| 【発明の名称】 |
開離嵌挿具付きのスライドファスナーとその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】高沢 成吉
【氏名】五十嵐 治
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| 【要約】 |
【課題】射出成形機以外の設備が不要で、芯部及び芯部近傍を脆化させることなく、芯部の周囲にほぼ均等の肉厚をもって蝶棒又は箱棒が成形されたスライドファスナーとその効率的な製造方法とを提供する。
【解決手段】合成樹脂製の蝶棒(6a)、箱棒(6b)、箱体(6c)からなる開離嵌挿具(6) がファスナーテープ(3) の側縁に沿って成形一体化されてなるスライドファスナーに関する。前記蝶棒(6a)及び箱棒(6b)がスライダーのエレメント列案内溝に挿入可能な周面形状を有するとともに、その内側縁から外側縁にかけて、その全体がファスナーテープ(3) のテープ平面に対して芯部(7) の芯紐(4) 側の表面に向けて傾斜して成形一体化されている。このため、格別の設備を追加することなく、芯部(7) の表裏面側に略等しい厚さの樹脂層が形成でき、裏面において剥離したり、芯部(7) とその周辺を脆化させることがない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一対のファスナーテープ(3,3) の対向側縁に沿って、線条ファスナーエレメント列(2) を有し、同ファスナーエレメント列(2) の端部に隣接する芯部(7) を含んで合成樹脂製の蝶棒(6a)、箱棒(6b)、箱体(6c)からなる開離嵌挿具(6) が射出成形により成形一体化されてなるスライドファスナーであって、前記蝶棒(6a)及び箱棒(6b)がスライダーのエレメント列案内溝に挿入可能な周面形状を有するとともに、その内側縁から外側縁にかけて、その全体がファスナーテープ(3) のテープ平面に対して芯部(7) の芯紐(4) 側の表面に向けて傾斜して成形一体化されてなることを特徴とする開離嵌挿具付きのスライドファスナー。 【請求項2】 一対のファスナーテープの対向側縁に沿って、線条ファスナーエレメント列を有し、同ファスナーエレメント列の端部に隣接する芯部(7) を含んで合成樹脂製の蝶棒(6a)、箱棒(6b)、箱体(6c)からなる開離嵌挿具(6) を成形一体化する開離嵌挿具付きのスライドファスナーの製造方法であって、芯部(7) を蝶棒(6a)又は箱棒(6b)の射出成形金型(13)内に導入すること、その成形キャビティ(13a) 内に配置された芯部(7) をファスナーテープの芯紐(4) の存在しない裏面側から表面側に押し上げること、及び前記成形キャビティ(13a) 内へ溶融樹脂を射出して、芯部(7) の表裏面側の成形空間に溶融樹脂を流入させて芯部(7) の周囲に固着させること、を含んでなることを特徴とする開離嵌挿具付きのスライドファスナーの製造方法。 【請求項3】 前記キャビティ(13)内に、芯部(7) をファスナーテープの裏面側から表面側に押し上げるピン(8a)を突設することを含んでなることを特徴とする請求項2記載のスライドファスナーの製造方法。 【請求項4】 一対のファスナーテープ(3,3) の対向側縁に沿って、線条ファスナーエレメント列(2) を有し、同ファスナーエレメント列(2) の端部に隣接する芯部(7) を含んで合成樹脂製の蝶棒(6) 、箱棒(6b)、箱体(6c)からなる開離嵌挿具を成形一体化する開離嵌挿具付きスライドファスナーの製造方法であって、射出成形金型(14)に蝶棒(6a)又は箱棒(6b)の成形用キャビティ(14a) を、芯部挿入平面に対してファスナーテープ(3) の芯紐(4) の存在しない裏面側に傾斜させて形成すること、芯部(7) を蝶棒(6a)又は箱棒(6b)の前記成形金型(14)に導入すること、成形用キャビティ(14a) 内に配される芯部(7) とファスナーテープとの境界線で折り曲げることなく芯部(7) を保持すること、及び前記成形キャビティ(14a) 内へ溶融樹脂を射出して、芯部(7) の表裏面側の成形空間に溶融樹脂を流入させて芯部の周囲に固着させること、を含んでなることを特徴とする開離嵌挿具付きのスライドファスナーの製造方法。 【請求項5】 前記キャビティ(14a) 内に、芯部(7) とファスナーテープとを境界線で折り曲げることなく芯部(7) を保持するピン(8c,8d) を形成することを含んでなることを特徴とする請求項4記載のスライドファスナーの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、下止部に開離嵌挿具が取り付けられたスライドファスナー及びそのの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、縫製などによりファスナーテープの一面に合成樹脂製モノフィラメントからなるコイル状又はジグザグ状のファスナーエレメント列が取り付けられたスライドファスナーにあっては、ファスナーエレメント列の縫製部には芯紐がエレメント列内に挿通され、同芯紐と共にファスナーエレメント列の各エレメント部分がミシン糸により縫着される。こうして取り付けられたファスナーエレメント列の下端に隣接して露呈する芯紐とテープ縁部からなる芯部に、蝶棒、箱棒、箱体からなる開離嵌挿具を取り付ける場合、芯部に芯紐が存在する分、テープ表面側が肉厚となるため、そこに成形一体化する蝶棒と箱棒の肉厚はスライダーの上下翼板間に形成されるエレメント案内溝の断面により規制され、どうしても表面側を厚くせざるを得なくなる。 【0003】合成樹脂製の蝶棒及び箱棒を成形と同時に芯部の周囲に固定する場合、裏面側に位置する樹脂量が少なくなると、同部分から蝶棒、箱棒が剥離しやすくなり、開離嵌挿具の破損の原因となっていた。これを回避すべく、例えば特公昭56−29524号公報のごとく、芯部のテープ部分を芯紐側に密着させるようにテープ部分をファスナーテープ面に対し上方へ段差状に折り曲げ、芯部及び芯部近傍を加熱したのち、射出成形によりエレメント列の上下高さにほぼ等しい肉厚の蝶棒と箱棒とを芯部の上下を囲んで成形している。この開離嵌挿具の成形法によれば、芯部の裏面側にも多くの樹脂が配されるようになり、芯部の裏面側において樹脂が剥離することなく、開離嵌挿具の耐久性が増加するというものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、この方法では、芯部及び芯部近傍をファスナーテープの折り曲げ形態を安定化させるため、予め熱セットするために多くの熱を加えるため、そのための加熱装置が必要となり、更には熱履歴が大きく芯部及び芯部近傍が脆化して、芯部の周囲に取り付けられた蝶棒又は箱棒の境界にて裂断しやすくなる。また、前述のごとく、たとえ熱セットしたとしても開離嵌挿具の成形時にキャビティ内の芯部及び芯部近傍の形態が保持されるという保証がない。 【0005】本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、その具体的な目的は、射出成形機以外の設備が不要で、芯部及び芯部近傍を脆化させることなく、芯部の周囲にほぼ均等の肉厚をもって蝶棒又は箱棒が成形されたスライドファスナーとその効率的な製造方法とを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段及び作用効果】前記目的は、一対のファスナーテープの対向側縁に沿って、線条ファスナーエレメント列を有し、同ファスナーエレメント列の端部に隣接する芯部を含んで合成樹脂製の蝶棒、箱棒、箱体からなる開離嵌挿具を射出成形により固着されてなる本発明に係るスライドファスナーにおいて、前記蝶棒及び箱棒がスライダーのエレメント列案内溝に挿入可能な周面形状を有するとともに、その内側縁から外側縁にかけて、その全体がファスナーテープのテープ平面に対して芯部(7) の芯紐側の表面に向けて傾斜して成形一体化されていることを特徴とすることにより、効果的に達成される。 【0007】本発明による蝶棒及び箱棒の断面形態は、従来の形態と格別に変わるところがない。しかるに、蝶棒及び箱棒を、その内側縁から外側縁に向けて、ファスナーエレメント列が取り付けられる表面とは反対の面である裏面側(芯紐の存在しない側)に所定の角度で傾斜させることにより、芯部の裏面側にも十分な量の蝶棒及び箱棒の成形樹脂材料が回り込み、裏面側の樹脂厚を表面側の樹脂厚に近づけることができ、芯部裏面側において樹脂の剥離による破損の発生を極力減少させることができる。 【0008】かかる構成を備えたスライドファスナーは、次の二様の製造方法により製造することができる。その1は、一対のファスナーテープの対向側縁に沿って、線条ファスナーエレメント列を有し、同ファスナーエレメント列の下端の芯部を含んで合成樹脂製の蝶棒、箱棒、箱体からなる開離嵌挿具を射出成形により成形一体化する開離嵌挿具付きスライドファスナーの製造方法であって、芯部を蝶棒又は箱棒の射出成形金型内へ導入すること、その成形キャビティ内に配置された芯部をファスナーテープの芯紐の存在しない裏面側から表面側に押し上げること、及び前記成形キャビティ内へ溶融樹脂を射出して、芯部の表裏面側の成形空間に溶融樹脂を流入させて芯部の周囲に固着させることを含んでいることを特徴とする開離嵌挿具付きのスライドファスナーの製造方法である。 【0009】その2は、一対のファスナーテープの対向側縁に沿って、線条ファスナーエレメント列を有し、同ファスナーエレメント列の下端の芯部を含んで合成樹脂製の蝶棒、箱棒、箱体からなる開離嵌挿具を射出成形により成形一体化するスライドファスナーの製造方法であって、射出成形金型に蝶棒又は箱棒の成形用キャビティを、芯部挿入平面に対してファスナーテープの芯紐の存在しない裏面側に傾斜させて形成すること、芯部を蝶棒又は箱棒の前記成形金型に導入すること、成形用キャビティ内に配される芯部とファスナーテープとの境界線で折り曲げることなく芯部を保持すること、及び前記成形キャビティ内へ溶融樹脂を射出して、芯部の表裏面側の成形空間に溶融樹脂を流入させて芯部の周囲に固着させることを含んでいることを特徴とする開離嵌挿具付きスライドファスナーの製造方法である。 【0010】第1の製造方法にあっては、前記成形キャビティの断面は通常のキャビティと同様に、その成形体の表面側内面と裏面側内面とがファスナーテープと実質的に平行であり、同キャビティ内には芯部をファスナーテープの裏面側から表面側に押し上げるためのピンを突設しておくと、キャビティ内で芯部が自重により垂れ下がり、同芯部の裏面側への溶融樹脂の流入を阻害することがなくなるため望ましい。 【0011】また、上記第2の製造方法にあっては、上記キャビティ全体の断面を芯部挿入平面に対してファスナーテープの裏面側に傾斜させて形成すると共に、同キャビティ内に、芯部をファスナーテープのテープ平面に対して平行に保持するためのピンを突設しておくと、キャビティ内で芯部が自重により垂れ下がることがなくなり、キャビティの傾斜により、芯部の表裏両面に十分な溶融樹脂の流入空間を確保することができ、同芯部の裏面側に溶融樹脂が円滑に流入されるため望ましい。 【0012】上述の二様の製造方法は、双方共に従来の開離嵌挿具成形用の射出成形機において、その成形金型に形成されるキャビティを上述のごとく形成する以外、上記公報に開示された製法のように熱セット用設備のような格別の設備を付設する必要がなく、そのまま使用することができるため、成形時以外に格別の熱処理がなされず、芯部及びその近傍のファスナーテープを脆加させることがなく、しかも芯部及びその近傍のファスナーテープの表裏面にほぼ均等の樹脂厚をもつ蝶棒及び箱棒を成形することができる。 【0013】 【発明の実施形態】以下、本発明の代表的な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。一般に、この種の開離嵌挿具付きのスライドファスナーは、ファスナーチェーンの隣接するスライドファスナー単位間のエレメントを除去してスペース部を形成した後、そのスペース部の長さ方向略半部のファスナーテープ全体に補強テープを固着して補強部分を作成し、前記スペース部を前記補強テープの固着部分を残して切断し、その対向する縁部に沿って金属製又は合成樹脂製の開離嵌挿具を挾着状態で固着する。 【0014】本発明の開離嵌挿具付きのスライドファスナー1にあっては、図4に示すごとく、合成樹脂製のモノフィラメントからコイル状に成形されたファスナーエレメント列2が対向する一対の織編物からなるファスナーテープ3,3の対向側縁に沿って縫着により固定されている。この縫着時及びファスナー使用時において、前記ファスナーエレメント列2の各エレメント部分2aの形態を維持させるため、ファスナーエレメント列2の内部に芯紐4が挿通されており、同ファスナーエレメント列2をファスナーテープ3,3の対向側縁に沿って縫着により固定するときは、縫着糸の一部がファスナーエレメント列2の各エレメント部分2aを跨いで、芯紐4及びファスナーテープ3を刺し通されて縫い付けられる。 【0015】そのため、ファスナーエレメント列2の一部のエレメント部分2aを除去した上記スペース部では、芯紐4が露呈してファスナーテープ3の一面側に縫着糸を介して連結された状態になる。これを側面から見ると、ファスナーテープ3の芯部7は、その一面側が芯紐4だけファスナーテープ本体3aよりも肉厚となっている。 【0016】なお、コイル状のファスナーエレメント列2をファスナーテープ3に固着する方法としては、図示を省略しているが、織成又は編成によりファスナーテープを作成する際、その織成又は編成と同時にモノフィラメントからなるコイル状のファスナーエレメント列を織り込み或いは編み込む場合もある。この場合にも、ファスナーエレメント列には芯紐4が挿通される。また、図4ではファスナーエレメント列をコイル状に成形した場合を示しているが、コイル状に代えてジグザグ状に屈曲するモノフィラメントを、その幅方向中央で更に折り畳んで成形するジグザグ状のファスナーエレメント列を使う場合もある。 【0017】本実施形態にあっても、前記ファスナーエレメント列2,2の上端には、図示せぬスライダーの摺動操作を規制する同じく図示を省略した上止具が固着されており、同ファスナーエレメント列2,2の下端に隣接するファスナーテープ部分3cには、既述したとおり、補強テープ5が超音波加熱又は高周波加熱により溶着一体化され、同補強テープ5の対向縁部の芯部7に沿って、開離嵌挿具6の蝶棒6a及び箱棒6bが射出成形により一体に固着される。前記補強テープ5は、合成繊維からなるタフタ織物や、熱可塑性の合成樹脂フィルムなどから構成される。合成樹脂フィルムの場合には、その表面にローレット加工が施されており、表面のつやを消している。なお、図4の符号6cは前記箱棒6bの先端側に固着され、前記蝶棒6aが挿入される挿入孔を有する箱体を示している。 【0018】図1及び図2は、スライドファスナーチェーン9のスペース部に補強テープ5を溶着一体化する溶着工程の一例を示す説明図である。これらの図において、符号11は超音波ホーン、符号12は前記超音波ホーン11の押圧面に対向して配されるアンビルであり、前記超音波ホーン11とアンビル12は、図1に示すごとく所定の間隔をもって対峙する待機位置にあり、その間にスライドファスナーチェーン5の上記スペース部のファスナーテープ部分が挿入されるとともに、同ファスナーテープ部分の表裏面のほぼ全面を挟むようにして2枚の補強テープ5,5が挿入される。前記超音波ホーン11の押圧面11aには芯部押圧成形用溝11bが形成され、その芯部押圧成形用溝11bに続く平坦面にあって、前記芯部押圧成形用溝11bの隣接部分には僅かに段差11cが形成されている。一方、同超音波ホーン11に対峙して配される前記アンビル12の押圧面は全面が平坦面とされている。 【0019】ここで、超音波ホーン11及びアンビル12が互いに接近する方向に移動して、図2に示すごとく、前記補強テープ5,5をもって、芯紐4がテープ長手方向に延在する芯部7と同芯部7を含むファスナーテープ3との表裏のほぼ全面にわたって、前記芯部7を包み込むようにして密着させて押圧する。この密着時、上記超音波ホーン11の押圧面11aに形成された段差11cでは、その段差11cに対応するテープ部分3bの領域における押圧力が、他のテープ部分3bの押圧力よりも小さくなるため、補強テープ5が溶着されたのちにも、そのテープ部分は柔軟性をもち、前記芯部7に隣接するテープ部分3bが脆化することがない。 【0020】この密着がなされると、所要の振幅及び時間をもって図示せぬ超音波発振器を作動し、超音波ホーンを超音波振動させる。この超音波振動により、前記補強テープ5,5と芯紐4及びファスナーテープ本体3aとの全密着面において補強テープ5,5が内部加熱により発熱して溶融し、芯部7及びファスナーテープ本体3aに溶着する。 【0021】図3は、本発明の第1実施形態による上記開離嵌挿具6の蝶棒6a又は箱棒6bを芯部7に成形一体化するための成形金型13に形成された成形用キャビティ13a内に補強テープ付きファスナーテープ部分3bを挿入した状態を示している。前記成形金型13の成形用キャビティ13aの断面外郭形態は、同図において明らかなように、通常の断面外郭形態と変わるところはないが、同成形用キャビティ13aに挿入された補強テープ付きファスナーテープ部分3aの対向側縁部である芯部7が芯紐4の連結側に傾斜して配されている。 【0022】成形用キャビティ13aの内部で、前記芯部7が芯紐4の連結側に所要の角度をもって傾斜させた状態を維持させるには、この傾斜姿勢の維持手段が必要である。本発明における前記傾斜姿勢の維持手段としては、前記成形用キャビティ13aの芯部7を挟んだ両内面から内方に向けて、それぞれにピン8a,8bを対向させて突設する構成を採用している。この一対のピン8a,8bは成形用キャビティ13aのテープ長さ方向に複数設けられている。前記芯部7のテープ部分3b側に対する前記傾斜角度は、対向する前記一対のピン8a,8bの突出長さを相対的に変更することにより変更される。 【0023】このように、成形用キャビティ13aの内部で芯部7をテープ部分3bとの境界線に沿って折り曲げ、その折曲げ形態を維持してピン8a,8bにより保持すると、芯部7をテープ部分3bとの境界線で折り曲げることなく、同一平面上に配した状態で成形用キャビティ13aの内部に保持する場合と比較して、芯部7の芯紐4の連結側とは反対側の樹脂流入空間が大きくなる。その結果、蝶棒6a及び箱棒6bを成形すると、図4及び図5に示すように、蝶棒6a及び箱棒6bの外郭形状は従来と変わるところがないが、ファスナーテープ3の芯紐4の連結側とは反対側の樹脂量が増えて、表面側と裏面側の肉厚をほぼ一致させることができるようになり、図示せぬスライダーへの挿入操作に支障が生じないばかりでなく、ファスナー使用時においても芯紐4の連結側とは反対側の裏面側で樹脂の剥離が発生しなくなり、耐久性も大幅に向上する。なお、図中の符号15はピン8a,8bにより形成されるピン孔であり、蝶棒6a及び箱棒6bの名時差方向に所定の間隔をあけて形成される。 【0024】図6は、本発明の第2実施形態による上記開離嵌挿具6の蝶棒6a又は箱棒6bを芯部7に成形一体化するための成形金型14に形成された成形用キャビティ14a内に補強テープ付きファスナーテープ部分3bを挿入した状態を示している。前記成形金型14の成形用キャビティ14aの断面外郭形態は、上記第1実施形態と同様に、通常の断面外郭形態と変わるところはないが、同成形用キャビティ14aの全体をテープ裏面側(図の右側)に所要の角度傾斜させている。また、同成形金型14に挿入される補強テープ付きファスナーテープ部分3bは、上記第1実施形態と異なり、芯部7とテープ部分3bとの境界線で折り曲げていない。 【0025】成形用キャビティ14aを、補強テープ付きファスナーテープ部分3bの前記芯部7を傾斜させることなく、成形用キャビティ14aに挿入して、その姿勢を維持させるには、その姿勢を維持するための維持手段が必要である。本実施形態にあっては、前記姿勢の維持手段として、上記第1実施形態と同様に、成形用キャビティ14a内の芯部7を挟んだ両内壁面に、それぞれにピン8a,8bを対向させて突設している。この一対のピン8c,8dは、第1実施形態と同様、成形用キャビティ13aのテープ長さ方向に複数設けられている。 【0026】このように、成形用キャビティ14aを芯部7のテープ本体3a側に傾斜して形成すると共に、芯部7とテープ部分3bとの境界線で折り曲げることなく配して、これをピン8c,8dにより保持すると、上記第1実施形態と同様に、成形キャビティ14の内部に形成される芯部7の裏面側の樹脂流入空間が大きくなる。その結果、蝶棒6a及び箱棒6bを成形すると、図7に示すように、蝶棒6a及び箱棒6bの外郭形状は従来と変わるところはなく、その芯紐4の連結側とは反対側の樹脂量が増えるため、表面側と裏面側の肉厚をほぼ一致させることができるようになり、図示せぬスライダーへの挿入操作に支障が生じないばかりでなく、ファスナー使用時においても芯紐4の連結側とは反対側の裏面側で樹脂の剥離が発生しなくなり、耐久性を大幅に向上させることができる。 【0027】なお、上記第1実施形態にあっては、蝶棒6a及び箱棒6bの成形時には、上述のごとく、芯部7とテープ本体3aとの境界線で所要の角度をもって折り曲げられた状態にあるが、成形時に芯部7及びテープ本体3aにはその屈曲形状を固定するための格別の処理がなされていないことから、成形後にはファスナーテープ3に対して、蝶棒6a及び箱棒6bが所要の角度傾斜した、上記図7に示すと同様の形態となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006828 【氏名又は名称】ワイケイケイ株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091948 【弁理士】 【氏名又は名称】野口 武男 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−180412(P2003−180412A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−390242(P2001−390242) |
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