トップ :: A 生活必需品 :: A45 手持品または旅行用品




【発明の名称】
【発明者】 【氏名】佐原 雅史

【要約】 【課題】閲覧者の心理状態を利用した効果的な広告手法を提供する。

【解決手段】中心軸102と、中心軸102の先端近傍に揺動自在に支持された複数の骨104と、この骨104の間に張られる張り布120と、を備えた傘100において、張り布120における中心軸側の面に、広告情報130が添付されるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】中心軸と、前記中心軸の先端近傍に揺動自在に支持された複数の骨と、開状態の前記骨の間に張られる張り布と、を備えた傘において、前記張り布における前記中心軸側の面に、広告情報が添付されていることを特徴とする傘。
【請求項2】請求項1において、前記張り布における前記中心軸側の面に、複数の広告情報が添付されていることを特徴とする傘。
【請求項3】請求項1又は2において、前記張り布の前記中心軸側の面における前記骨を境界とした両側に、互いに異なる種類の前記広告情報が添付されていることを特徴とする傘。
【請求項4】請求項1、2又は3において、前記張り布が有色素材によって構成されおり、該張り布の反中心軸側面から前記広告情報を解読不能としたことを特徴とする傘。
【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記張り布が非透明素材によって構成されており、該張り布の反中心軸側面から前記広告情報を解読不能としたことを特徴とする傘。
【請求項6】請求項1乃至5の何れかにおいて、前記広告情報が前記張り布の周方向に帯状に添付されており、前記広告情報を除いた領域の少なくとも一部が透明素材によって構成されていることを特徴とする傘。
【請求項7】請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記中心軸の先端には石突き部が設置され、該石突き部の少なくとも突端側が着脱自在とされていることを特徴とする傘。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨の間に張り布が張られている傘に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、商品やサービスの販促手段として最も代表的なのが広告である。インターネットのバナー広告、新聞・雑誌に掲載される広告、電車の中吊り広告等、その広告手法は多岐に及ぶ。
【0003】しかし、数々の広告手法が存在する中でも、その広告効果には大きな差が存在している。例えば、インターネットのバナー広告は、インターネットの普及当初は極めて高い注目を集め、そのバナーのクリック率も高かったといわれている。その理由は、閲覧者にとってバナー広告の存在自体が新鮮であり、興味の対象となっていたからである。しかし最近では、バナー広告に閲覧者が慣れてしまったり或いは飽きてしまったこともあり、クリック率となると1%程度になるのが実情である。特に、インターネットを利用している閲覧者は、必要な情報をメインコンテンツ内で探すことで忙しく、バナー情報に注目する心理的余裕が少ないと考えられる。
【0004】以上のことを踏まえると、広告効果は閲覧者の心理状態に大きく左右されるので、その効果を高めるには下記の要素が大切であると考えられる。
1.精神的に空白の状態、つまり閲覧者に他の情報が全く露出されていないのときに、ストレートに視野に入る広告。
2.時間的に余裕があるときに提供される広告。
3.今までに無い新しい広告。
【0005】例えば、古くから利用されている電車の中吊り広告は現在も非常に高い効果が得られている。電車に乗っている時間は、目的の場所に移動するためのいわゆる「待ち時間」を意味しており、精神的に空白の状態になりやすい。その状態で中吊り広告が視野に入ると、他に求めている情報が無く、且つ時間的に余裕があるために広告情報に見入ってしまう。これは、上記1,2の要素を上手く活用した広告手法と考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各要素を満足するような効果的な広告は数多く存在するものではない。従って、広告情報があふれている現在においても、効果的な広告手段自体には依然として高いニーズがある。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、閲覧者の心理状態を巧みに利用した効果的な広告手法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、広告手法について詳細に調査・研究した結果、傘を利用して効果的な広告が可能になるとの結論に至った。即ち、以下の発明によって上記目的を達成することが出来る。
【0009】本発明は、中心軸と、前記中心軸の先端近傍に揺動自在に支持された複数の骨と、開状態の前記骨の間に張られる張り布と、を備えた傘において、前記張り布における前記中心軸側の面に、広告情報が添付されていることを特徴とする傘によって上記目的を達成する。
【0010】従来、傘の張り布の外側面には企業名等が印刷されていることがある。それは、企業の販促活動や広報活動の一貫として社員等によって利用され、傘の利用者以外の者をターゲットとして広告情報を提供することを主目的としている。しかし、本発明者は、開状態における張り布の形状が利用者を中心とした湾曲形状となっていることに着目し、従来とはむしろ反対に、傘の利用者をターゲットとして広告情報を提供するという考えにいたった。
【0011】本発明の傘よれば、傘の利用者に対して広告情報を直接的に提供することが可能になり、利用者が広告情報を読む可能性が非常に高い。特に、下記の3要素によって広告効果が高められると推察される。
【0012】(1)雨天時に傘を差しているときは利用者の頭の周囲が傘に覆われるので看板などの外部情報が視界に入りにくい。従って、傘内部に添付された広告情報のみが閲覧者に強く印象付けられる。
【0013】(2)傘を持っているものは、他の作業等に追われることなく広告に集注することが出来る。例えば、雨天時に傘を差して信号待ちしているときなどは、少なくとも片手に傘を持っており、更に他方の手に鞄等を所持していることが多い。従って、片手或いは両手がふさがっている為に他の作業を行いにくいので、ついつい時間を持て余してしまう。この結果、時間的に余裕があるときに広告情報が提供される可能性が高いので広告効果が高められると推察される。
【0014】(3)傘の内部に広告が添付されていることが利用者にとって新鮮であり、広告手法自体が興味の対象になるので、高い広告効果が期待できる。なお、傘を利用者に提供する際に、広告料金を広告主側から徴収することも可能になるため、傘を安価に提供することが出来る。無料での傘の提供も可能になる。
【0015】ところで本発明で言う「利用者に向けられた広告情報」とは、文字の印刷方向や電話番号の印刷方向などが利用者本位にデザインされており、外部からの識別を主目的としていない情報を意味している。また広告情報は、傘の製造ブランドのロゴなどは含まない。更に利用者以外の外部者に向けられた広告情報と併用しても構わない。
【0016】又上記発明においては、前記張り布における前記中心軸側の面に、複数の広告情報が添付されていることが好ましい。このようにすると、利用者に対して複数の広告情報を効果的に提供することが出来る。例えば、張り布の周方向全体に亘って複数の広告情報を添付した場合、利用者は傘を回転させて必要な広告を選択的に見ることが可能になる。なお、本発明では一種類の広告情報を複数添付しても構わないが、好ましくは、互いに異なる種類の広告情報を添付する。一企業の複数商品や複数サービスに関するものでも良く、又複数企業の共通商品やサービスであっても良い。
【0017】特に、複数の広告を添付する場合は、前記張り布の前記中心軸側の面における前記骨を境界とした両側に、互いに異なる種類の前記広告情報が添付されることが好ましい。このように傘の骨を境界として有効活用することで、張り布の広告スペースをセグメント化することが出来るので、分かりやすく且つ効果的に利用者に対して広告情報を提供可能となっている。
【0018】上記発明においては、前記張り布が有色素材によって構成されおり、該張り布の反中心軸側面から前記広告情報を解読不能とすることが好ましい。外部の者から広告を認識可能とした場合、傘の利用者は外部から注目を浴びてしまうのでその利用を嫌がる可能性がある。従って、本発明のようにすると、傘の利用者以外の者が、当該傘が広告付の傘であることが分かりにくいので、利用者が外部者の目を意識することなく手軽に本発明の傘を利用することが可能になる。同様に張り布を非透明素材とすることも好ましい。これは例えば半透明等の含んでおり、同様に外部からの広告情報の読解を不能とすることが可能である。
【0019】上記発明において、広告情報が前記張り布の周方向に帯状に添付されており、前記広告情報を除いた領域の少なくとも一部が透明素材によって構成されていることが好ましい。透明な傘は歩行時において外部状況を認識しやすく、安全性が高いとも言われている。従って本発明のようにすれば、広告情報以外の部分から外部状況を認識できるので、通常歩行時の安全性が高いと考えられる。
【0020】又上記発明では、前記中心軸の先端には石突き部が設置され、該石突き部の少なくとも突端側が着脱自在とされていることが好ましい。傘を複数回利用すると石突き部の突端が損傷する。従って本発明のようにすると、突端が損傷した場合に突端を交換することで再利用可能となっている。その結果、広告情報を交換して当該傘を複数回利用することも可能となり、資源の有効活用が可能となっている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明の実施の形態の例について詳細に説明する。
【0022】図1に、本発明の第1実施形態に係る傘100を示す。
【0023】傘100は、中心軸102と、中心軸102の先端近傍に揺動自在に支持された複数の骨104と、開状態の骨104の間に張られる張り布120と、を備える。中心軸100の先端側には樹脂素材によって形成された石突き部106が設置されており、他端側には柄部108が設置されている。骨104は中心軸102と中心として放射状に設置されており、この骨104の末端に保護キャップ110が設置されている。この保護キャップ110には張り布120が固定されており、張り布120を骨104に密着させる機能と、骨104の末端で利用者が負傷することを防止する機能を併有している。
【0024】図2に拡大して示されるように、張り布120における中心軸102側の面には、傘100の利用者側に向けられた広告情報130が添付されている。特に本実施形態では、複数企業(A社、B社、C社、D社・・・)の広告情報130が添付されており、その各広告情報130は、骨104を境界とした両側の夫々に添付されている。なお、ここでは広告情報130が張り布120に直接印刷されているが、シール素材やフィルム素材を貼り付けるようにすることも好ましい。
【0025】広告情報130に含まれる文字(例えば住所、キャッチフレーズ)や数字(例えば電話番号)は縦書きや横書きが存在するが、その文字自体の方向、及び文字の羅列方向は傘の利用者側に向けられている。つまり、縦書きの場合は中心から径方向外側に向かって放射線状に並べられ、又横書きの場合は利用者本位に考えて周方向の左から右側、図2では反時計回り方向に文字列が配置されている。
【0026】図3に示されるように、本傘100の張り布120は非透明色の有色素材によって構成されている。従って、張り布120の外側面(中心軸102と反対側の面)からは、広告情報120を認識することが出来ないようになっている。
【0027】図4に示されるように、中心軸102の先端に設けられている石突き部106は、基部106Aと突端片106Bとに分離可能となっている。基部106Aの先端には雄ねじが形成されると共に、突端片106Bには雌ねじが形成されており、両者が羅合している。従って、突端片106Bを回転させると該突端片106Bを容易に着脱可能となっており、突端片106B(突端)のみを自在に交換できる。
【0028】本第1実施形態では、傘100のいわゆる内側に広告が添付されている。開状態の傘100における張り布120の形状は、利用者を中心とした湾曲形状となっているので、その利用者に対して直接的に情報を提供することが可能である。特に、雨天時に傘100を差しているときは、利用者の頭近辺が傘100に覆われるので看板などの外部情報が視界に入りにくい。従って、傘内部に添付された広告情報130のみを閲覧者に強く印象付けることができる。
【0029】例えば、雨天時に傘100を差して友人と待ち合わせしているときなどは、少なくとも片手に傘100を持っており、更に他方の手に鞄等を所持していることがある。従って、片手或いは両手がふさがっている為に他の作業を行いにくいので、ついつい時間を持て余してしまう。更に、傘100の内部に広告が添付されていること自体が利用者にとって新しく、広告手法自体が興味の対象になるので、高い広告効果が期待できる。
【0030】又本実施形態では複数の広告情報130が周方向に添付されているので、利用者に対して複数の情報を効果的に提供することが出来る。これは、360度回転させて利用可能、即ち方向が限定されていないという傘100の特徴を有効活用したものであり、張り布120の周方向全体に亘って複数の広告情報を添付した場合、利用者は傘を回転させて必要な広告を選択的に見ることが可能になる。傘100を差す度に新しい情報が目に入ると言う新鮮さも有している。更に、このように傘100の骨104を境界として有効活用しているので、張り布120の広告スペースが明確に区分けされ、分かりやすく且つ効果的に広告情報130を提供可能となっている。
【0031】更に、本傘100は非透明性素材によって張り布120が構成されているので、傘100の利用者以外の者にとって、当該傘100が広告付であることが分かりにくい。その結果、利用者は外部者の視線を意識することなく手軽に本傘100を利用することが可能になる。なお、本発明では非透明素材を用いたが、例えば半透明等でも広告情報を読解不能とすることが可能である。シール素材等を貼り付けることで広告情報130を添付する場合は、張り布の素材は透明或いは半透明であっても、そのシール素材の下地を非透明素材にすれば外部から広告を認識できない。
【0032】又、このような傘100は広告情報130を交換して複数回利用できることが資源の有効活用の点で好ましい。従って本傘100のように石突き部106の突端側を交換可能にしておけば、突端が損傷した場合或いは汚れた場合に交換して再利用可能となっている。広告は、張り布を交換したり、或いはシールを張り替えることなどによって変更される。
【0033】次に本発明の第2実施形態に係る傘200について図5を参照して説明する。なお、本傘200において第1実施形態の傘100と同一又は類似する部分・部材については、同傘100に付した符号と下2桁を一致させることによって図示及び説明などを省略する。
【0034】本傘200における張り布220には、周方向に帯状の非透明領域220Aが形成されると共に、その非透明領域220Aの外側が、透明素材のよって構成された透明領域220Bとなっている。この非透明領域220Aにおける中心軸202側の面には広告情報230が帯状に添付されており、傘200の利用者のみが直視できるようになっている。又広告情報230以外の透明領域220Bを介して外部状況を認識できるので、歩行時の安全性を高めることが可能である。なお、本第2実施形態におけるこの非透明領域220Aは、透明素材の張り布220Aに非透明性の色素材料を印刷しても良く、又非透明フィルム等を添付しても構わない。
【0035】上記実施形態では傘の外部には広告情報が添付されていない場合に限って示したが、本発明はそれに限定されるものではなく、張り布の外側面に添付される広告情報を併有しての構わない。
【0036】本明細書では以上2つの実施形態を示したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、今回示した形態以外の各種実施形態も存在する。即ち、明細書全文に表れてくる構成等(機能・配置)はあくまで例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、低コストで効果の高い広告を行うことが可能となる。
【出願人】 【識別番号】501094889
【氏名又は名称】佐原 雅史
【出願日】 平成13年12月17日(2001.12.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−180426(P2003−180426A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−402701(P2001−402701)