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【発明の名称】 理容・美容用マネキンヘッド
【発明者】 【氏名】松本 豊

【要約】 【課題】マネキンヘッドの保管に広いスペースを必要とせず、また、人肌に近い感触が得られ、廃棄する際には大量のごみとならず、一部は再使用可能である理容・美容用マネキンヘッドの提供。

【解決手段】軟質で弾力性を有する合成樹脂製の外殻1と、外殻1の内面に配置され、空気を吹き込むことにより外殻1を外側に押圧する風船7と、外殻1を着脱自在に支持する支持台4とからなる理容・美容用マネキンヘッド。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軟質で弾力性を有する合成樹脂の外殻と、外殻内に配置され、空気を吹き込むことにより外殻を外側に押圧する風船と、外殻を着脱自在に支持する支持台とからなることを特徴とする理容・美容用マネキンヘッド。
【請求項2】 軟質で弾力性を有する合成樹脂の外殻と、外殻の内に配置され、空気を吹き込むことにより外殻を外側に押圧する風船と、風船の空気吹き込み管が貫通して下側に突出している、外殻を着脱自在に支持する支持台とからなることを特徴とする請求項1記載の理容・美容用マネキンヘッド。
【請求項3】 支持台に、支持台をテーブルやスタンドなどの被固定部材に固定するための固定具を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の理容・美容用マネキンヘッド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、理容師、美容師あるいはこれらの資格修得を目指す人が技術の向上を図るため、実技のレッスンにおいて使用する理容・美容用マネキンヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】理容師、美容師あるいはこれらの資格修得を目指す人は、技術を向上させるためあるいは技術習得のために実技のレッスンを行う際には、頭部から首までのマネキンヘッドを使って、カットレッスン、ワインディングレッスン、ブローレッスン、セットレッスン、カラーレッスン、髭そりレッスン、美顔レッスン、メイクレッスンなどの各種のレッスンを行っている。
【0003】レッスン用のマネキンヘッドは、例えば、実用新案登録第1382033号、特開平9−309119号公報に記載されている。
【0004】図7は従来のマネキンヘッドの縦断面図である。
【0005】従来のマネキンヘッドは、軟質塩化ビニールで頭部および首部からなるマネキンヘッドの外殻1を形成する。また、マネキンの頭部表面に数ミリ間隔で穴を開け毛穴2を作り、その毛穴に人毛あるいは人工毛などの毛3を植え込み、裏側で接着剤3aを使用して、脱げないように固定している。
【0006】軟質塩化ビニール製の外殻1は軟らかく、そのままでは使用中に変形するので、外殻1の保形のため、外殻1の内側の空洞に大量の硬質ウレタン11を流し込んで固化する。また、マネキンヘッドは支持台4に支持される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のマネキンヘッドでは、マネキンヘッドを形成する際に保形のために、内部に大量の硬質ウレタンを充填するので、次のような問題がある。
【0008】(1)マネキンヘッドをレッスン終了後に保管する際に、固化したウレタンがつまっているため、変形させることができないので、そのままの状態で保管しなくてはならない。そのため、多くのマネキンヘッドを保管しなければならない場合、広い保管スペースを必要とする。
【0009】(2)硬質ウレタンを使用しているために、表面が硬く弾力性に欠けるため、人肌に近い感触が得られない。
【0010】(3)マネキンヘッドの使用済み後は、リサイクルもされず大量のゴミとなり、また、ほとんどの理容師、美容師が合成樹脂廃棄物として分別せずに一般のゴミとして出している。
【0011】そこで、本発明は、マネキンヘッドの保管に広いスペースを必要とせず、また、人肌に近い感触が得られ、廃棄する際には大量のごみとならず、一部は再使用可能である理容・美容用マネキンヘッドを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の理容・美容用マネキンヘッドは、軟質で弾力性を有する合成樹脂の外殻と、外殻内に配置され、空気を吹き込むことにより外殻を外側に押圧する風船と、外殻を着脱自在に支持する支持台とからなることを特徴とする。
【0013】本発明の理容・美容用マネキンヘッドは、軟質で弾力性を有する外殻と、外殻内に配置され、空気を吹き込むことにより外殻を外側に押圧する風船と、風船の空気吹き込み管が貫通して下側に突出している、外殻を着脱自在に支持する支持台とで構成することができる。
【0014】支持台には、テーブルやスタンドなどの被固定部材に固定するための固定具を設けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】実施例1図1は本発明のマネキンヘッドの縦断面図、図2は同横断面図、図3は支持台の断面図である。
【0016】図1及び図2において、マネキンヘッドの外殻1は、従来のマネキンヘッドと同様に、軟質で弾力性を有する合成樹脂で厚み1〜2mm程度に形成する。軟質で弾力性を有する合成樹脂としては、軟質塩化ビニール樹脂、軟質ウレタン樹脂などを使用することができる。
【0017】マネキンヘッドの外殻1には、数ミリ間隔で穴を開けて毛穴2を作り、その毛穴2に人毛あるいは人工毛などの毛3を植え込み、裏側で接着剤3aを使用して脱げないように接着する。
【0018】図3において、外殻1は支持台4に着脱自在に支持する。例えば、外殻1の下部の内周にネジ5を形成し、このネジ5を支持台4に形成したネジ6に螺合させて外殻1を支持台4に着脱自在に支持する。
【0019】支持台4には、風船7が底板8の上側にあり、風船7の空気吹き込み管9が底板8を貫通して下側に突出している。風船7は、ゴムなど弾力のある材質を使用する。
【0020】支持台4には、マネキンヘッドをテーブルやスタンドなどの被固定部材に固するため、公知の固定手段であるグリッパーや万力型固定具等の固定具10が設けられ、固定具10はマネキンヘッドを固定するテーブルやスタンドなどの被固定部材の形状に応じて適宜選択することができる。
【0021】次に、本発明のマネキンヘッドの使用方法について説明する。
【0022】しぼんだ状態の風船7を外殻1の空洞内に位置させて、支持台4のネジ6に外殻1の下部のネジ5を螺合させ、外殻1を回転させて支持台4に固定する。次いで、風船7の空気吹き込み管9から空気を吹き込んで、風船7を膨らませていくと、風船7が外殻1の内面に接し、さらに空気を吹き込んでいくと、風船7内の空気圧により外殻1を外側に押す押圧力が作用する。外殻1が変形しない程度に空気を吹き込んだ後、空気吹き込み管9を塞ぐ。風船7の押圧力により、外殻1は人肌に近い感覚の弾力性が得られる。
【0023】レッスン終了後にマネキンヘッドを保管する際は、空気吹き込み管9を開けて空気を抜き、外殻1を押さえれば、変形して容易に小さくすることができるので、従来のマネキンヘッドでは収めることができない狭いスペースでも保管することができ、また小さい容器に押し込むこともできる。
【0024】マネキンヘッドがレッスンにより毛3がなくなるなどして使用できなくなると外殻1を支持台4から外し、使用済みの外殻1のみを廃棄し、風船7と支持台4は、新しい外殻1を取り付けて再使用することができる。
【0025】実施例2図4は本発明の支持台の別実施例を示す縦断面図、図5は図4(b)のA−A断面図である。図1と同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。本実施例は、外殻1を支持台4に支持する構造が実施例1と異なるものである。
【0026】支持台4の底板8の外周には、円筒状の外枠12を立設する。なお、図4に示すように、空気吹込み管9を横方向から引き出す場合には、外枠12および外殻1の下部には、空気吹込み管9を外側に引き出すための孔あるいは溝を形成する。なお、実施例1と同様に、風船の空気吹き込み管9を支持台4を貫通して下側に引き出してもよい。
【0027】外枠12の内側には、複数の外殻押え部材13が円周方向に間隔をおいて立設される。外枠12と外殻押え部材13の間隔は、外殻1が容易に入る寸法とする。外殻押え部材13は、風船7を膨らませると押されて外枠12の方向へ拡がり、また風船7が縮むと元の状態に戻るように弾力性を有する材料で形成する。外殻押え部材13と外殻1とが接する箇所には、外殻1がずれないようにするため、外殻1及び外殻押え部材13に凹凸などを利用した係合部14,15を形成する。底板の中央には、実施例1と同様に、風船7に圧力を与えて圧力を高める圧力付与部材16が形成されている。
【0028】支持台4には、マネキンヘッドをテーブルやスタンドなどの被固定部材に固定するため、固定具10が設けられ、固定具10はマネキンヘッドを固定するテーブルやスタンドなどの被固定部材の形状に応じて適宜選択することができる。図4に示す固定具10では、固定具10が支持台4の孔10aに合わない場合は、スポンジ、ゴムなどの弾性材17を介して固定台10の孔10aに差し込むことにより、強固に固定することができる。
【0029】次ぎに、本実施例のマネキンヘッドの使用方法について説明する。
【0030】しぼんだ状態の風船7を外殻1の空洞内に位置させ、外殻1を外枠12と外殻押え部材13の隙間に入れ、風船7の空気吹き込み管9を外殻1引き出す。次いで、風船7の空気吹き込み管9から空気を吹き込んで、風船7を膨らませていくと、風船7が外殻押え部材13を外枠12の方向に押し拡げ、外殻押え部材13が外殻1の内面に接し、さらに空気を吹き込んでいくと、図4(b)に示すように、風船7内の空気圧によりさらに外殻押え部材13が押し拡げられ、外殻1が外枠12と外殻押え部材13との間に挟持される。その際、外殻1と外殻押え部材13とは、それぞれの係合部14,16が係合し、外殻1が外れるのを防止することができる。
【0031】本実施例により、外殻を、外枠と外殻押え部材の間に入れ、風船を膨らませて外枠と外殻押え部材の間に挟持することにより、外殻を支持台に簡単に取り付けることができる。
【0032】実施例3図6(a)は本発明の支持台の別実施例を示す一部切り欠いた正面図、(b)は(a)のB−B断面図である。本実施例は、外殻1を支持台4に支持する構造が実施例2と異なるものである。
【0033】支持台4の底板8の外周には、円筒状の外枠12を立設する。なお、図4に示すように、空気吹込み管9を横方向から引き出すため、外枠12および外殻1の下部には、空気吹込み管9を外側に引き出すための孔あるいは溝を形成する。
【0034】外枠12の内側には、円筒状の内枠18が外殻1に容易に入る間隔をおいて同心円状に設けられている。円筒状の内枠18の下部には間隔をおいて開口19が設けられ、開口19の一端にはジグザグ状の弾性を有する外殻押え部材20が内枠18の内外に突出した状態で半径方向に移動可能に設けられている。
【0035】外殻押え部材20は、内枠18内の風船7を膨らませると押されて外枠12の方向へ拡がり、外殻1を外枠12と外殻押え部材20で挟持し、また風船7が縮むと弾性により元の状態に戻り、外殻1の取り外しができる。
【0036】
【発明の効果】本発明の効果は、次のとおりである。
【0037】(1)マネキンを使用しない時は、風船の空気を抜けばマネキンヘッド自体が小さくなり、保管スペースを取らない。
【0038】(2)従来はウレタンを使用してマネキンヘッドを形成しているため、ウレタンが固化してかなり硬いが、本発明はウレタン部分がゴム及びビニールなどを使用した風船のため、弾力性がありほとんど人肌に近い感覚でレッスンをすることができる。
【0039】(3)使用済み後は風船の空気を抜き、外殻を支持台から外し、風船と支持台は再利用することができるので、廃棄する量が少なくなる。
【0040】(4)外枠と外殻押え部材を備えた支持台では、外枠と外殻押え部材の間に外殻を挟持することにより、外殻を支持台に簡単に取り付けることができる。
【出願人】 【識別番号】501272742
【氏名又は名称】松本 豊
【出願日】 平成14年7月2日(2002.7.2)
【代理人】 【識別番号】100082164
【弁理士】
【氏名又は名称】小堀 益 (外1名)
【公開番号】 特開2003−88421(P2003−88421A)
【公開日】 平成15年3月25日(2003.3.25)
【出願番号】 特願2002−193880(P2002−193880)