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【発明の名称】 接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品およびその衣料品作製方法
【発明者】 【氏名】安田 洋一
【住所又は居所】東京都台東区浅草橋5丁目8番6号 有限会社 レボリティー内

【要約】 【課題】

【解決手段】接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、および接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを巧みに使用した衣料品。前記衣料品は、所定の強度と防水性を有し、肌触りが良く、かつ着易い、接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、および接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを使用して作製された衣料品等において、前記第1の積層生地と、第1の積層生地または第2の積層生地との端部を重ねて縫った第1の縫代部と、前記第1の積層生地と第2の積層生地とが前記接着剤によって接着されている第2の縫代部と、折り返し部をステッチにより補強された第3の縫代部と、前記第1の積層生地または第2の積層生地の端部を前記バイアステープによって覆い、その上をステッチした第4の縫代部と、からなることを特徴とする接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品。
【請求項2】接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、および接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを使用して作製された衣料品等において、前記第1の積層生地と、第1の積層生地または第2の積層生地との端部を重ねて縫った第1の縫代部と、前記第1の積層生地と第2の積層生地とが前記接着剤によって接着されている第2の縫代部と、折り返し部をステッチにより補強された第3の縫代部と、前記第1の積層生地または第2の積層生地の端部を前記バイアステープによって覆い、その上をステッチした第4の縫代部と、前記第1の積層生地と、前記第1の積層生地または第2の積層生地との端部上に前記バイアステープが重ねられ、前記接着剤によって接着されている第5の縫代部と、からなることを特徴とする接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品。
【請求項3】接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、および接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを使用して作製された衣料品等において、前記第1の積層生地と、第1の積層生地または第2の積層生地との端部を重ねて縫った第1の縫代部と、前記第1の積層生地と第2の積層生地とが前記接着剤によって接着されている第2の縫代部と、折り返し部をステッチにより補強された第3の縫代部と、前記第1の積層生地または第2の積層生地の端部を前記バイアステープによって覆い、その上をステッチした第4の縫代部と、前記第1の積層生地と、前記第1の積層生地または第2の積層生地との端部上に前記バイアステープが重ねられ、前記接着剤によって接着されている第5の縫代部と、前記第2の積層生地を折り畳み、その端部をステッチした第6の縫代部と、からなり、前記第1の縫代部から第6の縫代部を少なくとも複数使用して作製されていることを特徴とする接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品。
【請求項4】前記接着剤は、ポリウレタンを主成分とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載された接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品。
【請求項5】前記接着剤は、ポリアミド系の合成高分子物質を主成分とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載された接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品。
【請求項6】前記接着剤は、フイルム状に成形されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載された接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品。
【請求項7】接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを使用した衣料品等の作製方法において、紙型を作製する工程と、前記紙型に沿って第1の積層生地および/または第2の積層生地を裁断する工程と、前記第1の積層生地および/または第2の積層生地を重ねて縫う工程と、前記第1の積層生地および/または第2の積層生地の重なり部をバイアス取りしたバイアステープによって覆う工程と、前記第1の積層生地、第2の積層生地、および前記バイアステープを加熱圧着する工程と、を有することを特徴とする接着剤と生地からなる積層生地を使用した衣料品の作製方法。
【請求項8】前記工程の順序は、裁断された第1の積層生地を互いに重ねた部分を縫い、その後、前記第1の積層生地の端部上にバイアステープを載置し、加熱圧着することを特徴とする請求項7に記載された接着剤と生地からなる積層生地を使用した衣料品の作製方法。
【請求項9】前記工程の順序は、裁断された第1の積層生地を互いに重ねた後に、その端部にバイアステープを載置し、加熱圧着してからステッチを入れることを特徴とする請求項7に記載された接着剤と生地からなる積層生地を使用した衣料品の作製方法。
【請求項10】前記工程の順序は、第1の積層生地の裏側に第2の積層生地の接着剤側を重ね、その端部に前記バイアステープを載置した後、加熱圧着することを特徴とする請求項7に記載された接着剤と生地からなる積層生地を使用した衣料品の作製方法。
【請求項11】前記工程の順序は、第2の積層生地の端部を互いに折り込んで、ステッチを入れた後、加熱圧着することを特徴とする請求項7に記載された接着剤と生地からなる積層生地を使用した衣料品の作製方法。
【請求項12】請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載された作製方法によって作製されたレジャー用品。
【請求項13】請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載された作製方法によって作製された災害対策および工事現場用品。
【請求項14】請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載された作製方法によって作製された介護用品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水性が優れており、かつドライクリーニングが可能な接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品およびその衣料品作製方法に関するものである。なお、本明細書に記載された「衣料品」は、前記積層生地を使用した衣服、衣服に付属するもの、小物、袋物、履物等を含む。
【0002】本発明は、接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、接着剤と生地とからなる第2の積層生地、前記第2の積層生地をバイアス取りしたバイアステープ、縫い、およびステッチを巧みに組み合わせることによって、ドライクリーニングが可能かつ安価で、所定の強度を有する防水性衣料品およびその衣料品作製方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来の防水性衣料品の多くは、塩化ビニール入りやゴム引きが施されているため、重量が重いだけでなく、汚れてもドライクリーニングをすることができなかった。また、塩化ビニールやゴムの入った衣料品は、廃棄処理の際に焼却すると、ダイオキシンが発生し、公害になるという問題があった。また、塩化ビニール入りやゴム引きが施された衣料品は、通常の生地のみの衣服等と比較して、重量が重いだけでなく、肌触りが悪く、着難いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のような課題を解決するものであり、衣料品として、所定の強度と防水性を有し、肌触りが良く、かつ着易い、接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品およびその衣料品作製方法を提供することを目的とする。本発明は、前記衣料品が汚れた際に、ドライクリーニングが可能な剥離強度を有する接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品およびその衣料品作製方法を提供することを目的とする。また、本発明は、廃棄する際に公害問題が発生しない接着剤と生地からなる積層生地を使用して作製された衣料品およびその衣料品作製方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】(第1発明)第1発明の衣料品は、接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、および接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを使用して作製された衣料品等であり、前記第1の積層生地と、第1の積層生地または第2の積層生地との端部を重ねて縫った第1の縫代部と、前記第1の積層生地と第2の積層生地とが前記接着剤によって接着されている第2の縫代部と、折り返し部をステッチにより補強された第3の縫代部と、前記第1の積層生地または第2の積層生地の端部を前記バイアステープによって覆い、その上をステッチした第4の縫代部とからなることを特徴とする。
【0006】(第2発明)第2発明の衣料品は、接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、および接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを使用して作製された衣料品等であり、前記第1の積層生地と、第1の積層生地または第2の積層生地との端部を重ねて縫った第1の縫代部と、前記第1の積層生地と第2の積層生地とが前記接着剤によって接着されている第2の縫代部と、折り返し部をステッチにより補強された第3の縫代部と、前記第1の積層生地または第2の積層生地の端部を前記バイアステープによって覆い、その上をステッチした第4の縫代部と、前記第1の積層生地と、前記第1の積層生地または第2の積層生地との端部上に前記バイアステープが重ねられ、前記接着剤によって接着されている第5の縫代部とからなることを特徴とする。
【0007】(第3発明)第3発明の衣料品は、接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、および接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを使用して作製された衣料品等であり、前記第1の積層生地と、第1の積層生地または第2の積層生地との端部を重ねて縫った第1の縫代部と、前記第1の積層生地と第2の積層生地とが前記接着剤によって接着されている第2の縫代部と、折り返し部をステッチにより補強された第3の縫代部と、前記第1の積層生地または第2の積層生地の端部を前記バイアステープによって覆い、その上をステッチした第4の縫代部と、前記第1の積層生地と、前記第1の積層生地または第2の積層生地との端部上に前記バイアステープが重ねられ、前記接着剤によって接着されている第5の縫代部と、前記第2の積層生地を折り畳み、その端部をステッチした第6の縫代部とからなり、前記第1の縫代部から第6の縫代部を少なくとも複数使用して作製されていることを特徴とする。
【0008】(第4発明)第4発明の衣料品における接着剤は、ポリウレタンを主成分とすることを特徴とする。
【0009】(第5発明)第5発明の衣料品における接着剤は、ポリアミド系の合成高分子物質を主成分とすることを特徴とする。
【0010】(第6発明)第6発明の衣料品における接着剤は、フイルム状に成形されていることを特徴とする。
【0011】(第7発明)第7発明における衣料品の作製方法は、接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを使用したものであり、紙型を作製する工程と、前記紙型に沿って第1の積層生地および/または第2の積層生地を裁断する工程と、前記第1の積層生地および/または第2の積層生地を重ねて縫った工程と、前記第1の積層生地および/または第2の積層生地の重なり部をバイアス取りしたバイアステープによって覆う工程と、前記第1の積層生地、第2の積層生地、および前記バイアステープを加熱圧着する工程とを有することを特徴とする。
【0012】(第8発明)第8発明における工程の順序は、裁断された第1の積層生地を互いに重ねた部分を縫い、その後、前記第1の積層生地の端部上にバイアステープを載置し、加熱圧着することを特徴とする。
【0013】(第9発明)第9発明における工程の順序は、裁断された第1の積層生地を互いに重ねた後に、その端部にバイアステープを載置し、加熱圧着してからステッチを入れることを特徴とする。
【0014】(第10発明)第10発明における工程の順序は、第1の積層生地の裏側に第2の積層生地の接着剤側を重ね、その端部に前記バイアステープを載置した後、加熱圧着することを特徴とする。
【0015】(第11発明)第11発明における工程の順序は、第2の積層生地の端部を互いに折り込んで、ステッチを入れた後、加熱圧着することを特徴とする。
【0016】(第12発明)第12発明は、第7発明ないし第11発明に記載された作製方法によって作製されたレジャー用品である。
【0017】(第13発明)第13発明は、第7発明ないし第11発明に記載された作製方法によって作製された災害対策および工事現場用品である。
【0018】(第14発明)第14発明は、第7発明ないし第11発明に記載された作製方法によって作製された介護用品である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、および接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープを巧みに組み合わせて使用することによって、防水性に優れ、安価で、廃棄処分時に公害が発生しない衣料品等にかかるものである。
【0020】(第1発明)第1発明は、第1の縫代部ないし第4の縫代部を使用して作製されている衣料品である。第1の縫代部は、前記第1の積層生地と第1の積層生地の端部を重ね、その端部が本縫いされている。また、第1の縫代部は、前記第1の積層生地と第2の積層生地とを重ね、その端部が本縫いされている。たとえば、前記第1の縫代部は、衣服の前身頃の裏側と前見返しを重ね、本縫いした後、反対側に折り返され、前記本縫いされた部分が衣服等の端部となる。
【0021】第2の縫代部は、第2の積層生地の一面に接着されている接着剤によって第1の積層生地と接着されている。たとえば、前記第2の縫代部は、前記衣服の前身頃の裏と前見返しとが接着剤によって接着されている。また、第2の積層生地をバイアス取りしたバイアステープは、たとえば、第1の積層生地と第1の積層生地の合わせ目の上に載置され、前記第2の積層生地の一面に接着されている接着剤で接着される。
【0022】第3の縫代部は、端部が内側になるように二重または三重に折り返し、その部分の端部がステッチにより補強された。たとえば、前記第3の縫代部は、衣服の下端部において、第1の積層生地がほつれないように、三重に折り返し、その上部からステッチを入れて補強される。
【0023】第4の縫代部は、第1の積層生地と第1の積層生地、または、第1の積層生地と第2の積層生地における端部をバイアス取りしたバイアステープによって覆い、その上をステッチして、この部分を補強している。
【0024】第1発明は、前記第1の縫代部から第4の縫代部を使用することによって、防水性の高く、着心地の良い衣料品等となる。
【0025】(第2発明)第2発明は、第5の縫代部が設けられている点で、第1発明と異なっている。すなわち、前記第5の縫代部は、前記第1の積層生地と、前記第1の積層生地または第2の積層生地との端部上に前記バイアステープが重ねられ、前記接着剤によって接着されている。たとえば、前記第5の縫代部は、前記衣服の前身頃の裏と前見返しとの端部上に前記バイアステープが重ねられ、バイアステープの接着剤側が接着されている。
【0026】第2発明は、第1発明と同様に、前記第1の縫代部から第5の縫代部を使用することによって、防水性の高く、着心地の良い衣料品等となる。
【0027】(第3発明)第3発明は、第6の縫代部が設けられている点で、第1発明および第2発明と異なっている。すなわち、前記第6の縫代部は、第2の積層生地の端部を内側に折り込み、その折り込まれた部分の上部をステッチする。たとえば、衣料品の下端部等は、糸がほつれないように三重に折り込まれた後、その上部からステッチが入っている。
【0028】第3発明は、前記第1の縫代部ないし第6の縫代部から任意の縫代部を複数使用することによって、防水性の高い衣料品となる。本発明の「衣料品」は、衣服、衣服に付属するもの、小物、袋物、履物等を含む。
【0029】(第4発明)第1発明から第3発明に使用される接着剤は、ポリウレタンを主成分として、繊維等との接着性を良好にする接着剤等を混入する。また、ポリウレタンを主成分とした接着剤は、防水性が高く、軽量かつ柔軟性、伸縮性に富んでいるだけでなく、ドライクリーニングによっても剥離しない強度を有する。
【0030】(第5発明)第1発明から第3発明に使用される接着剤は、ポリアミド系の合成高分子物質(ナイロン−商標名)を主成分とし、繊維等に接着性を向上させる材料、たとえば、ゴム系材料その他が混入されている。前記ポリアミド系の合成高分子物質(ナイロン−商標名)等を主成分とした接着剤は、繊維等の接着に良くなじみ、防水性衣料品として優れているだけでなく、ドライクリーニングによっても剥離することがない。また、前記接着剤を使用した積層生地は、柔らかさと伸びを持たせることができ、肌触りおよび伸縮性に富ませることができる。
【0031】(第6発明)前記第4発明および第5発明の接着剤は、極薄いフイルム状に成形されているため、柔軟性に富み、繊維と繊維に対する接着力が高く、防水効果が優れている。前記接着剤は、衣料品を廃棄処分する際に、燃やしても、ダイオキシンの発生が少なく、公害問題が発生しない。
【0032】(第7発明)第7発明は、接着剤をサンドイッチ状に挟んだ生地からなる第1の積層生地、接着剤と生地とからなる第2の積層生地、および前記第2の積層生地からバイアス取りしたバイアステープの三つを巧みに組み合わせて使用することによって衣料品等を作製する。
【0033】第7発明は、まず、衣料品をデザイン化した物をパターン化するための紙型を作製する。次に、第1の積層生地および/または第2の積層生地は、前記紙型に沿って裁断される。その後、前記第1の積層生地および第1の積層生地、または第1の積層生地および第2の積層生地は、重ねられた後、端部が本縫いされる。
【0034】また、前記第1の積層生地および第1の積層生地、または第1の積層生地および第2の積層生地は、前記重なり部をバイアス取りしたバイアステープによって覆う。前記第1の積層生地、第2の積層生地、および前記バイアステープは、加熱圧着され一体になり、縫い目から水分等が浸透しないように防水性を保つことができる。前記第7発明の工程順は、衣料品のパーツによって、順序を変えた方が、都合が良い場合がある。
【0035】(第8発明)第8発明における工程の順序は、最初に、裁断された第1の積層生地を互いに重ねた部分を本縫いし、その後、前記第1の積層生地の端部上にバイアステープを載置し、最後に、加熱圧着する。前記工程の順序は、通常の衣料品において、一番利用される方法である。
【0036】(第9発明)第9発明は、前記工程の順序を変えた場合の例である。前記工程の順序は、裁断された第1の積層生地を互いに重ねた後に、その端部にバイアステープを載置し、加熱圧着してからステッチを入れる。前記工程の順序は、たとえば、ポケット部等の作製に利用される。衣料品の本体のパーツと、ポケット部分の生地を互いに重ねる。その後、前記ポケット部分の端部にバイアステープを載置し、その後、加熱圧着してからステッチを入れてポケット部分を補強する。
【0037】(第10発明)第10発明における工程の順序は、第1の積層生地の裏側に第2の積層生地の接着剤側を重ねる。その後、第2の積層生地の端部には、前記バイアステープが載置され、この部分を加熱圧着する。前記工程の順序で作製される部分は、たとえば、第1の積層生地である前身頃の裏側に、第2の積層生地である前見返しを重ねた後、第2の積層生地の端部は、バイアステープによって覆われ、この部分が加熱圧着される。
【0038】(第11発明)第11発明における工程の順序は、第2の積層生地の端部を互いに、たとえば、四重に折り込み、この部分にステッチを入れ、その後、加熱圧着する。第11発明は、たとえば、ベルトまたは袋物のようなものに適している。
【0039】(第12発明)第12発明は、本発明の作製方法を使用したレジャー用品である。たとえば、前記レジャー用品には、登山、釣り用のヤッケ、テント、バケツ等がある。
【0040】(第13発明)第13発明は、本発明の作製方法を使用した災害対策および工事現場用品である。たとえば、前記災害対策および工事現場用品には、カッパ、袋、テント、手袋、長靴等がある。
【0041】(第14発明)第14発明は、本発明の作製方法を使用した介護用品である。たとえば、前記介護用品には、尿漏防止パンツ、シーツ等がある。これらの介護用品は、老人に対する肌触りがよく、防水性に優れている。
【0042】前記第12発明ないし第14発明における製品は、柔軟性および伸縮性があり、肌に触っても不快感がなく、小さく畳んで保管でき、洗濯およびドライクリーニングが可能であると共に、廃棄処分の際に公害を発生させることがない。
【0043】
【実施例】図1は本発明の実施例に使用する積層生地を説明するための図である。図1において、第1の積層生地11は、通常の生地からなる生地12と同じ生地14の間にフイルム状に成形された接着剤13がサンドイッチ状に挟まれて接着されている。前記生地からなる生地12および生地14は、同じ種類のもの、あるいは、異なる種類のものとすることができる。
【0044】図2は本発明の実施例に使用する他の積層生地を説明するための図である。図2において、第2の積層生地21は、通常の生地からなる生地22とフイルム状に成形された接着剤23とが接着されている。
【0045】図3は本発明の実施例に使用するバイアステープの作製方法を説明するための図である。図3において、第2の積層生地21は、縦糸31と横糸32が90度に織られているのに対して45度に所定の間隔で切断されてバイアステープ34を構成している。なお、図3における符号33は、バイアステープ34を作製するための切断線を示している。
【0046】前記フイルム状に成形された接着剤は、たとえば、ポリウレタンを主成分としたものである。また、前記フイルム状に成形された接着剤の主成分は、ポリアミド系の合成高分子物質(ナイロン−商標名)を80%ないし90%、好ましくは85%で、ゴム系物質等その他が20%ないし10%からなっている。
【0047】前記積層生地は、財団法人日本化学繊維検査協会東京事業所による剥離強度の試験が行われた。前記第1の積層生地は、接着剤となるフイルムの厚さが0.05mmのものであった。試験方法は、JIS L 1089に従い剥離強度(cN)を計った。その際の引張速度は、10cm/minであった。剥離強度の結果は、原布で横方向の力に対して、1140gであった。1回のドライクリーニング処理後には、同じ条件で、815g、3回のドライクリーニング処理後には、同じ条件で、693gとなった。
【0048】一般に、生地は、縦糸に対して、横糸を織り込むため、横方向の引張強度が弱い。そこで、弱い横方向の引張強度を計った結果、上記のようになったため、ドライクリーニング処理をしても、前記積層生地は、剥離しないことが判った。本出願人は、さらに、積層生地の端部を折り込んだり、前記ほつれない第2の積層生地からなるバイアステープで覆ったり、あるいは、ステッチにより、接着強度が増加するようにした。その結果、ドライクリーニング処理は、10回程度行っても積層生地の剥離等が無かった。
【0049】図4は本発明の実施例で二枚の積層生地を接続する際の作製方法を説明するための図である。図4において、積層生地41および積層生地42は、重ねられた状態で、ミシン(本縫い)が掛けられる。前記ミシン目は、図4における符号47によって示されている。また、図4において、積層生地41の端部411および積層生地42の端部421が示されている。
【0050】一般に、生地端部は、縦糸がほつれ易い。そこで、図4に示す織り目と積層生地の端部411、421は、バイアステープ46によって覆われる。この時、前記バイアステープ46は、フイルム状接着剤側を下にして加熱圧着させることで、積層生地41および積層生地42に接着される。また、必要に応じて、図4における符号421と47の間には、ステッチを施すことにより、この部分の強度を増したり、デザインを良くすることができる。
【0051】積層生地41および積層生地42の下端部は、たとえば、二回折り返し、端部44を内部に包み込む。その後、前記下端部には、ステッチ45が施され、強度を増したり、デザインを良くしている。
【0052】図5(イ)は、本発明の実施例で、ポケットに使用するバイアステープの取り方を説明するための図で、(ロ)は完成されたポケットを裏側から見た図である。図5(イ)は、縦糸56および横糸57からなる第2の積層生地21に対して、ポケット用のバイアステープ51を切断する際の図である。前記バイアステープ51は、前記ポケット52のカーブに合わせて切断されることにより、ほつれ難く作製される。
【0053】前記ポケット52は、第1の積層生地の上に載置された後、端部54を覆うようにバイアステープ51によって覆う、前記ポケット52は、前記バイアステープ51の上から加熱圧着することによって作製される。その後、バイアステープ51の上からステッチ55を入れることによって強度を増す。なお、図5(ロ)の符号53は、ポケット52の入り口になる。
【0054】図6は本発明の実施例を説明するための図で、前身返しと前身頃裏側を示した図である。図6において、積層生地61と積層生地62は、二枚重ねられて符号63の端部でミシンが入っている(図では見えない)。積層生地61は、矢印61で示す幅を有し、積層生地62は、矢印62で示す幅を有している。重ねられた二枚の積層生地61および積層生地62は、折り返された後、積層生地62の端部がバイアステープ65によって覆われる。
【0055】第2の積層生地から作製されたバイアステープ65は、フイルム状接着剤側を積層生地61および積層生地62側にして、加熱圧着することで、前身返し部分のほつれ等を無くすことができる。図6におけるバイアステープ65は、ステッチを加えることによって、この部分の強度を増すことができる。また、前記前身返し部分は、第2の積層生地を使用することができる。さらに、図6における下端部は、図4における作製方法と同じにすることができる。
【0056】図7(イ)および(ロ)はバンドまたは袋物を作製するための作製方法を説明する図である。図7(イ)において、符号81は、裁断線である。たとえば、第2の積層生地21は、バンドの長さに裁断される。前記裁断されたバンドは、折山82において、二つに折り曲げられる。図7(ロ)において、前記折り曲げられた折山82の反対側は、その端部をさらに内側に折り返し、四枚に重なった状態になる。
【0057】その後、前記バンドは、前記バンドの端部(図7(ロ)の左側)において、内側に折り込まれ、八枚重ねられた部分が作製される。前記バンドは、この状態で加熱圧着された後、必要に応じて、上下にステッチ84が入れられて強度を増す。前記バンドの作製方法は、袋物等においても全く同じように作製することができる。
【0058】図8(イ)は、完成されたコートの前面図、(ロ)は同じく裏面図である。図8(イ)および(ロ)において、符号81は、コートの前面、符号82は、コートの後面である。コートは、その他に、袖83、襟84、バンド85、バンド通し86、ポケット87から構成されている。前記ポケット87には、入り口871とカンヌキ止め872が設けられている。また、ステッチ881、882、883、884が施されている。なお、前記襟84、ベルト85、ベルト通し86、台襟(図では見えない)は、表裏が全面接着されている。
【0059】図9は本発明の製法を工程順に並べたものの一例を示す図である。図9において、通常の衣料品の作製の第1工程として紙型が作製される(ステップ911)。前記紙型に積層生地をあてがい、紙型に沿って前記積層生地を裁断する(ステップ912)。前記裁断された二枚の積層生地は、重ねられる(ステップ913)。その後、前記重ねられた部分は、ミシン等によって本縫いが行われる(ステップ914)。
【0060】前記縫った部分の上や積層生地の端部には、バイアステープが載置される(ステップ916)。その後、バイアステープの部分は、加熱圧着される(ステッチ)。前記バイアステープを付け加えることは、縫代部分の補強、ダーツ(曲線部分)、縫い目、身返し等の部分が直接肌に触れないようになり、着心地のよい衣料品等を得ることができる。
【0061】図10は本発明のポケット部分の製法を工程順に並べたものの一例を示す図である。図10において、前記と同様に、紙型に合わせてポケット部等を作製する(ステップ101)。前記ポケットの形に裁断された積層生地を、たとえば、コートのポケット部に重ねる(ステップ102)。さらに、前記ポケット部等の端部近傍には、ポケット部の曲線と同じように裁断されたバイアステープを載置する(ステップ103)。その後、前記ポケット部等は、加熱圧着される(ステップ104)。さらに、前記ポケット部の周囲近傍は、ステッチを入れることによって強度を増す(ステップ105)。
【0062】前記加熱圧着は、たとえば、伊藤忠テクスマック株式会社が販売している「ホットエアー シーリング マシン モデルGHP−905」を使用した。しかし、本発明は、前記マシンを使用しなくても、アイロン等による手作業であっても可能である。
【0063】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々設計変更を行うことが可能である。たとえば、本実施例において説明した幾種類かの製法を組み合わせることで、全ての衣料品を完成させることができる。
【0064】また、本発明の衣料品は、山や海で使用する防水性コート、ズボン、テント、バケツ、容器等のレジャー用品に使用される。また、本発明の衣料品は、雨合羽や災害が発生した際のバケツ等の容器、長靴として使用できる。使用しない時は、折り畳むことができるため、保管に便利である。
【0065】本発明の衣料品は、積層されるフイルム状の接着剤の厚さを変えることにより丈夫にできるため、工事現場において使用する衣服等に好都合である。また、積層生地の一方とバイアステープを柔らかい生地にすれば、肌触りがよく、尿等が漏れない介護用品が得られる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、軽くて防水性に優れ、たとえ汚れても、ドライクリーニングをすることができる衣料品を得ることができた。前記衣料品の縫い目は、積層生地からなるバイアステープで覆ったため、縫い目から水が浸透することがなくなった。また、前記バイアステープは、防水性を高める以外に、生地の端部がほつれるのを防止することができる。
【0067】本発明によれば、本縫いをせずに積層生地を重ねて加熱圧着により加工できるため、作製時間を短縮でき、安価な衣料品を得ることができる。前記積層生地の加熱圧着は、大がかりな装置でなく、簡単な機械または手作業で行うこともできるため、衣料品等を量産することができる。
【0068】本発明によれば、塩化ビニール等を使用しないため、廃棄処分を行う際に公害を発生させない。
【0069】本発明によれば、第1の積層生地における上下の生地、および第2の積層生地における一方の生地の材質を選ぶことによって、防水性に優れているにもかかわらず、肌触りの良い衣料品を得ることができる。
【0070】本発明によれば、ドライクリーニングや洗濯が可能である点と、防水性がある点を有するため、防水性を有する衣料品以外に多くの応用製品を作製することが可能になった。
【出願人】 【識別番号】302022348
【氏名又は名称】有限会社 レボリティー
【住所又は居所】東京都台東区浅草橋5丁目8番6号 松愛ビル3階
【出願日】 平成14年5月29日(2002.5.29)
【代理人】 【識別番号】100095061
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 恭介
【公開番号】 特開2003−342819(P2003−342819A)
【公開日】 平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願番号】 特願2002−155087(P2002−155087)