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【発明の名称】 患者用帽子
【発明者】 【氏名】辻 ハルイ

【要約】 【課題】頭髪が抜けていたり頭部に包帯を付けていることを知られることなく自然な形で着用ができ、調整が容易で通気性もよく、簡単に洗濯ができる患者用帽子を提供する。

【解決手段】柔軟な布地材からなり両端部に開口部11,12を有する筒状体に形成され、筒状体の一方の開口部11側を人の頭部に被せ、他方の開口部12の周縁部14を頭頂部近傍において小孔18に閉じることができる形状に形成するとともに、筒状体の外部に頭髪部19を着脱自在に取り付けた第1の帽子部10と、第1の帽子部10の上部に着脱自在に被せられ、同様の布地材からなり、少なくとも小孔18に閉じた部分及び頭髪部19の取り付け部分を覆う形状に形成した第2の帽子部20とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 柔軟な布地材からなり両端部に開口部を有する筒状体に形成され、該筒状体の一方の開口部側を人の頭部に被せ、他方の開口部の周縁部を頭頂部近傍において小孔に閉じることができる形状に形成するとともに、前記筒状体の外部に頭髪部を着脱自在に取り付けた第1の帽子部と、該第1の帽子部の上部に着脱自在に被せられ、同様の布地材からなり、少なくとも前記小孔に閉じた部分及び頭髪部の取り付け部分を覆う形状に形成した第2の帽子部とを備えたことを特徴とする患者用帽子。
【請求項2】 前記第1及び第2の帽子部の布地材は、同系色のタオル地材からなることを特徴とする請求項1記載の患者用帽子。
【請求項3】 前記頭髪部は、第1の帽子部の前側に取付けられる前髪部であることを特徴とする請求項1記載の患者用帽子。
【請求項4】 前記第2の帽子部は、後頭部側を切欠いた切欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の患者用帽子。
【請求項5】 柔軟な布地材からなり一方の端部に人の頭部に被せる開口部を有し、他方の端部に頭頂部近傍において開口する小孔を有する筒状体に形成された第1の帽子部と、該第1の帽子部の上部に被せられ、下部側の内側周縁部に頭髪部を取り付けた第2の帽子部とを備えたことを特徴とする患者用帽子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病気による薬の副作用または抗がん剤を使用したために頭髪が抜けた患者、あるいは手術や怪我のために頭部に包帯を巻き付けた患者が使用する患者用帽子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、病院等においては、病気による薬の副作用あるいは抗がん剤の使用のために頭髪が抜けてしまったり、手術や怪我のために頭部に包帯を巻き付けている患者がいる。このような患者にとては、頭髪が抜けていたり、頭部に包帯を巻き付けていることを他人に知られないように、病気や怪我が回復するまで室内あるいは室外で帽子を着用することがある。例えば、抗がん剤治療などにより髪が抜け落ちてしまった患者などが、他人に髪の有無を悟られないようにするために用いるスカーフ状帽子に関する技術が開示されている(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−32117号公報【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、患者が一般的に使用されている帽子を着用したときには、頭髪が抜けていたり、包帯を付けていることを他人に知られないようにすることは容易でなく、特に、薬を使用したことによる体臭が帽子の内部にこもり抜け出さない不具合があり、汚れたときの洗濯も簡単にできないことがあった。また、頭髪が抜けた頭部にかつらを使用したときには、着用したときの感触が悪く、同様に通気性が悪く、病気が回復して頭髪が生えてきたときの大きさの調整も困難で、かつ高価である。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、頭髪が抜けていたり頭部に包帯を付けていることを知られることなく自然な形で着用ができ、調整が容易で通気性もよく、簡単に洗濯ができる患者用帽子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1に記載の発明にあっては、柔軟な布地材からなり両端部に開口部を有する筒状体に形成され、該筒状体の一方の開口部側を人の頭部に被せ、他方の開口部の周縁部を頭頂部近傍において小孔に閉じることができる形状に形成するとともに、前記筒状体の外部に頭髪部を着脱自在に取り付けた第1の帽子部と、該第1の帽子部の上部に着脱自在に被せられ、同様の布地材からなり、少なくとも前記小孔に閉じた部分及び頭髪部の取り付け部分を覆う形状に形成した第2の帽子部とを備えたことを特徴とするものである。第1の帽子部は筒状体に形成され外部に頭髪部が取り付けられ他方の開口部が小孔に閉じられ、第2の帽子部は小孔に閉じた部分及び頭髪部の取り付け部分を覆う形状に形成されているため、第1の帽子部を頭部に被せることで頭髪が抜けていたり頭部に包帯を付けていることを隠すことができ、筒状体の他方の開口部が小孔に閉じられることで着用の際の調整も容易で流通性もよくなり自然な形で着用できる。
【0007】請求項2に記載の発明にあっては、前記第1及び第2の帽子部の布地材は、同系色のタオル地材からなることを特徴とするものである。同系色のタオル地材を使用することで第1及び第2の帽子部が一体に形成されて頭髪部が頭部に生えているように見せることができ、かつ洗濯も簡単にできる。
【0008】請求項3に記載の発明にあっては、前記頭髪部は、第1の帽子部の前側に取付けられる前髪部であることを特徴とするものである。頭髪部を第1の帽子部に前髪部として取り付けることで、前髪が生えているように見せることができる。
【0009】請求項4に記載の発明にあっては、前記第2の帽子部は、後頭部側を切欠いた切欠き部が形成されていることを特徴とするものである。第2の帽子部の後頭部側に切欠き部が形成されていることで、着用したまま寝ることができる。
【0010】請求項5に記載の発明にあっては、柔軟な布地材からなり一方の端部に人の頭部に被せる開口部を有し、他方の端部に頭頂部近傍において開口する小孔を有する筒状体に形成された第1の帽子部と、該第1の帽子部の上部に被せられ、下部側の内側周縁部に頭髪部を取り付けた第2の帽子部とを備えたことを特徴とするものである。第1の帽子部は柔軟な布地で形成されていることで感触よく着用でき洗濯も容易になり、第2の帽子部に頭髪部が直接に取り付けられているため着用が簡単で製造も容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の一実施形態により具体的に説明する。図1〜図5は本発明第1実施形態の患者用帽子を説明する図であり、図1は患者用帽子を説明する分解斜視図、図2は第1の帽子部の平面図、図3は第1の帽子部を頭部に着用する状態を説明する斜視図、図4は第1の帽子部を着用した状態の後部側から見た斜視図、図5は患者用帽子を着用した状態の斜視図である。
【0012】これらの図において、本第1実施形態の患者用帽子1は、患者である人の頭部2に被せる第1の帽子部10と、この第1の帽子部10の上部に被せる第2の帽子部20とから構成されており、病気による薬の副作用あるいは抗がん剤の使用のために頭髪が抜けてしまったり、手術や怪我のために頭部に包帯を巻き付けている患者が、病院の室内あるいは室外で着用できるものである。
【0013】第1の帽子部10は、材料としては柔軟で吸水性に優れたタオル地材等が好ましく、両端部に開口部11,12を有するほぼ筒状体に形成されている。この筒状体の開口部11,12は、人の頭部2に緩く被せることができる程度の、例えば、直径が18〜22cmの大きさに形成され、また筒状体の長さは、図2に示すように、前側(着用したときの前頭部側)が15〜18cm程度、後側(着用したときの後頭部側)が18〜22cm程度に形成されている。一方側(下側)の開口部11の周縁部13には、頭部2に軽く止まる程度の強さのごむ等の伸縮材料が取付けられ、他方側(上側)の開口部12の周縁部14には、ひも15が取付けられ、このひも15の両端部を引くことにより、開口部12が窄められ調整することで任意の大きさの小孔18に閉じることができるように形成されている。また、第1の帽子部10の前側の外部には、後に説明する前髪部19を着脱自在に取付けるための取り付け部16が設けられ、後側の外部で下側の周縁部13近傍及び上側の周縁部14近傍には、第2の帽子部20を着脱自在に取り付けるためのホック17が取付けられている。そして、この第1の帽子部10の筒状体の取付け部16には、人の前髪を模した形状の前髪部19が着脱自在に取付けられる。この前髪部19は、例えば、横幅が人の額を隠す14〜16cm程度で、筒状体の前側の周縁部13が隠れる程度に取付けられることが好ましい。
【0014】第2の帽子部20は、第1の帽子部10と同一の柔軟で吸水性に優れたタオル地材等で、色彩も同系色を使用することが好ましい。この第2の帽子部20は、人の頭頂部側から前頭部側を覆い、前側周縁部の耳の下部から額にかけての部分に鍔部21が形成され、後頭部側には切欠き部22が設けられた形状であり、少なくとも第1の帽子部10の小孔18に閉じた部分及び前髪部19の取り付け部分を覆う形状に形成されている。また、第2の帽子部20の内面側には、第1の帽子部10に取り付けたホック17に対応する位置にホック23が取付けられており、第2の帽子部20が第1の帽子部10に着脱自在に被せられるようになっている。
【0015】上記構成の患者用帽子1を着用するには、まず、前髪部19を取付け部16に取付けた第1の帽子部10の一方の開口部11側を周縁部13に取付けられたごむ等の伸縮材料に抗して拡げて頭部2に緩く被せ、他方の開口部12側の周縁部14に取付けたひも15の両端部を引くことにより開口部12を窄めて必要な大きさの小孔18に閉じ、長くなったひも15部分を結わき付ける。次に、第2の帽子部20の鍔部21側を前に向けて、第1の帽子部10の上に被せ、内部に設けたホック23を対応するホック17に合わせて結合することにより取付ける。この患者用帽子1では、第1の帽子部10は筒状体に形成され外部に前髪部19が取り付けられ他方の開口部12が小孔18に閉じられ、第2の帽子部20は小孔18に閉じた部分及び前髪部19の取り付け部分を覆う形状に形成されているため、第1の帽子部10を頭部に被せることで、頭髪が抜けていたり頭部に包帯を付けていることを隠すことができ、筒状体の他方の開口部12が小孔18に閉じられることで着用の際の調整も容易で流通性もよくなり自然な形で着用できる。また、第1及び第2の帽子部10,20の布地材を同系色のタオル地材を使用することで、第1及び第2の帽子部10,20が一体に形成されて前髪部19が頭部に生えているように見せることができ、かつ洗濯も簡単にできる。さらに、第2の帽子部20は、後頭部側を切欠いた切欠き部22が形成され鍔部が形成されていないため、着用したまま寝ることができる。
【0016】図5及び図6は本発明第2実施形態の患者用帽子を説明する図であり、図5は患者用帽子を説明する分解斜視図、図6は第2の帽子部に取り付ける頭髪部の平面図である。
【0017】これらの図において、本第2実施形態の患者用帽子30は、患者の頭部に被せる第1の帽子部31と、この帽子部31の上部に被せる第2の帽子部37とから構成されており、第1実施形態と同様に頭髪が抜けてしまったり、頭部に包帯を巻き付けている患者が、病院の室内あるいは室外で着用できるものである。
【0018】第1の帽子部31は、材料としては柔軟で吸水性があり通気性に優れた薄手の布地等が好ましく、一方側(下側)に人の頭部に緩く被せることができる程度の開口部33が形成され、他方側(上側)に小孔34を有する頭部を被う形状の筒状体32に形成されている。この一方側の開口部33の周縁部35には、頭部に軽く止まる程度の強さのごむ等の伸縮材料が取付けられ、他方側の小孔34の周縁部36には、同様の伸縮材料が取付けられ、小孔34を軽く開くことができるようになっている。
【0019】第2の帽子部37は、柔軟な材料として、好ましくは、例えば、ニット等により一般的な形状の帽子に形成されており、下側開口部分の周囲の鍔部38内側の頭部に被せる部分には、頭髪部39が取り付けられている。この頭髪部39は、例えば、図7に示すように、伸縮性を有する帯状体40に人の前髪から後髪を模した髪部41が取り付けられている。この髪部41は、帯状体40の中央部がやや短く形成された前髪部で両端側がやや長く形成された後髪部である。この帯状の頭髪部39は、鍔部38近傍の開口部の内側に縫い付け等により取り付けられる。
【0020】上記構成の患者用帽子30を着用するには、第1の帽子部31の開口部33側の周縁部35を拡げて患者の頭部に筒状体32を緩く被せ、続いて第2の帽子部37の頭髪部39の短い頭髪部側を前に向けて被る。第1の帽子部31には、小孔34形成されていることで流通性がよく、また、第2の帽子部37には、下部開口部分の内側に頭髪部39が取り付けられているため、前髪部や後髪部が頭部に生えているように見せることができる。第1の帽子部31は、柔軟で吸水性あるいは通気性に優れた薄手の布地で形成されていることで、頭髪部39を取り付けた第2の帽子部37の内面に頭部が直接に接触することがなくなるため感触よく着用できるとともに、第2の帽子部37の内面側を汚すことがなくなり、また別体に形成されているため洗濯も容易にできる。さらには。第2の帽子部37に頭髪部39が直接に取り付けられているため、第1実施形態の患者用帽子1より着用が簡単で製造も容易で安価にできる。
【0021】なお、上記実施形態において第1の帽子部10,31や第2の帽子部20,37の大きさや形状は、使用する患者が女性や男性あるいは大人や子供に応じて任意に形成でき、布地材の色彩あるいは模様等も適宜変えることができる。また、前髪部19や頭髪部41を取付けた例を説明したが、他の部分の頭髪部を取り付けるようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の患者用帽子は、柔軟な布地材からなり両端部に開口部を有する筒状体に形成され、筒状体の一方の開口部側を人の頭部に被せ、他方の開口部の周縁部を頭頂部近傍において小孔に閉じることができる形状に形成するとともに、筒状体の外部に頭髪部を着脱自在に取り付けた第1の帽子部と、第1の帽子部の上部に着脱自在に被せられ、同様の布地材からなり、少なくとも小孔に閉じた部分及び頭髪部の取り付け部分を覆う形状に形成した第2の帽子部とを備えたことで、頭髪が抜けていたり頭部に包帯を付けていることを隠すことができ、筒状体の他方の開口部が小孔に閉じられることで着用の際の調整も容易で流通性もよくなり自然な形で着用できる。
【0023】本発明の他の患者用帽子は、柔軟な布地材からなり一方の端部に人の頭部に被せる開口部を有し、他方の端部に頭頂部近傍において開口する小孔を有する筒状体に形成された第1の帽子部と、第1の帽子部の上部に被せられ、下部側の内側周縁部に頭髪部を取り付けた第2の帽子部とを備えたことを特徴とするものである。第1の帽子部は柔軟な布地で形成されていることで感触よく着用でき洗濯も容易になり、第2の帽子部に頭髪部が直接に取り付けられているため着用が簡単で製造も容易になる。
【出願人】 【識別番号】501097581
【氏名又は名称】辻 ハルイ
【出願日】 平成14年10月7日(2002.10.7)
【代理人】 【識別番号】100090055
【弁理士】
【氏名又は名称】桜井 隆夫
【公開番号】 特開2003−221720(P2003−221720A)
【公開日】 平成15年8月8日(2003.8.8)
【出願番号】 特願2002−293348(P2002−293348)