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【発明の名称】 物品収納ケース
【発明者】 【氏名】佐藤 邦洋
【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区宇奈根683番地 株式会社横浜プラスチック内

【要約】 【課題】形や大きさが異なる同種や異種の物品であっても安定的に同時収納して携行できるほか、使用時における取出しも簡単に行うことができる物品収納ケースの提供。

【解決手段】閉止状態の維持と人為的な開閉とが自在となって組み合わされる一側ケース部12と他側ケース部52とのうち、一側ケース部12には、その内部空間19を画する開口面20の面高と略同高位置を限度に昇降制御する昇降制御材27に支持させた物品支持板22を内蔵させ、他側ケース部52には、その内部空間57の深さと略同等の厚みが付与されたクッション材59を内蔵させることにより、各種の物品を安定的に収納保持させるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】閉止状態の維持と人為的な開閉とが自在となって組み合わされる一側ケース部と他側ケース部とのうち、前記一側ケース部には、その内部空間を画する開口面の面高と略同高位置を限度に昇降制御する昇降制御材に支持させた物品支持板を内蔵させ、前記他側ケース部には、その内部空間の深さと略同等の厚みが付与されたクッション材を内蔵させたことを特徴とする物品収納ケース。
【請求項2】これら一側ケース部と他側ケース部とは、長さ方向での対向二辺に位置する一対の側縁部におけるいずれか一方の側縁部側に開方向への弾発力を付与して配設された軸支部を介して開閉自在に組み合わせたことを特徴とする請求項1に記載の物品収納ケース。
【請求項3】これら一側ケース部と他側ケース部とには、その閉止状態を維持させるための掛合部を、前記軸支部とは反対側に位置する側縁部に具備させたことを特徴とする請求項2に記載の物品収納ケース。
【請求項4】これら一側ケース部と他側ケース部とは、長さ方向での対向二辺に位置する一対の側縁部に各別に配設された嵌着部を介して相互の接離を自在に形成したことを特徴とする請求項1に記載の物品収納ケース。
【請求項5】前記物品支持板は、起伏自在に軸支された一対の起伏片と、これらの起伏片を常時起立方向へと引張付勢するバネ材と、前記起立片と各別に当接させてそれぞれの起立角度を規制すべく前記バネ材の伸張方向での両側に配列させた一対の角度規制翼片とで形成される前記昇降制御材をその外側面側に付設するとともに、一対の前記角度規制翼片との掛合を自在に前記一側ケース部の内底面に突設された一対の掛止翼片を介して、前記角度規制翼片により規制される起伏角度の範囲内での昇降を自在に前記一側ケース部に取り付けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の物品収納ケース。
【請求項6】前記物品支持板は、該物品支持板側に筒状部を、前記一側ケース部側に前記筒状部と嵌り合う配置関係のもとでガイド杆部をそれぞれ固定させ、かつ、これら筒状部とガイド杆部とを抜脱困難に嵌挿して形成される支柱部に、圧縮コイルスプリング材を介装させて前記昇降制御材を形成し、該昇降制御材を介して押圧力の程度に応じた沈降を自在に前記一側ケース部に取り付けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の物品収納ケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛筆やボールペンなどの筆記具や眼鏡などを含む各種の物品を同時に安定的に収納して持ち運ぶことができる物品収納ケースに関する技術である。
【0002】
【従来の技術】小さな身の回り品である筆記具や眼鏡などの物品が収納される物品収納ケースについては、通常、物品を収納するためのケース本体部と、該ケース本体部を開閉自在に施蓋できる蓋部とで形成されており、収納される個々の物品との関係で定まるそれぞれの形状に応じた独自の工夫を凝らした専用の内部構造を備えたものが従来より提供されてきている。
【0003】これを専用の物品収納ケースのひとつである眼鏡ケースを例に説明すれば、眼鏡を収納して持ち運ぶ際にガタついたり破損したりしない眼鏡専用の保持構造をその内部に設けることによりその全体が形成されている。
【0004】また、鉛筆などの筆記具が収納される筆箱を例に説明すれば、その携行時に内部でガタついて芯が折れたりすることのないように位置固定させるための差込みキャップを付設しておいたり、筆記具のガタつき音の発生を防止するために内部に布材を敷き込んだり、全体を布製とするなどして筆記具専用の物品収納ケースとしてその全体が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来からある上記したような物品収納ケースについては、万年筆と眼鏡といったような異種の組合せからなる物品であっても、これらを安定的に収納して使用者のニーズに即応させ得る汎用性に富む構造を備えたものがないという不都合があった。
【0006】すなわち、従来からある物品収納ケースにあっては、それが眼鏡ケースであれば眼鏡以外に例えば万年筆を収納しようとしても、内部で万年筆がガタついてガタつき音を発生させたり相互に接触して傷付け合ったりすることから、異種の物品を安定的に収納することができない不具合があった。
【0007】本発明は、従来技術の上記課題に鑑みてなされたもので、形や大きさが異なる同種や異種の物品であっても安定的に同時収納してこれを携行することができるほか、使用時における取出しも簡単に行うことができる物品収納ケースを提供することに目的がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成すべくなされたものであり、閉止状態の維持と人為的な開閉とが自在となって組み合わされる一側ケース部と他側ケース部とのうち、前記一側ケース部には、その内部空間を画する開口面の面高と略同高位置を限度に昇降制御する昇降制御材に支持させた物品支持板を内蔵させ、前記他側ケース部には、その内部空間の深さと略同等の厚みが付与されたクッション材を内蔵させたことに構成上の特徴がある。
【0009】本発明におけるこれら一側ケース部と他側ケース部とは、対向二辺に位置する一対の側縁部におけるいずれか一方の側縁部側に開方向への弾発力を付与して配設された軸支部を介して開閉自在に組み合わせたり、対向二辺に位置する一対の側縁部に各別に配設された嵌着部を介して相互の接離を自在にするなどして形成することができる。
【0010】しかも、前記軸支部を備えている場合には、その閉止状態を維持させるための掛合部を前記軸支部とは反対側に位置する側縁部側に具備させておくのが好ましい。
【0011】また、本発明における前記物品支持板は、起伏自在に軸支された一対の起伏片と、これらの起伏片を常時起立方向へと引張付勢するバネ材と、前記起立片と各別に当接させてそれぞれの起立角度を規制すべく前記バネ材の伸張方向での両側に配列させた一対の角度規制翼片とで形成される前記昇降制御材をその外側面側に付設するとともに、一対の前記角度規制翼片との掛合を自在に前記一側ケース部の内底面に突設された一対の掛止翼片を介して、前記角度規制翼片により規制される起伏角度の範囲内での昇降を自在に前記一側ケース部に取り付けることができる。
【0012】さらに、前記物品支持板は、該物品支持板側に筒状部を、前記一側ケース部側に前記筒状部と嵌り合う配置関係のもとでガイド杆部をそれぞれ固定させ、かつ、これら筒状部とガイド杆部とを抜脱困難に嵌挿して形成される支柱部に、圧縮コイルスプリング材を介装させて前記昇降制御材を形成し、該昇降制御材を介して押圧力の程度に応じた沈降を自在に前記一側ケース部に取り付けることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一例につきその長さ方向とは直交する方向での施蓋時における縦断面図を示すものであり、物品収納ケース11の全体は、閉止状態の維持と人為的な開閉とが自在となって組み合わされる一側ケース部12としてのケース本体部13と、他側ケース部52としての蓋体部53とで構成されている。
【0014】このうち、合成樹脂材などの適宜素材からなるケース本体部13は、例えば所要サイズの長円形や楕円形などの適宜の平面形状を呈する底板部14と、該底板部14の周縁から立設された適宜高さの側板部16とで、該側板部16の上端縁17により囲繞されてその内部空間19を画している開口面20を上面に有して一体形成されている。
【0015】また、ケース本体部13には、内部空間19を画している開口面20の面高とその底部23の物品支持面23aが略同高位置となることを限度に昇降制御する昇降制御材27に支持された状態のもとで、周囲に支壁部24を有する物品支持板22が内蔵されている。
【0016】これを図1に即して具体的に説明すれば、合成樹脂材などの適宜素材からなる物品支持板22は、ケース本体部13の底板部14の内底面14aとの間に介在させた少なくとも一対の圧縮コイルスプリング28を含む昇降制御材27により支持されてケース本体部13に内蔵されている。
【0017】この場合、各圧縮コイルスプリング28は、その一端部28aをケース本体部13における底板部14の内底面14aに設けた筒状連結部15に固定させ、他端部28bを物品支持面23aの反対側に位置する底部23の外側面23bにそれぞれ固定させることにより、ケース本体部13と物品支持板22との間に介在配置されることになる。なお、圧縮コイルスプリング28は、必要であるならば1個でも3個以上であってもよい。
【0018】また、上昇時(開蓋時)における物品支持板22の高さ規制は、ケース本体部13の上端縁17から内方に延設された庇部18と、物品支持板22の底部23の外周縁から外方に突出して庇部18と当接する掛止片部25との間で行わせることができ、これら庇部18と掛止片部25と圧縮コイルスプリング28との組合せのもとで昇降制御材27が形成されることになる。
【0019】図2は、ケース本体部13に対する物品支持板22の取付け構造の他例につき要部を拡大して示す説明図であり、物品支持板22は、その底部23の外側面23bに設けた軸受け部30に支軸部32介して起伏自在に軸支させた一対の起伏片31,31と、これら起伏片31,31相互間に介在させて常時起立方向へと引張するコイルスプリングなどの弾性材からなるバネ材33と、個々の起立片31と各別に当接させてそれぞれの起立角度を規制すべくバネ材33の伸張方向での両側に配列させた一対の角度規制翼片34,34とで形成される昇降制御材27をその外側面23bに備えて形成されている。
【0020】この場合、物品支持板22は、各角度規制片34の下縁部35の外面35a側に突設した掛止部36を、一側ケース部12の内底面14aに立設された一対の掛止片21,21が備える被掛止部21a,21aに各別に掛合させることにより、角度規制翼片34により規制される起伏角度、つまり、その物品支持面23が一側ケース部12の開口面20の面高と略同高位置となることを限度としてその昇降を自在に一側ケース部12に取り付けられている。
【0021】図3は、ケース本体部13に対する物品支持板22の取付け構造のさらなる他例につき要部を拡大して示す説明図であり、物品支持板22には、その外側面23bに一対の筒状部38,38が垂設されており、一側ケース部12の内底面14aには、筒状部38と各別に嵌り合う配置関係のもとで一対のガイド杆部40,40が立設されている。
【0022】しかも、一側筒部38には、ガイド杆部40を導入するための通孔39が、ガイド杆部40には、その頂端側に通孔39の口径よりも大径な鍔部41がそれぞれ設けられており、これにより相互を嵌挿させた際に抜脱困難な一対の支柱部37,37が形成されることになる。
【0023】また、このような構成からなる各支柱部37には、圧縮コイルスプリング42が各別に介装されており、物品支持板22は、これらの全体で形成される昇降制御材27を介することにより押圧力の程度に応じた沈降が自在となって一側ケース部12に取り付けられている。
【0024】一方、合成樹脂材などの適宜素材からなる他側ケース部52としての蓋体部53は、図1に示されているように一側ケース部12としてのケース本体部13と対面合致する形状が付与されてその全体が形成されている。
【0025】すなわち、蓋体部53は、ケース本体部13の底板部14と略一致する平面形状を呈する天板部54と、該天板部54の周縁から垂設された適宜高さの側板部55とで、該側板部55の下端縁56により囲繞されてその内部空間57を画している開口面58を下面に有して、ケース本体部13への施蓋を自在に一体形成されている。
【0026】しかも、このような形状からなる蓋体部53には、その内部空間57の深さと略同等の厚みが付与されたスポンジや海綿などのような適宜の軟質素材からなるクッション材59が内部空間57を満たすようにして内蔵されている。なお、クッション材59は、その肉厚方向に多数の小径孔(図示せず)を設けたものを用いることもでき、また、接着剤を用いて蓋体部53側に接合固着したり、非接合状態のもとで単に充填配置しておくことができる。
【0027】このようにして形成される一側ケース部12としてのケース本体部13と、他側ケース部52としての蓋体部53とは、長さ方向での対向二辺に位置する一対の側縁部61,62におけるいずれか一方、図1に示す例では左側に位置する側縁部61に設けた軸受け部64と支軸65とからなる軸支部63を介して開閉自在に組み合わせることで相互に連結されている。なお、軸支部63には、図示しないねじりコイルバネなどを介装させることにより、あらかじめ開方向への弾発力を付与して配設しておくこともできる。
【0028】また、これらケース本体部13と蓋体部53とは、軸支部63の反対側である右側に位置する側縁部62に被掛止片部67と掛止片部68とからなる掛合部66を設けることにより、その施蓋時に自動的に掛合させて閉止状態を安定的に維持させておくことができるようになっている。
【0029】図4は、掛合部66の他例構造の要部を拡大して正面側から示す説明図であり、ケース本体部13には、左右方向への移動を自在に配設されたスライド操作部69に対し一体的に連結された可動フック部70と、該可動フック部70が強制的に右方向に移動させられた際に左方向に自動的に押し戻す力を付与するための圧縮コイルスプリング71とが付設されている。また、蓋体部53には、可動フック部70と掛合する位置関係のもとで固定フック部72が付設されており、スライド操作部69が人為的に操作されていない状態のもとで可動フック部70と自動掛合できる掛合部66が形成されている。
【0030】次に、このような構成からなる本発明の作用につき、図1に示す例に基づいて以下に説明する。
【0031】図5〜図7は、図1に示す例について筆記具等の物品を収納する際の一連の状態を示す説明図であり、図1の状態にある掛合部66を解除して他側ケース部52としての蓋体部53を開蓋すると、図5に示されているように圧縮コイルスプリング28の付勢力により物品支持板22が自動的に上昇し、その掛止片部25が一側ケース部12としてのケース本体部13の庇部18と掛合して停止する。
【0032】このような開蓋状態のもとで、物品支持板22の物品支持面23a上に例えば外径を異にする鉛筆P1や万年筆P2やシャープペンシルP3などの同種もしくは異種の各種の物品Pを図5に示すように載置した後、図6に示すように蓋体部53を軸支部63の支持のもとで施蓋方向に移動する。
【0033】蓋体部53がさらにケース本体部13側に接近するにつれ、クッション材59が物品支持面23a上の物品Pに圧接する結果、鉛筆P1や万年筆P2やシャープペンシルP3などの個々の物品Pの外形形状に応じて凹陥しながら物品支持板22を押圧し、圧縮コイルスプリング28の付勢力に抗して物品支持板22をケース本体部13内に沈降させるに至る。
【0034】その結果、蓋体部53は、図7に示すように鉛筆P1や万年筆P2やシャープペンシルP3などの個々の物品Pをクッション材59内に埋め込むようにして物品支持板22の物品支持面23aとの間で安定的に保持させながら、被掛止部67に掛止片部68を掛止して掛合部66を形成した状態のもとでケース本体部13に施蓋されることになる。
【0035】このため、個々の物品Pは、掛合部66の掛合状態を解除するという簡単な操作で蓋体部53を開蓋させ、物品支持板22の物品支持面23a上から容易に取り出すことができるほか、その収納時にも個々の物品Pの種別や大小に関係なく柔軟に対応させながらガタつき音を発生させたり相互に接触して傷付け合ったりすることなく、クッション材59内に包み込むようにして安定的に保持させることができる。
【0036】また、昇降制御材27が図2に示すようにして形成されている場合には、角度規制翼片34により物品支持面23aが一側ケース部12の開口面20の面高と略同高位置となることを限度に一対の起伏片31,31を起伏させることにより、物品支持板22を昇降させながら個々の物品Pを安定的に保持させることができる。
【0037】さらに、昇降制御材27が図3に示すようにして形成されている場合には、支柱部37,37を介して高さを規制することにより、物品支持板22を昇降させながら個々の物品Pを安定的に保持させることができる。
【0038】本発明は、以上に説明した内容に限定されるものはなく、例えば、一側ケース部12と他側ケース部52とは、長さ方向での対向二辺、つまり図1において軸支部63と掛合部66とが位置する一対の側縁部61,62に各別に配設された嵌着部(図示せず)を介して、使用時には各別に分離し、不使用時には一体化できるように相互の接離を自在に形成することもできる。また、図1において昇降制御部27を構成している圧縮コイルスプリング28についても、一側ケース部12の内底面14aと物品支持板22の外側面23bとのそれぞれに固着させた状態で単に介在配置するものであってもよい。さらに、圧縮コイルスプリング28に代えて板ばねやゴム材などの適宜の弾性材を用いることもできる。さらにまた、一側ケース部12の側にクッション材59を、他側ケース部52の側に昇降制御材27を備える物品支持板22をそれぞれ配設するものであってもよい。
【0039】しかも、一側ケース部12と他側ケース部52とは、その保形性と軽量性とを考慮してアルミニウム等の軽量金属板で形成することができるほか、図示例のように一体成形により形成したり、構成部材相互を組み合わせた非一体構造のもとで形成することもできる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、各種の物品は、その種類や大きさが異なるものであっても、昇降制御材に支持させた物品支持板とクッション材をとの間でガタつき音を発生させたり相互に接触して傷付け合ったりすることなく、安定的に保持させることができる。
【0041】また、一側ケース部と他側ケース部とは、閉止状態の維持と人為的な開閉とが自在となって組み合わされているので、収納されている個々の物品も他側ケース部を簡単な操作で開蓋してそれぞれの用途に応じた使用に供することができる。
【出願人】 【識別番号】000247801
【氏名又は名称】株式会社横浜プラスチック
【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区宇奈根683番地
【出願日】 平成14年5月15日(2002.5.15)
【代理人】 【識別番号】100086449
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 浩明
【公開番号】 特開2003−325221(P2003−325221A)
【公開日】 平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願番号】 特願2002−140255(P2002−140255)