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【発明の名称】 靴用中敷き
【発明者】 【氏名】木村 武宏
【住所又は居所】北海道小樽市奥沢4丁目26番1号 株式会社ミツウマ内

【要約】 【課題】足蒸れを防止する通気性と、履き心地を向上させるクッション性と、発汗した汗を足裏が接する部分から取り除いてサラサラした状態に保つ吸水性とを備えていて、安価に製造できる靴用中敷きを提供する。

【解決手段】靴用中敷きを、各々メッシュ状を成す表面層1aと裏面層1bとをその間隔を1.0〜5.0mmに保持する状態に間隔形成用糸1cで結合している嵩高性を有するダブルラッセル布1の該裏面層1bに、該ダブルラッセル布1と略同形を成し1.0〜5.0mmの厚みを有する不織布2が貼着されている構成にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各々メッシュ状を成す表面層(1a)と裏面層(1b)とをその間隔を1.0〜5.0mmに保持する状態に間隔形成用糸(1c)で結合している嵩高性を有するダブルラッセル布(1)の該裏面層(1b)に、該ダブルラッセル布(1)と略同形を成し1.0〜5.0mmの厚みを有する不織布(2)が貼着されていることを特徴とする靴用中敷き。
【請求項2】 間隔形成用糸(1c)が50〜150デニールのナイロン糸又はテトロン糸である請求項1に記載の靴用中敷き。
【請求項3】 表面層(1a)及び裏面層(1b)が25〜150デニールのポリエステル糸より成る請求項1又は2に記載の靴用中敷き。
【請求項4】 不織布(2)が3〜6デニールの合成繊維から成る請求項1〜3のいずれか1項に記載の靴用中敷き。
【請求項5】 ダブルラッセル布(1)に抗菌剤及び/又は脱臭剤による処理が施されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の靴用中敷き。
【請求項6】 不織布(2)に抗菌剤及び/又は脱臭剤による処理が施されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の靴用中敷き。
【請求項7】 不織布(2)を構成する繊維にセラミックが練り込まれている請求項1〜6のいずれか1項に記載の靴用中敷き。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適度なクッション性を有し歩行時に足裏全体にムラなく当接して履き心地が良く且つ足裏の血行を良くする効果を有していると共に、足蒸れを防止する通気性を備えているばかりか、発汗した汗を足裏が接する部分から取り除いてサラサラした状態に保つ吸水性も備えている靴用中敷きに関するものである。
【0002】
【従来の技術】靴の内部は歩行時や走行時の発汗によって蒸れた状態になるため、足蒸れ防止効果を有する靴として、胛被に通気性の良い素材を用いて靴の外部との通気性の向上を図ったスポーツ靴等があるが、このような靴では最も汗をかく足裏の通気性に対しては配慮がなされていないため、足蒸れを防止する効果が充分に得られていない。
【0003】また、靴用中敷きは従来から履き心地の向上を目的として使用されることが多く、爪先部と踵部との厚みや形状を変えたり、またクッション材や衝撃吸収材を幾重にも重ねたものがあるが、このような靴用中敷きは特殊な素材が使用されている上に構成が複雑で安価に製造することができない。
【0004】そこで足蒸れ防止効果のある靴用中敷きとして、特開平10−295409号公報にダブルラッセルメッシュ層と一層以上のクッション材を積層した中敷きが開示されているが、この靴用中敷きはダブルラッセルメッシュ層によって足裏側の通気性と通水性の向上が図られているものの、ダブルラッセルメッシュ層と接するクッション材は飽く迄も歩行時に足に加わる衝撃の緩和と換気性と着用者の足にソフトな感触を与えるためのものであって、足裏から発汗した汗の吸収については一切考慮が払われていない。そして、このクッション材は好ましくは3層の非常に複雑な構造であるため高価なものになるという欠点もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来技術の欠点を解消し、足蒸れを防止する通気性と、履き心地を向上させるクッション性と、発汗した汗を足裏が接する部分から取り除いてサラサラした状態に保つ吸水性とを備えていて、安価に製造できる靴用中敷きを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、各々メッシュ状を成す表面層と裏面層とをその間隔を所定間隔に保持する状態に間隔形成用糸で結合している嵩高性を有するダブルラッセル布の裏面層に、ダブルラッセル布と略同形を成し所定厚みを有する不織布が貼着させて靴用中敷きを構成すれば、ダブルラッセル布はその間隔形成用糸によって充分なクッション性が得られるから歩行時に足裏全体にムラなく当接して履き心地が良く且つ足裏の血行を良くする効果を有していて衝撃吸収材やクッション材等を幾重にも積層させる必要がないばかりか、そのクッション性からダブルラッセル布の一部に体重が加わるとその部分が圧縮されて空気を周囲へ押し出し、負荷がなくなると周囲から空気が流入するため、歩行するだけでダブルラッセル布の内部に良好な空気循環を生じさせることができるため通気性が優れており、更にこのダブルラッセル布の裏側に不織布が貼着されているのでその不織布が高い吸水性を有しているので足裏から発汗した汗はダブルラッセル布を通過して吸水されるから、足裏が接するダブルラッセル布側をサラサラした状態に保つことができ、そしてダブルラッセル布の裏側に貼着されるのは不織布だけであるから安価に製造できることも究明して本発明を完成させたのである。
【0007】即ち本発明は、各々メッシュ状を成す表面層と裏面層とをその間隔を1.0〜5.0mmに保持する状態に間隔形成用糸で結合している嵩高性を有するダブルラッセル布の該裏面層に、該ダブルラッセル布と略同形を成し1.0〜5.0mmの厚みを有する不織布が貼着されていることを特徴とする靴用中敷きである。
【0008】そしてこのような靴用中敷きにおいて、間隔形成用糸が50〜150デニールのナイロン糸又はテトロン糸であると程良いクッション性が得られ嵩高性も維持し易いので好ましく、表面層及び裏面層が25〜150デニールのポリエステル糸より成ると糸切れも起こり難く履き心地も良いので好ましく、不織布が3〜6デニールの合成繊維から成ると適度な吸水性が得られるので好ましく、ダブルラッセル布や不織布に抗菌剤及び/又は脱臭剤による処理が施されていると脱臭・抗菌効果が得られて好ましく、また不織布を構成する繊維にセラッミクが練り込まれていると、遠赤外線効果によって足元が暖められるので好ましいことも究明したのである。
【0009】
【発明の実施の態様】以下、図面により本発明に係る靴用中敷きについて詳細に説明する。図1は本発明に係る靴用中敷きの1実施例の正面図、図2は図1における右側面図、図3は図2におけるA部拡大断面説明図である。
【0010】図面中、1は各々メッシュ状を成す表面層1aと裏面層1bとをその間隔を1.0〜5.0mmに保持する状態に間隔形成用糸1cで結合している嵩高性を有するダブルラッセル布である。このダブルラッセル布1において、表面層1aと裏面層1bとの間隔が1.0mm未満であると通気性が悪くなり充分な足蒸れ防止効果が期待できないばかりかクッション性も劣ったものになって歩行時に足裏全体にムラなく当接して履き心地が良く且つ足裏の血行を良くする効果が生じず、また間隔が5.0mmを超えると嵩高性を維持させるために使用する間隔形成用糸1cを極端に太くしなければならないため歩行時に足裏全体にムラなく当接して履き心地を良くする効果が得られない。このダブルラッセル布1としては、表面層1a及び裏面層1bが25〜150デニールのポリエステル糸より成ることが糸切れも起こり難く履き心地も良いので好ましく、また間隔形成用糸1cが50〜150デニールのナイロン糸又はテトロン糸であることが程良いクッション性が得られ嵩高性も維持し易いので好ましい。
【0011】2はダブルラッセル布1と略同形を成し1.0〜5.0mmの厚みを有していてダブルラッセル布1の裏面層1bに貼着されている不織布であって、この不織布2は3〜6デニールの合成繊維から成ると適度な吸水性が得られるので好ましく、使用される合成繊維としてはナイロン,ポリエステル,アクリル,ポリエチレン,ポリプロピレン等を挙げることができる。また、不織布2の厚みが1.0mm未満であると吸水性が低く充分に汗を吸水することができず、5.0mmを超えると吸水された汗が不織布2の奥深くまで浸透していつまでも湿った状態となるため好ましくない。
【0012】本発明に係る靴用中敷きは、ダブルラッセル布1と不織布2とを不織布2の吸水性が損なわれないようにダブルラッセル布1の裏面層1bの表面層1aと反対側の面に露出する繊維のみに塗布した接着剤で貼着してから図1のように足形に裁断するだけで製造することができ、不織布2を構成する繊維にセラミックを例えば5重量%程度練り込ませる場合には予めセラミックを練り込んだ繊維で形成した不織布2を使用すればよく、またダブルラッセル布1や不織布2に抗菌剤や脱臭剤による処理を施す場合には図1のように足形に裁断する前又は後にこれらの処理を施しておくだけで良いから、容易且つ安価に製造できるのである。
【0013】また、ダブルラッセル布1はその裁断部がほつれ易いという欠点があるが、本発明に係る靴用中敷きは、図2や図3の如くダブルラッセル布1はその裏面層1bが不織布2に貼着されていて、間隔形成用糸1cも裏面層1bと結合した部分が不織布2に貼着されているので、ほつれ難く長期間の使用に耐え得るのである。
【0014】
【発明の効果】以上に詳述した如く本発明に係る靴用中敷きは、ダブルラッセル布と不織布とで構成されていて、ダブルラッセル布は各々メッシュ状を成す表面層と裏面層とがその間隔を1.0〜5.0mmに保持する状態に間隔形成用糸で結合されている嵩高性を有する布であるから通水性と通気性に優れており且つその間隔形成用糸によって充分なクッション性が得られるから歩行時に足裏全体にムラなく当接して履き心地が良く且つ足裏の血行を良くする効果を有しており、衝撃吸収材やクッション材等を幾重にも積層させる必要がなく、更にそのクッション性からダブルラッセル布の一部に体重が加わるとその部分が圧縮されて空気を周囲へ押し出し、負荷がなくなると周囲から空気が流入するため、歩行するだけでダブルラッセル布の内部に良好な空気循環を生じさせることができて足蒸れを防止する効果を備えており、更にダブルラッセル布の裏面層にはその厚さ方向のみ成らず表面方向にも発汗した汗を吸収する1.0〜5.0mmの厚みを有する不織布が貼着されているのでダブルラッセル布を通過した汗を吸引するから足裏が接するダブルラッセル布側をサラサラした状態に保つことができ、この不織布はメッシュ状の裏面層を介してダブルラッセル布の内部に生じる空気循環に曝されるので乾き易いので、優れた足蒸れ防止効果を得ることができ、またダブルラッセル布と不織布とを貼着しただけであるから安価に製造できるのである。
【0015】また、ダブルラッセル布の間隔形成用糸が50〜150デニールのナイロン糸又はテトロン糸である場合には程良いクッション性が得られると共に嵩高性も容易に維持することができ、表面層及び裏面層が25〜150デニールのポリエステル糸より成る場合には糸切れが起こり難く履き心地も向上させることができ、不織布が3〜6デニールの合成繊維から成る場合には適度な吸水性が得ることができる。また本発明に係る中敷きは、前述した如く通気性が良いので構造的に悪臭の発生や菌の増殖を抑制することができるが、ダブルラッセル布や不織布に抗菌剤及び/又は脱臭剤による処理が施されている場合には、脱臭・抗菌効果が得ることができ、不織布を構成する繊維ににセラッミクが練り込まれている場合には遠赤外線効果によって足元を暖めることができるのである。
【0016】このような種々の効果を奏する本発明に係る靴用中敷きの価値は非常に大きなものである。
【出願人】 【識別番号】000137672
【氏名又は名称】株式会社ミツウマ
【住所又は居所】北海道小樽市奥沢4丁目26番1号
【出願日】 平成14年5月13日(2002.5.13)
【代理人】 【識別番号】100070105
【弁理士】
【氏名又は名称】野間 忠之
【公開番号】 特開2003−325203(P2003−325203A)
【公開日】 平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願番号】 特願2002−137018(P2002−137018)