| 【発明の名称】 |
扇 子 |
| 【発明者】 |
【氏名】舩木 元旦 【住所又は居所】神奈川県藤沢市湘南台1丁目1番地21 元旦ビューティ工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】扇子本体を構成する骨部に、人間の生活環境に有益な遠赤外線放射特性を有し、且つマイナスイオンを定常的に放出し続けるマイナスイオン発生機能を付加させ、それにより扇子の取扱い性等に支障を生ずることがない扇子を提案する。
【解決手段】本発明の扇子は、扇子本体を構成する木質素材からなる骨部に木酢液を処理した後、コーティング層の状態においてマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布してなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扇子本体を構成する木質素材からなる骨部に木酢液を処理した後、コーティング層の状態においてマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布してなることを特徴とする扇子。 【請求項2】 コーティング層の状態においてマイナスイオン発生機能を有する液状組成物は、導電性を有し、遠赤外線放射特性を有し、且つマイナスイオンを発生する鉱物の微粉末が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の扇子。 【請求項3】 遠赤外線放射特性を有し、且つマイナスイオンを発生する鉱物の微粉末が、ガーネット99〜1重量%と、ジルコニウム、イットリウム、ケイ素、希土類元素を含む鉱物焼成による酸化物からなる励起材1〜99重量%とからなる請求項2に記載の扇子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、扇子本体を構成する骨部に、人間の生活環境に有益な遠赤外線放射特性を有し、且つマイナスイオンを定常的に放出し続けるマイナスイオン発生機能を付加させ、それにより扇子の取扱い性等に支障を生ずることがない扇子に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、コーティング状態でマイナスイオンを発生(放出)するマイナスイオン発生塗料が各種提案され、各種の素材、成形品に塗布することにより、清涼な爽快感が得られたり、空気を清浄する効果を有する、或いは食品の鮮度保持に効果を有する、風味を改質する効果を有する、消臭効果を有する等、各種の作用効果が報告されている。一方、木材製品、例えば扇子本体を構成する骨部の防腐処理としては、ホルムアルデヒド37%以上の水アルコールである「ホルマリン」が使用されてきた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の二つの技術は容易に組み合わせることができないものであった。即ち前記「ホルマリン」処理された扇子本体を構成する骨部に、前記マイナスイオン発生塗料を塗布した場合、例えば和紙等にマイナスイオン発生塗料を塗布した場合のようにマイナスイオンが発生することがなかった。また、ホルムアルデヒドは木材に優れた防腐性を付与することができるが、化学物質過敏症を引き起こす虞があった。即ちホルムアルデヒドは、合板や壁紙用接着剤中に使用されていた揮発性有機化合物(VOC)であるが、居住室内空間の高気密化に伴い、ジンマシンや湿疹等のアレルギー、或いはアトピー性皮膚炎などの健康障害を引き起こすシックハウス症候群(化学物質過敏症)を引き起こす原因といわれており、WHO(世界保険機構)等でも室内空気中における濃度基準(0.1ppm以下)を定めるに至っている。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は上記実状に鑑み提案されたもので、扇子本体を構成する木質素材からなる骨部に木酢液を処理した後、コーティング層の状態においてマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布してなることを特徴とする扇子に関するものである。 【0005】尚、本発明における扇子本体としては、公知の扇子を用いることができ、木質素材からなる骨部に紙素材等からなるシート部を貼り合わせて構成される態様であっても良いし、骨部のみからなる態様、即ち平板状の骨部のみにて構成され、上端を帯(テープ状)やひも等で連結されている態様であっても良い。前者の場合、シート部にもマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布することが望ましい。 【0006】前述のように従来は防腐処理に用いられていた「ホルマリン」を用いることなく、木酢液にて骨部となる木質素材の防腐処理を行うので、マイナスイオン発生が阻害されることがなく、さらに化学物質過敏症を引き起こす虞もない。 【0007】また、コーティング層の状態においてマイナスイオン発生機能を有する液状組成物には、遠赤外線放射特性を有し、且つマイナスイオンを発生する鉱物の微粉末が含有されるが、この微粉末化鉱物の周辺物質である液状組成物の塗膜の表面固有抵抗を、一定範囲(105〜108Ωcm)に保つ(適度な導電性を有する)ことにより、前記微粉末化鉱物から多量のマイナスイオンを定常的に放出できることをも見出した。その際、液状組成物を構成する樹脂自体が帯電防止作用(極めて微弱であるが導電性)を有する場合と、導電性物質を添加することにより導電性を付与或いは向上する場合とがある。 【0008】さらに、上記微粉末化鉱物として、ガーネット99〜1重量%とジルコニウム、イットリウム、ケイ素、希土類元素を含む鉱物焼成による酸化物からなる励起材1〜99重量%との混合物を用いることにより、より安定且つ定常的にマイナスイオンを放出することできる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明する。本発明に使用する木酢液は、木材を乾留して得られる液状生成物のひとつであり、木材乾留液を静置した時に分かれる2層のうち、上層の多量の酢酸を含む液であり、木タール又は松根タールの分解蒸留から得られる低純度酢酸と定義付けることができる。 【0010】さらに、本発明に使用する液状組成物は、コーティングして層(膜)を形成でき、より望ましくはその状態において適度な導電性を有するものであれば良く、インキ、塗料等、どのような形態でも良い。例えばニカワ、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル共重合樹脂、スチレン・アクリル共重合樹脂、アクリルシリコーン共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、フルオロロオレフィン樹脂、フッ素ビニルデン樹脂などが挙げられる。ニカワ等の接着性に優れた樹脂を用いる場合には、ニカワ(溶液)を水で希釈したり充填剤を配合することにより接着性(表面のべとつき)を消失させて用いれば良い。また、この液状組成物中には雲母等の装飾顔料を意匠性を向上する目的で適宜に添加しても良い。 【0011】特に木質素材である骨部のみで構成される態様の扇子においては、それ自体が微弱な導電性を有し、しかもコーティング状態において撥水性を有する水性シリコーン系樹脂、水性フッ素系樹脂、或いはそれらを含む混合樹脂組成物が望ましい。この場合、扇子(骨部)には、遠赤外線放射効果及びマイナスイオン発生効果に加え、撥水性、汚れ防止性が付与される。骨部にシート部を貼り合わせて構成される態様の扇子のシート部に塗布する場合も同様である。 【0012】樹脂自体では適度な導電性を有していない場合には、前記液状組成物に一定範囲の導電性を付与するために導電性物質を添加しても良く、その導電性物質としては、銀微粉末、銅微粉末、その他の導電性金属微粉末、炭素繊維微粉末、チタン酸カリウムのウィスカーなどを例示することができ、これらの組成物の1種又は2種以上を選択して利用することができる。このような導電性物質を液状組成物に添加する量は液状組成物及び導電性物質の種類によって相違するため特に限定するものではないが、液状組成物100重量部に対し導電性物質5〜20重量部が効果的である。 【0013】さらに、遠赤外線放射特性を有し、且つマイナスイオンを発生する鉱物の微粉末としては、ガーネット、電気石(トルマリン)等を例示することができ、その他にもジルコニウム、イットリウム、ケイ素、希土類元素を含む鉱物焼成による酸化物からなる鉱物などを使用することができ、これらの1種又は2種以上を組み合わせ使用しても良い。特にガーネット99〜1重量%とジルコニウム、イットリウム、ケイ素、希土類元素を含む鉱物焼成による酸化物からなる鉱物1〜99重量%とを組合せて使用する場合には、著しいマイナスイオン放出効果が得られ、後者の鉱物が前者のガーネットのマイナスイオン発生作用を励起する励起材として作用していると考えられる。 【0014】前記マイナスイオンを発生する微粉末化鉱物の添加量は、液状組成物(固形分25%)100重量部に対し、微粉末化鉱物を1〜30重量部添加することが最適である。また、前記微粉末化鉱物の粒度としては、平均粒度として5.0μm以下が望ましい。 【0015】前記した構成の液状組成物によってコーティング層を形成すると、マイナスイオン発生鉱物は自発分極している極性結晶体であり、結晶の両端にプラス極、マイナス極が自発的に生じて電位が永久に保存されるので、プラス極からマイナス極へ常時微弱な電流が流されている。その際、微粉末化鉱物の周囲物質の表面固有抵抗が大きくて導電性が低い(低すぎる)と、帯電性が大きくなって微弱電流の電流値が低くなるためにマイナスイオンの放出が抑えられる。また、微粉末化鉱物の周辺物質の表面固有抵抗が小さくて導電性が高い(高すぎる)と、隣接する微粉末化鉱物間での電位が中和されてマイナスイオンの放出が抑えられる。そして、微粉末化鉱物の周囲物質の表面固有抵抗を105〜108Ωcmの範囲にして適度の導電性をもたらせると、微粉末化鉱物から多量のマイナスイオンを定常的に発生させることができ、コーティング層表面におけるマイナスイオンの放出を高いレベルで維持することが可能となる。 【0016】尚、本発明者らはマイナスイオン発生とそれに伴うメカニズムについて重要な知見を得た。即ち、例えばガーネットの微粉末が極微弱な電気エネルギーを有するかもしれないことは知られていたが、このガーネットの微粉末に水を接触させたところ、17O-NMR(核磁気共鳴)シグナル半値幅の値が原水117.5(Hz)より明らかに小さい78.3Hzになることが確認された。このことは、クラスターと呼ばれる分子団を含む原水をガーネット微粉末に接触させることにより、クラスターがより小さな分子団となることを意味しており、さらにこの小さな分子団から単分子の水が生ずることを意味している。また、別途実験により、ガーネット微粉末を充填したカラムに通水するとpH6.7〜6.9の水が1分〜数分の短時間でpH8.8〜10.0になることが確認されている。尚、ガーネット微粉末から極微量の溶出イオンがあったが、前記アルカリ化はこれらの影響によるpHの変動ではない。これらより水分子は、H2O⇔H++OH-の平衡状態を示し、水素プラスイオンの濃度[H+]は中性域では10-7mol/L(pH7)になっているが、水分子がガーネット微粉末と接触することによりこの平衡状態が壊れ、水素プラスイオン(H+)の一部は水素ガス(H2)となり、水中から離れ出る。その結果、水酸基マイナスイオンの濃度[OH-]が増加し、改質水はアルカリ性化する。そして、水酸基マイナスイオン(OH-)は周辺の水分子(H2O)と結合し、ヒドロキシルマイナスイオン(H3O2-)となって水中に蓄積され、比較的安定化する。要するにガーネット微粉末は極性結晶体を有し、短時間で水のクラスターを小さくする改質浄化作用を発揮するとともに、水分子のマイナスイオンを増加させて水をアルカリ性化するという電気的特性を有するという新たな知見を得た。 【0017】また、例えば前記ガーネット99〜1重量%とジルコニウム、イットリウム、ケイ素、希土類元素等の鉱物焼成による酸化物からなる鉱物1〜99重量%とを組合せて使用する場合の空気中のマイナスイオン発生原理は、空気中の水分がガーネット微粉末の電気特性を励起する鉱物微粉末を練り込んだマイナスイオン発生液状組成物によるコーティング層に接触することにより、直ちに小さなクラスターを含む水分子のある空気となり、やがて電気的にマイナスに帯電したヒドロキシルマイナスイオン(H3O2-)となり、ガーネット微粉末単独よりも空気中に多量のマイナスイオンを発生するという知見を得た。 【0018】本発明の扇子は、前記構成のマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を、木酢液を処理した木質素材からなる骨部や紙製、布製、樹脂フィルム製等の素材からなるシート部に、ロールコーターによる塗布、リンガーロールによる塗布、バーコーターによる塗布、スプレーによる吹き付け塗布、刷毛塗りなど公知の塗料の塗布方法を利用して塗布し、その他の組み立て等に関しては従来通りの手法を用いて扇子を製造することができる。 【0019】そして、本発明の扇子は、それを用いて扇ぐことにより、骨部やシート部から発生したマイナスイオンを含んだ空気を送風することができ、送風による効果とマイナスイオンの強制供給による効果とにより極めて多大な爽快感を供することができる。さらに、マイナスイオンによる爽快感の付与効果、消臭効果、及び空気清浄効果などを送風によってより遠くまで奏させることができる。また、骨部には従来のようにホルマリンが含まれていないので、マイナスイオン発生が阻害されることがなく、さらに化学物質過敏症を引き起こす虞もない。さらに、骨部やシート部からは遠赤外線が放射される効果もある。 【0020】 【実施例】〔実施例1〕まず、木酢液を水で希釈し、25%溶液とした。次に、上記溶液に扇子本体を構成する木質素材からなる骨部を浸した。水100ccにニカワ11gを溶かしてニカワ溶液を作製し、このニカワ溶液100ccに、ガーネットの微細粉5wt%とジルコニウム、イットリウム、ケイ素、希土類元素を含む鉱物焼成による酸化物励起材95wt%とからなる混合微粉末(平均粒5μm)3gを添加して、充分撹拌混練してマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を作製した。印刷を施した和紙からなるシート部の表面に、前記マイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布し、0.16g/m2の塗着量になるようにコーティング層を形成した。コーティング層の表面固有抵抗値は、5.8×107Ωcmであった。そして、前記木酢液で処理した骨部の表面に、前記マイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布したシート部を貼り合わせると共に組み合わせて扇子とした。 【0021】〔実施例2〕比較的広幅の複数の骨部のみで構成される態様の扇子において、まず木質素材からなる骨部を前記実施例1と同様に木酢液(25%希釈溶液)に浸した。この木酢液で処理した骨部の表裏面に、前記実施例1にて用いた液状組成物を塗布し、0.16g/m2の塗着量になるようにコーティング層を形成した。そして、木酢液で処理した上にマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布した複数の骨部を組み合わせて扇子とした。 【0022】〔実施例3〕前記実施例1と同様に骨部とシート部とで構成される態様の扇子において、まず木質素材からなる骨部を前記実施例1と同様に木酢液(25%希釈溶液)に浸した。この木酢液で処理した骨部の表裏面に、前記実施例1にて用いたマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布し、0.16g/m2の塗着量になるようにコーティング層を形成した。印刷を施した和紙からなるシート部の表面に、前記実施例1に用いたマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布し、0.16g/m2の塗着量になるようにコーティング層を形成した。そして、前記木酢液で処理した上にマイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布した骨部の表面に、前記マイナスイオン発生機能を有する液状組成物を塗布したシート部を貼り合わせると共に組み合わせて扇子とした。 【0023】・マイナスイオン発生実験;(株)シグマティック製イオン測定器SC-50と(株)ユニバーサル企画社製イオン測定器IC-1000により、前記実施例3の扇子のマイナスイオン発生量を測定した。そのマイナスイオン測定データを図1に示す。また、木酢液で処理しない(既製ホルマリン処理状態)以外は全く同様にして作製した比較例についても同様にマイナスイオン発生量を測定した。その結果を図2に示す。 【0024】・マイナスイオン測定結果;図1及び図2に得られた結果、並びにそれから算出したイオン発生量を表1にまとめた。 【表1】
【0025】・消臭実験;密閉した部屋を湿度50%に調整し、アンモニア(NH3)を50ppmになる濃度に添加した。前記扇子を用いて部屋の空気を拡散したところ、1時間程度でアンモニアガス濃度は10ppm以下となった。 【0026】尚、本発明は前記実施の形態並びに前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどのようにでも実施することができる。 【0027】 【発明の効果】以上説明したように本発明の扇子は、それを用いて扇ぐことにより、骨部やシート部から発生したマイナスイオンを含んだ空気を送風することができ、送風による効果とマイナスイオンの強制供給による効果とにより極めて多大な爽快感を供することができる。さらに、マイナスイオンによる爽快感の付与効果、消臭効果、及び空気清浄効果などを送風によってより遠くまで奏させることができる。また、骨部には従来のようにホルマリンが含まれていないので、マイナスイオン発生が阻害されることがなく、さらに化学物質過敏症を引き起こす虞もない。さらに、骨部やシート部からは遠赤外線が放射される効果もある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000165505 【氏名又は名称】元旦ビューティ工業株式会社 【住所又は居所】神奈川県藤沢市湘南台1丁目1番地21
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| 【出願日】 |
平成13年11月30日(2001.11.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082669 【弁理士】 【氏名又は名称】福田 賢三 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−164311(P2003−164311A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月10日(2003.6.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−367229(P2001−367229) |
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