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【発明の名称】 装身用紐・チェーン等の止め具
【発明者】 【氏名】山添 雅裕
【住所又は居所】千葉県千葉市緑区大野台1丁目6番地6 三和精密工業株式会社内

【要約】 【課題】弾性体を外殻体内に簡単に配置でき、囲繞空間部を一対の透孔を結ぶ線上に合致させ易く、紐・チェーン類を囲繞空間部に通し易く、経年劣化等による影響を受け難くし、耐久性に優れ、紐・チェーン類を確実に弾性圧迫でき、長期に亘って確実に挟圧保持でき、弾性圧迫を受けた状態のまま紐・チェーン類が摺動可能で、構成簡素で、組立て容易で、量産に適し、低廉な装身用紐・チェーン等の止め具を提供する。

【解決手段】外殻体Aと複数の弾性体Bとを備え、外殻体Aには一対の透孔1を対向位置に設け、弾性体Bは、外殻体Aの透孔1より大きく形成し、弾性変形で透孔1を通過して外殻体A内に配置できるよう形成し、外殻体Aに内装した複数の弾性体Bによって囲繞する空間を、紐・チェーン類Cを弾性圧迫可能となる囲繞空間部2とし、囲繞空間部2は、透孔1より小さく形成し、一対の透孔1を結ぶ線上に略位置させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 中空状の外殻体と、この外殻体内に内装される複数の弾性体とを備え、外殻体には一対の透孔を対向位置に設け、弾性体は、外殻体の透孔より大きく形成すると共に、自身の弾性変形によって透孔を通過して外殻体内に配置できるように形成し、外殻体に内装された複数の弾性体によって囲繞される空間を、紐・チェーン類を弾性圧迫可能となる囲繞空間部とし、この囲繞空間部は、透孔より小さく形成すると共に、一対の透孔を結ぶ線上に略位置するよう形成したことを特徴とする装身用紐・チェーン等の止め具。
【請求項2】 外殻体を略中空球形状とし、弾性体を略球形状とし、三つの弾性体を外殻体に内装させたことを特徴とする請求項1記載の装身用紐・チェーン等の止め具。
【請求項3】 三つの弾性体を外殻体に内装させたとき、この三つの弾性体が相互に外接すると共に、三つの弾性体が外殻体内表面に夫々内接するように構成したことを特徴とする請求項2記載の装身用紐・チェーン等の止め具。
【請求項4】 弾性体を略中空球状に形成したことを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の装身用紐・チェーン等の止め具。
【請求項5】 外殻体の外表面に紐・チェーン類の取付部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載の装身用紐・チェーン等の止め具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ネックレスやブレスレットやアンクレット等として使用される装身用の紐やチェーン等に装着される止め具であって、装身用の紐やチェーン等を長さ調節可能となるよう任意の位置で保持できるようにした装身用紐・チェーン等の止め具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装身用の紐・チェーン等の止め具にあっては、種々のものが提供されており、例えば、特許第3114868号公報に掲載されているような止め具及び紐止め装置が既に開示されている。これは、外殻体と、弾性体とを含む止め具であって、前記外殻体は、孔と、中空部とを有し、前記中空部の内壁面が球面状の連続体であり、前記孔は、前記外殻体の外部から前記中空部へ通じており、前記弾性体は、通孔部を有するOリング状部材であって、前記中空部の内部に内蔵され、その外周が前記中空部の前記内壁面に圧接しており、前記通孔部は、前記孔に通じており、前記弾性体は、前記外殻体の前記孔を通って、前記外殻体の内部に導入されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の如き止め具及び紐止め装置にあっては、Oリング状部材でなる弾性体に、針金等を用いた引っ掛け手段を引っ掛け、外殻体の孔を通って外殻体の内部にOリング状の弾性体を導入するようにしているため、弾性体の導入作業自体が意外と面倒となる難点があった。また、引っ掛け手段で引っ掛けて弾性体を外殻体に導入するため、導入時には弾性体の通孔部の向きが外殻体の孔の向きに対して略直交状態となっており、弾性体の通孔部の向きが外殻体の孔の向きに合致するように弾性体の向きを修正する修正作業が必要となる難点や、その修正作業に時間がかかる等の難点があった。更に、比較的薄く形成されたOリング状弾性体にあっては、例えば、紐部材との摩擦や経年劣化等によってその一部が切断されると、その切断端部が外殻体中空部を遊動して、弾性体による紐部材の締め付け力が極端に弱くなる等の難点もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、前述の如き難点等を解消して、組立て作業が容易に且つ能率良く行え、囲繞空間部2を外殻体Aの一対の透孔1を結ぶ線上に合致させ易くして、紐・チェーン類Cを囲繞空間部2に通し易くし、また、囲繞空間部2に於ける紐・チェーン類Cの弾性圧迫状態が安定的で、バランス良く、しかも、構成が簡素で、耐久性に優れ、量産に適し、比較的低廉に提供できようにすべく創出されたもので、請求項1記載の装身用紐・チェーン等の止め具にあっては、中空状の外殻体Aと、この外殻体A内に内装される複数の弾性体Bとを備え、外殻体Aには一対の透孔1を対向位置に設け、弾性体Bは、外殻体Aの透孔1より大きく形成すると共に、自身の弾性変形によって透孔1を通過して外殻体A内に配置できるように形成し、外殻体Aに内装された複数の弾性体Bによって囲繞される空間を、紐・チェーン類Cを弾性圧迫可能となる囲繞空間部2とし、この囲繞空間部2は、透孔1より小さく形成すると共に、一対の透孔1を結ぶ線上に略位置するよう形成する手段を採用した。
【0005】また、請求項2記載の装身用紐・チェーン等の止め具にあっては、外殻体Aを略中空球形状とし、弾性体Bを略球形状とし、三つの弾性体Bを外殻体Aに内装させる手段を採用した。
【0006】更に、請求項3記載の装身用紐・チェーン等の止め具にあっては、三つの弾性体Bを外殻体Aに内装させたとき、この三つの弾性体Bが相互に外接すると共に、三つの弾性体Bが外殻体A内表面に夫々内接するように構成する手段を採用した。
【0007】そして、請求項4記載の装身用紐・チェーン等の止め具にあっては、弾性体Bを略中空球状に形成する手段を採用した。
【0008】それから、請求項5記載の装身用紐・チェーン等の止め具にあっては、外殻体Aの外表面に紐・チェーン類Cの取付部3を設ける手段を採用した。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示例に基づいて説明すると、次の通りである。本発明は、例えば、ネックレスや、ブレスレットや、アンクレット等として使用される装身用の適宜紐や適宜チェーン等を含む紐・チェーン類Cの止め具であって、この止め具は、紐・チェーン類Cが摺動可能な挿通状態にあって、しかも、この紐・チェーン類Cを常時弾性圧迫することで、紐・チェーン類Cの任意の位置での保持状態を確実に維持できるように構成したものである。
【0010】更に、本発明の止め具は、適宜貴金属材等によって略中空球形状に形成される外殻体Aと、この外殻体A内に内装されると共に、適宜ゴム材等によって略中実球形状に形成される三つの同寸法の弾性体Bとを備えたもので、外殻体Aには一対の略円形状の透孔1を対向位置に設け、弾性体Bは、外殻体Aの透孔1より大きく形成すると共に、自身の弾性変形によって透孔1を通過して外殻体A内に配置できるように形成されている。
【0011】加えて、前記三つの弾性体Bを外殻体Aに内装させたとき、この三つの弾性体Bが相互に外接すると共に、三つの弾性体Bが外殻体A内表面に夫々内接するように構成されている。しかも、外殻体Aに内装された三つの弾性体Bによって囲繞される空間を、紐・チェーン類Cを弾性圧迫可能となる囲繞空間部2とし、この囲繞空間部2を、透孔1より小さく形成すると共に、一対の透孔1を結ぶ線上に略位置するよう形成されている。すなわち、三つの弾性体Bは、外殻体A内で安定した状態に配置されると共に、紐・チェーン類Cを確実に且つバランス良く弾性圧迫して、紐・チェーン類Cの保持状態を確実に維持できるように構成されている。しかも、紐・チェーン類Cは、弾性体Bの弾性圧迫を受けた状態のまま囲繞空間部2を摺動可能となるよう構成されている。
【0012】前記外殻体Aは、適宜貴金属材(例えば、金、銀、プラチナ、白金、ホワイトゴールド等)や、適宜金属材や、適宜樹脂材や、適宜複合材等によって比較的肉薄な略中空球形状に構成され、しかも、一対の略円形状の透孔1を対向位置に穿設して構成されている。
【0013】加えて、外殻体Aの外表面の適宜位置には、紐・チェーン類Cの一端部(或いは、他端部)を簡単に且つ確実に取付できるような適宜取付部3を設けておいても良い(図1参照)。
【0014】ところで、外殻体Aは、略中空長楕球状に形成したものや、略中空錐体状に形成したものや、略中空立方体状に形成したものや、その他適宜自由な形状に設定することができ、その寸法等も適宜自由に設定、変更できるものである。しかも、透孔1の形状や、寸法や、配設位置や、取付部3の具体的構成、形状、寸法、材質、数、配設位置等も図示例等に限定されることなく適宜自由に設定、変更できるものである。
【0015】前記弾性体Bは、適宜ゴム材や、適宜樹脂材や、適宜複合材等によって比較的大きく弾性変形するような略球形状に構成されている。しかも、弾性体Bの大きさは、例えば、略中空球状の外殻体Aに三つの弾性体Bを内装させたときに、三つの弾性体Bの外表面が相互に外接すると共に、三つの弾性体Bの外表面が外殻体Aの内表面に夫々内接するような寸法に設定されて、三つの弾性体Bを外殻体A内に安定的に、且つバランス良く配置できるようにしてある。ひいては、囲繞空間部2に於ける紐・チェーン類Cの弾性圧迫状態がより安定的でバランスが良くなり、紐・チェーン類Cを確実に挟圧保持した状態のまま、紐・チェーン類Cが弾性体Bに対して無理なく摺動するように構成してある。
【0016】加えて、弾性体Bを適宜中空状に形成し(図示せず)、弾性体B自身がより大きく弾性変形し易くなるようにして、弾性体Bを透孔1から外殻体A内によりスムーズに入れられるように構成しても良い。しかして、弾性体Bの外殻体A内への内装作業を行い易くし、作業能率を向上させ、しかも、弾性体Bによる紐・チェーン類Cへの弾性圧迫力の調節が可能で、弾性体Bに対する紐・チェーン類Cの摺動動作が軽快に行えるように構成することができる。
【0017】ところで、弾性体Bは、略鼓状に形成したものや、略長楕球状に形成したものや、略立方体状に形成したものや、その他適宜自由な形状に設定することができ、しかも、夫々の寸法や、外殻体Aに内装する数等も適宜自由に設定、変更できるものである。
【0018】囲繞空間部2は、外殻体Aに内装された三つの弾性体Bによって囲繞される空間であって、例えば、略三角鼓状に形成されている。しかも、この囲繞空間部2の最小開口部分が、透孔1より小さく形成され、一対の透孔1を結ぶ線上の略中央に位置するよう形成されている。ところで、囲繞空間部2の具体的構成、形状、寸法等は、図示例のもの等に限定されることなく適宜自由に設定、変更できるものである。
【0019】前記紐・チェーン類Cは、適宜貴金属線材(例えば、金線、銀線、プラチナ線、白金線、ホワイトゴールド線等)そのものや、これらで編んだ紐状のものや、或いは、複数のチェーン素子を連結したものや、ボールチェーンや、その他のチェーン等であって、装飾性の優れたものが採用される。
【0020】
【発明の効果】従って、請求項1記載の装身用紐・チェーン等の止め具は、中空状の外殻体Aと、この外殻体A内に内装される複数の弾性体Bとを備え、外殻体Aには一対の透孔1を対向位置に設け、弾性体Bは、外殻体Aの透孔1より大きく形成すると共に、自身の弾性変形によって透孔1を通過して外殻体A内に配置できるように形成し、外殻体Aに内装された複数の弾性体Bによって囲繞される空間を、紐・チェーン類Cを弾性圧迫可能となる囲繞空間部2とし、この囲繞空間部2は、透孔1より小さく形成すると共に、一対の透孔1を結ぶ線上に略位置するよう形成したので、弾性体Bを透孔1から強制的に押し込むようにするだけで、複数の弾性体Bを外殻体A内に簡単に配置でき、その組立て作業が熟練を要することなく誰でも容易に且つ能率良く行えるものとなる。また、複数の弾性体Bは夫々独立して外殻体A内を移動可能で、囲繞空間部2を外殻体Aの一対の透孔1を結ぶ線上に合致させ易いものとなり、紐・チェーン類Cを囲繞空間部2に通し易いものとなる。更に、弾性体Bは、経年劣化等による影響を受け難いと共に、耐久性の優れたものとなり、囲繞空間部2で紐・チェーン類Cを確実に弾性圧迫でき、長期に亘って紐・チェーン類Cを確実に挟圧保持できるものとなる。そして、紐・チェーン類Cは、弾性体Bの弾性圧迫を受けた状態のまま摺動可能となる。しかも、止め具自体の構成が簡素で、組立てが容易に且つ能率良く行え、量産に適し、比較的低廉に提供できるものとなる。
【0021】また、請求項2記載の装身用紐・チェーン等の止め具は、外殻体Aを略中空球形状とし、弾性体Bを略球形状とし、三つの弾性体Bを外殻体Aに内装させたので、三つの弾性体Bを外殻体A内に安定的に、且つバランス良く配置できるようになる。しかも、囲繞空間部2に於ける紐・チェーン類Cの弾性圧迫が三方向から均一に行われるようになり、安定的でバランスの良い挟圧保持状態が得られるようになる。特に、紐・チェーン類Cの横断面形状等が不規則であっても、これをバランス良く挟圧保持できるようになる。
【0022】更に、請求項3記載の装身用紐・チェーン等の止め具は、三つの弾性体Bを外殻体Aに内装させたとき、この三つの弾性体Bが相互に外接すると共に、三つの弾性体Bが外殻体A内表面に夫々内接するように構成したので、三つの弾性体Bを外殻体A内により安定的に、且つよりバランス良く配置できるようになる。しかも、囲繞空間部2に於ける紐・チェーン類Cの弾性圧迫が三方向から均一に行われるようになり、安定的でバランスの良い挟圧保持状態が得られるようになる。特に、紐・チェーン類Cの横断面形状等が不規則であっても、これをバランス良く挟圧保持できると共に、三つの弾性体Bに対する紐・チェーン類Cの摺動動作が無理なく行えるようになる。
【0023】そして、請求項4記載の装身用紐・チェーン等の止め具は、弾性体Bを略中空球状に形成したので、弾性体B自身が弾性変形し易くなり、弾性体Bを透孔1から外殻体A内によりスムーズに入れられるようになる。すなわち、弾性体Bの外殻体A内への内装作業がより行い易くなり、作業能率が向上するようになる。加えて、弾性体Bによる紐・チェーン類Cへの弾性圧迫力の調節が可能となり、弾性体Bに対する紐・チェーン類Cの摺動動作が軽快に行えるようになる。
【0024】それから、請求項5記載の装身用紐・チェーン等の止め具は、外殻体Aの外表面に紐・チェーン類Cの取付部3を設けたので、紐・チェーン類Cの一端部(或いは、他端部)を外殻体Aの取付部3に簡単に取付けられるようになり、装身用の紐・チェーン類Cの止め具として最適なものとなる。
【出願人】 【識別番号】592217727
【氏名又は名称】三和精密工業株式会社
【住所又は居所】千葉県千葉市緑区大野台1丁目6番地6
【出願日】 平成13年12月19日(2001.12.19)
【代理人】 【識別番号】100066223
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 政美
【公開番号】 特開2003−180422(P2003−180422A)
【公開日】 平成15年7月2日(2003.7.2)
【出願番号】 特願2001−385623(P2001−385623)