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【発明の名称】 1〜10本のかつら取付糸によるかつらの取付部の固定・形成方法
【発明者】 【氏名】兒玉 圭司

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 最初に1〜10本のかつら取付糸の先端部を固定しておき、頭部の無毛個所又は/及び薄毛個所の周辺に残った毛髪を少しづつまとめた毛束と1〜10本のかつら取付糸とで編んで編込部を作り、該編込部によってかつら取付糸を順次頭部に固定させ1〜10本のかつら取付糸は捲回させ、最後に、最初の1〜10本のかつら取付糸と連結することを特徴とする1〜10本のかつら取付糸によるかつらの取付部の固定・形成方法。
【請求項2】 最初に1〜10本のかつら取付糸の先端部が、部屋の壁や作業台上の柱など頭部と離れて設けた固定部、又は、頭部の最初の編込部の逆進行方向の毛束にとりつけた固定部に固定しておかれることを特徴とする請求項1に記載のかつらの取付部の固定・形成方法。
【請求項3】 固定された1〜10本のかつら取付糸の先端部が、毛束と1〜10本のかつら取付糸とで編んだ編込部によって1〜10本のかつら取付糸が固定された後は、とりはずし又は切断されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のかつらの取付部の固定・形成方法。
【請求項4】 1〜10本のかつら取付糸を用いて、毛髪の毛束と取付糸との編込部を作りながら、取付糸を捲回させるに際し、1〜100束、好ましくは1〜10束の毛束のセット毎に取付糸の結び目及び/又は取付糸と毛束との結び目を作ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載のかつら取付部の固定・形成方法。
【請求項5】 かつら取付糸が天然繊維、化学繊維、金属繊維、ゴム状繊維などの撚り糸、テグス、ワイヤーもしくはこれらの組合せからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のかつらの取付部の固定・形成方法。
【請求項6】 1本のかつら取付糸を用いて作る編込部が、最初に毛髪の毛束を取付糸の下をくぐらせて、毛束を取付糸の1〜10回巻き、最後は毛束を取付糸の上から手前にたらし、そのたらした毛束の上に次の毛髪の毛束で押さえて、取付糸の下をくぐらせて交叉させ、毛束を取付糸に1〜10回巻き、最後は毛束を取付糸の上から手前にたらし、そのたらした毛束の上に次の次の毛髪の毛束で押さえて、取付糸の下をくぐらせ交叉させ、後は順次同様に編み、編込部を詰めることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載のかつらの取付部の固定・形成方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、かつらやヘアーピースをとりつける場合の取付部を固定し、形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1には、2本のかつら取付糸1、2を用い、頭部の無毛個所の周辺に残った毛髪を少しづつまとめた毛束と取付糸1、2とで編み込み、その編み込みによって取付糸1、2は順次頭部に固定状態とし、2本の取付糸は頭部を捲回させ、最後に結び目3を作り、固定させる2本のかつらの取付部の固定・形成方法を示している。固定されたかつらの取付部には植毛4されたかつら5をかがり糸6によって順次かがり付けして強固にかつらが頭部に固定される。
【0003】図1のかつらの取付糸の固定・形成方法は従来行なわれているものであるが、問題は最初の毛束と取付糸の編み込む時にある。即ち、技術者が最初の編み込む時、2本の取付糸は取付糸の先端から編み込み部までピーンと張った状態でなければ、毛束をつかんでうまく編み込むことができないので、取付糸の先端を別の技術者か又はかつらを取り付けてもらっている人に持ってもらって編み込みの作業を行い、少くとも編み込み部が5個程度できて、ある程度固定したら、手をはなしても作業を続けることができたのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、1〜10本のかつら取付糸を用いてからの取付部を固定・形成する際に、別の技術者やかつらを取りつけてもらっている人に1〜10本のかつら取付糸をしっかり持ってもらうことをしないで、技術者1人で1〜10本のかつら取付糸とも毛髪の毛束との編み込みから取付糸の捲回及び連結までのすべてを行うことを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、1〜10本のかつら取付糸の先端部をまとめて固定しておけば、すべてのかつら取付糸は一様にピーンと張った状態となり、1人の技術者でも1〜50本の毛髪の毛束をつかんで取付糸と編み込んで行く作業がきわめて順調にはかどるのである。
【0006】1〜10本のかつら取付糸の先端部は、部屋の壁や作業台上の柱など頭部と離れて設けた固定部、又は、頭部の最初の編込部の逆進行方向の毛束にとりつけた固定部に固定される。また、この際、2〜10本のかつら取付糸を使用するときは、全部一緒に固定すると、全部が同じ張り具合でピーンと張り、作業がやりやすくなるので、好ましい。
【0007】図2は壁7にフック8をとりつけ、このフック8に1本のかつら取付糸9の先端を金属輪10にむすびつけたものをひっかけて固定11した状態を示している。このように、かつら取付糸を、ささえ棒12に着脱自在に取りつけた巻き部材13と固定11の間にピーンと張っておけば、技術者は1人で、毛髪の毛束の編み込み作業を順調に行うことができる。
【0008】図3は、かつらをとりつける人の頭部の最初の編込部14の逆進行方向の毛髪の毛束15をクリップ16ではさみ、クリップ16にとりつけた金属輪17にかつら取付糸の先端を結んで固定18されるところを示している。このように、ささえ棒12に着脱自在に取りつけた巻き部材19と固定18の間のかつら取付糸20は前頭部を捲回して、ピーンと張られ、技術者は1人で最初の編込部14から順調に毛束の編み込み作業を行うことができる。この際、かつらをとりつける人の頭部が後に引っ張られることは、固定した枕をつけた椅子を使用すれば、問題はない。
【0009】図4は壁21にフック22をとりつけ、これに金属輪23と金属輪24をゴム糸又は伸縮性素材25で連結した固定具を掛けたものを用意し、金属輪24には4本のかつら取付糸をまとめて結び固定26した状態を示すものである。このように、図4の方法によれば、かつら取付糸を4本用いて、毛髪の毛束を編み込む際に、4本が同程度に張りをもたらることができ、かつ、ゴム糸又は伸縮性素材25によって少し引っ張って毛束を編み込むときも、自由に引っ張ることができ、かつらの取付部の固定・形成がスムースに進行するのである。
【0010】かつら取付糸は、天然繊維、化学繊維、金属繊維、ゴム状繊維から選ばれ、そのままの糸や撚り糸や混合撚り糸などもあり、強い撚り糸、テグス、ワイヤーやこれらの組合せのものも有効に使用される。丈夫な化学繊維としては、レーヨン、ポリノシック、キュプラ、アセテート、トリアセテート、プロミックス、ナイロン、ポリエステル、アクリル系、ビニロン、ポリウレタンなどがあり、また、無機繊維としては金糸、銀糸、ガラス繊維、岩石繊維などがあり、更に強固に止める繊維としては、伸縮性のあるニットやゴム、スパンデックスがあり、また、これらの各種繊維を混合して撚り糸にしたものなどが有効に使用される。
【0011】本発明においては、1〜20本、好ましくは1〜10本、より好ましくは1〜4本のかつら取付糸を用いてかつらの取付部が形成されるが、糸や毛束の編み込み等を工夫すれば、本発明の方法で21本から30本でもかつら取付糸の使用は可能である。本発明においては、図5から図9に示すように、4本から1本のかつら取付糸を使用するのが好ましい。5本から30本のかつら取付糸を使用する場合は、2〜5本づつ毛束の編み込みに使用したり、毛束の編み込みに使用しない部分を作ったりして、かつら取付部を固定し、形成することができる。
【0012】図5は4本のかつら取付糸27、28、29、30を用いて、毛根部分31から1〜50本の毛髪を毛束32としてつかみ、毛束をかつら取付糸の下を一本おきにくぐらせ、1回(1回目)下に戻ったら毛束を引いて4本のかつら取付糸をまとめ、更に編んだ部分を毛根部分31に詰め、次に毛束をかつら取付糸の下を一本おきにくぐらせ、1回(2回目)下に戻ったら1回目と同じに、かった取付糸のまとめと毛束の詰めを行い、更に3回目も同じにして毛束を編み込む工程を示している。
【0013】図6は3本のかつら取付糸33、34、35を用いて、毛根部分36から1〜50本の毛髪を毛束37としてつかみ、毛束を取付糸34の下をくぐらせ取付糸33の上から下にくぐらせ、取付糸34の上を通過し、取付糸35の下をくぐらせて、3本の取付糸をまとめ、毛束を毛根部分36に詰め、次に毛束は取付糸35の上を通過させ、取付糸34の下をくぐらせ、取付糸33の上から下にくぐらせ、取付糸34の上を通過し、取付糸35の下をくぐらせ、3本の取付糸をまとめ、毛束を毛根部分36に詰めて、毛束を編み込む工程を示している。
【0014】図7は2本のかつら取付糸38、39を用いて、毛根部分40から5〜20本の毛髪を毛束41としてつかみ、毛束を取付糸39の下をくぐらせて、取付糸38の上から下にくぐらせ、次に取付糸39の下から下にくぐらせ、取付糸38の上から、毛束と毛束の間に向って、取付糸38の下をくぐらせ、毛束は毛根部分40に向ってしめると同時に詰めて、毛束を編み込む工程を示している。
【0015】本発明においては、1〜10本のかつら取付糸を用いて、毛髪の毛束と取付糸との編込部を作りながら、取付糸を捲回させる際に、1〜100束好ましくは1〜10束の毛束のセット毎に取付糸の結び目又は/及び取付糸と毛束との結び目を作って、丈夫なかつらの取付部を固定し、形成させることができる。
【0016】図8は3本のかつら取付糸a、b、cを用いて、図6に示す毛髪の毛束の編み込みと同じに編み込んだ編込部25づつを1セットとし、1セット毎に取付糸の結び目X、Yを作成し、強固なかつらの取付部を作る工程を示している。まず、左から取付糸aを用い取付糸b、cの2本に対して、ボタンかがり用結びで結んで結び目Xを作り、その結び目と編み込んだ毛束2束の毛根部分42、43を近接させるように、取付糸と毛束をまとめ、次に取付糸aを用い、取付糸b、cの2本に対して、ボタンかがり用結びで結んだ結び目Yを作って、強固にかつら取付糸を毛根部分に固定させるものである。
【0017】
【実施例】図9は、本発明において、1本のかつら取付糸を用いたかつらの取付部の固定・形成方法を示す図である。
【0018】図9において、1本のかつら取付糸44の先端部45を図2に示す金属輪10に結び、その金属輪10を壁7にとりつけたフック8に掛け、かつらをとりつける人の頭をはさんで、ささえ棒12に着脱自在に取りつけた巻き部材13との間に1本のかつら取付糸9(図9では44となる)をピーンと張り、かつらの取付部の固定・形成を開始する。
【0019】図9において、1本のかつら取付糸44に対し、毛根部分46から約10本の毛髪を束にしてとった毛束47を取付糸44の下をくぐらせて、取付糸44に3回巻きつけ、最後は毛束47を取付糸の上から手前にたらし、そのたらした毛束47の上に、毛根部分48から約10本の毛髪を束にしてとった毛束48で押さえて、取付糸44の下をくぐらせて交叉させ、取付糸44に3回巻きつけ、最後は毛束49を取付糸の上から手前にたらし、そのたらし毛束49の上に、毛根部分50から約10本の毛髪を束にしてとった毛束51で押さえて、取付糸44の下をくぐらせて交叉させ、取付糸44に3回巻きつけ、最後は毛束51を取付糸の上から手前にたらし、次いで、3つの毛束の未端をそれぞれ引っ張って小さくまとめ、かつ、全体を右から左に詰め、3ヶの毛束の編み込みを終了する。
【0020】次は、次の新らしい毛束で毛束51を押さえ、取付糸44の下をくぐらせ交叉させ、取付糸44に3回巻きつけ、最後は新らして毛束を取付糸の上から手前にたらす操作を3回行ったら、3つの毛束を小さくまとめ、かつ、全体を右から左へ詰める。この工程を毛髪のあるところの全周にわたって操作し、最後は図1に示す結び目3と同じに1本の取付糸44を結んでかつらの取付部の固定・形成は完了する。
【0021】
【発明の効果】本発明は、1〜10本のかつら取付糸によるかつらの取付部の固定・形成において、かつら取付糸の先端部分を、頭部と離れて設けた固定部又は頭部の最初の編込部の逆進行方向の毛束にとりつけた固定部に固定することによって、全部の取付糸を均等に緊張させて作業をスムースに行うことができ、かつ、1人の技術者で毛束の編み込みを著じるしく楽に行うことができるようになった。
【出願人】 【識別番号】391064739
【氏名又は名称】株式会社スヴェンソン
【出願日】 平成13年10月18日(2001.10.18)
【代理人】 【識別番号】100075775
【弁理士】
【氏名又は名称】戸田 親男
【公開番号】 特開2003−129321(P2003−129321A)
【公開日】 平成15年5月8日(2003.5.8)
【出願番号】 特願2001−321155(P2001−321155)