| 【発明の名称】 |
涼風用具 |
| 【発明者】 |
【氏名】前田 敦則 【住所又は居所】大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡績株式会社本社内
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| 【要約】 |
【課題】持ち運び易く、移動しながら手軽に使用することができ、また、涼を得るために熱や有毒ガスを発生させるという問題がなく、従来になく涼風を得ることができる団扇、扇子などの環境にやさしい手動式の涼風用具を提供する。
【解決手段】高吸水性繊維を含む吸水性シートを扇部の少なくとも一部に用いたことを特徴とする涼風用具であり、好ましくは、前記高吸水性繊維の吸水倍率が2倍以上であり、吸水性シートの目付が10〜200g/m2であることを特徴とする前記の涼風用具である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】高吸水性繊維を含む吸水性シートを扇部の少なくとも一部に用いたことを特徴とする涼風用具。 【請求項2】前記高吸水性繊維の吸水倍率が2倍以上であり、吸水性シートの目付が10〜200g/m2であることを特徴とする請求項1記載の涼風用具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、団扇、扇子などの手動式の涼風用具に関し、さらに詳しくは冷感を高めた団扇、扇子に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に団扇は、扇形に拡がる芯材に紙や布などを貼り付けたり、挟んだりした扇部を扇ぐことにより、風を起こし涼を得るものである。しかしながら、通常団扇は冷媒としての機能を持っていないため、使用環境の温度よりも低い温度の風を得ることはできない。それを達成するものとしては、冷媒などを用いたクーラーなどの機械があるが、大型であること、電源を必要とすることから、持ち運びが難しく、移動しながら手軽に使用することができないという問題がある。また、クーラーなどは冷却効果は高いが、涼を得るために熱や有毒ガスを発生させるという問題がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上述の課題を解決することを目的としたものであり、環境にやさしい冷媒効果を持つ団扇、扇子などの手動式の涼風用具を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、以下の構成を採用するものである。 1.高吸水性繊維を含む吸水性シートを扇部の少なくとも一部に用いたことを特徴とする涼風用具。 2.前記高吸水性繊維の吸水倍率が2倍以上であり、吸水性シートの目付が10〜200g/m2であることを特徴とする請求項1記載の涼風用具。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明における高吸水性繊維とは、吸水倍率が2倍以上ある(自重の2倍以上の水を吸水することができる)繊維であり、例えば、ポリアクリル酸系繊維、ポリアクリル酸塩型架橋繊維、表層加水分解変性アクリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、無水マレイン酸系繊維、アルギン酸系繊維、でんぷんグラフト系繊維、吸水樹脂コーティング繊維などが挙げられる。高吸水性繊維の中で特に好ましいのは、ランシール(東洋紡績(株)製の超吸水性繊維)やベルオアシス(カネボウ(株)製の繊維状吸水性樹脂)である。 【0006】なお、本発明における吸水倍率は、以下の測定方法によって求めるものである。試料を純水中に浸漬し、時々攪拌しながら30分間放置し、その後、32メッシュの金属ふるいの上に注ぎ、10分間水切りをする。メッシュ上に残ったゲル状の試料の質量を測定する(W1g)。次に試料を80℃の真空乾燥機中で恒温になるまで乾燥して質量を測定する(W2g)。以上の結果から、次式によって算出する。 吸水倍率=(W1 ― W2)/ W2【0007】本発明における吸水性シートは、不織布、織物、編物などのシート状物であり、高吸水性繊維以外に、レーヨンやコットンなどの一般的な吸水性繊維やポリエステル繊維やポリアミド繊維などの合成繊維を含有させることができる。また、吸水性シートを耐水性にするために、熱融着性のバインダー繊維を含有させたり、バインダー処理することが好ましい。また、シート形状をした吸水材料も適用可能であり、その材質としては、アクリル変性体、PVA、アクリル酸塩架橋体などが利用可能である。 【0008】吸水性シート中の高吸水性繊維の含有量は、10質量%以上であり、好ましくは30〜100質量%である。 【0009】吸水性シートが不織布の場合、不織布の製法は特に限定されない。低融点バインダー繊維を混合したサーマルボンド法をはじめ、ニードルパンチ法などで製造でき、また、吸水性樹脂を不織布に含浸したり、コーティングしたもの、水溶性ポリマーを不織布に含浸し架橋させたものであってもよい。 【0010】本発明における吸水性シートは、従来の竹やポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの合成樹脂製の骨部や芯材に直接又は別のシート状物を介して接着剤で貼り付けられる。接着剤は一般の耐水性の接着剤や熱融着性のホットメルト樹脂、バインダー繊維などを使用することができる。熱融着性バインダー繊維を含有させた吸水性繊維ウェブや不織布の場合は、団扇の骨部や芯材に熱圧着させることによって接着させることができる。吸水性シートは、団扇の扇部の一部もしくは全体に貼り付けられ、この扇部に水を付与して水切りをした後、通常のように扇ぐことで、涼しい風を発生させることができる。 【0011】本発明の団扇は、吸水性シートに吸収させた水を、団扇を扇ぐことで気化させ、その気化熱を利用するものである。団扇本体が冷やされることで、団扇の周辺空気も冷やし、扇ぐという動作により、冷やされた空気を風として提供することができる。 【0012】また、本発明の団扇は、涼しい風を提供するだけでなく、冷やされた団扇本体を体に押し当てるなどして、涼を提供することもできる。さらに、水を吸わせた後、団扇の吸水性シートを凍らせると効果がより大きくなる。さらにまた、本発明の団扇は、芳香剤入りの水を吸わせることで、香りを提供する団扇としても使うことができる。 【0013】 【実施例】本発明の理解を助けるために、以下に、実施例に基づいてさらに詳述する。 実施例1(吸水性不織布の製造)高吸水性繊維のランシール(東洋紡績社製、繊度5.5dtex、繊維長51mm、水膨潤度100倍)40質量%、低融点ポリエステル系バインダー繊維(繊度4.4dtex、繊維長51mm、融点120℃)60質量%となるように混綿し、目付25g/m2のカードウェブを得た後、140℃の熱風処理をして、吸水性不織布を得た。該吸水性不織布の純水に対する吸水倍率は39倍であった。 (団扇の製造)次いで、ポリエチレンテレフタレート製の団扇の骨の上下に前記吸水性不織布の裁断品を重ね、115℃の熱プレスによって熱接着させて団扇用の積層体を得た。該積層体に仕上げを施して、団扇とした。得られた団扇に水をスプレーし、余分な水を拭き取った後、扇いだところ、団扇は非常に冷たくなり、ふつうの団扇よりも心地よい風が得られた。 【0014】実施例2実施例1において、バインダー繊維として鞘成分がエチレン変性ポリプロピレンで芯成分がポリエチレンテレフタレートの芯鞘型バインダー繊維(芯成分/鞘成分=40/60質量比)用い、団扇の骨としてポリプロピレン製のものを用いる以外は同様にして団扇を作成した。得られた団扇は、扇ぐことにより、非常に冷たくなり、ふつうの団扇よりも心地よい風が得られた。 【0015】実施例3実施例2の吸水性不織布において、カードウェブを得た後、ニードルパンチ処理をして得た不織布を吸水性不織布として用い、さらに芳香剤入りの水を付与した以外は、実施例2と同様にして団扇を作成した。得られた団扇は、扇ぐことにより、非常に冷たくなり、ふつうの団扇よりも心地よく香りのよい風が得られた。 【0016】 【発明の効果】本発明によれば、吸水性シートに吸収させた水を、団扇を扇ぐことで気化させ、その気化熱を利用して団扇本体が冷やされるので、扇ぐという動作により、従来の団扇に比べて冷やされた心地よい風を発生させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003160 【氏名又は名称】東洋紡績株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区堂島浜2丁目2番8号
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| 【出願日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−180427(P2003−180427A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−390223(P2001−390223) |
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