| 【発明の名称】 |
腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】寺沢 大 【住所又は居所】千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコーインスツルメンツ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】本発明の課題は、腕の太さに合わせてヒンジ部を分解することなく容易に位置調整ができると共に、ホルダーの位置を無段階に連続して調整が可能となる機構を提供することにある。
【解決手段】本発明の腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構は、ヒンジを構成する本体側ヒンジ片とホルダー側ヒンジ片間に介在するかんぬきピンを植設した円筒部材と、一方のヒンジ片に対する前記円筒部材の回転角を外部から調整する機構とを有し、前記かんぬきは他方のヒンジ片に穿設された嵌合孔と嵌合された状態において前記調整機構による角度設定に応じて各腕の太さに対応出来るようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体とホルダーとからなる腕に装着可能な電子機器の装着機構であって、ヒンジを構成する本体側ヒンジ片とホルダー側ヒンジ片間に介在するかんぬきピンを挿入した円筒部材と、一方のヒンジ片に対する前記円筒部材の回転角を外部から調整する機構とを有し、前記かんぬきピンは他方のヒンジ片に穿設された嵌合孔と嵌合係止された状態において前記調整機構による角度設定に応じて各腕の太さに対応出来ることを特徴とする腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構。 【請求項2】 円筒部材の回転角を外部から調整する機構は、該円筒部材に設けられたカム溝と、該カム溝に係合されるピンが植設され一方のヒンジ片に対して軸方向には摺動可能であって回転不可状態に保持された摺動部材と、ヒンジ部端部にネジ頭が露出し該摺動部材を軸方向に進退自在に調整するネジとから構成され、前記ネジにより摺動部材を軸方向に位置調整すると、前記ピンを介して前記円筒部材がカム機構によって回転変位され、その回転変位に応じて各腕の太さに連続的に対応出来ることを特徴とする請求項1に記載の腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構。 【請求項3】 摺動部材は断面が非円形形状であって、同じ非円形形状の断面の穴が軸方向に穿設された一方のヒンジ片と嵌合されることにより、一方のヒンジ片に対して軸方向には摺動可能であって回転不可状態に保持されたことを特徴とする請求項2に記載の腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構。 【請求項4】 円筒部材の回転角を外部から調整する機構は、該円筒部材に設けられたカム溝と、該カム溝に係合されるピンが植設され一方のヒンジ片に対して放射方向に摺動可能に保持された摺動部材と、前記ヒンジ片の外表面にネジ頭が露出し該摺動部材を放射方向に進退自在に調整するネジとから構成され、前記ネジにより摺動部材を放射方向に位置調整すると、前記ピンを介して前記円筒部材がカム機構によって回転変位され、その回転変位に応じて各腕の太さに連続的に対応出来ることを特徴とする請求項1に記載の腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、腕装着型電子機器を腕に装着するに際し、腕の太さに対応して調整が可能な装着装置の調整機構に関する。 【0002】 【従来の技術】腕装着型電子機器は、時計、計算機、通信機器等の携帯用電子機器であって、電子回路で構成され、腕に装着できるまで小型化したものである。このような腕装着型電子機器は、該電子機器が本来的に有する機能を実行するための本体部材と、腕に装着するための装着部材とで構成される。本出願人はこの種の腕装着型電子機器として、ユーザーの腕の太さに対応し、バンドの長さやホルダー角度が調整可能である腕装着型電子機器を発明して特願2000−398981号と特願2000−400162号を先に特許出願した。この腕装着型電子機器は、装着体を開閉するための第1のヒンジ片と第2のヒンジ片とからなるヒンジと、前記第1のヒンジ片に設けた第1の穴と、前記第2のヒンジ片に設けた第2の穴と、一方を第1の穴に挿入し、他方を前記第2の穴に挿入するかんぬきピンとを有する腕装着型電子機器であって、使用者が間口の長さが異なる穴を選択してかんぬきピンを嵌合させることによって、装着体を腕の太さに適合させることができるものである。 【0003】図7は、その腕装着型電子機器の装着体およびヒンジ部の具体的な1構成を示す横断面図と正面図である。図7(a)は電子機器全体を示す横断面図であり、図7(b)は、ヒンジ部を示す正面図である。同図(a)に示す腕装着型電子機器20は、本体21と2片のホルダー22、23で構成される。図において、紙面向かって左側のホルダー22は閉じた状態、右側のホルダー23は開いた状態を示している。本体21とホルダー22、23とはヒンジによって結合される。ホルダー22、23側のヒンジ片24、25表面には、複数の穴26、27がヒンジの回動軸方向に並んで径方向に穿設されている。上記穴26、27に対面するヒンジ片28、29には、ヒンジの回動方向の間口長さが段階的に異なる穴30が設けられ、ヒンジのしくみは左右同一である。片側のヒンジ片の穴26には、ばねで付勢されたかんぬきピン32が収められる。ホルダー22の回動、すなわちヒンジ片24の回動によって、穴26も回動する。そして、穴26が対面するヒンジ片28の穴30と向かい合ったときに、かんぬきピン32が対面する穴30に嵌合当接される。これによって、ヒンジ片24とそれと一体であるホルダー22が固定される。図7(b)に示すように、ヒンジ片24、28は、ばね棒33と嵌合ピン34で回動対偶で結合される。ばね棒33には、コイルばね35が通され、その両端突出部36、37がそれぞれのヒンジ片24、28に当てられる。これによって、ヒンジ片24、28はホルダーが常に開く方向に付勢される。図8は、本体側ヒンジ片に穿設される穴を示す拡大図である。上述のように、当接穴30は、ヒンジの回動方向の間口長さが段階的に異なるように回動軸方向に並んで複数設けられる。同図では、当接穴30を実線で、かんぬきピン32が内挿される3つの穴26を点線で示している。このように、穴26のいずれか一つを選択して、かんぬきピン32は内挿される。ヒンジ片は開く方向に付勢されているから、かんぬきピン32は、当接穴30の片側壁にあたる。これによってホルダーの開き具合が決定される。図9は、穴の間口長さがホルダーの開き具合に影響することを示す横断面図である。図9(a)は間口が短い穴の片側壁にかんぬきピンがあたっている状態を示す横断面図であり、図9(b)は、間口が長い穴の片側壁にかんぬきピンがあたっている状態を示す横断面図である。双方の図を比較するとわかるように、間口長さが長い穴を選択してかんぬきピンを嵌合させた場合の方が、水平方向からのヒンジ片24の回動θ2が小さい。これによってホルダーは腕の太い人にも適用できる。反対に、腕の細い人は、間口長さの短い穴を選択してかんぬきピンを嵌合させればよい。因みに(a)に図示したものは回動角がθ1であり、その差はΔθ=θ1−θ2となる。なお、かんぬきピンをばねを介して収める穴の選択は、ヒンジを外せば容易に行える。このように、この先行例にかかる腕装着型電子機器の装着体は、複数の穴のうち、いずれにかんぬきピンを挿し込むか選択することによって、該かんぬきピンと階段状の壁部との当接関係によりホルダーの固定位置を変更することができ、これによって、腕の太さに合わせてホルダーを最も適当な位置で維持できるのであるが、その調整はヒンジを分解して行わなければならないためその分手間を要するという問題があった。また、その調整量は設けた穴の数に限定された。この腕装着型電子機器を使用する人が一人であれば初期設定すれば以後の再調整はほとんど必要ないのであるが、何人かの人が共用するような機器の場合にはホルダーの位置調整は頻繁に必要となるため、分解の手間は負担を増すことになる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記の問題を解決するもので、腕の太さに合わせてヒンジ部を分解することなく容易に位置調整ができると共に、ホルダーの位置を無段階に連続して調整が可能となる機構を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構は、ヒンジを構成する本体側ヒンジ片とホルダー側ヒンジ片間に介在するかんぬきピンを植設した円筒部材と、一方のヒンジ片に対する前記円筒部材の回転角を外部から調整する機構とを有し、前記かんぬきは他方のヒンジ片に穿設された嵌合孔と嵌合された状態において前記調整機構による角度設定に応じて各腕の太さに対応出来るようにした。そして、円筒部材の回転角を外部から調整する機構は、該円筒部材に設けられたカム溝と、該カム溝に係合されるピンが植設され一方のヒンジ片に対して軸方向には摺動可能であって回転不可状態に保持された摺動部材と、ヒンジ部端部にネジ頭が露出し該摺動部材を軸方向に進退自在に調整するネジとから構成するものとし、前記ネジにより摺動部材を軸方向に位置調整するとぴんを介して前記円筒部材がカムによって回転変位され、その回転変位に応じて連続的に各腕の太さに対応出来る。摺動部材は断面が非円形形状であって、同じ非円形形状の断面の穴が軸方向に穿設された一方のヒンジ片と嵌合されることにより、一方のヒンジ片に対して軸方向には摺動可能であって回転不可状態に保持される機構が構成できる。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の腕装着型電子機器の調整機能付き装着機構は、それぞれ個人差がある腕の太さに合わせてホルダーの閉まり具合を無段階に連続調整ができ、最も適当な位置で電子機器を維持できる機構として、図1のAに示したような一方のヒンジ片24と他方のヒンジ片28間を一方のヒンジ片24に設けられた穴に挿入されたかんぬきピン32で直接係合させる従来の関係を止め、図1のBに示したように一方のヒンジ片24と他方のヒンジ片28間に介在する部材10を別に設けるようにしてその部材10の穴にかんぬきピン32を挿入し、該部材10の一方のヒンジ片24に対する相対角度を連続的に可変とする機構を備えることで、一方のヒンジ片24と他方のヒンジ片28の位置関係を無段階に連続して調整できるようにすることを想到したものである。そして、ヒンジを分解することなくその位置関係を調整できるようにするため、その両ヒンジ片間に介在させる部材の角度調整を外部から操作するような機構を採用するようにしたものである。 【0007】本発明の腕装着型電子機器の調整機能付き装着機構の実施の形態について、以下に詳しく説明する。この発明の実施の形態にかかる腕装着型電子機器の構成は図7に示した先行技術と実質的に大きな差はない。電子機器全体を示す側方断面図は図7(a)と同様であり、腕装着型電子機器20は本体21と2片のホルダー22、23で構成される。図において、紙面向かって左側のホルダー22は閉じた状態、右側のホルダー23は開いた状態を示している。本体21とホルダー22、23とはヒンジによって結合される。前記穴26、27に対面するヒンジ片28、29にも、穴30、31が設けられる。ヒンジのしくみは左右同一なので、ここでは便宜上、左側のヒンジについて説明する。片側のヒンジ片24の穴26には、ばねで開口側に付勢されたかんぬきピン32が収められる。ホルダー22の回動、すなわちヒンジ片24の回動によって、穴26も回動する。そして、穴26が対面するヒンジ片28の穴30と向かい合ったときに、かんぬきピン32が対面する穴30に嵌合される。これによって、ヒンジ片24と、それと一体であるホルダー22が固定される。ヒンジ部分の構成は先に図1を参照しながら説明したように機構的に大きく相違している。 【0008】図2は、本体側ヒンジ片に穿設される穴を示す拡大図である。図2(a)は、ヒンジが固定されていない状態を示す横断面図、図2(b)は、ヒンジが固定されている状態を示す横断面図である。同図(a)に示すように、ホルダー22が開いている状態のとき、かんぬきピン32は、対面するヒンジ片28が障害になり、穴26内部に収まっている。同図(b)では、かんぬきピン32が本体21側のヒンジ片28に設けられた穴30に嵌入し、図示していないコイルばねによる開こうとするホルダー22の力が、穴30の片側壁にかんぬきピン32を押し当て係止している。これによって、ホルダー22は、閉じた状態で位置決めされる。押し出し棒38は、上下運動をして、穴30(31)に嵌入したかんぬきピン32を押し戻す役目を果たすため、押しボタン39と一体化される。この状態で押しボタン39を押圧しかんぬきピン32をバネに抗して穴26内に押し込むと、穴30とかんぬきピン32の係止関係が解除されコイルばねの力によりホルダー22は撥ねあがり同図(a)の状態となって電子機器は腕から外すことができる。電子機器を腕に装着する際は図(a)の開いた状態においてヒンジ22(23)をコイルバネに抗して回動させるとかんぬきピン32は相手ヒンジ28(29)の面を摺動しやがて穴30(31)部分に至りバネ力によって穴30(31)に挿入されることになって図(b)の状態となる。この状態が電子機器を腕に装着した状態となる。また、なお、ヒンジによって結合されるホルダーは1つでもよいし、2つでもよい。また、押し出し棒38の先端には、断面積の大きいプレートPを設けるのが好ましい。さらに、押しボタン39は、ばねによって本体外側に向かって元の位置に戻されるように付勢されると押圧しやすくなる。このように、この発明の実施の形態にかかる腕装着型電子機器によれば、押しボタンによってかんぬきと穴との嵌合が抜かれ、ホルダーが開いた状態になるので、即座に腕装着型電子機器を腕から外すことができる。 【0009】本発明では、ヒンジの開き具合を調整する機構としてヒンジを構成する本体側ヒンジ片とホルダー側ヒンジ片間に介在するかんぬきピンを挿入した円筒部材と、該円筒部材の一方のヒンジ片に対する回転角を外部から調整する機構とを備えるようにし、前記かんぬきピンは他方のヒンジ片に穿設された嵌合孔と嵌合された状態において前記調整機構による一方のヒンジ片に対する回転角設定に応じて各腕の太さに対応出来るようにしたものである。そして、円筒部材の回転角を外部から調整する機構は、該円筒部材に設けられたカム溝と、該カム溝に係合されるピンが植設され一方のヒンジ片に対して一方向には摺動可能であって回転不可状態に保持された摺動部材と、ヒンジ部の外面にネジ頭が露出し該摺動部材を一方向に進退自在に調整するネジとから構成するものとし、前記ネジにより摺動部材を一方向に位置調整するピンとを介して前記円筒部材がカムによって回転変位され、その回転変位に応じて連続的に各腕の太さに対応出来る。そのようにしてヒンジの開き具合が調整されるのであるが、その開き具合を図3に示す。図3(a)は片側ヒンジ部を示す拡大断面図であり、図3(b)は、腕装着型電子機器全体を示した断面図である。円筒部材の回動位置に対応して連続的に変化するが図は細い腕、中太の腕、太い腕と3状態のときを示している。無段階的連続で角度調整が加工であり、両方のヒンジで調整できるので広く自由度の高い角度調整が可能である。このように、この実施の形態にかかる腕装着型電子機器の装着体によれば、摺動部材を進退させることで円筒部材の回転角を調整することによって、バンドの固定位置を変更することができる。これによって、腕の太さに合わせてバンドを最も適当な位置で維持できる。また、この発明では、腕装着型電子機器を腕に装着するとき、ヒンジに設けられる穴とかんぬきピンの係止でバンドを固定するので、ユーザーは、嵌合位置や状態を気にすることなく、ただ単にホルダーを腕に押し当てるだけでよい。さらに、ホルダーを2つ備えるようにすれば、それぞれのホルダーに形態電話機等のマイクとスピーカを内蔵することができる。そのようにすれば、腕周り長さと、耳と口との距離の近似性から、腕に装着したときと耳と口にあてがうときとの双方の態様で使用できる腕装着型電子機器が構成される。 【0010】 【実施例1】本発明の1実施例を図4を参照して説明する。図4は本体21とホルダー22のヒンジ部分の分解斜視図で本体21側ヒンジ片28とホルダー22側ヒンジ片24間に介在する部材は円筒部材10で、図中矢印で示した拡大断面図から分かるように該円筒部材の一端側は中実形態となっておりその部分には放射方向にはかんぬきピン32を挿入する穴26が、端部中央には軸方向にネジ穴が穿設されている。他端側は中空で側壁にはカム溝となる長孔11が両側に対象形態で穿設されている。この中空部には摺動部材12が嵌合され、該摺動部材12の一方には前記長孔11と係合するピン13を挿入する貫通穴が、他方側は断面が長方形の偏平形状となっており端部中央には軸方向にアジャストネジ15と螺合するネジ穴が穿設されている。前記貫通穴にはピン13が挿入され、該ピンの両端は前記長孔と係合しカム機構を構成する。該ピンが抜けてしまわないように組立時には円筒部材10の外側をカバー14で被覆するようにするが、該カバー14にはかんぬきピン32の邪魔にならないように切欠け部が設けられている。ホルダー22側のヒンジ片24は両端と中央の部材に分かれ、中央の部材には前記摺動部材の偏平部12a を嵌合するための断面が長方形の角穴24a が穿設されている。両部材の嵌合は軸方向に摺動可能で軸周りの回転が不可となる関係であればよく、必ずしも断面は長方形である必要はなく、軸中心に非円形形状であればよい。 【0011】本体側のヒンジ片28は左右2つのヒンジ片にわかれており、このヒンジ部材の組み立てに際しては前記3つのホルダー側ヒンジ片24の間に櫛歯状に挟まれて配置される。図中左側のヒンジ片28内にはヒンジバネ35が配置され、本体21とホルダー22を開く方向に付勢する。この機構は図7に示した従来装置と同様である。右側のヒンジ片28とホルダー側中央ヒンジ片24との間には前記円筒部材10が摺動部材12を嵌合し、カバー14が被せられた形態で挿入される。その際、前記摺動部材の偏平部12a が中央のヒンジ片24に穿設されている長方形の角穴24a に嵌合するように組み込む。ヒンジ片24の左端からアジャストネジ15を軸穴に通し先端ネジ部を摺動体13の中央ネジ穴に螺合する。次いでヒンジ片間の隙間部から止め輪17を挿し込んで該アジャストネジ15のネジ溝が切られていない元部に設けられた円周溝部に嵌めて、該アジャストネジ15をヒンジ片24の軸方向位置を決めると共に抜けを防止する。ヒンジ片24の右端側からは中央ネジ穴にネジ16を挿入し、前記円筒部材10の右端に穿設されたネジ穴と螺合させる。 【0012】このような組み立て状態でアジャストネジ15を回転させると、回転を阻止され軸方向の変位が許容されている摺動部材12は回転量に応じて軸方向に進退変位し、その変位方向はネジ溝と回転方向に依存する。摺動部材12が変位するとそれに植設されているピン13も変位し長孔11を介して係合関係にある円筒部材10をカム機構により回転変位させる。該円筒部材1 0に穿設された穴26には先端部にスプリング材を介してかんぬきピン32が挿入されていて、該かんぬきピン32のヒンジ片24に対する回転角はこの円筒部材10の回転変位量に依存することになる。ホルダー22が図2の(a)に示すように開かれた状態からヒンジバネ35のバネ力に抗して腕に締める方向に回動させるとかんぬきピン32はヒンジ片28の面を摺動しやがて穴30部分に至りバネ力によって穴30に挿入されることになって図2(b)の状態となる。このホルダー22が係止される位置は本体側ヒンジ片に穿設された穴30と前記円筒部材10に挿入されたかんぬきピン32との位置関係に依存する。本発明において該円筒部材10は本体側ヒンジ片28とホルダー側ヒンジ片22との間に介在する部材となっており、それらとなす角は前記アジャストピンによる調整によって設定することができ、腕の太さに適宜対応させることができる。しかも、その調整は部品を分解したりする必要が無く外部から簡単に実行することができる。 【0013】 【実施例2】次に、異なる実施例としてアジャストネジ15をホルダー側の中央ヒンジ片24に設け、摺動部材12を軸と直交する方向に摺動変位させ、カム機構によって円筒部材10を回転変位させるものを示す。図5は本体21とホルダー22のヒンジ部分の分解斜視図で、本体21側ヒンジ片28とホルダー22側ヒンジ片24間に介在する部材が円筒部材10で、図中矢印で示した拡大断面図から分かるように該円筒部材10の一端側には放射方向にはかんぬきピン32を挿入する穴26が、端部中央には軸方向にネジ穴が穿設されている。他端側端面はカム溝となる長溝11'が図6右側側面図に示されるように穿設されている。また、図6左側側面図に示されるようにホルダー側中央のヒンジ片24には前記円筒部材10と接する側に断面が長方形の長溝24aが形成されると共に、外表面から該長溝24aまでアジャストネジ15が挿入される貫通孔が形成されている。この長溝24aには断面が長方形の摺動部材12が長手方向に摺動可能な形態で嵌合され、該摺動部材12の断面中心には長手方向にネジ溝が切られた貫通穴が形成され、側面一端部には前記長溝11'と係合するピン13が植設されている。必ずしも長溝24aと摺動部材12の断面は長方形である必要はなく、放射方向に摺動自在となる形状であればよい。 【0014】本体側のヒンジ片28は左右2つのヒンジ片にわかれており、このヒンジ部材の組み立てに際しては前記3つのホルダー側ヒンジ片24の間に櫛歯状に挟まれて配置され、図中右側のヒンジ片28内にはヒンジバネ35が配置され、本体21とホルダー22を開く方向に付勢する点は先の実施例と同じである。前記摺動部材12は断面長方形の長溝24a に嵌め込みヒンジ片24の外表面からアジャストネジ15を長溝24aに通し、先端ネジ部を該摺動体12の中央ネジ穴に螺合する。次いで長溝24a部上壁面に止め輪17を挿し込んで該アジャストネジ15のネジ溝が切られていない元部に設けられた円周溝部に嵌めて、該アジャストネジ15を中央ヒンジ片24の放射方向位置を決めると共に抜けを防止する。この状態で左側のヒンジ片28とホルダー側中央ヒンジ片24との間に円筒部材10を挿入するが、その際、摺動部材12のピン13が前記円筒部材10の長溝11'に嵌合するように組み込む。ヒンジ片24の右端側からは中央ネジ穴にネジ16を挿入し、前記円筒部材10の右端に穿設されたネジ穴と螺合させる。 【0015】このような組み立て状態でアジャストネジ15を回転させると、放射方向の変位が許容されている摺動部材12は回転量に応じて進退変位するが、その変位と方向はネジ溝と回転方向に依存する。摺動部材12が変位するとそれに植設されているピン13も変位し長溝11'を介して係合関係にある円筒部材10をカム機構により回転変位させる。該円筒部材10に穿設された穴26には先端部にスプリング材を介してかんぬきピン32が挿入されていて、該かんぬきピン32のヒンジ片24に対する回転角はこの円筒部材10の回転変位量に依存することになる。この回転変位量によってホルダーの位置調整を行なうことは先の例と変りはない。 【0016】本発明の腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構は、ヒンジを構成する本体側ヒンジ片とホルダー側ヒンジ片間に介在するかんぬきピンを植設した部材一方のヒンジ片に対するの回転角を、外部から調整できる機構としたものであるが、以上の例から分かるようにその具体的手段は種々の態様をとることができる。実施例ではアジャストネジの回転を直線変位量に変換し、該直線変位をカム機構で円筒部材の回転変位に変換する機構を採用したが、これに限らず歯車機構を用いることも可能であり、外部から操作出来る手段と該操作に応動して円筒部材が回転変位出来る適宜の機構が採用できる。 【0017】 【発明の効果】本発明の腕装着型電子機器の位置調整機能付き装着機構は、ヒンジを構成する本体側ヒンジ片とホルダー側ヒンジ片間に介在するかんぬきピンを挿入した円筒部材と、一方のヒンジ片に対する前記円筒部材の回転角を外部から調整する機構とを有し、前記かんぬきピンは他方のヒンジ片に穿設された嵌合孔と嵌合係止された状態において前記調整機構による角度設定に応じて各腕の太さに対応させるものであるから、無段階に連続量の調整が可能であって、どんな腕の太さの人にも最適状態の調整ができる。しかも、部品を分解する手間もなく簡単に調整が可能である。円筒部材の回転角を外部から調整する機構として、該円筒部材に設けられたカム溝と、該カム溝に係合されるピンが植設され一方のヒンジ片に対して軸方向には摺動可能であって回転不可状態に保持された摺動部材と、ヒンジ部端部にネジ頭が露出し該摺動部材を軸方向に進退自在に調整するネジとから構成したもの、あるいは円筒部材に設けられたカム溝と、該カム溝に係合されるピンが植設され一方のヒンジ片に対して放射方向に摺動可能に保持された摺動部材と、前記ヒンジ片の外表面にネジ頭が露出し該摺動部材を放射方向に進退自在に調整するネジとから構成したものは、調整機構も単純で単にアジャストネジを回動させるだけの操作によって無段階に連続量の調整が可能であって、どんな腕の太さの人にも最適状態の調整ができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002325 【氏名又は名称】セイコーインスツルメンツ株式会社 【住所又は居所】千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地
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| 【出願日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096378 【弁理士】 【氏名又は名称】坂上 正明
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| 【公開番号】 |
特開2003−180417(P2003−180417A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−388870(P2001−388870) |
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