| 【発明の名称】 |
肩濡れ防止傘 |
| 【発明者】 |
【氏名】町田 幹雄
|
| 【要約】 |
【課題】従来の傘は中棒が傘の中心にあるため、手で傘を持つと肘から手の平迄の距離だけ傘を身体から遠ざけるので、肩、腕、背中等が濡れる欠点がある。
【解決手段】傘の中心より前方に中棒を装着し、中棒の長さに合わせて傘を畳むために、上ロクロに一部の親骨と補助親骨を回転自在に装着し、補助親骨に受骨と接続材を介在してのこりの親骨を稼動するように装着し、傘を開いた際は、全ての露先を結んだ線が、垂直に立てた中棒に対し直角でほぼ水平になるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】傘の中心より前方に中棒(1)を装着した傘において、中棒(1)の長さに合わせて傘を畳むために、上ロクロ(8)に一部の親骨(2)と補助親骨(3)を回転自在に装着し、補助親骨(3)に受骨(4)と接続材(7)を介在して残りの親骨(2)を可動するように装着したことを特徴とする肩濡れ防止傘。 【請求項2】傘の中心より前方に中棒(1)を装着した傘において、中棒(1)の長さに合わせて傘を畳むために、一部の親骨(2b)に子骨(11)を関節(5)で接続して折り畳み可能とし、子骨(11)と親骨(2b)を強化して湾曲具合を調節することで、傘を開いた際に全ての露先(6)を結んだ線が、垂直に立てた中棒に対してほぼ水平となることを特徴とする肩濡れ防止傘。 【請求項3】傘の中心より前方に中棒(1)を装着した傘において、中棒(1)の長さに合わせて傘を畳むために、親骨(2b)に子骨(11)を関節(5)で接続して折り畳み可能とし、根元を補助ロクロ(15)に装着した補助受骨(14)で親骨(2b)をスライド可能に支持し、根元を下ロクロ(9)に装着した受骨(4)で補助受骨(14)をスライド可能に支持することで、傘を開いた際に全ての露先(6)を結んだ線が、垂直に立てた中棒に対してほぼ水平になることを特徴とする肩濡れ防止傘。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、雨傘、日傘等の傘に関している。 【0002】 【従来の技術】雨傘に関する技術の進歩は、折り畳み傘、ジャンプ傘等に見られるように、傘の折り畳み方法、傘を広げる際の便利さ、傘のコンパクト化と軽量化を達成するのが主眼点になっている。しかし、雨量の多い日に傘を差すと、便利さよりも雨に濡れない方が大切であることに気付く。 【0003】従来の傘は、通常、中棒から放射線状に同一の長さの親骨が延び、露先を結んだ線が円形になるように作成されている。傘の柄を手で持つときは、中棒を身体に密着させて持つよりも、肘を少し曲げ、腕を伸ばして傘を保持することが多い。このため、中棒は身体より肘から手の平迄の距離だけ前方に位置することになる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の傘は、中棒が傘の中心にあるため、手で傘を持つと肘から手の平迄の距離だけ傘を身体から遠ざけることになる。このため、普通に傘をさしても、少し雨足が強いと肩、腕、背中等が濡れる欠点がある。また、雨の日に風があると傘を傾けた状態で保持するので、傘を傾けた反対側は上にあがり、雨が衣服を濡らすことになる。この欠点を補うために、傘を大きくしたものもあるが、柄が長くなり、傘が重くなり、持ちにくい欠点が生じている。 【0005】傘の親骨を部分的に伸長する方法は、伸長した親骨が長くなり、畳みにくい。従来の傘を利用して中棒を傘の中心より前方に装着し、親骨の長さが不足する箇所に、単純に子骨を接続する方法を取ると、子骨部分の露先が下がり背中を包んだ状態で使用することになり使いにくく、傘を風向きにより傾けて使用する際には肩濡れ防止効果が半減することもある。また、子骨を折り畳んだ際、きれいに折り畳めない欠点が生ずる。このように、従来、適当な肩濡れ防止傘が提供されていないため、本発明においては、中棒を傘の中心より前方に装着し、全ての露先を結んだ線が、垂直な中棒に対してほぼ水平になり、しかも畳みやすい肩濡れ防止傘を提供しようとするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の肩濡れ防止傘においては、傘の中心より前方に装着した中棒1から被覆布12の外周までの長さの違いを調整するため、親骨2の長さが不足する箇所に補助親骨3を使用し、受骨4と接続材7で親骨2と補助親骨3を回転自在に接続することで、親骨2の長さの不足分を補い、しかも、傘を開いた際は、全ての露先6を結んだ線が、垂直に立てた中棒1に対して直角でほぼ水平になり、傘を閉じた際は、親骨2と補助親骨3が重なり、均一な親骨2の長さで揃えることができるようにしている。 【0007】請求項2に記載の肩濡れ防止傘においては、中棒1を傘の中心より前方に装着し上ロクロ8に均一の長さの親骨2a,2bを装着し、親骨2bの長さが被覆布12の外周に到達しない箇所では、子骨11を親骨2bに関節5を介して折り畳み自在に接続している。子骨11の露先6を親骨2aの露先6と同じ高さに保つため、子骨11を接続する親骨2bの強度を高めて湾曲程度を緩やかにし、更に、強度のある子骨11を使用することで傘全体の湾曲のバランスを取り、傘を開いた際は、全ての露先6を結んだ線が、垂直に立てた中棒1に対して直角でほぼ水平になり、傘を閉じた際は、子骨11を折り返すことで、均一な親骨2a、2bの長さで揃えることができるようにしている。 【0008】請求項3に記載の肩濡れ防止傘においては、中棒1を傘の中心より前方に装着して上ロクロ8に均一の長さの親骨2a、2bを装着し、親骨2bの長さが被覆布12の外周に到達しない箇所では、子骨11を親骨2bに関節5を介して折り畳み自在に接続し、親骨2bと子骨11を合わせて傘の外周までの長さを補っている。このような構造で、傘を開いた際は、全ての露先6を結んだ線が、垂直に立てた中棒1に対して直角でほぼ水平になり、傘を閉じた際は、子骨11を折り返すことで、均一な親骨2a、2bの長さで揃えることができるようにするため、受骨11の構造を受骨11と補助受骨14の二重構造にしている。受骨11と補助受骨14を使用して傘の開閉を行なうために、受骨11が補助受骨14の中間をスライド可能に支持し、補助受骨14が親骨2bをスライド可能に支持する方式である。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の実施方法は、傘を形成する親骨2の本数が異なっても使用でき、手動の傘、ジャンプ傘の区別なく使用できる。発明の実施の形態について図面を参照して説明する。 【0010】図1、図2、図3は本発明の請求項1に記載の肩濡れ防止傘の実施例を示している。中棒1は傘の中心より前方に位置している。図1に示すように、傘の上ロクロ8より露先6まで同一の長さの親骨2を使用すると、親骨2の長さが不足する箇所が生ずる。この長さの不足箇所を補うため、補助親骨3を追加している。傘を開いた際は、全ての露先6を結んだ線が、垂直に立てた中棒1に対して直角でほぼ水平になり、図2に示すように、傘を閉じた際は、親骨2と補助親骨3が重なり、均一な親骨2の長さで揃えるようにするため、親骨2と補助親骨3の接続方法が重要になる。 【0011】本発明の一実施例として、8本の親骨2で構成されるジャンプ傘を対象としている。上ロクロに3本の親骨2を装着し、5本の補助親骨3を装着している。5本の補助親骨3と親骨2を伸縮可能に接続する方法として、上ロクロ8に装着した補助親骨3の先端を受骨4の関節5aに回転自在に連結し、補助親骨3の中間の関節5bに接続材7の一端を回転自在に連結し、接続材7の他端を親骨2の根元の関節5cに回転自在に連結し、受骨4の先端を親骨2の中間の関節5dに回転自在に接続している。関節5a、5b、5c、5dが形成する長方形は親骨2を折り畳んだときは関節5cが関節5bより先端に位置する平行四辺形となり、傘を開くに従がい、形成された平行四辺形が長方形に変わり、更に、関節5cが関節5bより後方に位置する平行四辺形になる。このように、関節5a、5b、5c、5dで形成される長方形の形状変更に従がって親骨2が移動するので、傘を開いたときは親骨2の長さに上ロクロ8から補助親骨3の関節5bまでの長さが付加され、傘を閉じたときは接続材7の長さと上ロクロ8から補助親骨3の長さが同一であって重なるので、補助親骨3の長さは関係なくなり、親骨2の長さだけが残ることになる。 【0012】全ての親骨2の長さは同じなので、傘を閉じたとき中棒1から飛び出す親骨2は生じない。図3に示すように関節5a、5b、5c、5dの設定位置は上ロクロ8と露先6の距離により異なっている。 【0013】図4は本発明の請求項2に記載の肩濡れ防止傘の実施例を示し、傘の骨組みを説明するため前後2本の骨を示している。本発明による傘は、数本の親骨2bに子骨11を接続した構成である。傘を閉じるために、受骨11を均一の長さにしている。親骨2a、2bが同じ強度であると親骨2a、2bの先端が、垂直に保持された中棒1に対し水平な位置にくるため、親骨2bの先端に関節5で連結された子骨11の露先6は親骨2aの露先6より下がった位置になり、全体の露先6を結んだ線が、垂直に保持された中棒1に対し水平な位置とすることができない。そこで、子骨11を接続する親骨2bを他の親骨2aより強度を持たせ、強度のある子骨11を関節5で接続することで、子骨11を接続する親骨2bの湾曲の程度は他の親骨2aより緩くなり、露先6を結んだ線は、垂直に保持された中棒1に対しほぼ水平を保つことができる。 【0014】図5は本発明の肩濡れ防止傘を上方より見た図であり、中棒1と親骨2a、2b及び子骨11の位置関係を示している。中棒1は被覆布11の中心点より前方に位置していることが石突10の位置から理解できる。上ロクロ8から周囲に伸びている8本の親骨2a、2bのうち、前方3本の親骨2aの先端に露先6が付き、残り5本の親骨2bに関節5を介在して子骨11が接続されている。子骨11の先端には露先6が付いている。破線は傘を折り畳む際の折れ線13を示している。 【0015】図6は請求項2に記載の肩濡れ防止傘を閉じた際の骨組みの状態を示している。前の親骨2aと後ろの親骨2b及び子骨11が示されている。上ロクロ8に根元を装着した親骨2aの中間にある関節5に、下ロクロ9に根元を装着した受骨4の先端を回転自在に接続している。下ロクロ9は中棒1に沿って上下動し、受骨4が均一の長さであるので、中棒1に密着するように閉じることができる。親骨2の先端と、子骨11の根元を関節5で子骨11を折り返せるように接続している。親骨2の先端と子骨11の先端には露先6が装着されている。上ロクロ8の上部は中棒1の先端になり、石突10になっている。 【0016】図7は肩濡れ防止傘を開いた状態の側面図である。中棒1の親骨2aの湾曲状態は強く、親骨2b及び子骨11の湾曲状態は緩くなっている。このため、このため、被覆布12を張って張力を持たせても、親骨2aと子骨11の露先6の位置はほぼ水平になる。 【0017】図8及び図9は請求項3に記載の肩濡れ防止傘の側面より見た図で、傘の構造はジャンプ傘になっている。図8は傘を広げた状態を表わし、図9は傘を閉じる状態を表わしている。中棒1の上ロクロ8には親骨2aが装着され、一部の親骨2bには子骨11が関節5で折り返し可能に接続されている。親骨2aに関しては下ロクロ9に根元を回転自在に装着した受骨4で傘の開閉をしている。親骨2bに関しては中棒1に固定した補助ロクロ15に補助受骨14の根元を回転自在に装着し、補助受骨14の先端が一定範囲で親骨2bをスライドするようにしている。この補助受骨14の中間を下ロクロ9に根元を回転自在に装着した受骨4の先端がスライドするようにしている。図8に示すように、傘を開いたときは補助受骨14と受骨4は平行になり、図9に示すように、傘を閉じたときは受骨4は補助受骨14の上方にスライドし、補助受骨14の先端は親骨2bの先端方向にスライドする。なお、図8及び図9はジャンプ傘としての実施例を示しているため、受骨7を支えるスプリング材16及びスプリング材16の根元を保持するスプリング材保持部17により受骨4の作動を制御し、傘が自動的に開くようにしている。傘を差したとき、図7に示すのと同じように、露先6を結んだ線が水平になり、子骨11を付加した分だけ後方に伸び、肩濡れを防止することができる。 【0018】図10は本発明の肩濡れ防止傘の使用状況を示している。従来の傘では肩の上方に露先6が位置しているが、本発明の肩濡れ防止傘では、完全に肩まで傘が覆い、傘を前方に傾けても、肩濡れが生じない。また、傘を肩に担ぐように使用しても、露先6が足元を濡らすことはない。 【0019】 【発明の効果】傘を差しているとき、肩、背中、腕等が雨に濡れることがなくなる。 【0020】背中に背負った子供やリックサックが雨に濡れることがなくなる。 【0021】相合傘として使用したとき、傘を保持している人も、傘に入れてもらっている人も雨に濡れなくなる。 【0022】使用方法が簡単で、傘を拡大して使用するので、大きな傘を持ち歩く必要がない。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】502196164 【氏名又は名称】町田 幹雄
|
| 【出願日】 |
平成14年4月24日(2002.4.24) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2003−310319(P2003−310319A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月5日(2003.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−160716(P2002−160716) |
|