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【発明の名称】 左右勝手ボタン構造
【発明者】 【氏名】小川 吉房
【住所又は居所】広島県呉市阿賀南2丁目8番38号有限会社ハッピーおがわ内

【要約】 【課題】着用する人が、その人の都合によって、自在に左前あるいは右前の衣服とすることのできる左右勝手ボタン構造を提供する。

【解決手段】衣服1の左衽部2と右衽部3の両方にボタンホール4を形成し、そのボタンホール4に、板状の台座11から小径の首部12を介して大径の球体部13を設けて構成したボタン10を挿通し、前記左衽部2と右衽部3とを前後に重ねた状態で前記ボタン10の首部12で留める。台座11には、左衽部2または右衽部3に縫い付けるための小孔11aを穿設しても良い。また、台座11の直径は前記ボタンホール4の長さよりやや小さく、球体部13の直径は前記台座11よりやや小さくすると良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 衣服(1)の左衽部(2)と右衽部(3)の両方にボタンホール(4)を形成し、そのボタンホールに,板状の台座(11)から小径の首部(12)を介して大径の球体部(13)を設けて構成したボタン(10)を挿通し,前記左衽部と右衽部とを前後に重ねた状態で前記ボタンの首部で留めてなることを特徴とする左右勝手ボタン構造。
【請求項2】 衣服(1)の左衽部(2)と右衽部(3)の両方にボタンホール4(を)形成し、そのボタンホールに,板状の台座(11)から小径の首部(12)を介して大径の球体部(13)を設けて構成したボタン(10)を挿通し,前記左衽部と右衽部とを前後に重ねた状態で前記ボタンの首部で留めてなり、前記台座には,前記左衽部または右衽部に縫い付けるための小孔(11a)が複数穿設され、前記台座の直径は前記ボタンホールの長さよりやや小さく,前記球体部の直径は前記台座よりやや小さいものであることを特徴とする左右勝手ボタン構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、着用する人が、自在(勝手)に、左前あるいは右前の衣服とすることができる左右勝手ボタン構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来から、主として高齢者や身体障害者のために着脱が容易な衣服が販売されている。こうした衣服は、例えばシャツの場合、高齢者等で手を自由に動かすことができない人は、ボタンをボタンホールに通すことができないことから、ボタンに代えて凸部と凹部とからなるホックを装着している。このホックは、凸部を凹部に押込むのみで係合するので、着脱が容易である。
【0003】また、ズボンの場合、その前開き部の上端部に二対のホックを設け、当該前開き部を重ねて各ホックの凸部と凹部とを係合させることとしている。この場合も凸部を凹部に押込むのみで係合するので、着脱が容易となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら従来技術は、通常、いわゆる右前となるようにホックが取付けられているため、手が不自由なため、もし、ホックが左前となるように取付けられていれば容易に係合させることができるものの、右前となるように取付けられているために上手に係合させることができない人にとっては、きわめて着脱が不便なものとなっている。
【0005】本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、着用する人が、その人の都合によって、自在に左前あるいは右前の衣服とすることのできる左右勝手ボタン構造を提供することを課題とする。
【0006】ここで、左前は、相手から見て左の衽を右の衽の上にして衣服を着ることをいい、一般に女性用の衣服がそれである。また、右前はその逆であり、一般に男性用の衣服がそれである。
【0007】
【課題を解決するための手段】 図1乃至図4を参照して説明する。第一の発明に係る左右勝手ボタン構造は、衣服1の左衽部2と右衽部3の両方にボタンホール4を形成し、そのボタンホール4に、板状の台座11から小径の首部12を介して大径の球体部13を設けて構成したボタン10を挿通し、前記左衽部2と右衽部3とを前後に重ねた状態で前記ボタン10の首部12で留めてなることを特徴とする。
【0008】第二の発明に係る左右勝手ボタン構造は、衣服1の左衽部2と右衽部3の両方にボタンホール4を形成し、そのボタンホール4に、板状の台座11から小径の首部12を介して大径の球体部13を設けて構成したボタン10を挿通し、前記左衽部2と右衽部3とを前後に重ねた状態で前記ボタン10の首部12で留めてなり、前記台座11には、前記左衽部2または右衽部3に縫い付けるための小孔11aが複数穿設され、前記台座11の直径は前記ボタンホール4の長さよりやや小さく、前記球体部13の直径は前記台座11よりやや小さいものであることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る左右勝手ボタン構造の実施形態を、図1乃至図3に示す。このボタン構造は、衣服1の左衽部2と右衽部3の両方にスリット状のボタンホール4を形成し、そのボタンホール4に、板状の台座11から小径の首部12を介して大径の球体部13を設けて構成したボタン10を挿通し、左衽部2と右衽部3を前後に重ねた状態でボタン10の首部12で留めてなるものである。なお、ボタンホール4は、図2(a)に示すように、縦方向に形成したものであっても、横方向に形成したものであっても良い。
【0010】当該ボタン10の装着は、例えば、次のようにして行うことができる。まず、その台座11を左衽部2(または右衽部3)のボタンホール4に、球体部13を前方に位置させる状態で挿通する(図2(a)参照)。台座11は円板状であり、ボタンホール4はスリット状であるため、台座11はボタンホール4に不意の力が作用しても抜け出さない程度に係止する。
【0011】次に、前方に位置している球体部13を右衽部3(または左衽部2)のボタンホール4に挿通する(図2(b)参照)。球体部13は球状であり、ボタンホール4はスリット状であるため、球体部13はボタンホール4に係止する。これにより、左衽部2と右衽部3とを、ボタン10の首部12によって前後に重ね合せた状態で留めることができる。
【0012】この左右勝手ボタン構造は、着用する人の都合に合わせて、左衽部2または右衽部3のいずれかを自在に前側または後側にして、右前または左前とし、その状態でボタン10を装着して留めることができるので使用性に優れる。
【0013】なお、この衣服1を脱ぐ際は、球体部13を右衽部3のボタンホール4から抜き出し、台座11は左衽部2のボタンホール4に挿通したままの状態とすることができる。これにより、再度、当該衣服1を着用する際は、球体部13を右衽部3のボタンホール4に挿通するのみで良い。また、当該衣服1を洗濯等する場合は、台座11を左衽部2のボタンホール4から抜き出し、ボタン10を衣服1から取り外すことができる。
【0014】なお、本実施形態においては、台座11に、左衽部2または右衽部3に糸で縫い付けるための複数の小孔11aを穿設している。台座11を縫い付けることによって、当該衣服1を洗濯等する場合に取り外す必要がなくなるので便利である。
【0015】本発明に係るボタン構造にあっては、その使用性を高めるために、ボタン10をボタンホール4に挿通し易く、かつ、容易に抜け出すことがないように、その大きさを設定することが重要となる。本発明者は、係る点に鑑み、異なる大きさのボタンホール4とボタン10を製作し、それらを実際に使用して検討を行った。その結果を、表1に示す。
【0016】
【表1】

【0017】この検討結果から、ボタンホール4の長さを18mm、球体部13の直径を12mm、そして台座11の直径を14mmに設定するのが、最適であることを確認した。すなわち、台座11の直径(14mm)はボタンホール4の長さ(18mm)よりやや小さくし、また、球体部13の直径(12mm)は台座11の直径(14mm)よりやや小さくすることによって、安定感のある左右勝手ボタン構造とすることができる。
【0018】なお、本発明に係る左右勝手ボタン構造は、上着のみでなく、図4に示すズボンや、その他、あらゆる衣服1に対して同様に設けることができる。
【0019】また、本実施形態における台座11は円板状としているが、これに限定されるものではなく、例えば矩形板状としても良い。同様に、球体部13は球形に限定されるものではなく、実質的にそれに近似する膨大形状とすることができる。
【0020】
【発明の効果】 請求項1に記載の発明に係る左右勝手ボタン構造は、衣服1の左衽部2と右衽部3の両方にボタンホール4を形成し、そのボタンホール4に、ボタン10を挿通し、前記左衽部2と右衽部3を前後に重ねた状態でボタン10の首部12で留めることができるので、着用する人の都合に合わせて、衣服1を右前または左前とすることができる。
【0021】請求項2に記載の発明に係る左右勝手ボタン構造は、台座11に、左衽部2または右衽部3に縫い付けるための小孔11aを複数穿設したので、当該台座11を縫い付けることによって、衣服1を洗濯等する度にボタン10を取り外す必要をなくすことができる。よって、使用性を向上させることができる。
【0022】また、台座11の直径をボタンホール4の長さよりやや小さくし、球体部13の直径を台座11よりやや小さくしたので、台座11と球体部13共に、ボタンホール4に通し易く、かつ抜け難くすることができ、安定感のあるボタン構造とすることができる。
【出願人】 【識別番号】500042049
【氏名又は名称】有限会社ハッピーおがわ
【住所又は居所】広島県呉市阿賀南2丁目8番38号
【出願日】 平成14年5月14日(2002.5.14)
【代理人】 【識別番号】100062328
【弁理士】
【氏名又は名称】古田 剛啓
【公開番号】 特開2003−325206(P2003−325206A)
【公開日】 平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願番号】 特願2002−137997(P2002−137997)