| 【発明の名称】 |
リストバンド |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 一幸 【住所又は居所】東京都渋谷区渋谷1丁目15番5号 株式会社サトー内
【氏名】白石 裕雄 【住所又は居所】東京都渋谷区渋谷1丁目15番5号 株式会社サトー内
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| 【要約】 |
【課題】常に衛生的で快適な装着感を維持できるリストバンドを提供する。
【解決手段】リストバンド10は3層で構成され、表面は印字適正を備えた表面基材12Aで形成し、裏面はエンボス加工が施された裏面基材12Cで形成する。そして、その表面基材12Aと裏面基材12Cとの間に所定の強度を備えた中間基材12Bを配する。また、裏面基材12Cには抗菌処理を施す。これにより、肌への接着面積が少なくなり、通気性が向上し、長期間使用しても常に衛生的で快適な装着感を維持できる。中間基材12Bにより、適度なコシが与えられプリンタで容易に印字することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 手首等に巻き付けられるリストバンドにおいて、肌への接触面積を低減するように裏面に凹凸部を有すること特徴とするリストバンド。 【請求項2】 前記リストバンドの表面は、印字適正を備えた表面基材で形成されるとともに、裏面は前記凹凸部を有する裏面基材で形成され、該表面基材と裏面基材との間に所定の強度を備えた中間基材が配されていることを特徴とする請求項1に記載のリストバンド。 【請求項3】 前記裏面に抗菌処理が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリストバンド。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はリストバンドに係り、特に病院等で患者の手首や足首などに取り付けられて患者の識別等に使用されるリストバンドに関する。 【0002】 【従来の技術】病院などでは、患者の名前や血液型、バーコードなどの情報をリストバンドに印字し、これを患者の手首又は足首に取り付けることにより、患者を管理、識別することが行われている。 【0003】ところで、このリストバンドは、直接人の肌に触れるものであるため、肌になじみやすい素材で作られていることが好ましい。このため、特開平7−34366号公報などでは、リストバンドを布帛(織物、編み物、不織布等)で作ることにより、装着感を向上させることが提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に布帛などで作られた従来のリストバンドは、裏面が平坦に形成されているため、肌に密着しやすく、汗で蒸れたり、入浴で濡れたりすると、リストバンドが肌に密着して、患者に不快感を与えるという欠点があった。 【0005】また、入院患者を対象としたリストバンドは、長期間継続して同じリストバンドを使用することになるため、不衛生になりやすいという欠点があった。特に夏場などは、汗をかきやすく、リストバンドを装着した手首部分が不衛生となってしまい、汗疹の原因や細菌が繁殖してしまうおそれがある。 【0006】また、患者が衰弱しているときなどに、リストバンドに細菌が繁殖したりすると、その繁殖した細菌によって二次発病のおそれがあり、生死に関わる事態になりかねないおそれがある。 【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、常に衛生的で快適な装着感を維持できるリストバンドを提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、手首等に巻き付けられるリストバンドにおいて、肌への接触面積を低減するように裏面に凹凸部を有すること特徴とするリストバンドを提供する。 【0009】本発明によれば、裏面に凹凸部を形成して肌への接触面積を低減することにより、通気性が向上し、汗などによる蒸れを防ぐことができる。これにより、装着感が向上するとともに、湿気などによる雑菌の繁殖も防ぐことができる。 【0010】また、請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記リストバンドの表面は、印字適正を備えた表面基材で形成されるとともに、裏面は前記凹凸部を有する裏面基材で形成され、該表面基材と裏面基材との間に所定の強度を備えた中間基材が配されていることを特徴とする請求項1に記載のリストバンドを提供する。 【0011】本発明によれば、表面を印字適正を備えた表面基材で形成するとともに、中間に所定の強度を備えた中間基材を配することにより、汎用のプリンタを用いて印字ができ、耐久性も向上させることができる。 【0012】また、請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記裏面に抗菌処理が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリストバンドを提供する。 【0013】本発明によれば、裏面に抗菌処理を施すことにより、雑菌の繁殖を防ぐことができ、長期にわたって衛生的に使用することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に係るリストバンドの好ましい実施の形態について詳説する。 【0015】図1は、本発明に係るリストバンドの一実施形態を示す平面図である。同図に示すように、本実施の形態のリストバンド10は、帯状に形成されたバンド本体12にミシン目14で型抜きされており、表面にプリンタで所定の情報を印字された後、バンド本体12から抜き取って使用する。 【0016】バンド本体12は、長手方向に沿って連続的に形成されており、各バンド本体12の境界には切断用のミシン目16が形成されている。このバンド本体12は、図2及び図3に示すように、3層で構成され、表面を構成する表面基材12Aと裏面を構成する裏面基材12Cとの間に中間基材12Bが配されている。 【0017】表面基材12Aは、その表面に印字が施されることから、印字適正を備えた素材、たとえば合成紙(ユポ合成紙など)やポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンで成形され、インク乗りがよく、擦過などを受けても印字の消色、 脱落が生じないようにされている。なお、この表面基材12Aの厚さは、25〜125μmが好ましい。 【0018】中間基材12Bは、いわゆるコシを与える役割を果たすもので、所定の強度を有する素材、たとえばポリエチレンテレフタレートで成形されている。これにより、バンド本体12にコシが与えられ、汎用のプリンタを用いて容易に印字することが可能になる。 【0019】なお、中間基材12Bにポリエチレンテレフタレートを用いた場合、装着感やプリンタでの取り扱いを考慮すると、その厚さは25〜100μmとすることが好ましい。これにより、柔軟性を確保しつつ印字時に汎用のプリンタを用いて容易に印字することができる。 【0020】裏面基材12Cは、直接肌に触れるものであるため、安全で皮膚への刺激性のない柔軟な素材、たとえばポリエチレンで成形されている。そして、その裏面には、図3及び図4に示すように、エンボス加工が施されている。すなわち、半球状の突起12c、12c、…が所定の間隔をもって多数突出して形成されている。なお、この裏面基材12Cの厚さは、突起12cを含めて30〜200μmが好ましく、突起12cの高さは、10〜150μmが好ましい。 【0021】また、この裏面基材12Cには抗菌処理が施されており、温度、湿度、栄養で増殖するような有害微生物や雑菌の繁殖が防止されている。 【0022】なお、抗菌処理としては、たとえば裏面基材12Cを成形する際、 抗菌剤を添加して成形することにより行われる。抗菌剤には、リストバンド10が人体に装着されるものであるため、安全性を考慮し、加えて耐熱性、耐候性、低濃度効果を特徴とする抗菌剤を用いるものとする。 【0023】以上のように、バンド本体12は3層で構成され、 その製造はたとえば次のように行われる。 【0024】まず、帯状に形成された中間基材12Bの上面に同じく帯状に形成された表面基材12Aを貼り合わせる。この貼り合わせは、たとえばドライラミネート加工あるいは押し出しラミネート加工、粘・接着加工により行う。次に、抗菌処理とエンボス加工が施された裏面基材12Cを中間基材12Bの裏面に貼り合わせる。この際、裏面基材12Cは、たとえば押し出しラミネート加工により張り合わせ、これと同時に型押ししてエンボス加工を施す。 【0025】また、すでに抗菌処理されたエンボスのフィルムを中間基材12Bの裏面にドライラミネート加工あるいは押し出しラミネート加工、粘・接着加工により貼り付けてもよい。 【0026】以上のように構成されたバンド本体12は、この後、必要に応じて表面に所定の情報(たとえば、図1に示す「ここから押してください」、「セット穴」、「印字進行方向⇒」などの情報)を印刷したのち、リストバンド10の形状をミシン目14で型抜きする。 【0027】このように、バンド本体12にミシン目14で型抜きされるリストバンド10は、図1に示すように、幅広に形成された表示部10Aと、その表示部10Aの左側に延びるバンド止め部10Bと、右側に延びるバンド部10Cとで構成され、各コーナー部分Rが、すべて円弧状に形成される。 【0028】バンド止め部10Bは、バンド部10Cよりも短く形成されており、その先端部近傍にセット穴18が1つ形成されている。 【0029】バンド部10Cは、バンド止め部10Bと同じ幅で形成されており、その中央部に8つのバンド穴20、 20、 …が一定の間隔をもって形成されている。 【0030】ところで、上記のようにリストバンド10は、バンド本体12にミシン目14で型抜きして形成されるが、バンド止め部10B側の端部14Bは、ミシン目ではなく完全に貫通した状態で型抜きされている。これはリストバンド10をバンド本体12から抜き取りやすくするためであり、ユーザーは、この貫通して型抜きされた一端14Bを引っ張り上げるだけで、簡単にリストバンド10をバンド本体12からミシン目14に沿って抜き取ることができる。 【0031】一方、バンド部10C側の端部14Cは、1点を残して貫通して型抜きされている。これにより、抜き終わりにおいて、破けたりすることなく、容易にリストバンド10をバンド本体12から抜き去ることができる。 【0032】図5は、リストバンド10を係止するためのクリップ30の構成を示す斜視図である。同図に示すように、クリップ30は、オスクリップ32とメスクリップ34とで構成されており、互いに連結部36を介して一体成形されている。 【0033】オスクリップ32は、円形状に形成されており、その上面中央部に円柱状の突起38が垂直に立設されている。突起38は、先端部に円錐台形状の係止部38Aを有している。 【0034】メスクリップ34は、円形状に形成されており、その中央部に係止穴40を有している。この係止穴40は、オスクリップ32に形成された突起38とほぼ同径に形成されている。 【0035】このクリップ30は、プラスチック等の合成樹脂で成形されており、オスクリップ32とメスクリップ34とを連結する連結部36は屈曲自在に形成されている。 【0036】使用時は、オスクリップ32の突起38を一方のバンド止め部10Bに形成されたセット穴18に挿入し、リストバンド10を手首等に巻き付ける。そして、手首等の太さに合わせて他方側のバンド部10Cのバンド穴20、20、…を一つ選択し、オスクリップ32の突起38に挿入する。その後、連結部36を屈曲させてメスクリップ34に形成された係止穴40を突起38に嵌め込む。この際、突起38は、先端の係止部38Aが弾性変形しながら、係止穴40内を通過し、通過後、拡径して係止穴40の上縁と係合する。オスクリップ32とメスクリップ34とが結合され、取り外し不能な状態で一体化される。 【0037】なお、衛生状態を確保するためにも、このクリップ30にも抗菌処理を施すことが好ましい。すなわち、クリップ30の成形時に抗菌剤を添加して成形することが好ましい。 【0038】前記のごとく構成された本実施の形態のリストバンド10の作用は、次のとおりである。 【0039】連続して形成されたバンド本体12、12、…の連続体は、ロール状に巻回されてプリンタにセットされる。そして、そのプリンタで表示部10Aの表面に所定の情報が印字される。たとえば、図6に示すように、表示部10Aに患者名や血液型、科名、病棟名等を印字し、これに加えて患者固有の情報をコード化した二次元コードやバーコードなどを印字する。 【0040】ここで、このバンド本体12は、表面が合成紙等の印字適正を備えた表面基材12Aで形成されているため、その表面に容易に印字することができる。また、ポリエチレンテレフタレート製の中間基材12Bによってコシを持たせているため、送り不良等を起こすことなく良好に印字することができる。 【0041】なお、印字は熱転写インク、ダイレクトサーマル、インクジェット、電子写真記録などの方式を用いて行い、インク(インクリボン)やトナーには汗や入浴などによって消えたりしないように、耐水性や耐アルコール性を供えたものを使用することが好ましい。 【0042】所望の情報が印字されたバンド本体12は、プリンタ(図示せず)の排出口から排出されるので、この印字を終えたバンド本体12を後続するバンド本体12から切り離す。この際、バンド本体12は、バンド本体同士の連結部分にミシン目16が形成されているので、このミシン目16を利用することにより、手で容易に切り離すことができる。 【0043】連続体から分離したバンド本体12は、図6に示すように、リストバンド10の部分をミシン目14に沿って切り抜く。この際、リストバンド10は、バンド止め部10B側の端部14Bが完全に貫通してバンド本体12に型抜きされているので、この貫通して型抜きされた端部14Bをバンド本体12から捲り上げて、そのまま引っ張り上げることにより、容易にバンド本体12から切り離すことができる。また、切り離し端である、リストバンド10の端部14Cが、一点を残して貫通した状態で型抜きされているので、抜き終わりにおいて、リストバンド10をバンド本体12から容易に切り離すことができる。 【0044】バンド本体12から抜き取ったリストバンド10は、まず、一方のバンド止め部10Bに形成されたセット穴18にオスクリップ32の突起38を嵌め込む。次いで、リストバンド10を手首に巻き付ける。そして、手首等の太さに合わせて他方側のバンド部10Cのバンド穴20、20、…を一つ選択し、オスクリップ32の突起38に挿入する。その後、連結部36を屈曲させてメスクリップ34に形成された係止穴40を突起38に嵌め込み、余り部分はハサミなどで切断する。これにより、装着が完了する。 【0045】このように装着されたリストバンド10は、肌に接触する側の面(裏面)にエンボス加工が施されているため、肌への接触面積が少なくなり、良好な通気性を確保することができる。これにより、汗などの蒸れによる湿気を防止でき、長期間使用しても快適な装着感を維持できる。 【0046】また、裏面には抗菌処理が施されているので、雑菌の繁殖を防止でき、長期間使用しても、常に衛生的な状態を保つことができる。また、病院内においては、二次感染なども効果的に防止することができる。 【0047】また、各コーナー部分Rが円弧状に形成されているため、このコーナー部分Rが肌に接触しても刺激を与えることがなく、カブレや肌荒れ等が生じることもない。 【0048】さらに、情報が印字されている面は、印字適正に優れた表面基材12Aと水や汗、アルコールなどにより影響されないインクやトナーで形成されているため、患者が入浴して水に濡れた場合であってもインクが滲んだり、擦れたりすることがない。 【0049】このように本実施の形態のリストバンド10によれば、エンボス加工及び抗菌処理を施した裏面基材12Cの存在により、長期間使用しても常に衛生的で快適な装着感を保つことができる。 【0050】また、所定の強度を備えた中間基材12Bの存在により、適当なコシを確保することができ、汎用のプリンタを用いて印字した場合であっても、送り不良等を起こすことなく良好に印字することができる。 【0051】なお、本実施の形態では、バンド本体12を表面基材12A、中間基材12B、裏面基材12Cの三層で構成しているが、表面基材12Aと中間基材12Bを同じ材質のもので形成する場合には、2層で構成してもよい。なお、3層とすることにより、表面を印字適正を備えたものに形成することができ、良好な印字を行うことができるようになる。 【0052】また、本実施の形態では、裏面基材12Cにエンボス加工(半球状の凸模様の加工)を施すようにしているが、裏面への凹凸模様は、肌への接触面積を低減できる形状であればよく、これに限定されるものではない。たとえば、図7及び図8に示すように、凹凸を繰り返す縞模様に形成してもよい。なお、肌への装着感や通気性能等を考慮すれば、本実施の形態のように半球状のエンボス加工を施すことが好ましい。 【0053】また、本実施の形態では、リストバンド10はバンド本体12から型抜きして形成するようにしているが、型抜きせずに使用してもよい。 【0054】さらに、本実施の形態では、リストバンド10をクリップ30で止めるようにしているが、両面テープ等で両端を貼り合わせて止めるようにしてもよい。 【0055】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、裏面に凹凸模様を付して肌への接触面積を低減することにより、通気性が向上し、汗などによる蒸れを防ぐことができる。これにより、装着感が向上するとともに、湿気などによる雑菌の繁殖も防ぐことができる。また、裏面に抗菌処理を施すことにより、雑菌の繁殖を防ぐことができ、長期にわたって衛生的に使用することができる。さらに、表面を印字適正を備えた表面基材で形成するとともに、中間に所定の強度を備えた中間基材を配することにより、汎用のプリンタを用いて表面に印字ができるとともに、耐久性も確保することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000130581 【氏名又は名称】株式会社サトー 【住所又は居所】東京都渋谷区渋谷1丁目15番5号
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| 【出願日】 |
平成13年11月29日(2001.11.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−164307(P2003−164307A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月10日(2003.6.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−365233(P2001−365233) |
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