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【発明の名称】 日傘用紫外線カットカバー
【発明者】 【氏名】藤島 榮次
【住所又は居所】京都市山科区小山北林町4−3 株式会社グローリー内

【要約】 【課題】通常の日傘に対して紫外線遮蔽性能を付与することのできる手段を提供する。

【解決手段】カバー本体1、石突取付部2及び露先止具3からなる日傘用の紫外線カットカバー。日傘5に石突取付部2及び露先止具3を取り付け、日傘5の外表面をカバー本体1で覆うことにより、紫外線を遮蔽する。紫外線カットカバーを複数種類用意し、取り替えて使用することにより、紫外線遮蔽効果の他、多様な装飾効果も得ることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カバー本体、石突取付部及び露先止具からなる日傘用のカバーであって、日傘に該石突取付部及び該露先止具を取り付けて日傘外表面をカバー本体で覆うことにより紫外線を遮蔽することを特徴とする日傘用紫外線カットカバー。
【請求項2】 上記カバー本体がレース生地からなることを特徴とする請求項1に記載の日傘用紫外線カットカバー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日傘に取り付けるカバーに関する。なお、本明細書(特許請求の範囲を含む)における「日傘」には、純粋な日傘の他、晴雨兼用傘を含む。
【0002】
【従来の技術】日傘は、従来から直射日光による日焼けを嫌う女性に愛用されてきたが、昨今、太陽光中に存在する紫外線について様々な弊害が認識されるようになり、紫外線を遮蔽する性能を有する日傘が特に好まれるようになってきた。
【0003】紫外線を遮蔽する傘に関する発明については既にいくつか出願されている(例えば、特開平6-315407や実開平7-18620)。また現在、実際に販売されている日傘には紫外線遮蔽性能を表示したものも多く、高い紫外線遮蔽性能を特に謳うものも販売されている。これらの日傘は、傘地に特殊な合成繊維を使用したり、その外表面にコーティングを施す等により紫外線遮蔽性能を付与している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように紫外線遮蔽性を有する又は高めた新製品が開発・生産されている一方で、そのような性能を持たない、直射日光を遮ることだけを目的とした日傘もまた依然として生産・販売されている。また、既に販売され、需要者が現に使用している日傘の多くはそのような紫外線遮蔽性能を持たない。
【0005】本発明はこれらの通常の日傘に対しても紫外線遮蔽性能を付加することのできる手段を提供するために成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために成された本発明に係る日傘用紫外線カットカバーは、カバー本体、石突取付部及び露先止具からなる日傘用のカバーであって、日傘に該石突取付部及び該露先止具を取り付けて日傘外表面をカバー本体で覆うことにより紫外線を遮蔽することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態及び効果】本発明に係る紫外線カットカバーの石突取付部を日傘の石突に取り付け、露先止具を日傘の各露先に取り付ける。これにより、カバー本体が日傘の表面をすっぽり覆い、通常の日傘に紫外線遮蔽効果を付与する。
【0008】カバー本体となるべき生地の素材は問わないが、レース生地を使用すれば特別な効果がもたらされる。すなわち、本体にレース生地を使用した場合、それ自体が装飾性に優れているとともに、日傘の生地もレース生地を透かして表に現れるため、両者が相まって高度な装飾性が得られる。また、レース生地であるため、可視光線が適度に日傘内に差し込み、日傘内が必要以上に暗くなるのを防止する。更に、レース生地であるため軽く、且つ、不使用時にカバン等に入れておくに際して嵩ばらないという特長を有する。
【0009】本発明に係るカバーは取り外し可能であるため、使用者は数種類のカバーを付け替えることにより、日傘の外観の変化を楽しむことができる。
【0010】なお、本発明に係る紫外線カットカバーは、一般需要者が既に所有する日傘に取り付けて使用することができるのはもちろん、製造・販売業者においても、本発明に係る紫外線カットカバーを、紫外線遮蔽機能を持たない従来の日傘とセットとすることにより、紫外線遮蔽機能付日傘として販売することができる。このとき、上記のように、1本の日傘に複数種類のカバーを添付しておくことにより、商品力を高めることができる。
【0011】
【実施例】本発明に係る紫外線カットカバーの一例を図1に示す。この紫外線カットカバーは、レース生地から成るカバー本体1、日傘の石突に取り付けるための石突取付部2、及び日傘の露先に取り付けるための露先止具3から構成される。カバー本体1は、略三角形に裁断された複数枚のレース生地素片4を、石突取付部2を中心に円周状に縫合して成る。露先止具3はゴム製の(又は弾性糸から成る)輪から成り、各縫合線の先端に固定される。なお、露先止具3は石突取付部2と同様にキャップ状としてもよい。
【0012】カバー本体1のレース生地の材質としては、一般的に用いられているナイロンやポリエステルでもよいが、紫外線吸収能を高めるため、その場合には黒色又は暗色とすることが望ましい。紫外線を吸収する特殊な糸(例えば、前記特開平6-315407に記載の芯鞘型複合繊維から成る糸)の場合には、適宜の色とすることができる。
【0013】レースの織り方・編み方は、装飾性を考慮して任意に決めることができる。紫外線遮蔽性能を考慮すると、密に織った(編んだ)部分の面積比を大きくすることが望ましいが、後述するように、疎に織った(編んだ)部分においてもそれなりの紫外線吸収能を有するため、特に紫外線強度が高いと予想される場合の他は、一般的なレース織り(編み)で十分である。図4に、一例としてラッセルレース編みの紫外線カットカバーの生地を示す。
【0014】本発明に係る紫外線カットカバーを使用するには、まずカバーを広げた状態で日傘5の石突にカバー中央の石突取付部2を取り付け(図2)、次に露先止具3を日傘5の露先に順次取り付ける(図3)。使用者が日傘5を広げると、日傘5の外表面がレース生地からなるカバー本体1によって覆われ、直射日光だけではなく紫外線も遮断される。
【0015】次に、本発明の一例である図4に示す紫外線カットカバーの紫外線遮蔽試験の結果を説明する。試験は、財団法人日本化学繊維検査協会東京センターに委託して行った。
【0016】試験は、一般に用いられている日傘に図4の紫外線カットカバーを取り付けた場合と取り付けない場合の紫外線透過率を測定することにより行った。試験に用いた日傘は、オパール加工された薄青(ブルー)色のポリエステル50%・コットン50%布地を素材とするものであり、その280nm〜400nm波長紫外線の透過率は図5に示すとおりであった。この日傘に図4の紫外線カットカバーを取り付けた場合の同波長域の紫外線透過率は、図4のレースの疎編(網目)部分6では図6のとおりであり、密編部分7では図7のとおりであった。
【0017】これらの試験結果を紫外線遮蔽率([100−紫外線透過率]%)でまとめ、詳しい測定条件とともに図8に示す。図8に示されているように、図4の例の場合、レースの網目部分でも紫外線透過率が79%から82%に上昇し、密編部分では93%にまで上昇している。図4の模様における疎編部分の比率は全体の20〜30%程度であるが、これは一般的なレース編みの比率とそう変わらないと考えられる。従って、本発明に係る紫外線カットカバーを用いた場合、それを用いない日傘を使用する場合と比較して、5〜10ポイント程度の紫外線遮蔽効果の向上効果を得ることができ、絶対値としても約85%程度の紫外線遮蔽効果が得られることがわかる。
【出願人】 【識別番号】501491871
【氏名又は名称】株式会社グローリー
【住所又は居所】京都府京都市山科区小山北林町4−3
【出願日】 平成13年12月21日(2001.12.21)
【代理人】 【識別番号】100095670
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 良平 (外1名)
【公開番号】 特開2003−180425(P2003−180425A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−389550(P2001−389550)