定されてしまう。 【0073】図12は、本発明の第3実施例であり、本発明の棒状化粧材繰出容器1,101をホルダー203に対して着脱自在とすることで、カートリッジ201として使用するものである。 【0074】カートリッジ式棒状化粧材繰出容器のホルダーに、チップや刷毛を装備することによって、使用者はわざわざ別体で化粧用具を用意する必要がない分、化粧を施しやすい化粧材容器となるため、一般に広く使用されている。 【0075】本実施例の棒状化粧材繰出容器のカートリッジの構成は、先筒、本体筒、芯チャック部材の3部材であるため、カートリッジ201としての単価も安価に出来る利点も有するものである。 【0076】本実施例の棒状化粧材繰出容器としてのカートリッジ201は、先筒210と本体筒220内に摺動可能に、本発明の特徴をもって芯チャック部材230が内挿されたカートリッジで、爪片232によって棒状化粧材Cは保持される。 【0077】本体筒220には、ホルダー203との着脱自在な連結部としての凸部220aと、ホルダー203と同期に回動する同期係合部229としての縦リブが形成され、これに対応してホルダー203内にはローレット部203bが設けられる。 【0078】先筒210とホルダー203の回動によって、ホルダー203と本体筒220が前記記載によって同期に回動するため、結局先筒210と本体筒220が相対的に回動する事となり、内挿された芯チャック部材230が軸方向に移動することによって、爪片232に保持された棒状化粧材Cが進退する。 【0079】そして繰出上昇限においては、更なる上昇する負荷に対して、芯チャック部材230は本体筒220内の螺合の空転によってカチカチとクラッチ音を発生させ、これを知らせるとともに、容器の破壊を防止するものである。 【0080】また、下降限においても同様な下降負荷に対し、クラッチ音を発生させながらこれを使用者に知らせ、同様に機構の破壊を防止する、優れた発明である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000252090 【氏名又は名称】鈴野化成株式会社 【住所又は居所】東京都新宿区下落合1丁目3番22号
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| 【出願日】 |
平成13年11月27日(2001.11.27) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−159119(P2003−159119A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月3日(2003.6.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−361222(P2001−361222) |
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