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【発明の名称】 着脱機構及び電子機器
【発明者】 【氏名】沖胡 一明
【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニー株式会社内

【要約】 【課題】一方を他方に対して容易に着脱されるようにし、一方の装着される向きを他方に対して容易に切り替えることを可能とする。

【解決手段】受信機本体2とバンド取付部材3との相対的な着脱方向への移動を案内する案内手段と、案内手段により装着位置まで案内されたバンド取付部材3を受信機本体2に対して係止する係止手段とを備え、案内手段は、バンド取付部材3側に、着脱方向に沿ったレール部37と、受信機本体2側に、レール部37の両端部のうち何れの端部側からも係合可能にレール部37を装着位置まで案内するガイド部16とを有し、係止手段は、バンド取付部材3側に、レール部37の着脱方向の両側に位置する被係止孔38a,38bと、受信機本体2側に、被係止孔38a,38bのうち装着位置まで案内された側に位置する被係止孔38を係止する係止爪30とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一方を他方に対して着脱可能とする着脱機構において、上記一方と上記他方との相対的な着脱方向への移動を案内する案内手段と、上記案内手段により装着位置まで案内された上記一方を上記他方に対して係止する係止手段とを備え、上記案内手段は、上記一方の側に、上記着脱方向に沿ったレール部と、上記他方の側に、上記レール部の両端部のうち何れの端部側からも係合可能に上記レール部を上記装着位置まで案内するガイド部とを有し、上記係止手段は、上記一方の側に、上記着脱方向の両側に位置する一対の被係止部と、上記他方の側に、上記一対の被係止部のうち上記装着位置まで案内された側に位置する被係止部を係止する係止部とを有することを特徴とする着脱機構。
【請求項2】 上記係止部は、上記被係止部を係止するロック位置と、上記被係止部との係止状態を解除するアンロック位置との間で回動可能に設けられると共に、付勢手段により上記ロック位置側へと付勢されていることを特徴とする請求項1記載の着脱機構。
【請求項3】 上記ガイド部に係合されて上記装着位置まで案内された上記レール部の更なる装着方向への移動を係止する他の係止手段を備え、上記他の係止手段は、上記他方の側に、上記レール部の上記ガイド部に係合されて上記装着位置まで案内された側の端部と当接される当接部と、上記一方との間に上記ガイド部に係合された上記レール部を挟む隙間を有して上記当接部から上記レール部の離脱方向に向かって延長して形成された延長部とを有することを特徴とする請求項1記載の着脱機構。
【請求項4】 本体部と、上記本体部に対して着脱される着脱部と、上記本体部と上記着脱部との相対的な着脱方向への移動を案内する案内手段と、上記案内手段により装着位置まで案内された上記本体部と上記着脱部とのうち、一方を他方に対して係止する係止手段とを備え、上記案内手段は、上記一方の側に、上記着脱方向に沿ったレール部と、上記他方の側に、上記レール部の両端部のうち何れの端部側からも係合可能に上記レール部を上記装着位置まで案内するガイド部とを有し、上記係止手段は、上記一方の側に、上記レール部の着脱方向の両側に位置する一対の被係止部と、上記他方の側に、上記一対の被係止部のうち上記装着位置まで案内された側に位置する被係止部を係止する係止部とを有することを特徴とする電子機器。
【請求項5】 上記係止部は、上記被係止部を係止するロック位置と、上記被係止部との係止状態を解除するアンロック位置との間で回動可能に設けられると共に、付勢手段により上記ロック位置側へと付勢されていることを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項6】 上記本体部は、上記ガイド部に係合されて上記装着位置まで案内された上記レール部の更なる装着方向への移動を係止する他の係止手段を備え、上記他の係止手段は、上記他方の側に、上記レール部の上記ガイド部に係合されて上記装着位置まで案内された側の端部と当接される当接部と、上記一方との間に上記ガイド部に係合された上記レール部を挟む隙間を有して上記当接部から上記レール部の離脱方向に向かって延長して形成された延長部とを有することを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項7】 上記着脱部は、取付対象に対して巻き付けられて取り付けられる帯状の取付手段を有することを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項8】 上記取付手段は、幅方向の断面が略円弧状に湾曲した弾性体からなるバンドであり、一端が上記着脱部に取り付けられ、他端が凸面を内側にして弾性変形することによって、上記取付対象に対して巻き付けられることを特徴とする請求項7記載の電子機器。
【請求項9】 上記バンドは、少なくとも上記弾性体の外周面を被覆する一方の面状ファスナを有し、上記取付手段は、上記着脱部の上記バンドの取付位置とは反対側に取り付けられた補助バンドを有し、上記補助バンドは、上記取付対象に対して巻き付けられた上記バンドの一方の面状ファスナと接合される他方の面状ファスナを有することを特徴とする請求項8記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方を他方に対して着脱可能とする着脱機構、並びにそのような着脱機構を備え、本体部に対して着脱部が着脱される電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、歩行又はランニングしながら、ラジオ受信機によってラジオ放送を受信して楽しむためには、ラジオ受信機を身体のどこかに携帯し保持しなければならない。このため、従来より、ズボンのベルトにラジオ受信機を保持するためのアダプタを設けたり、ラジオ受信機をヘッドフォンのバンドに取り付けて、このバンドによりラジオ受信機を頭部に保持するものがある。さらに、専用のベルトやバンド、紐等をラジオ受信機に取り付けて、これらベルトやバンド、紐等を胴や腕等に巻き付けることによって、ラジオ受信機を保持するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したラジオ受信機等の携帯可能な電子機器をズボンのベルトに保持する場合には、専用のアダプタが必要となり、ズボンをベルトによって固定しない場合には、そのようなアダプタを用いて電子機器を保持することはできない。また、ヘッドフォンのバンドを用いて電子機器を頭部に保持する場合には、ヘッドフォン自体が比較的大きなものでなくてはならない。そして、胴や腕等に巻き付ける専用のベルトやバンド、紐等を電子機器に取り付けて、電子機器を身体に保持する場合には、例えば片手でベルトやバンド、紐等を胴や腕等に巻き付けて装着することが困難であったり、また、誤って逆向きに取り付けてしまった場合には、向きを切り替えるのに着脱が面倒であったりする。また、ベルトやバンド、紐等を直接身体に取り付けるようにした場合には、これらベルトやバンド、紐等を電子機器の本体部に対して着脱可能とし、汚れが付着した場合に本体部から取り外して洗濯を行えるようにすることが望まれる。さらに、身体への取付が不要な場合には、これらベルトやバンド、紐等を本体部に対して着脱可能とした方が邪魔にならないで済む。
【0004】そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、一方を他方に対して容易に着脱されるようにし、一方の装着される向きを他方に対して容易に切り替えることを可能とした着脱機構を提供することを目的とする。
【0005】また、本発明は、そのような着脱機構を備えることによって、本体部に対して着脱部が容易に着脱されると共に、着脱部の装着される向きを本体部に対して容易に切り替えることを可能とした電子機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、本発明に係る着脱機構は、一方を他方に対して着脱可能とするものであり、一方と他方との相対的な着脱方向への移動を案内する案内手段と、案内手段により装着位置まで案内された一方を他方に対して係止する係止手段とを備え、案内手段は、一方の側に、着脱方向に沿ったレール部と、他方の側に、レール部の両端部のうち何れの端部側からも係合可能にレール部を装着位置まで案内するガイド部とを有し、係止手段は、一方の側に、レール部の着脱方向の両側に位置する一対の被係止部と、他方の側に、一対の被係止部のうち装着位置まで案内された側に位置する被係止部を係止する係止部とを有することを特徴としている。
【0007】以上のように、本発明に係る着脱機構では、レール部の両端部のうち何れの端部側からも係合可能にガイド部がレール部を装着位置まで案内すると共に、一対の被係止部のうち装着位置まで案内された側に位置する被係止部を係止部が係止することによって、一方を他方に対して容易に着脱することができ、しかも一方の装着される向きを他方に対して容易に切り替えることができる。
【0008】また、本発明に係る電子機器は、本体部と、本体部に対して着脱される着脱部と、本体部と着脱部との相対的な着脱方向への移動を案内する案内手段と、案内手段により装着位置まで案内された本体部と着脱部とのうち、一方を他方に対して係止する係止手段とを備え、案内手段は、一方の側に、着脱方向に沿ったレール部と、他方の側に、レール部の両端部のうち何れの端部側からも係合可能にレール部を装着位置まで案内するガイド部とを有し、係止手段は、一方の側に、レール部の着脱方向の両側に位置する一対の被係止部と、他方の側に、一対の被係止部のうち装着位置まで案内された側に位置する被係止部を係止する係止部とを有することを特徴としている。
【0009】以上のように、本発明に係る電子機器では、レール部の両端部のうち何れの端部側からも係合可能にガイド部がレール部を装着位置まで案内すると共に、一対の被係止部のうち装着位置まで案内された側に位置する被係止部を係止部が係止することによって、着脱部を本体部に対して容易に着脱することができ、しかも着脱部の装着される向きを本体部に対して容易に切り替えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した着脱機構及び電子機器について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】本実施の形態は、図1及び図2に示すように、国内及び海外のラジオ放送等が受信可能な携帯型ラジオ受信機1に本発明を適用したものであり、この携帯型ラジオ受信機1は、受信機本体2と、バンド取付部材3と、このバンド取付部材3を受信機本体2に対して着脱可能とする着脱機構4とを備えている。
【0012】受信機本体2は、図1に示すように、比較的扁平且つ湾曲した直方体状の外筐を有してなり、凸面側が正面とされている。そして、この受信機本体2の正面側には、現在の時刻やスリープ時刻、受信放送の局名、電池残量等のマルチ表示を行うための液晶表示パネル5と、例えば選局/時刻ボタン6やメモリー選局ボタン7、モード切替ボタン8等の各種操作を行うための操作ボタンと、これら操作ボタンによる各種操作を行えないように状態を保持するためのホールドレバー9とが設けられている。
【0013】また、この受信機本体2の側面部にも、長手方向の一方側に位置して、各種操作を行うための操作ボタン10や電源ボタン11等が設けられている。また、この受信機本体2の側面部には、イヤフォン等を接続するためのジャック12が外筐の短手方向の一方側から外部に臨むように設けられている。
【0014】一方、この受信機本体2の背面側には、図2及び図3に示すように、長手方向の他方側に位置して、内部に電池を収納するための電池収納部(図示せず。)と、この電池収納部を開閉する電池蓋13が設けられており、この電池収納部に収納された電池によって受信機本体2が駆動される。また、この受信機本体2の背面側には、長手方向の他方側の一方コーナー部に位置して、受信放送の受信バンドを切り替えるバンド切替レバー14と、短手方向の一方側に位置して、音量を調節するボリュームダイヤル15とが設けられている。
【0015】そして、この受信機本体2の背面側には、略中央部に位置して、後述するバンド取付部材3の着脱方向への移動を案内する一対のガイド部16と、この一対のガイド部16により装着位置まで案内されたバンド取付部材3の更なる装着方向への移動を係止するホック部17と、このホック部17により更なる装着方向への移動が係止されたバンド取付部材3を係止する係止部18とが設けられている。
【0016】一対のガイド部16は、受信機本体2とバンド取付部材3との相対的な着脱方向、すなわち受信機本体2の短手方向に沿って互いに平行に設けられており、後述する一対のレール部の形状に対応して、受信機本体2の背面側の外筐と一体に形成された第1のガイドリブ19と第2のガイドリブ20とをそれぞれ有している。
【0017】このうち、第1のガイドリブ19は、後述する一対のレール部の外側に位置して、互いに平行にバンド取付部材3の幅と略一致した長さで突出形成されている。また、第1のガイドリブ19には、バンド取付部材3が着脱される側の端部に位置して、互いに対向する方向に向かって略直角に折り曲げられた折曲げ片21が突出形成されている。第2のガイドリブ20は、後述する一対のレール部の内側に位置して、互いに平行に装着位置から離脱方向に向かって第1のガイドリブ19よりも短い長さで突出形成されている。これにより、第1のガイドリブ19と第2のガイドリブ20との間には、後述する一対のレール部が係合されることによって、バンド取付部材3を装着位置まで案内する一対のガイド部16が形成されている。
【0018】ホック部17は、受信機本体2の背面にネジ止めされることによって、全体略鉤状を呈するホック部材22からなる。このホック部材22は、合成樹脂等からなり、一対のガイド部16に係合されて装着位置まで案内されたバンド取付部材3の端部が当接される当接部22aと、受信機本体2の背面との間に一対のガイド部16に係合されたバンド取付部材3を挟む隙間23を有して、当接部22aからバンド取付部材3の離脱方向に向かって延長して形成された延長部22bとを有している。
【0019】当接部22aは、一対のガイド部16の着脱方向において、ボリュームダイヤル12とは反対側に位置し、一対のガイド部16に係合されて装着位置まで案内されたバンド取付部材3の端部が当接されることによって、このバンド取付部材3の更なる装着方向への移動を係止する。また、この当接部22aは、一対のガイド部16に係合されたバンド取付部材3を挟む隙間23に対応した厚みを有している。
【0020】延長部22bは、一対のガイド部16と相対向すると共に、この一対のガイド部16に係合されたバンド取付部材3を受信機本体2の背面との間で挟む隙間23を形成している。また、この延長部22bの略中央部には、着脱されるバンド取付部材3が外方に臨む開口部24が形成されている。また、延長部22bの受信機本体2の背面と対向する主面には、バンド取付部材3が着脱される側の端部に位置して、後述する一対のレール部と係合される一対のガイド突部25が突出形成されている。なお、この延長部22bは、当接部22aを基端とし、先端がバンド取付部材3の離脱方向に向かって延長して形成されることによって、受信機本体2の背面に対して近接又は離間する方向に弾性変位可能とされている。
【0021】係止部18は、バンド取付部材3を挟み込んだ状態で係止する、いわゆるクリップ機構を構成しており、バンド取付部材3を係止するロック位置とバンド取付部材3の係止状態を解除するアンロック位置との間で回動可能に設けられたクリップ部材26と、このクリップ部材26をロック位置側へと付勢する付勢手段である板バネ27とを有している。
【0022】クリップ部材26は、上述したホック部材22と同一材料、すなわち合成樹脂等からなり、このホック部材22に回動可能に支持される一対の支軸28が、一端と他端との間で互い逆向きに突出形成されている。一方、ホック部材22の当接部22aと延長部22bとの間には、このクリップ部材26を取り付けるための取付部29が設けられており、この取付部29は、クリップ部材26に対応した凹部を形成している。そして、クリップ部材26は、この取付部29に嵌合された状態で一対の支軸28がフック部材22に設けられた一対の軸受部(図示せず。)に軸支されることによって、一端と他端との間が回動可能に支持されている。また、クリップ部材26の一端側には、受信機本体2の背面と対向する面に位置して、後述するバンド取付部材3の一対の被係合部を係止する係止爪30が突出形成されている。一方、ホック部材22の取付部29には、この係止爪30が上述した隙間23に臨む開口(図示せず。)が形成されている。また、クリップ部材26の他端側には、このクリップ部材26の取付部29側とは反対側の面に位置して、クリップ部材26をアンロック位置側に回動させるための操作突部31が設けられている。
【0023】板バネ27は、ホック部材22の取付部29に取り付けられたクリップ部材26の他端と当接される位置に、このホック部材22と一体に形成されている。そして、この板バネ27は、ホック部材22の取付部29に取り付けられたクリップ部材26の他端側を押圧しながら、このクリップ部材26をロック位置側、すなわち係止爪30が取付部29の開口から隙間23に臨む方向へと付勢している。
【0024】この受信機本体2の背面側に着脱されるバンド取付部材3は、図1,図2及び図4に示すように、受信機本体2の背面側に沿って僅かに湾曲した全体略矩形状の平板部材からなる。このバンド取付部材3は、受信機本体2に対して着脱される着脱部32と、この着脱部32の受信機本体2に対する着脱方向と直交する方向の両端部のうち、一端側にバンド33が取り付けられるバンド取付部34と、他端側に補助バンド35が取り付けられる補助バンド取付部36とを有している。
【0025】着脱部32は、上述した一対のガイド部16と係合される一対のレール部37と、上述した係止部18に係止される一対の被係止部38とを有している。
【0026】一対のレール部37は、バンド取付部材3の着脱方向と直交する方向の両側に位置して、このバンド取付部材3の幅方向に亘って互いに平行に設けられている。そして、この一対のレール部37は、受信機本体2の背面と対向する面側に、上述した第1のガイドリブ19と第2のガイドリブ20との間に係合されるレール凸部39と、ホック部材22の延長部22bと対向する面側に、上述したガイド突部25が係合されるレール凹部40とをそれぞれ有しており、これらレール凸部39とレール凹部40とが表裏一体に形成されてなる。また、レール凸部39の両端部には、一対の突出片41が互い逆向きに上述した第1のガイドリブ19に向かって突出形成されている。そして、この一対の突出片41は、上述した第1のガイドリブ19の一対の折曲げ片25と当接されることによって、バンド取付部材3が受信機本体2の背面から離間する方向に移動するのを係止する。
【0027】一対の被係止部38は、上述したクリップ部材26の係止爪30が係止される一対の被係止孔38a,38bであり、これら一対の被係止孔38a,38bは、着脱部32の着脱方向の両側中央部に位置して形成されている。また、着脱部32には、一対の被係止孔38a,38bから着脱方向の両端部に向かって傾斜する傾斜溝42がそれぞれ形成されている。
【0028】バンド取付部34は、バンド固定部材43と共にバンド33の一端を挟み込んだ状態で、このバンド取付部34をバンド固定部材43にネジ止めすることによって、バンド33の一端を固定支持している。
【0029】バンド33は、図5,図6に示すように、長尺状の板バネ44と、この板バネ44を両面を被覆するカバー45とを有している。板バネ44は、ステンレス等の金属からなり、その幅方向の断面が略円弧状に湾曲した形状を有している。カバー45は、面状ファスナのループ側を構成しており、板バネ44の両面に貼り付けられた状態で端縁部が互いに縫い合わされてなる。そして、このバンド33は、図7に示すように、凸面を内側にして弾性変形することによって、例えば腕等の取付対象に対して巻き付けられた状態となる。
【0030】補助バンド取付部は、図1及び図4に示すように、補助バンド36を挿通させる略矩形状のループ孔46と、このループ孔46を通して折り返された補助バンド36を支持する略円柱状のループ軸47とを有している。補助バンド36は、長手方向に伸縮性を有した布状のゴム部材からなり、その内周側が面状ファスナのループ側を構成している。一方、補助バンド36の一端には、内周側に位置して、この面状ファスナのループ側と接合される面状ファスナのフック側48が取り付けられている。したがって、この補助バンド36は、ループ孔46を通してループ軸47で内周側に折り返された一端側において、面状ファスナのフック側48と面状ファスナのループ側(補助バンド36の内周側)との接合位置を変えることによって、この補助バンド36の長さを任意に調節することが可能となっている。
【0031】また、この補助バンド36の他端には、内周側に位置して、上述したバンド33の面状ファスナのループ側と接合される面状ファスナのフック側49が取り付けられている。また、この補助バンド36の他端には、外周側に位置して、面状ファスナのフック側49をバンド33の面状ファスナのループ側(外周側)から引き剥がすのに好適な摘み部50が設けられている。
【0032】上述した構成から着脱機構4は、受信機本体2とバンド取付部材3との相対的な着脱方向への移動を案内するガイド機構(案内手段)として、一方を構成するバンド取付部材3側に、着脱方向に沿った一対のレール部37と、他方を構成する受信機本体2側に、一対のレール部37の両端部のうち何れの端部側からも係合可能に一対のレール部37を装着位置まで案内する一対のガイド部16とを有している。
【0033】また、着脱機構4は、ガイド機構により装着位置まで案内された一方を他方に対して係止するロック機構(係止手段)として、一方を構成するバンド取付部材3側に、着脱方向の両側に位置する一対の被係止部38と、他方を構成する受信機本体2側に、一対の被係止部38のうち装着位置まで案内された側に位置する被係止部38を係止する係止部18とを有している。
【0034】したがって、この着脱機構4では、一対のレール部37の両端部のうち何れの端部側からも係合可能に一対のガイド部16が一対のレール部37を装着位置まで案内すると共に、一対の被係止部38のうち装着位置まで案内された側に位置する被係止部38を係止部18が係止することによって、一方を他方に対して容易に着脱することができ、しかも一方の装着される向きを他方に対して容易に切り替えることができる。なお、この着脱機構4の着脱動作及び切替動作については、後で詳細に説明する。
【0035】以上のように構成される携帯型ラジオ受信機1では、図8及び図9に示すように、受信機本体2に対してバンド取付部材3が取り付けられる。このバンド取付部材3を受信機本体2に取り付ける際には、先ず、バンド取付部材3の着脱部32を着脱方向の一端側から、受信機本体2の背面とホック部材22の延長部22bとの隙間23に挿入する。このとき、一対のレール部37と一対のガイド部16とが係合された状態となる。すなわち第1のガイドリブ19と第2のガイドリブ20との間には、レール凸部39が係合されると共に、レール凹部40には、ガイド突部25が係合される。
【0036】次に、この状態から、着脱部32を相対的に装着方向へとスライドさせることによって、バンド取付部材3が受信機本体2の装着位置へと案内される。このとき、着脱部32は、受信機本体2の背面とホック部材22の延長部22bとの隙間23に挟まれた状態となることから、バンド取付部材3が受信機本体2の背面から離間する方向に移動するのを係止することができる。
【0037】そして、受信機本体2の装着位置まで案内されたバンド取付部材3は、着脱部32の一端がホック部材22の当接部22aと当接されることによって、更なる装着方向への移動が係止される。また、クリップ部材26の係止爪30が傾斜溝42と摺接することによって、このクリップ部材26を板バネ27の付勢に抗してロック位置からアンロック位置へと回動させる。そして、クリップ部材26の係止爪30が傾斜溝42を乗り越えた時点で、このクリップ部材26が板バネ27の付勢によりアンロック位置からロック位置へと回動され、係止爪30が一方の被係止孔38aを係止する。これにより、受信機本体2に対して着脱部32が係止された状態となり、この受信機本体2の装着位置にバンド取付部材3を装着することができる。
【0038】そして、受信機本体2にバンド取付部材3が取り付けられた状態において、この携帯型ラジオ受信機1を人の腕に装着させるには、真っ直ぐな状態のバンド33を人の腕に軽く打ち付ける。すると、このバンド33が凸面を内側にしてループ状に弾性変形しながら、自動的に腕に対して巻き付けられた状態となる。そして、この状態において、補助バンド36の他端側に設けられた面状ファスナのフック側49を、腕に巻き付けられたバンド33の面状ファスナのループ側(外周側)と接合させることによって、この携帯型ラジオ受信機1を腕に容易に装着することができる。
【0039】このように、携帯型ラジオ受信機1を腕に装着させることによって、例えば歩行又はランニングしながら、ラジオ放送をヘッドフォンで聴きながら楽しむことが可能である。
【0040】そして、この携帯型ラジオ受信機1を腕から取り外す際には、補助バンド36の他端側に設けられた摘み部50を摘んで、この補助バンド36の他端側に設けられた面状ファスナ49のフック側をバンド33の面状ファスナのループ側(外周側)から引き剥がす。そして、腕に巻き付けられたバンド33を弾性力に抗しながら真っ直ぐな状態へと復元させる。これにより、バンド33は、再び幅方向の断面が略円弧状の湾曲した状態へと戻り、長手方向に真っ直ぐな状態を維持しながら、腕から取り外すことができる。
【0041】一方、受信機本体2からバンド取付部材3を取り外す際には、先ず、クリップ部材26の操作突部31を押圧しながら、このクリップ部材26を板バネ27の付勢に抗してロック位置からアンロック位置へと回動させる。これにより、クリップ部材26の係止爪30と一方の被係止孔38aとの係止状態が解除される。そして、この状態から、バンド取付部材3を離脱方向へと相対的にスライドさせることによって、このバンド取付部材3を受信機本体2から離脱させることができる。このとき、ホック部材22の開口部24を通して指でバンド取付部材3を離脱方向に押し出すようにしてもよい。また、クリップ部材26は、係止爪30と一方の被係止孔38aとの係止状態が解除された後に、操作突部31への押圧状態を解除することによって、板バネ27の付勢により再びアンロック位置からロック位置へと回動されて、係止爪30が再び取付部29の開口から隙間23に臨んだ状態となる。
【0042】また、この携帯型ラジオ受信機1では、バンド取付部材3を受信機本体2から取り外した状態において、この受信機本体2の背面側に設けられたホック部材22をズボンのベルト等に引っ掛けて止めることによって、身体に保持することも可能である。
【0043】そして、この携帯型ラジオ受信機1では、図10及び図11に示すように、受信機本体2に対して着脱されるバンド取付部材3の向きを切り替えることが可能である。
【0044】この場合も、上述した図9及び図10に示す場合と同様に、先ず、バンド取付部材3の着脱部32を着脱方向の他端側から、受信機本体2の背面とホック部材22の延長部22bとの隙間23に挿入する。このとき、一対のレール部37と一対のガイド部16とが係合された状態となる。すなわち第1のガイドリブ19と第2のガイドリブ20との間には、レール凸部39が係合されると共に、レール凹部40には、ガイド突部25が係合される。
【0045】次に、この状態から、着脱部32を相対的に装着方向へとスライドさせることによって、バンド取付部材3が受信機本体2の装着位置へと案内される。このとき、着脱部32は、受信機本体2の背面とホック部材22の延長部22bとの隙間23に挟まれた状態となることから、バンド取付部材3が受信機本体2の背面から離間する方向に移動するのを係止することができる。
【0046】そして、受信機本体2の装着位置まで案内されたバンド取付部材3は、着脱部32の他端がホック部材22の当接部22aと当接されることによって、更なる装着方向への移動が係止される。また、クリップ部材26の係止爪30が傾斜溝42と摺接することによって、このクリップ部材26を板バネ27の付勢に抗してロック位置からアンロック位置へと回動させる。そして、クリップ部材26の係止爪30が傾斜溝42を乗り越えた時点で、このクリップ部材26が板バネ27の付勢によりアンロック位置からロック位置へと回動され、係止爪30が他方の被係止孔38bを係止する。これにより、受信機本体2に対して着脱部32が係止された状態となり、この受信機本体2の装着位置にバンド取付部材3を、上述した図9及び図10に示す場合とは逆向きに装着することができる。
【0047】また、受信機本体2からバンド取付部材3を取り外す場合も同様に、先ず、クリップ部材26の操作突部31を押圧しながら、このクリップ部材26を板バネ27の付勢に抗してロック位置からアンロック位置へと回動させる。これにより、クリップ部材26の係止爪30と他方の被係止孔38bとの係止状態が解除される。そして、この状態から、バンド取付部材3を離脱方向へと相対的にスライドさせることによって、このバンド取付部材3を受信機本体2から離脱させることができる。
【0048】以上のように、本発明を適用した携帯型ラジオ受信機1では、一対のレール部37の両端部のうち何れの端部側からも係合可能に一対のガイド部16が一対のレール部37を装着位置まで案内すると共に、一対の被係止部38のうち装着位置まで案内された側に位置する被係止孔38a,38bを係止爪30が係止することによって、バンド取付部材3を受信機本体2に対して容易に着脱することが可能であり、しかもバンド取付部材3の装着される向きを受信機本体2に対して容易に切り替えることが可能である。
【0049】したがって、この携帯型ラジオ受信機1では、バンド取付部材3の装着される向きを切り替えることによって、両腕のどちらにもバンド33を容易に巻き付けることが可能であり、受信機本体2の向きを使用者に対して常に正方向とすることが可能なことから、使い勝手を従来よりも大幅に向上させることが可能である。
【0050】また、この携帯型ラジオ受信機1では、バンド取付部材3を受信機本体2から取り外した状態において、この受信機本体2の背面側に設けられたホック部材26をズボンのベルト等に引っ掛けて止めることも可能であり、さらに腕やズボンのベルトに限定されず、例えば鞄や鞄のベルト、帽子等に広く受信機本体2を保持させることが可能である。
【0051】また、この携帯型ラジオ受信機1では、バンド取付部材3を受信機本体2に対して容易に着脱することが可能なことから、汚れたバンド33や補助バンド36を取り外して洗濯することも可能である。
【0052】なお、上述した着脱機構4は、受信機本体2とバンド取付部材3との相対的な着脱方向への移動を案内するガイド機構(案内手段)として、一方を構成する受信機本体2側に、上述した一対のレール部37を設け、他方を構成するバンド取付部材3側に、上述した一対のガイド部16を設けた構成とし、ガイド機構により装着位置まで案内された一方を他方に対して係止するロック機構(係止手段)として、一方を構成する受信機本体2側に、上述した一対の被係止部38を設け、他方を構成するバンド取付部材3側に、上述した係止部18を設けた構成としてもよい。
【0053】また、上述した携帯型ラジオ受信機1では、バンド取付部材3の装着される向きを受信機本体2に対して切り替えた際に、上述した液晶表示パネルに表示される画面の上下を切り替える構成としてもよい。この場合、受信機本体2側に画面切替スイッチを設けて、バンド取付部材の装着される向きによって画像切替スイッチのON/OFFが切り替わるようにすればよい。
【0054】また、本発明は、上述した携帯型ラジオ受信機1に適用したものに限定されず、本体部に対して着脱部が着脱される着脱機構を備える電子機器に広く適用可能である。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、レール部の両端部のうち何れの端部側からも係合可能にガイド部がレール部を装着位置まで案内すると共に、一対の被係止部のうち装着位置まで案内された側に位置する被係止部を係止部が係止することから、本体部と着脱部とのうち一方を他方に対して容易に着脱することが可能であり、しかも一方の装着される向きを他方に対して容易に切り替えることが可能である。したがって、更なる利便性の向上を図ることが可能である。
【出願人】 【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号
【出願日】 平成14年4月3日(2002.4.3)
【代理人】 【識別番号】100067736
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃 (外2名)
【公開番号】 特開2003−289913(P2003−289913A)
【公開日】 平成15年10月14日(2003.10.14)
【出願番号】 特願2002−101875(P2002−101875)