トップ :: A 生活必需品 :: A42 頭部に着用するもの




【発明の名称】 サイズ調節可能なビン皮及び該ビン皮を取付けた帽子
【発明者】 【氏名】垣根 良昭
【住所又は居所】広島県尾道市美ノ郷町三成2638 藤井製帽 株式会社内

【要約】 【課題】帽子の自由なサイズ調節が行われ、皺等を発生して帽子外部のシルエットを損うことのないサイズ調節可能なビン皮及び該ビン皮を取付けた帽子の提供。

【解決手段】巾寸法2mm〜3mm程度となしたリボン糸或いはリボンテープを凡そ0.5cm〜1.5cmの長さ寸法で蛇腹状に折り返したものと、同様巾寸法の別途リボン糸或いはリボンテープを凡そ1.5cm〜3.5cmの長さ寸法で蛇腹状に折り返したものを1〜3ピッチの位相差で片端を揃えた重ね合せ状態に縫製してループ付テープを作成し、該ループ付テープの突出したループ間を取囲んでゴム帯を挿通させた構成とする。また、このビン皮を各種の帽子に対し、その帽体の内周縁部に取付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 巾寸法2mm〜3mm程度となしたリボン糸或いはリボンテープを凡そ0.5cm〜1.5cmの長さ寸法で蛇腹状に折り返したものと、同様巾寸法の別途リボン糸或いはリボンテープを凡そ1.5cm〜3.5cmの長さ寸法で蛇腹状に折り返したものを1〜3ピッチの位相差で片端を揃えた重ね合せ状態に縫製してループ付テープを作成し、該ループ付テープの突出したループ間を取囲んでゴム帯を挿通させたことを特徴とするサイズ調節可能なビン皮。
【請求項2】 巾寸法2mm〜3mm程度となしたリボン糸或いはリボンテープを凡そ0.5cm〜1.5cmの長さ寸法で蛇腹状に折り返しながら、その片端を1〜3ピッチ毎に凡そ0.5cm〜2cm程度突出させた状態に縫製してループ付テープを作成し、該ループ付テープの突出したループ間を取囲んでゴム帯を挿通させたことを特徴とするサイズ調節可能なビン皮。
【請求項3】 ゴム帯の両端部に対してサイズ調節器具を取り付けてあることを特徴とする請求項1又は2記載のサイズ調節可能なビン皮。
【請求項4】 中央付近の凡そ10cm〜20cmの範囲をパイル布地その他吸汗、防臭、抗菌などの機能繊維で被蔽したものとなしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のサイズ調節可能なビン皮。
【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載のサイズ調節可能なビン皮の何れか一つを帽体の内周縁部に取付けたことを特徴とする帽子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帽子を着用する人の頭部の大きさに応じて自由に帽子のサイズを調節することができるサイズ調節可能なビン皮及び該ビン皮を取付けた帽子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、サイズ調節が可能な帽子として、図12に示す帽子9の如く、クラウン部10の下部の一部に、周方向に沿って縫い目を設けたり、あるいは筒状や袋状に形成した紐挿入部11を設け、この縫い目又は紐挿入部に紐12を挿通し、この紐12の端部同士を引いて結ぶものがあり、これらはクラウン部10の下方が皺になり、特に婦人用の帽子などにおいてはシルエットを損ない、外観上に大きな問題があった。
【0003】そこで、特開平2001−89923に開示されたタイプは、クラウン部、庇部及びスベリ部と、上記いずれかの部の折返部及びスベリ部の少なくとも一方の周方向にわたってループ状に形成してなる多数のループ部が設けられ、このループ部に沿って調節紐体を配置して、この調節紐体端部には調節紐体を引っ張ることによって任意のループ部に係止可能とするサイズ調節器具が設けられた構成で、ループ部に沿って配置された調節紐体を引くと、折返片には周方向に沿って皺が生じると同時に、折返片自体が内周側に傾斜して、その内周が縮径され、サイズ調節の影響をクラウン部と庇部の外観に及ぼさず、帽子のシルエットを損なうことがないものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のタイプでは、サイズ調節に紐を使用するため締め付け感があり被りごこちが悪く、サイズ調節が面倒である。また、折返片及びスベリ部の少なくとも一方にその周方向に沿って調節紐体を添わせて、調節紐体を引っ張り可能に囲むように折返片の少なくとも一方の周方向にわたってループ状に形成してループ部を設けたため、縫製加工が難しいという問題点がある。そこで、本発明は、係る問題点を解消したサイズ調節可能なビン皮及び該ビン皮を取付けた帽子の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るサイズ調節可能なビン皮は、巾寸法2mm〜3mm程度となしたリボン糸或いはリボンテープを凡そ0.5cm〜1.5cmの長さ寸法で蛇腹状に折り返したものと、同様巾寸法の別途リボン糸或いはリボンテープを凡そ1.5cm〜3.5cmの長さ寸法で蛇腹状に折り返したものを1〜3ピッチの位相差で片端を揃えた重ね合せ状態に縫製してループ付テープを作成し、該ループ付テープの突出したループ間を取囲んでゴム帯を挿通させたことを特徴とする。また、巾寸法2mm〜3mm程度となしたリボン糸或いはリボンテープを凡そ0.5cm〜1.5cmの長さ寸法で蛇腹状に折り返しながら、その片端を1〜3ピッチ毎に凡そ0.5cm〜2cm程度突出させた状態に縫製してループ付テープを作成し、該ループ付テープの突出したループ間を取囲んでゴム帯を挿通させたことを特徴とする。その際、ゴム帯の両端部に対してサイズ調節器具を取り付けたり、中央付近の凡そ10cm〜20cmの範囲をパイル布地その他吸汗、防臭、抗菌などの機能繊維で被蔽したものとなしたりする。これらビン皮は各種の帽子に対し、その帽体の内周縁部に対し取付けるのであり、取付け容易で比較的広い範囲でのサイズ調整を可能とし、且つフィット感に優れる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態について説明する。図1は本発明に係るサイズ調節可能なビン皮の説明図で、図2は図1の一部拡大説明図である。サイズ調節可能なビン皮1は、ループ付テープ2及びゴム帯3からなる。
【0007】図3は、本発明に係るサイズ調節可能なビン皮で使用するループ付テープ2の一部説明図である。ループ付テープ2は巾寸法w1が1mm〜2mmのリボン糸2a(或いはリボンテープ、以下同様)を長さ寸法L1が0.5cm〜1.5cm程度になるように蛇腹状に折り返したもの2A(図4参照)と、同様巾寸法のリボン糸2b(或いはリボンテープ、以下同様)を長さ寸法L2が前者2Aのそれより突出するように、即ち1.5cm〜3.5cm程度の長さ寸法で蛇腹状に折り返したもの2B(図5参照)との2箇で構成する。而して、両者2A、2Bを片端qを揃えた状態で重ね合わせて縫製mするのであり、該縫製に際しては後者2Bの突出したループ部分pの間隔d1が前者2Aの1〜3ピッチに相当するようになされる。図示例は1ピッチに相当するように重ね合せて縫製したものである。
【0008】図3は後者2Bの突出したループ部分pの相互が隣接する状態に配置されたものとなっているが、図6は後者2Bの突出ループpの間に間隔d2が1ピッチ分開放されるようになしたものであり、この間隔は1〜3ピッチの範囲で適宜開放されたものとなすことができる。
【0009】図7は、他の例のループ付テープ2’を示すものであり、上記例は何れも2箇のリボン糸2a及び2bを重ね合わせて使用したものであるが、本例では1箇のリボン糸(或いはリボンテープ、以下同様)を使用したものである。即ち、前例と同様に巾寸法が1mm〜2mmのリボン糸2’aを使用し、該リボン糸2’aを長さ寸法L1が0.5cm〜1.5cm程度になるように蛇腹状に折り返しす途中で、その片端側に長さ寸法L3が0.5cm〜2cm程度突出させた状態のループpを形成させるようになすのであり、図示例では2ピッチ間隔d3に突出したループpを形成させたものである。なお、m’は縫製糸である。
【0010】上記構成のループ付テープ2或いは2’の突出したループp部分には、図2に示す如く、隣接するループ間をつなぐようにゴム帯3を挿通させるのであり、該ゴム帯3は幅寸法w2が5mm〜10mm程度で、肌着用ゴムとして市販されている着用感のやさしいソフトなゴムが使用される。
【0011】図8は、上記したゴム帯3の端部3aに取り付けるサイズ調節器具4であって、簡便なサイズ調節を行うようにするためのものである。即ち図9は上記サイズ調節器具に上記ゴム帯の端部を通した状態図である。ここにサイズ調節器具4は長さ寸法L4が3cm程度で、幅寸法w3が7mm程度のプラスチックのプレート材からなり、長さ方向の左右対称に左右に3個ずつ穴部4a、4b、4cが設けられている。そして、中央よりの穴4aから穴4b、穴4cの順にゴム帯3の端部3aを通して係止する。
【0012】本発明のビン皮は上記の如き構成であり、これを帽子に取り付ける際には、突出したループpが形成されている方を帽子の内方に向けて配置して、その反対の端を帽体下方の内周を一回りするように縫い付けるkのである(図10参照)。
【0013】帽子のサイズを縮める場合には、サイズ調節器具4に通されたゴム帯3の両端3aを互いに反対方向へ向けて引っ張る。これにより、ゴム帯3のサイズ調節器具4により係止された内周が縮み、該ゴム帯3が挿通されたループ部分もそれに伴い縮み、サイズ調節可能なビン皮1は内周側に傾く。その結果、帽子の内径は縮径されるが、帽子の外観には影響を及ぼすことなく、帽子本来のシルエットを損なわずにサイズの調節ができる。なお、サイズを拡げる時は内面側を逆方向へ引っぱるだけで簡単に可能である。
【0014】本発明品の使用で額部分と当接するビン皮部分の特定箇所の一定範囲に対し、吸汗性その他のことを考慮してパイル布地5などを被覆させたりすることができる。図11はこの状態を示したものである。上記は縫着させたものとなしてあるが、面ファスナーなどを使用して脱着自在となし、洗濯したり取替え自在にすることができる。
【0015】上記の特定箇所は上記ビン皮を帽体に縫着したさい、専ら額部と当接する箇所であって、且つその長さ寸法L5は凡そ10cm〜20cm程度となされる。而して、これにより額に当たる部分がパイル布地5になるため、肌触りが良く、吸汗性も有するものとなる。本例ではパイル布地5の使用例であるが、この他に吸汗、防臭、抗菌などの機能繊維を使用し、且つパイル織りに限らず、平織り、ニット織りなどを使用することもできる。
【0016】
【発明の効果】本発明は以上の通りビン皮として特殊なループ付テープを作成し、該ループ付テープの突出したループ部分に対しゴム帯を挿通して自由なサイズ調節が行われるようにするのであり、これは帽体内周縁部に取り付けるため、皺等を発生して帽子外部のシルエットを損なったりするということが一切ない。一方、ループ状のため通風性が良いのであり、またループ状部分と頭髪との接触箇所で、両者の部分的な絡み合いを生じたりすることから、風などで飛ばされたりすることが極力防止されるものとなる。他方、縛り紐として軟性ゴム帯の使用は頭へやさしくフィットして被り心地が非常に良く、他方ループ付テープは従来のビン皮と比べて近代的な装飾性にも優れるものとなった。
【0017】また、額部分と当接するビン皮部分の特定箇所の一定範囲に対し、パイル布地等の機能繊維を設けたものでは、額に当たる部分の肌触りが良く、且つ該部の吸汗性も有するものとなる。
【出願人】 【識別番号】593198485
【氏名又は名称】藤井製帽株式会社
【住所又は居所】広島県尾道市美ノ郷町三成2638
【出願日】 平成14年1月28日(2002.1.28)
【代理人】 【識別番号】100065721
【弁理士】
【氏名又は名称】忰熊 弘稔
【公開番号】 特開2003−221722(P2003−221722A)
【公開日】 平成15年8月8日(2003.8.8)
【出願番号】 特願2002−18251(P2002−18251)